講談社文庫作品一覧

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  • 私のフィレンツェ
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    雪の出会いにはじまる夢想の都・フィレンツェは、ルネッサンス発祥の地として、自由と想像力に満ちた永遠の純真さを孕みながらも、富豪たちの造り出した人工美との不均衡の中にあった。新たな自分にめぐり合うべく、ヨーロッパ美術史の光と闇に旅する詩人・松永伍一の凝視と夢想の世界を、書簡文に託して描く書き下ろし。
  • わたしの生きがい論 人生に目的があるか
    3.0
    人生における有益とは何か? 何が有益で何が無益だということを、いったい、だれが決めるのか? いまこそ既成の価値観へ問いを発しなければならない。文明の宿命的進化にブレーキをかけ、「目的の体系」を脱し「無」にかえる、まさにこの「逆進化の発想」が求められているのだ。その「目的の体系」から「逆進化の発想」へ転換するなかにこそ、真の生きがいを探索するすべがある。安易な処生術や精神修養的生きがい論をくつがえす、衝撃の書。あなたの生きがいを真につかみ直そう!
  • 僕の名前は。アルピニスト野口健の青春
    3.0
    子供の頃は、とんてもないワルだった……。日本、エジプト、イギリスで過ごした日々、青春の蹉跌。自分を探してもがき苦しむ不良少年は、いかにして人生の道標にめぐりあったのか? 七大陸最高峰の最年少登頂世界記録を打ち立てた、野口健の真実を赤裸々に描くノンフィクション。新たな書き下ろしを加えた決定版。
  • 自民党幹事長 三百億のカネ、八百のポストを握る男
    -
    結党50年、その椅子に座れた者は40人に満たない。「幹事長は、総裁を補佐し、党務を執行する」。党則第8条のたったこれだけの文言が、無限のパワーを生む。300億のカネと八百のポストを握り、選挙を仕切ったのちに待つのは、栄光か転落か? 欲望と権力の力学を明快に示した必読の1冊。岸信介から武部勤まで、総理総裁への最短距離といわれる歴代幹事長の明暗と、政権政党のうまみを徹底解剖! 『自民党幹事長というお仕事』改題作品。
  • ソニー海外ビジネス最前線
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    「周ちゃん、イギリスへ行ってもらうことになったよ」。入社1年目で英国ソニーへ赴任。まずはカラーテレビの売り込み。マネジメント、セールス部隊の指揮、価格決定、広告、販路拡大にと、あらゆるビジネス現場で、八面六臂の大活躍。海外進出のパイオニアであるソニーの海外マーケティング戦略を、そこで体験した事実を、イキイキと具体的に描いた、国際ビジネスのすべてが分かる、生きた最高の教科書。
  • 夢のあと
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    〈死〉と、死への鎮魂として〈愛慾〉を対置し、男女の愛憎を、渇望を、あるいは寂寥を、審美的境地に昇華し、独自の美の世界をみせる短編集。恵まれた妻の座にありながら、激しい情念に身を灼く、女の愛のうつろいを描く〈夢のあと〉。父と娘の近親相姦を扱い、娘が父を殺すにいたる精神の流れを描く〈野づら〉。ほか7編の傑作短編集。
  • おれは藤吉郎(上) 新太閤記(三)
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    放浪を続けた日吉丸だったが、最下級の身分とはいえ、松下嘉兵衛の厩番に、念願の仕官の道がつき、勇気百倍。名前も木下藤吉郎と改めて、急に大人になった気分、いよいよ天下晴れての武士である。持ち前の機転に加えて、骨身を惜しまぬ精進に、主人の覚えもめでたい。ひといちばいの機転と勤勉が認められだんだん出世の道が……。だが、出る杭は打たれる。とかく仲間うちではイジメの対象となるけれども、くじけぬ藤吉郎の前途は明るい。痛快な青年太閤記!〈全五巻〉
  • 火の国の女の日記(上)
    -
    「女性解放に根拠を与えるものとしての女性史学」を、無から夫婦の同志的結合の中に打ち立てた高群逸枝の自叙伝。1963年、69歳、病床にあり起筆、64年急逝後は夫憲三が補結。彼女の生きよう、全体像を最も良く伝え、今や華やかなる女性論も色褪せる。まさに「女性の自叙史、それが女性史」であった。上巻は火の国の女の凜性を自覚し、原型をなす37歳までを収録。
  • ツングース特命隊
    -
    歴史上名高いシベリアの地の果てツングースの原始密林に、世にも不思議な大爆発が発生。日本軍謀略戦の総帥・明石大佐から、この謎を解明せよとの密命を受けた武藤淳平ら6人の男女は、悪戦苦闘して「地獄」の現地へ。だが彼らの前に、怪僧ラスプーチンや妖術師グルジェフたちの凄絶な魔の手が、次々と……。俊英が放つ、史実を超えた波乱万丈の、長編魔境冒険スペクタクル。
  • 江戸芙蓉堂医館
    3.0
    幕府奥医師の娘・半井千鶴は、「薬師如来の再来」と噂される腕っこきの漢方医。愛らしい顔立ちに似合わぬお転婆で、巷の事件に片っ端から首をつっこんでは大車輪。倒錯、妄想、恋の病いに疝気の虫まで、見事な処方でさらりと解決してしまう。御殿山のお花見、両国の花火など、四季折々の江戸の風物を背景に、娘医者が大活躍する痛快時代小説集。美人でおきゃんな娘医者の花カルテ、江戸情緒あふれる7編。
  • メモリーズ・オブ・ユー 東京デート漂流
    -
    長い髪のあのコとデート! となった高橋は、有頂天。はやる心を抑え、デートスポット研究にはしる。そしてその日……。東京の街を舞台に、どこにもありそな「ボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー」。かつて少年だったアナタには、おかしくほろ苦く、いま青春しているキミには情報です。「講談社エッセイ賞」の著者の、心やさしい青春への応援歌でもあります。
  • 風塵(上)
    -
    天正10年、織田信長は60余州制覇の駒を進めていた。野望渦まくこの戦国乱世に生み落とされた孤児……山猫。信長の姪・茶々に想いをかけ、一国一城の主となって、茶々を嫁にするという大きな夢に命の炎を燃やす男……山猫。非情な運命に弄ばれながら、逞しく人生を切り拓いてゆく男を痛快に描く、戦国ロマン。
  • 初めの愛
    3.0
    男は危機的な状況にある。愛人と暮しながら、妻子のほうにも週に一度帰る、そんな状態が会社の取引先社員の失踪によって、明るみに出かねない。自分にも他人にも誠実であろうとする彼が、ふと立ち返るのは、おのれの愛の初源の場……。35歳、中間管理職の、真摯な宙ぶらりんの生。芸術選奨新人賞受賞の野心的長編。
  • 江戸を生きる
    3.0
    黄門様と今も人気のスーパーマン・徳川光圀の虚像と実像、若狭酒井藩の酷政に静かな抵抗を貫いて散った青年庄屋・松木荘左衛門、激しい業苦を抱えて俗臭と反骨に生きた葛飾北斎、華美驕奢したい三昧の好運児・将軍家斉など、鎖国泰平の300年を彩った驚くべき人々を、迫真のドキュメントタッチで描く名著。
  • 九軍神は語らず
    -
    「九軍神」は、「大東亜戦争」の戦端が開かれたハワイ真珠湾への還らざる「特別攻撃隊」へ与えられた「称号」である。この戦争は、決死の真珠湾特攻で開幕し、片道燃料の人間爆弾の特攻で閉幕した。真珠湾特攻の真相と、「軍神」賛美とはうらはらに残された家族の悲惨を、いま改めて問うノンフィクションの力作。ハワイ真珠湾攻撃に散った「九軍神」とは? なぜ彼らは「軍神」にされたのか?
