Posted by ブクログ
2014年12月15日
約20年振りの団鬼六作品。
以前読んだモノはもっと、官能然としていたと思う(残念ながら、どの作品を読んだか記憶にない)。
性倒錯、SMの巨匠……という一面だけでは評価できない。繊細さやわびさびという「和」のテイストと、意外にも(?)嫉妬深い潜在的な脆さ、適度なユーモア感もあって、全体的に素晴らしい。...続きを読む
もちろん、官能場面の表現の秀逸さは言うに及ばず。
最終「大切腹」を除くと、時系列を追った私小節のようでもある。
若い時分「檸檬夫人」とお手合わせ願いたかった……。