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ギリシア・ローマ古典学の教授宮沢明は数年前に交通事故で妻を失っているが、避暑地で会った知的な和泉聡子に強くひかれ、二人は美しく愛しあっている。そして、現役を退いた老カップルやユニークな学生ペアのそれぞれの愛のかたち……。21世紀に入って10年がすぎた夏の日の避暑地=半島の海辺にある別荘に集う数組の男女の、優雅な〈饗宴=シュンポシオン〉と〈愛=エロス〉の時間を描く長編恋愛小説。
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Posted by ブクログ
タイトルは英語のシンポジウムの語源になったギリシア語で 「共に飲む」の意。 桂子おばあさまの孫である美貌の才媛・和泉聡子さんと、 桂子おばあさまの元恋人で双方結婚した後も交際が続いた 宮沢氏の後妻の息子である明さんとの恋を主軸に、 ハイソな人々が終末の予兆に彩られた海辺の宿で、 ひたすら喰って飲んで...続きを読む喋って戯れるというお話が展開します。 本筋とは関係ないけど、何故か 諸星大二郎「アリゲーター」に言及した箇所があって笑った。
「桂子さん」シリーズの一冊で、時系列上の第四弾にあたる作品です。 世界の危機がせまっているという不安に人びとがとらわれ、「疎開」と呼ばれる行動に出る者も登場するなか、ギリシア・ローマ古典学の研究者である宮沢明は、避暑地にある「松籟閣」をおとずれます。松籟閣には、元宰相の入江昭が滞在しており、やはり...続きを読むこの地をおとずれていた和泉聡子という女性もくわわって、世間の喧騒をよそに、海と料理と芸術と、登場人物たちの歓談が織り成す「饗宴」(シュンポジオン)のようすがつづられています。 われわれは、永遠の生を生きることのかなわない人間であるからこそ、過ぎ去っていく時をわすれて美しいもの、善いものを愛することに幸福を感じるのかもしれません。本作の登場人物たちは、そうした幸福を追求することを知っている人びとであるように感じられます。
1985年。桂子さんシリーズ。再読。 元首相の入江さん。の横にいるのは桂子さん。祖母になった桂子さん。だから、、、2030年くらい? ソ連と戦争しそうな日本。おそらく三浦半島あたりの旅館にやってきた耕一さんと後妻の子の明さん。妻に死に別れ、桂子さんの孫の聡子さん(智子さんの娘)と恋仲に。その旅館、入...続きを読む江さんが買い取ったものだが、普通に泊まれる。明さんの妹夫妻(雅子さん)、死に別れた妻(なほ子)の妹かをり、ゆき子、最後に加わった異例の経歴の増田くんが、ひと夏を一緒に過ごし、語らう。 何が事件が起こるわけでもなく、海行ったり、猿島行ったり、飲み屋で飲んだり。シンポジウムは勘弁だけど、シュンポシオンは大歓迎よって。そして、みんな倉橋由美子ワールドの住人。 そろそろ夏も終わるから東京に戻ろうか。という時に東京で大震災が起きた模様。入江さんは東京へ。で終わる。
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