  • 新名将言行録 源平時代
    -
    荘園制の崩壊は、王朝貴族社会の瓦解を促し、承平天慶の乱、保元平治の乱などを経て、天下の政権は次第に武家の手に移っていった。そして、そこにまた源平の激しい確執が……。この体制変革の時代を生きのびる雄将、智将の経略譜。本巻には平将門、源義家、源義朝、平清盛、源頼朝、北条政子、源義経を収録。
  • おれは日吉丸(上) 新太閤記(一)
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    今夜も京は燃えていた。この世から、戦火が熄むなどとは考えられない。火を消し止める者は誰もいない。夜盗が家々を荒して廻るのを、防ぎ止める手もなかった。激動の風吹きすさぶ戦国時代、ここに2人の少年がいた。一人は小猿、一人は日吉丸。――ある夜、寺を焼け出された日吉丸は、同年輩の少年・小猿と出会った。二人は手をたずさえて、戦国の世に浪々の船出をし……。ふたり合わせて、なんと後の木下藤吉郎秀吉? 楽天人生、だが底に潜む気骨。新機軸の太閤記。〈全五巻〉
  • 花あざ伝奇
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    兄王への謀叛を企んだとされ、追われる身となった季王韶(しょう)。名を秘し、張少子(チャンシャオツ)と呼ばれ、逃亡生活に入った。牛荘(ニュウチャン)で奉公をはじめ、お嬢様の趙小姐(ちょうシャオチェ)と打ち解けるが、少子が正体を明かすと……。という直木賞受賞作の「張少子の話」ほか、妲己(だつき)・曹操など歴史上の人物を題材に、謀略・反乱・悲恋……、歴史を題材に虚実を取り混ぜて描く、傑作中国歴史短編7編。
  • 恋に散りぬ
    -
    軽輩武家の貧しさの中で、幼い後継ぎの養育に辛酸を嘗めた賢夫人が、気立てのよい嫁の離縁を当主に強要する不可解を描いた「紅梅」、家格の低い家から嫁いだ女の、絶え間ない気苦労と夫への不信に揺れる哀切を描く「菖蒲」……など、四季の花の風情に擬えて、命の瀬戸際に愛をつらぬく、凛とした武家の女たちを描く、傑作短編集。
  • 人間 小泉純一郎 三代にわたる「変革」の血
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    今もなお国民的人気を博す元総理のすべてを明かす……。挑戦すること3度目にして、首相の座を射止めた、「変革の人」小泉純一郎。財政構造改革、首相公選、憲法改正……。彼は日本をどう導こうとしているのか? 祖父・又次郎、父・純也と三代をつらぬく反骨の魂。初当選から続く独立独歩の思想と行動を追い、その素顔を描き出す。小泉進次郎にも受け継がれる変革の血!
  • 小説 角福戦争
    -
    橋本vs.小沢の対決と福田の秘蔵っ子・小泉の浮上、小渕政権誕生と自自連立、石原都知事誕生……。田中角栄と福田赳夫の「角福戦争」が、いまも永田町を揺るがす。ポスト佐藤を巡る怨念の対決から田中退陣、三木から福田への政権委譲、両雄の死後も続く二大派閥の果てしなき攻防を描く。『小説 風雲角福戦争』改題作品。小渕・小沢・森・小泉……「角福」門下生の暗闘を描いた、自自公連立に至る実録小説。宿命のライバル対決!
  • 若い芸術家の肖像
    3.0
    アイルランドのダブリン郊外で生まれたスティーヴン・ディーダラスは、僧職につくべく、厳格な教育をうける。信仰と愛と芸術との葛藤に悩みつつ、芸術家になる決心をかため、ダヴリン大学に進む。……ジョイス自身の20歳までの生活を材料にして、青年の感受性をみずみずしく描いた、青春小説の傑作。
  • 在日米軍 軍事占領40年目の戦慄
    -
    緊迫する日米軍事関係の核心にメスを入れる、注目の話題作。安全保障条約とは名ばかりの同盟関係。いったいアメリカは、日本の有事に手を貸す意思があるのか? 日本列島がアメリカの世界戦略の中で、確実に要塞化されている恐るべき現実を、綿密な取材でレポート。日米経済摩擦の背後に迫る軍事摩擦とは?
  • 屈託なく生きる
    -
    長島茂雄、岡本綾子らスポーツ選手、武田豊、盛田昭夫氏ら経営者、加藤紘一、平松守彦、渡辺美智雄氏ら政治家と、各分野で爽やかに活躍している人たちに、生き方の秘訣をインタビュー。天性型、テーマ設定型、気合い一生型などタイプ別に分析して、超一流人間の知恵をあなたに伝授いたします。
  • 牙王物語
    5.0
    北海道・大雪山の峻烈な自然の中で、生をうけた混血犬・キバは、渓流で死に瀕したところを牧場主の娘・早苗に救われ、牧場で育てられる。キバの屈強ぶりを見込んだ猟師が、殺人熊・ゴンを倒すための猟犬としてもらい受けたが、キバの血にひそむ野性は、彼を再び山深く逃亡させた。動物文学の第一人者が描く感動の名作。
  • マンハッタン母学生
    -
    主婦学生が繰りひろげるニューヨーク大学「留学奮戦記」。夫と娘を日本に残し、勇躍単身でマンハッタンにのりこみ、演劇やミュージカルやパフォーマンス論の勉強に挑んだママさん学生。彼女の熱気はすごいばかり。アメリカの母学生事情やブロードウェイの実態など、みずからの体験や観察を織りこみながら、爽やかに描くアメリカ・レポート。
  • サウスポー魂
    -
    「先発したらやね、27人を27球で打ちとる、それが最高のパーフェクトよ」と、度胸いちばんのスーパー左腕・江夏豊。シリーズ奪三振401(世界記録)、11回延長試合ノーヒットノーラン、球宴奇跡の9連続三振 連続セーブ、日本シリーズ最終戦最終回無死満塁での熱投etc.……。その輝ける栄光への道のりと秘められた孤独。これぞプロの破天荒人生を描く、痛快ド根性野球小説!
