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京の都が、天災や飢饉でさびれすさんでいた頃。荒れはてた羅生門に運びこまれた死人の髪の毛を、一本一本とひき抜いている老婆を目撃した男が、生きのびる道をみつける『羅生門』。あごの下までぶらさがる、見苦しいほど立派な鼻をもつ僧侶が、何とか短くしようと悪戦苦闘する姿をユーモラスに描いて夏目漱石に絶賛された『鼻』。ほかに『芋粥』『好色』など“王朝もの”全8編を収録する。
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Posted by ブクログ
学生時代に読んだことがありますが、久しぶりに読みました。羅生門は、とにかく不気味で今読んでも怖かったです。鼻は面白かったです。またいつか再読しようかと思います。
日本人の国民的図書である。大正を代表する小説家である芥川龍之介の短編集だ。その中でも最もポピュラーな「羅生門・鼻」を読んだ。この本には「羅生門」「鼻」「芋粥」「好色」「邪宗門」「俊寛」などが載っている。数ある短編集の中でも、有名どころをまとめた作品だ。まあ邪宗門と俊寛はちゃんと読んだわけじゃないのだ...続きを読むが、別にいいだろう。今昔物語という作品がベースになっている作品ばかりなので、そっちを知らないと楽しめないかと思ったのだが、別にそんなことはなかった。タイトルにもなっている羅生門と鼻は本当に皮肉が効いていて面白い。ただ流石大正の作品というだけあって、言葉遣いが今と若干違うが、かといって読みづらいようなことはなかった。文章のつなぎ方や作品ごとの語り口が巧みで、見事なものだった。まったくの素人である俺でも、語り口が別人すぎて驚いた。別ジャンルなのだろうが、語り口が変わる作品で西尾維新の物語シリーズがある。これも結構変わりはするのだが、著者が描きやすいようにキャラクター性が強くなっている。本作はそんな癖はどこにもないが、しかし別人なのだ。そのあたりは技量を感じた。これについてはすべての作家に共通して言えることかもしれないが、一つ一つの作品に込めた思いが強いので、後味もしっかりしている。むしろ後味が強すぎて他が入ってこない。最後の数行で事態が一変する構造は、見ていておもしろかった。やはりこの代表作には一度目を通しておいた方がいい。
陰鬱で不気味な羅生門。人生に詰んだ下人の心が行ったり来たりする。生きていくために盗人になろうか、どうしようか。(若いんだから、真っ当に働けよ、と思ったのは私だけではないはず) 羅生門の二階で罪深い老婆の悪行を見て、人の心を取り戻し正義を守ろうとする。 が、その老婆の言い訳を聞いて反転する。 コロコロ...続きを読む心変わりをしていくさまに、読んでる私も右往左往してしまう。 気持ちがひっくり返るのが面白い。そして最後は…。 「羅生門」は昔、読んだ記憶があるものの今イチ面白さがわからなかった。そして大人になった今、マイ芥川ブームで作品の読み直しを始めて改めて物語の深さに気づいている。どの作品も面白過ぎる。人の心の闇を書くのがうまい。 こんな気持ち、私にもあるなぁ、と思い起こさせてくれる。 「鼻」や「好色」なんかは滑稽な話で声を出して笑ってしまった。ヤバ過ぎる。こんな明るい話も書けるのか。この手の話をもっと読んでみたいと思った。初期、中期の作品をしっかり読んでから、後期に突入するのが良さげかな。
源平盛衰記や仏教用語など調べないとわからないことが多くあったのでそこは難しかった。ただ、羅生門など教科書に載るような短い話は理解が比較的簡単で面白い。
久々の芥川龍之介の再読。大河ドラマ(光君へ)で関心を集めている平安時代初期の時代背景に注目。近代小説家(自然派と言われた人々)の有名人の一人である芥川龍之介の作品から王朝物文学の傑作を読む。良く勉強しているのにはただただ驚くばかり。
「心の裏側」 芥川龍之介の「羅生門」を読んだのは先週だった 映画『羅生門』を観て、どうしても気になってしまったから 短編で読みやすいが内容はとても奥深く人は生きるためは何者にもなれるのだと思ったものです。 「鼻」 どんな本なのかと読み進むとこれまた意外 これも短編で読みやすい 読みやすいが深読みす...続きを読むるとどこまでも深い 噺家がやればなかなかの笑い話だけども心の動きがよく分かる 漱石さんお墨付きになるわけだ 今度は芥川龍之介の短編集を読んでみたいです。
