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高度成長期、縫製一筋に生きてきた私は小さな工場を経営し、苦しくとも充実した日々を送っていた。が、中国製の安価な製品が容赦なく経営を圧迫し始める。長引く不況、膨れ上がる借金。万策尽き果てた時、私は妻のガンを知った……。「これからは名前で呼んで」呟く妻、なけなしの五十万円、古ぼけたワゴン。二人きりの最後の旅が始まった――。
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Posted by ブクログ
不況の影響で工場の経営も苦しくなり、しかも知り合いの連帯保証人になったため、その借金までも 背負い込んだ筆者。 自分の今の状況をなかなか受け入れられないダメさかげんはきっと誰もが持っているもののように思います。 本当は自己破産しなくてはいけないのに 小さな頃のお母さんとの約束を気にして、...続きを読むなかなかそれに踏み出せない・・・・・ 読んでいて、歯がゆさも感じながらも愛さずにはいられない朴訥とした筆者の姿がそこにはあります。 そして、がんを患って、手術を終えた後の奥さんとの車での旅。 生活が軌道にのっていた頃には、通いあわなかった夫婦としての気持ちが この9カ月の旅の中で徐々に通いあっていきます。 妻はがんが再発し、どんどんと弱っていても車での生活を続けます。 病院へ行くのを拒んだのは妻の方でした。 それでも強制的に病院へ連れていけないのは貧困が理由でもありました。 妻はとうとう動けなくなり、しもの世話も筆者は続けながら 車での生活を続けていきます。 そこには、昔では信じられないような、通じあえた夫婦の姿があります。 お互いに着飾って、豪華なパーティーをして ほほ笑み合いながら始まった夫婦のスタート でもそこには『夫婦』と呼べるもののかけらもないんだと僕はあらためて思いました。 そして、夫婦と娘の関係、この本の中には 「お父さんはもう疲れてしまったかもしれないけど、今から始まるのです。 私のお父さんはどこまでがんばれる人なのか。 どこまで耐えられる人なのか。 お父さん、強い親子になりましょう。今からが世間と勝負。 という娘が父に送った手紙の文面に ああ、この本はこの娘の力で生まれたかと思った。 なるほど、この本は夫婦の道行き、男女の道行きを語っているが そればかりでなく、家族というものが 最悪の状況におかれた時、だれがどのような役割を果たせばいいかを教えてくれる。 ・・・と書評にあります。 これは家族の旅でもあったのです。 死にゆく妻との旅路の中で、夫婦は真の夫婦となり 妻がなくなり、父は娘のもとへ帰った。 そしてここでも真の家族となったのだと思います。 家族に行き詰った時、絶対にオススメの1冊です。 映画化もされます。 ぜひ、映画を観る前に読んでください。
とっても良いです。当事者の手記なので文章がうまいとか、そういうことでは無いのですが、伝わってくるストレートな気持ちに泣きそうでした。エピローグを読むと、人生は死ぬまでピリオドが無いのだなと思います。
・妻には十分なことをしてやった、なんてその時に言える男が一体どのくらいいるんだろうか。などと思いそこで考えることをやめる。
まだこんな事を考える年齢ではないのかもしれないけど、私は時々自分の最期を考える。 誰に看取られ、誰に支えられ、どんな最期を送るのだろう。 けど、どんな最期であれ、大好きな人に見守られて逝きたいと思う。 このお話は本当のお話です。 高度成長期、縫製一筋に生きてきた私は小さな工場を経営し...続きを読む、苦しくも充実した日々を送っていた。 長引く不況、膨れ上がる借金。万策尽きた時、妻のガンを知る。 「これからは名前で呼んで」呟く妻、なけなしの50万円、古ぼけたワゴン。二人きりの最後の旅が始まった。 このお話の中の私は、結局妻を病院に連れて行かなかった―。 正しくは連れて行けなかった… 「病院は嫌。オッサン(私の事を妻はそう読んでいた)と一緒におれるだけでいいの。」 そんな妻の言葉があったから。 放浪に出て9ヶ月間、私は妻の看病をした。 妻の最期から目をそらしていた私も、妻の苦悩を知り、逃げずに向き合った。 そして、二人はいつも一緒だった。 妻が最期に望んだコト。 それは自分の愛する人と一緒にいること。 それだけで良かった。 そして私も、妻を一人にしないと約束した。 妻は古ぼけたワゴンの中で息を引き取った。 私は「保護者遺棄致死」という容疑で警察の取り調べを受けた。 延命だけじゃなくて、"自分が望む最期を選ぶ" そんなことが言われている今だからこそ、読んで欲しい。 本当の幸せな最期って何なのだろうか。
ベタではありますが、やはり泣けます。 堕落しとるな、あほやなあと思いつつ、共感できます。 弱いから、人間は素晴らしい!
離れたくない妻の気持ちがすごく切なく、そんな状況になってから後悔しているオッサンは馬鹿だなぁ…と思いつつ…男なんてそんなもんなのか…??とも思いつつ…いろいろ考えさせられた。 でも、結局、夫婦は良いものだと思える、寂しくもあり、あったかい話だった。
とても切ない本です。真面目に生きてきたであろう著者の真面目であるが故の不器用さ、妻への思い、妻の夫に対する思い、 胸を打ちます。
客観的な報道と主観的な事実がこれほどまでに異なるのか、と思い知らされる実話。清水さん夫婦、家族の在り方がとても素敵である。
読みやすかったが、筆者の弱さが前面にでた作品。この人は若いころからずっと目の前の問題に取り組まず、逃げてばかり来た結果こんなことになっているのだと思った。しかし、弱い心は誰でももっているし、私もある問題からは目をそむけている。できるだけ誠実でありたいものだ。しかし、病気、貧困というのはつらいものだな...続きを読む。
この著者は別に作家でもない素人の人。奥さんとの旅を書くためだけに筆を取った人。 そんな人のわりに(言い方わるいけど。。。)、とってもよく書けてると思います。 ただ、たまに昔の回想シーンが突然紛れ込んでくるので、ちょっとわからなくなる時があったけど、 奥さんに対する思いがヒシヒシと伝わってきました~。...続きを読む ただね、本編が始まる前に、作家の高山文彦氏の解説が載ってあって、それを先に読むようになってるのよ。 はじめの解説で大体の本筋がわかってしまうし、それを読むだけで涙が出そうになるのよね。 だから、本編を読みすすんでも、ストーリーが分かってしまってたので感動がかなったのよね。 ほんとは、涙が出る本なんだろうし、こういう本に弱い私は絶対に泣くはずだったのに泣けなかった。。。 この解説はね~、従来の本通り、後にもっていくべきだと私は思うよ~。 でも、、、、。 なんで男寡っていくのは可哀相なもんなんだんろう。 Widowよりもなんかこう哀愁をおびると言うか、孤独感がいっぱいに感じるのよね。 自分勝手に生きてきた男の人に限って、奥さんに死なれると反省するのか、死んでやっと奥さんの存在の大きさを知るのか、涙がでるよね~。
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死にゆく妻との旅路
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清水久典
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