  • 仮想敵国ニッポン アメリカの対日戦略シフト
    -
    日本人は、日米経済摩擦の問題を経済の土俵だけで解決できる、と錯覚している。だが、本書の政治・軍事情報などの分析によって、巨大な実像を結んでいくアメリカの奥深い戦略を知ることで、その思いこみが幻想だったことに気づき、日本の戦略的な脆弱さに肝を冷やすはずである。日本の経済最前線で活躍中の、ビジネスマン必読の書。アメリカの対日戦略の恐るべき実態ーーアメリカは日本を敵と見なしている!
  • 雨物語
    3.0
    新宿歌舞伎町の喧騒をやりすごした片隅に、その小さな酒場はある。ここに慕い寄る常連客たちの、歯に衣着せない会話の妙。だが、彼らの情報やマダムとの応答の背後には、人生の明暗や世相の風波が見え隠れするのだった。軽妙洒脱な語り口で定評のある「小説の名手」が、酒場を舞台に人生模様を描く独特の長編小説。
  • ポトラッチ戦史
    -
    日本SF界の第一人者・かんべむさしが描く、波瀾万丈の傑作SF小説集。コロンブスがポトラッチをアメリカ西海岸から持ち帰り、アッという間に全世界に広まった。ポトラッチのエスカレートで地球は大騒ぎ、そして……という表題作の「ポトラッチ戦史」。ポトラッチとは? それは、本書で読んで下さい! ほかに7編の傑作を収録。
  • 人間らしい死を迎えるために
    5.0
    苦痛の治療を選ぶのか? 安らぎのある死を選ぶのか? ーー病院のベッドで、ロボットのように多数のチューブにつながれ、耐えがたい苦しみに耐えて、ようやく迎える死。もっと苦痛をやわらげる医療はないのか? ガンにかかり、死が避けられぬものと分かったとき、激痛を回避する、安らぎのある死を求める人々を描いた、感動の書。(『ルポルタージュ、終末期医療』から改題)
  • 戸隠伝説
    4.3
    作家・水戸宗衛の助手・井上は、偶然にも、謎の美女・ユミと知り合う。彼女は、戸隠の神につながる家系の娘だった。ふたりは恋人同士になり、同時に、井上自身の感覚には奇妙なものが漂いはじめる。やがて彼は、信州に戻っているというユミからの誘いで、戸隠山へ出かけた。彼を待ちうけていたのは、古代の神々の激闘だった。壮大なる伝奇ロマンの名作!
  • とむらい師たち
    -
    人間、産むことはやめても、死ぬことはやめられぬ。死顔がもっている威厳と迫力に魅せられて、葬儀産業に着手――万国博に対抗して葬博の実現に賭けるガンめん、葬儀のレジャー産業化に狂奔する葬儀演出家・ジャッカンたちの、奇行愚行の笑いと哀しみ。表題作「とむらい師たち」ほか、異色快作4篇を収録。
  • 百人一首
    3.0
    久方の光のどけき春の日に……『百人一首』は歌ガルタとしても愛好され、日本人の行動と美意識に深い影響を及ぼしてきた。この名歌群の一首一首がわれわれの言葉で再構成され、現代詩として歌いあげられた。古典はここに新しい息吹きを帯び、華麗な美の世界を展開する。各首簡潔にして懇切な鑑賞の手引も付す。『折々の歌』の著者による、百人一首を知る必読の書!
  • 秦の始皇帝
    3.0
    紀元前247年、わずか13歳で秦王に即位した政(始皇帝)は、韓・趙・燕・魏・楚・斉の6国を次々に滅ぼし、長い戦国時代に終止符を打った。時に紀元前221年、中国最初の統一国家・秦帝国の誕生である。だが10年後、項羽や劉邦の反乱によって、その基礎は早くも崩れる――中国古代史の謎に迫り、波乱に満ちた始皇帝の生涯を描く壮大な歴史ドラマ。広大な統一国家の興亡をえがく長編小説。
  • 傷ついて愛
    -
    美佐子は、夫の牧田がけがで入院したと聞いて、疑惑をつよめる。夫がけがをしたバーのある町は、日常生活とおよそ関係がない。なぜ夫は、そんな場所に行っていたのか? 結婚して10年余、美佐子は夫との愛情にすきま風が吹いているのを実感していた。そして病院にかけつけてみると、若い娘が……。現代の錯綜した愛の姿と多様性を、女性側からサスペンス豊かに描く長編。夫婦って何?
  • リビア砂漠探検記
    -
    陸の極地、リビア砂漠。この本は、ここに生きるベドウィン族の詳細な生活誌である。特に遊牧民が、石油ブームやモータリゼーションの波をうけ、定着の生活へその伝統的生活様式を変えてゆく状況が、如実に描かれている。著者は単独で危険を冒し、商いする人々のキャラバンに潜り込み、無人の岩と砂の3200キロの砂漠縦断を敢行。ここに稀有の紀行が生まれた。
  • 聖ルカ街,六月の雨
    -
    桂子はニューヨークで一人暮らす日本女性。彼女の生活のすべてを知る者はいない。優しいそよ風のような魅力を持つ桂子と、都会の喧噪や人生に疲れた男たちが出会う時、それぞれのラブ・ストーリーが生まれる。ニューヨークを知り尽くした著者がニューヨークを舞台に描く、ちょっぴり不思議で洒落た恋愛模様。15のNY恋愛物語。
  • 旅立ちの記(上)
    -
    高校2年のとき、初めて登ったふるさと近くの塩見岳。汗をながしてひたすら登り、山頂に立ったときの感激は、新しい世界への旅立ちでもあった。のち大学では山岳部でヒマラヤ遠征を計画するまでに至った著者が、それまでの山と旅の想い出を綴り、若き日の山を通じた自己の精神形成の内実を率直に記録した好著。冒険を求めた若い心、山への挑戦……ルポルタージュ作家の原点がここにある!
