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軍事政権下の東南アジアの国から日本に留学したピーター・オハラは、大学で政治活動に情熱を注ぐ犬養渉と意気投合した。父・ジミーが祖国の民主化に向け、大統領選に出馬することを知ったピーターは、父の選挙を応援するため、渉とともに帰国する。しかし、人々の期待を一身に背負ったジミーが、凶弾に斃れてしまう。ジミーの遺志を継いだピーターと渉は、大国の思惑による国際政治の残酷な現実に対峙していく――。
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Posted by ブクログ
制作費何千億のハリウッド映画を観終えた気分。面白かった。メコンで勇気ある行動や信念を曲げない渉は凄い!
モデルはミャンマーであろうメコンという国の民主化を目指す大統領選を描いたストーリーは、真山仁作品らしく、読み応えがありかつ読みやすいで、あっという間に読み終えてしまった。
とても面白かったです!一気に読み終えました。ストーリーも面白かったですが、そんな中で普段はまさに平和ボケで気にしたことなかったですが、民主主義というのはなんなんだとかとか、日本では当たり前の安全も結構危ういことなのかなとかいうようなこともちょっと考えるきっかけになりました。
希少燃料資源が発見されたという東南アジアの架空の国=メコン共和国で、その利権を巡って英国と米国との思惑がせめぎ合う過酷な国際政治を描き出した政治小説。 独裁国家のメコンで民主化に向けた大統領選が予定されるが、民主化の希望の星=候補者ジミー・オハラが帰国するや射殺される。 彼の息子ピーターも、日本の大...続きを読む学で意気投合した犬養渉とともにメコンへ。 英国、米国の諜報部員に、メコン国の現大統領や軍参謀本部特殊部隊長、秘密警察長官など、様々な人物が入り乱れ、誰が味方で誰が敵か、混迷をつげる情勢の中で渉とピーターの運命は。 権威主義国家メコンの荒廃とともに、民主主義国家の暗部をも焙り出す。 「あんたら欧米列強は、自国の国益しか頭にないのだろう。我々はここで生まれ、ここで死んでゆく。大国の気まぐれで、メコン国家の命や未来を潰すようなことを見過ごすわけにはいかない」 軍幹部の言葉に、著者のこの小説に込めた思いがあるだろう。
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