引き続き昔の文学を…の流れで、芥川龍之介作品を。 オーディオリスニングにて読める代表作をパラパラ(蜘蛛の糸、蜜柑、羅生門、トロッコ、杜子春、鼻)と…代表して感想をここに記載。 いや…何かエモいやん、芥川龍之介・大先生( ̄∇ ̄) 美しいながらも読みやすい…程よく装飾性のある文章、個人的にはスゴく心...続きを読む地良かったです。 今読むと話自体は決して珍しくはないんですが… 芥川龍之介作品とは、その超絶王道なストーリーを「巧みな筆力」と「偉大なる文豪の肩書き」を命綱にして読む作品なのかなぁと…我ながら、結構なお手前で…( ̄∇ ̄)wwwww あと、どの作品も最後(あたり)の一文が素晴らしいですね。 羅生門で言うところの「下人の行方は、誰も知らない。」的な(笑) 綺麗なフリオチのストーリーを、最後の圧倒的な美しい文章で仕上げつつ、ピリッとした緊張感を持たせる…コレが「文学」感を出してるんかなぁと。 「ええ感じのオチ書いたやろ」って、ほくそ笑んでる芥川龍之介さんの顔が浮かんできますね…うっすら漫才の最後で言ってんなぁ…「もうええわ」って…したり顔で…(´∀`) <印象に残った言葉> ・下人の行方は、誰も知らない。(P18) ・ーこうなれば、もうだれも嗤うものはないにちがいない。内供は心の中でこう自分に囁いた。長い鼻をあけ方の秋風にぶらつかせながら。(P29) ・しかし極楽の蓮池の蓮は、少しもそんなことには頓着致しません。その玉のような白い花は、お釈迦様の御足のまわりに、ゆらゆら蕚を動かして、そのまん中にある金色の蕊からは、なんとも言えないよい匂いが、絶え間なくあたりへ溢れております。極楽ももう午に近くなったのでございましょう。(P70) ・暮色を帯びた町はずれの踏切と、小鳥のように声を挙げた三人の子供たちと、そうしてその上に乱落する鮮やかな蜜柑の色とーすべては汽車の窓の外に、瞬く暇もなく通り過ぎた。が、私の心の上には、切ないほどはっきりと、この光景が焼きつけられた。そうしてそこから、ある得体の知れない朗らかな心もちが湧き上がってくるのを意識した。(P152) ・塵労に疲れた彼の前には今でもやはりその時のように、薄暗い藪や坂のある路が、細々と一すじ断続している。……(P236) <内容(「BOOK」データベースより)> この天才を越えた者がいただろうか? 近代知性の極に荒野を見た作家の珠玉作品集。 小説家の登龍門である「芥川賞」に、その名をとどめる芥川龍之介は、深刻な人生の悩みに耐えながら、機智と諧謔と博識を駆使し、みごとな短篇小説を書き残した。 平安時代、荒廃した都で途方に暮れていた下人は、若い女の遺体から髪を引き抜く老婆に怒りを燃やす……「羅生門」。 蜘蛛の糸につかまって自分だけ助かろうとした男のエゴイズムの果てを描く「蜘蛛の糸」。 贅沢と転落を繰り返し、人間に愛想をつかした若者が仙人になりたいと望んで……「杜子春」。 新鮮な抒情、傑出した虚構、そして明晰な文章で、今なお人々を魅了してやまない不世出の天才の代表的作品を、一冊に収めた21世紀への日本の遺産。
各短編小説は、小説毎にいろんなスタイルを用いていて面白い。古典からくる物語だけではなく、近代的な文学小説の形態もあり表現の幅が広い。人間のエゴイズムを表現した羅生門だが、他の作品でも人間の本質的に持っている暗い部分が見られる。ただ、単純にその本質を伝えたいだけの作品ではないような気がしてならない。同...続きを読む時に人間関係の複雑さなど、現代でも見られるいじめの本質なども描かれているし、何度か読んでようやく全体の深さや枠を捉えられそうな作品ばかりである。これを短編の中に入れ込んでいる芥川龍之介の技巧が計り知れず、一読では何も感想が書けないのが正直なところでした。
短編歴史物語です。 羅生門、芋粥、鼻など短くてもとても面白かったです。 何だか滑稽だけどとてもユーモラスでもありました。 邪宗門は、ここからというところで終わっていて不完全燃焼でモヤモヤで一杯です。
周囲の人間のエゴイズムに左右される内供が自身のコンプレックスに苛まれる姿、ちくりと今の自分に刺さりました。
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