Posted by ブクログ
2018年06月25日
経済ものの作家という著者のイメージから、この作品には意外感があった。
しかし、著者が阪神淡路大震災で被災していると知り、彼にとっては書くべき作品であったと、納得。
東日本大震災で被災した小学校へ、阪神淡路大震災で妻子を失くした主人公が、応援教師として赴任。彼は、関西人のノリで子供たちの本音を引き出し...続きを読む、被災地の抱えるさまざまな問題に取り組んでゆく。読んでいて爽快感を覚えると言ってしまったら、被災者に対して不適切発言になるだろうか。
3.11から7年が過ぎ、当事者以外はややもすると、過去の出来事との思いに至りがちになる。
そんな時、折に触れてこの作品を読み返すのもいいだろう。
続編の『海は見えているか』も、続けて読んでみたい。