  • 黒衣の映画祭
    -
    映画人の夢であるニューヨーク映画祭への出品。その権利を賭けて二人の気鋭監督が競い、独立プロを持つ名島が勝利を得た。敗れた立木とは、極西映画の同期生だった。だが映画祭の開幕間近、名島は突如ニューヨークから消えた。そして同じ頃、日本では立木が殺されていた! 著者得意の分野でトリックを築く意欲的長篇ミステリー。
  • 外食王の飢え
    3.8
    私大卒業まぎわ、倉原礼一は卒論を破り捨てた。自分は一流の人間でなければならぬ。私大卒の資格はいらない。野望は福岡に端を発した。レストラン「レオーネ」のチェーン化に奔走する倉原。一方、首都圏には沢兄弟の「サンセット」が進出。倉原は首都圏決戦を挑んだ。外食産業の覇者をめざした男の野望と情熱をえがいた傑作長篇小説。
  • 黄金峡
    4.0
    東北の静かな山村に、日本最大のダム建設計画が持ち上がった。交渉のため村に乗り込む開発側と、先祖伝来の土地に愛着を抱く住人たち。多額の立ち退き補償を巡り、村は賛成派・反対派に分かれ騒然となる。ダム建設は、人々に何をもたらすのか。補償交渉に翻弄される人々の苦悩ーーダムが人を壊していく……。ダム問題をえぐる衝撃作。高度経済成長黎明期の1959年に、経済小説の先駆者が執筆した傑作社会派小説。
  • ファーザーズ・イメージ
    3.0
    父は頭がよくて勤勉で、家では威張りくさっていた。しかし、しょせんは二流の人。それも二流まで這いあがってきた無名の人である。こんな男にはなりたくないと思っていた。でも父は、私を愛していたのだ。ようやく、それがわかった……。いま初めて語る父への憎悪。少年が越えるべきエディプスへの思いを吐露した、現代家族必読の書。
  • 天下を取る
    -
    二流大学卒ながら、エリート人間とはひと味違うバイタリティを社長にみこまれ、東洋物産に入社した大門大太。入社早々、「天下取り」を宣言し、参謀を買って出た同期の亀村兵治、爽快な生き方に惚れた安原沢子らの協力で、次々に難関に体当りを開始する。快男子の型破りな行動を痛快に描く、現代サラリーマン出世物語。
  • 青春をわれらに
    -
    婿の周吉に社長の椅子を譲った南部友助は、閑暇な日常がもの足らず、とかく小言幸兵衛になりがちだ。この上は茶飲み友達でもあてがおうと、周吉夫婦が見合いのプランを立てた。一方、友助が昔世話をした女性が、用事あり気に突然現れた。前社長の面目にかけてもと友助は胸を叩く。見合いも進行、用事も進行。友助に青春は蘇るか。
  • 商社一族 小説穀物戦争
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    昭和60年、地球を異常気象が見舞った。ソ連、中国、インドをはじめ、世界は深刻な食糧危機に突入する。アメリカ穀物メジャーを舞台に、各国の存亡を賭けた血みどろの争奪戦が始まった。この日あることを見越して着々と手を打ってきた東洋物産の津島ら日本人商社マンの双肩に、一億の生命は委ねられた……。食糧パニックの危機を防ぎ、米ソなどの野望から日本を守る男たちの勇姿をえがく、企業情報小説の傑作。
  • 僕と彼女たち
    -
    僕は28歳。野原理恵子に失恋した痛みを抱えつつも、いま成田伸子と深い関係になろうとしている。でも伸子と結婚するつもりはない。もっと好条件の相手がいそうだし、現に、僕のまわりには数人の女が虎視眈々僕を狙っているのだ! 北沢浩平と彼を巡る5人の女性たち。独身時代を謳歌する若いサラリーマンの「愛と性のモラル」を描く長編明朗青春小説。
  • 常務会紛糾す
    -
    ライバルを蹴落として、ついに勝ち取った役員の椅子。だが、このエリート集団の内部では、外部から想像すらできぬ牙を剥き出しにした死闘が、社の命運を懸けて繰り広げられていた。航空機汚職、中東危機、食糧戦争……、一流商社のトップが暗躍する役員室という密室の中で繰り広げられる暗闘、ビジネスの非情さ、男たちの夢を描く傑作企業小説。分厚いドアの向こうには地獄があった……。
  • シンデレラの葬送
    -
    結婚式の前夜、理想の夫を得た冴子を訪れた刑事は、北垣なる男のことを質問した。その男は、冴子が一人で那須にドライブした際、事故から一夜を車内で共にした相手だった。シンデレラの生活を直前にした冴子には、あの夜のことは絶対に口外できない。だが、殺人容疑をかけられた北垣にとって、あの夜の事故は唯一のアリバイだったのだ。殺人容疑者から証言をたのまれ動揺する冴子。現代の戦慄を描き出す野心的長編ミステリー。
  • 光る砂
    -
    一握の砂が見る向きによって沈んだり輝いたりするように、身の回りの些細な出来事も、光の当たる角度によって、まったく違う姿を見せる。私鉄沿線の新興住宅地のタウン誌『光る砂』編集部のスタッフが探る、日常の謎。そして、その身近な「謎」に潜む意外な真実の数々とは? ミステリーの名手ならではの爽快な読後感。9編の傑作連作ミステリー集。
  • 2(S+T)の物語
    -
    「君はイニシャルがTSだろう。俺はSTなんだ」ーーふたりが初めて出会った夜、彼は嬉しそうにそう言った。白浜津矢子は、都内のマンションに住む女子大生。恋人の高場潜は、元鳶職で、趣味はなんと泥棒!?という正体不明の謎の男。絶妙の〈逆立ちコンビ〉が周辺で起こる事件の解決に乗り出して……。花の女子大生と元鳶職の青年コンビが難事件に挑む、痛快青春ミステリー。
  • 源義経(一)
    4.0
    平家全盛の承安3年秋、洛北鞍馬寺で文武の技を磨く、源義朝の子・遮那王は15歳になった。明けて4年の春、遮那王は京五条の橋の上で弁慶と出会い、主従を誓うが、この非凡な少年に平家の目が光る。危険をさけ、奥州平泉に藤原秀衡を訪ねていく途中、近江の国・鏡の宿で元服し、自ら九郎義経と名乗る……。悲劇の英雄・源義経の生涯を描く一代記(全5巻)。
  • 動詞の考察
    3.0
    たとえば、〈やる〉ーー「俺、あの女とやっちゃった」と言えば色っぽいけれど、「この野郎、やっちまえ」ともなれば物騒な話になる。そのほか、なにげない動詞が綾なす、極上ミステリーの数々。〈割る〉〈する〉〈眠る〉〈とる〉〈切る〉〈合う〉……。言葉から生み出される思いがけない物語。短編の名手の腕が冴え渡った、連作推理傑作集。
  • 横浜ランドマークタワーの殺人
    -
    鉄道警察隊に勤務する江戸川警部の恋人・小夜香が、何者かによって誘拐された。犯人からの電話で囚われの彼女は、「グッドバイね」という謎の暗号を残す。だが、奇妙なことに突然、彼女は解放された。実はそれが、事件の始まりだったのだ。今度はその誘拐犯がランドマークタワーで殺された……。長編ミステリーの傑作。
  • 美しい死刑
    -
    過熱した受験戦争をめぐって起こる恐るべき犯罪。――名門の私立御濃高校教師の車のトランクに、犬の死骸が投げこまれていた。日経ずして、女性外務員殺人事件と問題の高校教師殺人事件が相次ぐ。だが、これらの事件には、不思議な女の影がちらついていた。はたして、3つの事件の共通項、接点の裏に隠された真相は何か?
