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“たとえ”という名の男子に恋をした女子高生・愛。彼の恋人が同級生の美雪だということを知り、次第に接近する。火のように激しい気性を持った愛は、二人の穏やかな交際がどうしても理解できず、苛立ち、ついにはなぜか美雪の唇を奪う――。身勝手にあたりをなぎ倒し、傷つけ、そして傷ついて。芥川賞受賞作『蹴りたい背中』以来、著者が久しぶりに高校生の青春と恋愛を詩的に描いた傑作小説。
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「ひらいて」
2021年10月22日公開 出演:山田杏奈、作間龍斗、芋生悠
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Posted by ブクログ
愛みたいな子、クラスに1人はいたなあ。苦手なタイプーって思ってた。 でも自分本位で他人を平気で傷つけちゃうのって、結局どんな人にも、愛とはタイプのちがう私うっすら当てはまるかもと思った。 高校生ませてるな、、
華やかだけど苦しい、青春を感じる一冊でした。 愛の彼を手に入れたい気持ちに共感しました。周りから見たら恋愛をゲームとしか思っておらず、自分勝手に見えるかもしれないけど、でも真剣なんだよなぁ、、むちゃくちゃだなと思うところも多いけれど凄く自分に通じるものを感じました。 私は終始愛ちゃん寄りで読んでいた...続きを読むかも。色々なことに対するどうしようもない衝動にまっすぐ向き合って突き進む愛ちゃんはかっこいいなと思いました。 「自分をよく見せよう」とする愛と、その気持ちよりも人を支えることに生きがいを見出した美雪。読み終わったあと、『ひらいて』というタイトルに思いを巡らせました。 個人的にラスト10ページが特に好き。これから何度も読み返す予感がします。 綿矢りささんの作品これからもたくさん読んでいきたい!!
恋はときどき暴力? クラスでめだつあの子も外皮のなかでは苦しみながら生きているのかもしれない。人に好かれたら誰でも悪い気はしないって本当?その恋がエゴだったら?
愛という人間が私にはとても魅力的に思えて、憧れる。こんなふうに真っ直ぐに、激しく、奔放に、狂うほどだれかを好きになってみたかった。でも、そんな愛も承認欲求を原動力として生きている、恐怖を感じながらも本能を頼りに突き進んでいる、そんなところに人間味を感じて愛おしくなる。 たとえ、美雪との出来事を通じ...続きを読むて、だれかに手を差し伸べられる人間になりたいと思った愛。でも、向こうみずの狂気はもったまま生きてほしいなと思った。 綿矢りささんの作品は初めて読んだが、読みやすくて、物語に吸い込まれていくような綺麗な文章で、ストーリも個人的に好みの作品だった。他の作品も読みたい!
学生のうちにしかできないような、情動的な行動たちが懐かしくも遠いことのようで、読んでいて心にくるものがあった。映画から文庫へと入ってきたのだけど、この感じは両方で楽しめてよかった。また読みたくも観たくもなる作品。
大人になってあの頃は、なんて絶対に話したくなかったし、この苦しみを忘れてやるものか、私だって、つまらないけど頑張って生きてるんだ。 だから愛が嫉妬してしまうくらいの憧れで、嫌い。 こんな子がいたら全部もってかれる、私の苦しみすらどうでもいいなんて言われてしまう。 美雪の、「東京で自分のできる仕事をす...続きを読むる」というのが、私には辛かった。高校生なんて、将来に夢をみていいのに、自分の体がそれを許さない苦しみを、私は知っている。 愛も美雪もどっちも私だと思った。だから西村たとえがたまらなく好きだし、本当は愛と美雪はお互い似てるんだと思う。 教室の片隅で息をしている、その他生徒に混じっている彼を、私も見ていたかった。たとえが好きな子が美雪というのが、まったく勝ち目がなくて、視界にも入れてくれないんだろうな。
愛がした、身勝手、自分勝手で本能的で情熱がきらきらと燃える様な恋はきっと10代にしか出来ない。破滅願望、貴方との未来、嫉妬、恨み、確かに愛は身勝手だけど心の底にある感情に従って生きている姿は生命力に溢れていて、こんな女の子になりたいと何度も思った。
映画を見たあとに本屋さんに駆け込んで購入した記憶があります。女の子は、面倒くさくて、なんて可愛くて、最高なのだろうと思います。
たとえのような人がクラスにいても私は彼の良さに気づけないだろう。だから、愛や美雪は見る目があると感じた。もう少し読んでいたいような気がした。
綿谷りさの著者を初めて読んだ。彼女の本を一度読んでみたかったのだが、特に本は選ばずふと手に取った一冊。 初めは単なる恋愛小説かと思われる展開だったが、ストーリー展開は私の想像を完全に超えたというか裏切った予想もつかなかった方向へ進む。狂気か変人か突拍子もない衝撃の展開。 ただストーリーとは裏腹に...続きを読む言葉選びや表現はどこまでも美しい。時々同じ文を読み直し、言葉の組み合わせの印象を味わい直す作業も頻繁に行われた。 なかなかすごい作家だ。この類の著者を連続して読むと少し心臓に刺激が強すぎるかもしれないので、少し間をおいて別作を読んでいきたい。
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