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Posted by ブクログ
「チョコレートゲーム 新装版」
1985年刊行。日本推理作家協会賞受賞作。
遊びは本来、本物に近ければ近いほど面白い。高度な遊びになればなるほどそこに要求されるものは本物らしさ。チョコレートゲームも最初は遊びだったが、それは次第に面白さを求めて本物に近づいていく。
中学生は、自分たちの持つ危うさをきっかけに戻れない所まで落ちていき、遂に連続殺人事件が発生する。中学生は体は大人になっていくが、心は子供のまま。それが悪いことではない。大切なのは、子供は子供なりに考えて行動すべきで、その行動の先にあるものを想像すべきだということ。と言うものの、これは大人にも当てはまる。中学生は子供だから大人は大人として接するべきである。
本書は、連続殺人事件を扱うミステリーと共に近内泰洋(父)の省吾(息子)に対する贖罪も扱っていると感じた。
普段は息子を気にかけていなかった為に、息子がトラブルに巻き込まれても頼られない。警察と言う絶対の存在が登場し、息子への疑惑が拭い取れ無くなる。その疑惑をなんとか解こうと接するものの相手にしてくれない。そんな中息子は、自殺してしまう。残された父は、息子に罪を被せた真犯人を見つける為、誰に何を言われようと突き進む。
個人的には、泰洋が省吾が優しい声をかけていた相手がいたことを知り、省吾は人を殺す人間ではないと改めて思うシーンが印象的だった。内容としてはシンプルだけど、変な破綻もないように思える。何より古さを感じない。チョコレートゲームのような遊びは昔より今の方がどこかの中学校で教師にばれずに敢行されていそうな怖さもある。
岡嶋二人を振り返る上では通るべき作品かも知れない。
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