  • 兎の秘密 昔むかしミステリー
    3.0
    「かちかち山」の兎と狸の「妖しい関係」があぶりだす、殺人事件の真相。「浦島太郎」が乗った亀は、タイムマシンだった? 「花咲爺」で本当の悪者は誰だったのか? サルカニ合戦を恐れ、さる年の男を拒絶する蟹座の女。一寸法師と内視鏡の深い関係とは――。日本の昔ばなしを斬新な発想で愉しむ、異色短編集。
  • 生きていた灰(上)
    -
    盗難車によるひき逃げ事故が発生し、被害者の婚約者だという女性から、ルポライターの瀬川浩が調査を依頼される。だが、その彼の前に、奇妙で不気味な事件が続発。ひき逃げの背後に、戦後最大の謎といわれた事件の影がしだいに浮かび上がる。現実の事件を基に構築した、異色本格推理(前編)。
  • いつまでも昨日
    -
    北海道の新聞の片隅に載った「お悔み」記事。特別変わった点のないものだったが、なんと東京から反響があった。それもかつてお宮入りかといわれた殺人事件に関係があるらしい。その意外な真相は?(表題作)ありふれた日常生活にふと忍び込む謎を描いて冴える、名匠の秀作推理短編10編を収録。
  • 砂の階段
    -
    広告部長の見せた写真に、交通事故で死んだはずの同僚・高瀬の顔があった。事故は偽装だったのか? すると、未亡人が確認した死体は? 東西新聞特企部の江川は、高瀬の周辺を洗う。某省の汚職を追っていたという情報もあるし、プロ野球の八百長事件に巻き込まれたという噂もある。高瀬未亡人への愛に惹かれて、江川は謎を追うが……。
  • 国境の南、太陽の西
    4.2
    あの日なら、僕はすべてを捨ててしまうことができた。仕事も家庭も金も、何もかもをあっさりと捨ててしまえた。――ジャズを流す上品なバーを経営し、妻と二人の娘に囲まれ幸せな生活を送っていた僕の前に、十二歳の頃ひそやかに心を通い合わせた同級生の女性が現れた。会うごとに僕は、謎めいた彼女に強く惹かれていってーー。日常に潜む不安と欠落、喪失そして再生を描く、心震える長編小説。
  • 明治維新という過ち 日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト〔完全増補版〕
    3.7
    1~3巻715~946円 (税込)
    維新150年、偽りの歴史を斬る。共感と論争の問題作、ついに文庫化!幕末動乱期ほど、いい加減な美談が歴史としてまかり通る時代はない。京都御所を砲撃し朝敵となった長州を筆頭に、暗殺者集団として日本を闇に陥れた薩長土肥。明治維新とは、日本を近代に導いた無条件の正義なのか? 明治維新そのものに疑義を申し立て、この国の「近代」の歩みを徹底的に検証する刮目の書。
  • 完全版 日本婦道記(上)
    4.0
    戦中、戦後に渡り書き継がれた名作「日本婦道記」。直木賞辞退作としても知られる金字塔、その31篇を網羅した完全版、初の文庫化。武家の体面を保つために自らはつましい生活を送くる女。その死によって初めて明らかになるその生活を描いた『松の花』や『髪かざり』『風鈴』などの連作短編集。山本周五郎の作品の根幹を成すテーマである、「慎ましく生き、苦しみ、働く」という姿勢を貫く、傑作小説集。
  • 反撃のスイッチ
    3.6
    食品加工工場に勤める、負け組の4人。人材派遣会社社長の娘を誘拐して、彼らが求めたものとは? リーダビリティ抜群の社会派ミステリー、著者の最高傑作!
  • 新装版 ローズガーデン
    3.8
    高校二年生のあの日。薔薇(ばら)が咲き乱れる自宅のベッドで、ミロの口から「義父と寝た」という驚くべき話を聞かされた。「俺」は激しい嫉妬に囚(とら)われ興奮した──。ジャカルタで自殺した前夫・博夫の視点で、村野ミロの妖艶な青春時代を描いた表題作など、4つの事件簿からなる短篇集。「ミロシリーズ」第3弾!
  • 献灯使
    3.7
    大災厄に見舞われ、外来語も自動車もインターネットもなくなり鎖国状態の日本。老人は百歳を過ぎても健康だが子どもは学校に通う体力もない。義郎は身体が弱い曾孫の無名が心配でならない。無名は「献灯使」として日本から旅立つ運命に。大きな反響を呼んだ表題作のほか、震災後文学の頂点とも言える全5編を収録。
  • もっと負ける技術 カレー沢薫の日常と退廃
    3.8
    「負ける技術」とは、いかに自らの人生にムーブメントを起こさないか。炎上合戦のリングには上がらず、アラを映す鏡は見ない。会社生活と創作を両立させ、"無職"というメイクドラマをなんとか逃れて過ごす日々。この程度なら真似できると、まさかの共感を呼んだ人生論"、懲りない実践編。<文庫オリジナル>
  • 殺人出産
    3.8
    「産み人」となり、10人産めば、1人殺してもいい──。そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、「産み人」は命を作る尊い存在として崇められていた。育子の職場でも、またひとり「産み人」となり、人々の賞賛を浴びていた。素晴らしい行為をたたえながらも、どこか複雑な思いを抱く育子。それは、彼女が抱える、人には言えないある秘密のせいなのかもしれない……。
  • 狼と兎のゲーム
    3.8
    智樹のクラスメイトの心澄望は、警察官の父親から暴力を振るわれて傷が絶えない。夏休みのある日、勤務中の父親のパソコンを壊してしまったと怯える心澄望と智樹がこっそりと家に戻ると、弟の甲斐亜の死体を始末している父親の姿が。慌てて家を飛び出した二人は、迫り来る怪物から逃げ切ることができるか?
  • しずかな日々
    4.3
    おじいさんの家で過ごした日々。それは、ぼくにとって唯一無二の帰る場所だ。ぼくは時おり、あの頃のことを丁寧に思い出す。ぼくはいつだって戻ることができる。あの、はじまりの夏に――。おとなになってゆく少年の姿をやさしくすこやかに描きあげ、野間児童文芸賞、坪田譲治文学賞をダブル受賞した感動作。
  • 釜石の夢 被災地でワールドカップを
    3.8
    2015年春、2019年日本ラグビーワールドカップの開催地が発表。釜石はその決定地の筆頭として全世界に発信された。スタジアムの建設地は、中学生・小学生が全員助かり「釜石の奇跡」とも言われた釜石の沿岸・鵜住居である。同時に鵜住居は多くの尊い人命も失われた。震災の現実、復興の困難とラグビーワールドカップ実現への道を現場から描く。日本ラグビー協会理事・平尾誠二氏、人気ミステリー作家・堂場瞬一氏推薦。
  • プシュケの涙
    3.9
    夏休み、補習中の教室の窓の外を女子生徒が落下していった。自殺として少女の死がひそかに葬られようとしていたとき、目撃者の男子に真相を問い詰めたのは少女と同じ美術部の由良だった。絵を描きかけのまま死ぬはずがない。平凡な高校生たちの日常が非日常に変わる瞬間を鮮烈に描いた、青春ミステリーの傑作。
  • 猫とあほんだら
    4.2
    突如として引っ越しをしようと思ってしまった。雨の降る日に物件を見に行くと玄関の庇の下に小さな2頭の子猫が震えていた。漸く見つけた家にまず自宅の4頭が引っ越し、それから試行錯誤の末に一冬かかって仕事場にいる6頭のための新住居が完成して、一つ屋根の下で暮らせるように。人気シリーズ第3弾。
  • ナイン
    3.5
    愛しき町の息吹を描き出す「私」の東京物語少年の日の熱い感動とレギュラ-9人のその後の人生を語る「ナイン」、よりを戻す男女の話を盗みぎきする話「太郎と花子」など街に生きる歓びをうたう短篇連作集。(講談社文庫)
  • 四季 春 Green Spring
    3.9
    科学者・真賀田四季。幼くして発現する、真の天才。圧倒的人気のカリスマ、真賀田四季の物語、第1弾。天才科学者・真賀田四季(まがたしき)。彼女は5歳になるまでに語学を、6歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考するその能力に人々は魅了される。あらゆる概念にとらわれぬ知性が遭遇した殺人事件は、彼女にどんな影響を与えたのか。圧倒的人気の4部作、第1弾。
  • λに歯がない λ HAS NO TEETH
    3.7
    身元不明の被害者たちはすべての歯を抜かれていた。冴えわたるGシリーズ第5作。完全に施錠されていたT研究所で、4人の銃殺死体が発見された。いずれも近距離から撃たれており、全員のポケットに「λ(ラムダ)に歯がない」と書かれたカードが入っていた。また4人とも、死後、強制的に歯を抜かれていた。謎だらけの事件に迫る過程で、西之園萌絵は欠け落ちていた過去の大切な記憶を取り戻す。
  • 京都・沖縄殺人事件
    4.0
    推理作家でニュースキャスターの沢木麻沙子のもとに、深夜、大学時代の友人野上恵子から電話が入る。彼女は恋に悩み沖縄へ不倫旅行をすると打ち明けた。特集番組の取材に那覇へ出かけた麻沙子は海岸で恵子の死体が発見されたと知らされる。許されぬ愛に隠された恐るべき事件の真相とは? 傑作長編推理。
  • 聖女の島
    3.7
    砲弾に砕かれて坐礁し、そのまま化石となった巨大な軍艦のように見える孤島に、修道会のつくった矯正施設がある。売春、盗み、恐喝等の非行を重ね、幼くして性の快楽を知った放恣な少女たちが、惨劇の幻影におびえる聖女の下に集められている。そして、あの悪夢が……。謎と官能に満ちた、甘美な長編恐怖小説。
  • まどろむ夜のUFO
    3.5
    私の知らない「彼女」にジャムを作り、いそいそ出かけていく高校生の弟・タカシ。魂の前世を信じる、弟の怪しげな友人・恭一。5日おきにデートする几帳面な同級生・サダカくん。3人の奇妙な男に囲まれ、過ぎていく夏――。心の底のリアルな感覚を描き共感を呼ぶ、角田光代の作品集。野間文芸新人賞受賞作。
  • 新トロイア物語
    値引きあり
    4.3
    絶世の美女ヘレネと王子パリスが駆け落ちした。ヘレネを略奪した者は、求婚した者全員から報復を受ける。ユニークな「テュンダレオスの掟」が、古代ギリシアに予期せぬ大戦争を巻きおこした。名高い「トロイアの木馬」は真実だったのか。壮大な叙事詩の世界に挑んだ歴史小説。吉川英治文学賞受賞作。
  • 誰の上にも青空はある
    4.5
    1巻722円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「頑張るんじゃない。楽しむんだ」……35万部の人気写真家HABUが贈る、新たな自分と出会うための写真と言葉――単調で平凡な毎日に埋もれ、夢やみずみずしい気持ちをおろそかにするのではなく、そこに自分なりの幸せを見つけるためには、どうしたらいいのだろう。美しい空の写真に、明日へのヒントとなる短い文章を添えた、ずっと大切にしたい1冊。25年にわたって「空」を撮り続けてきた写真家が贈る、心に響く写真詩集。
  • 星になれるか
    4.0
    実名で綴るとっておきの秘話――直木賞受賞、睡眠薬中毒、そして離婚。編集者を経て作家となった著者ならではの、ハード・ボイルド・グラフィティ。吉行淳之介、野坂昭如、長部日出雄、星新一、佐野洋、小松左京、司馬遼太郎らも登場。ミステリー界の裏面史を実名、秘話、とっておきエピソードで描いた、ファン必読、疾風怒濤のミステリー開拓時代。
  • 黒い列車の悲劇
    3.0
    トンネル内で列車が消え、犯人からの身代金要求は6億円。三陸海岸に沿って走る北リアス線の車輛が、百メートルもないトンネルに入ったまま出てこない。数分後、反対方向からやってきた車輛は、何事もなかったようにトンネルを抜けていった。単線でなぜこんなことが起こる? 牛深警部シリーズ最後の事件。
  • 横浜・修善寺0の交差 「修禅寺物語」殺人事件
    -
    修善寺に住む市倉画伯が描いた服部教授の肖像画には“死相”が現れていた!? 服部が絵を手にした翌日、服部の秘書が死体で発見され、続いて助手の佐久田がホームから転落して重傷、さらには服部の娘真紀が修善寺の宿で密室の中で殺された。岡本綺堂の名作『修禅寺物語』そのままに繰り展げられる殺人劇。
  • 嘘をついたのは、初めてだった
    3.0
    大ヒット作『黒猫を飼い始めた』につづくMRC発29のショートストーリーズ。 書き出しの一行は全員「嘘をついたのは、初めてだった」。 でもそこからあとは、十人十色、二十九人二十九色。 恋も裏切りも、グルメも猿の手も、全部あります。 (執筆者一覧・50音順) 青羽悠 赤川次郎 芦沢央 阿月まひる 阿部暁子 彩坂美月 五十嵐律人 大山誠一郎 小川一水 小野寺史宜 柿原朋哉 河村拓哉 櫛木理宇 献鹿狸太朗 佐野徹夜 潮谷験 篠原美季 須藤古都離 高田崇史 竹本健治 夏川草介 波木銅 西尾維新 長谷敏司 柾木政宗 真下みこと 三津田信三 矢部嵩 吉川トリコ
  • K・Nの悲劇
    3.7
    精神の異変か、それとも死霊の憑依か? ホラーを超えた衝撃 若くして成功した夫との新しい生活。だが予期せぬ妊娠に中絶という答を出した時から、夏樹果波(なつきかなみ)の心に異変が起こり始める。自分の中に棲みついた別の女――精神の病か、それとも死霊の憑依なのか。治療を開始した夫と精神科医の前には想像を絶する事態が待ち受けていた。乱歩賞作家が描く、愛と戦慄の物語。
  • とんこつQ&A
    3.8
    中華店とんこつの一員でいるため奇怪な努力を続けるわたし。 ナゾの読後感に唖然・鳥肌ッ!! へんてこ小説の金字塔! ***** 常識ってなんやったっけ?と、おかしな展開になっていく。面白不気味。 ――3時のヒロイン・福田麻貴 1/11放送「王様のブランチ」(TBS系毎週土曜日 あさ9時30分より生放送) 根拠の薄い不安定な強さが周囲を引きずりこみ、世界を歪ませる―― そんな危うい実体を「ほらほら」と容赦なく描きだす今村夏子、無敵。 ――平松洋子(解説より) ***** 大将とぼっちゃんが営む町中華とんこつ。「いらっしゃいませ」もろくに言えない従業員のわたしは、接客対応マニュアル「とんこつQ&A」を自作し居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは――。表題作をはじめ、予想しえない展開に鳥肌が止まらない、ほのぼのと不穏が奇妙に交わる全4編! 「とんこつQ&A」 大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは―― 「嘘の道」 姉の同級生には、とんでもない嘘つき少年がいた。父いわく、そういう奴はそのうち消えていなくなってしまうらしいが…… 「良夫婦」 いつもお腹を空かせている近所の少年・タム。彼の心を開くため、友加里は物で釣ることを考える。 「冷たい大根の煮物」 お金を借りて返さないことで有名な芝山さん。ずるずる仲良くなってしまった「わたし」は……
  • ナイトフラワー
    3.8
    「ミッドナイトスワン」「マッチング」の内田英治監督が紡ぎ出す、珠玉のオリジナルストーリー 子供のためにドラッグの売人になった母。夢を叶えるために夜の街に棲む女性総合格闘家。強く生きると決めたふたりが出会ったことで起きる、奇跡の愛の物語。
  • 黒猫を飼い始めた
    3.4
    会員制読書倶楽部、Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)されたショートショート集。 書き出しの1行「黒猫を飼い始めた。」は、全員共通。2行目からはそれぞれの作家が自由に想像を膨らませ、生み出された26編。 「妻の黒猫」 潮谷 験  「灰中さんは黙っていてくれる」 紙城境介 「イメチェン」 結城真一郎 「Buried with my CAAAAAT.」 斜線堂有紀 「天使と悪魔のチマ」 辻 真先 「レモンの目」 一穂ミチ 「メールが届いたとき私は」 宮西真冬 「メイにまっしぐら」 柾木政宗 「ミミのお食事」 真下みこと 「神の両側で猫を飼う」 似鳥 鶏 「黒猫の暗号」 周木 律 「スフィンクスの謎かけ」 犬飼ねこそぎ 「飽くまで」 青崎有吾 「猫飼人」 小野寺史宜 「晦日の月猫」 高田崇史 「ヒトに関するいくつかの考察」 紺野天龍 「そして黒猫を見つけた」 杉山 幌 「ササミ」 原田ひ香 「キーワードは黒猫」 森川智喜 「冷たい牢獄より」 河村拓哉 「アリサ先輩」 秋竹サラダ 「登美子の足音」 矢部 嵩 「会社に行きたくない田中さん」 朱野帰子 「ゲラが来た」 方丈貴恵 「独り暮らしの母」 三津田信三 「黒猫はなにを見たか」 円居 挽
  • 世界と私のAtoZ
    3.7
    Z世代って何を考えてるの?  SNS、音楽、映画、食、ファッション、etc. Z世代当事者がアメリカと日本のポップカルチャーからいまを読み解く。 不安の時代を生き抜くための知識が詰まった画期的エッセイ! Z世代が起こす優しい革命に、私も参加したい。 斎藤幸平(経済思想家) 世代論の本懐は「世代」というステレオタイプの境界を解消することにあるんだと気づいた。 後藤正文(ミュージシャン) 未来を作る作業は、Z世代の多様で切実な声に耳を傾けるところから始まる。 佐久間裕美子(文筆家) ◯「弱さ」を受け入れる ◯「推し」は敬意で決める ◯「文化の盗用」って?  ◯買い物は投票 ◯「インスタ映え」より「自分ウケ」 ◯恋愛カルチャーの「今」 ◯すべての世代が連帯し、未来を向くには <Z世代とは?> 1990年代後半から2010年頃までに生まれた世代。デジタルネイティブで、社会的不平等、人種差別、ジェンダー、環境問題に対して関心が高く、変革への意識が強いとされる。
  • すらすら読める源氏物語(上)
    4.0
    『源氏物語』の世界に、すぐに入り込める最高の組み合わせ。 紫式部の原文を瀬戸内寂聴の名訳と解説で楽しむ。 わたしの好きな帖、ぜひ読んでほしい帖、面白い帖を選びました。ーー瀬戸内寂聴 上巻は「桐壺」「空蝉」「夕顔」「末摘花」「賢木」「明石」「関屋」「蛍」。
  • メゲるときも、すこやかなるときも
    4.0
    『捜さないでください。ごめんなさい。雪男』 新型コロナ蔓延による緊急事態宣言が発令された日、夫のユキオが失踪する。 結婚以来、秘宝のごとく彼に大切にされてきた乃亜は、職場のマツクラ食堂を訪ねるが手がかりなし。 占いでは「すでにこの世の人ではない」と言われる。 乃亜は食堂の立て直しを図り──。 普通の人々の普通の暮らしが愛おしくなる小説。 <文庫書下ろし>
  • 地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団
    3.6
    全国の不動産関係者、デベロッパー社員必読。積水ハウス、アパグループ…不動産のプロがコロッと騙された複雑で巧妙すぎるその手口。 日本中で「地面師」という詐欺師集団が跋扈している。彼らは不動産の持ち主になりすまし、勝手に不動産を転売して大儲けするのだ。騙されるのは、デベロッパーや不動産業者などの「プロ」たち。被害者の中には信じられないような大手も含まれる。あの積水ハウスが70億円、アパグループも12億円を騙し取られている。名だたるプロがコロッと騙される地面師の手口は巧妙で複雑。その内実を知るしか、詐欺から身を守る方法はない。
  • 侠骨記 〈新装版〉
    3.5
    直木賞作家の名篇! 中国古代ロマンの香気――。 胸のすく逆転劇の表題作をはじめ、名帝舜の青春や百里奚の激情を描く、全4篇の傑作集。
  • 料理沖縄物語
    3.7
    冬至の日のじゅうしぃ(雑炊)、正月に欠かせないなっと味噌、三月三日の女たちの祭りの重箱、折り目の日に食べるそうきのお汁、お墓の前の宴会・清明祭、祝いの席を彩るあんだぎい、一汁・白飯で肉親の野辺送り・・・戦前の沖縄・首里に生まれた著者が語る、記憶のなかの沖縄の味覚と、それを培った沖縄の心。
  • 五分後にホロリと江戸人情
    4.0
    江戸の長屋を舞台に、当代を代表する作家たちが描いた、笑って泣ける人情絵巻。 新しいショートショートの世界をご堪能くださいませ。 江戸時代――。それは日本の歴史のなかでも稀有なほどに、 人と人が肩を寄せ合い、互いに助け合った時代。 そこには日本人の原風景ともいえる情緒が溢れていた。 長屋に集う住人たちの日常あれこれを、7人の名手が描く掌編競作。
  • アンチ整理術 Anti-Organizing Life
    3.9
    整理・整頓は何故必要なのか?   大学の研究室、芸術家のアトリエ、漫画家の作業場……。 素晴らしい作品が生まれているのは凄まじい散らかりようのなかだ。 物理的な整理ではなく、自分自身の内側と「環境」を整理・整頓してみよう。 人気作家が語る、自由に楽しんで生きるために大切な創造的思考と価値観。
  • 森には森の風が吹く
    3.0
    世界は森博嗣で構成されている!  森ミステリィの魅力に迫る自作あとがき「森語り」、 書評や本に関する「森読書」、 作品解説「森人脈」、 趣味についての「森好み」、 森博嗣の考え方を垣間見られる「森思考」から成る森博嗣100%エッセィ集。
  • 駕籠屋春秋 新三と太十
    3.5
    「いつの時代でも《新三》と《太十》のように“粋”でありたい」 ――歌舞伎俳優・片岡愛之助さん推薦! お節介が気持ちいい。男も惚れる駕籠舁き、江戸を駆ける! 「取次屋栄三」「剣客太平記」「居酒屋お夏」の大人気作家の新しい人情時代小説シリーズ誕生! 講談社文庫創刊50周年書下ろし作品 江戸の町を駆け廻る美男の駕籠舁き・新三(しんざ)と太十(たじゅう)。 悩みを抱えた客が駕籠にひとたび乗れば、二人のお節介で心が晴れると評判だ。 ある日、武家屋敷近くで瀕死の若侍を助けた二人は、大名家の騒動に巻き込まれ……。 若侍の志に心打たれた駕籠舁きの思わぬ行動とは? 優しさと爽快感が心に響く人情時代小説開幕!
  • 家康、死す(上)
    4.0
    1~2巻726円 (税込)
    家康は身代わりだった! ――独力で三河一国を平定した家康が、凶弾に倒れた。時に26歳。その死が伝われば、桶狭間で勝った織田信長、甲斐の武田信玄、衰えたとはいえ今川氏真らに挟まれた脆い均衡が揺らぎ、三河存亡の危機を招く。家康の第1の側近・世良田次郎三郎は、広忠寺の住職に収まっていた家康の異母弟・恵最を急遽身代わりとして擁立した。<上下巻>
  • 波乱 百万石の留守居役(一)
    3.6
    上田秀人の大型新シリーズ、2ヵ月連続刊行でスタート! 外様第一の加賀藩。筆頭家老の本多政長は大名をしのぐ五万石を誇る。幕府の実権は、病弱な四代将軍家綱に代わり、大老酒井忠勝らが握っていた。権勢維持と御家騒動誘発を狙い、酒井はなんと外様の加賀藩主綱紀に次期将軍の白羽の矢を当てる。藩論は真っ二つ。混乱の中、江戸藩邸に向かうことになった藩士瀬能数馬は、本多政長に見込まれ、五万石の姫君琴姫を娶ることに。

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