とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

726円 (税込)

3pt

故郷をおん出て何十年、他国に流離で十何年、親も夫も子も危機で、死と老いと病とが降りかかる。それでも生き抜く伊藤しろみ。この苦が、あの苦が、すべて抜けていきますように。本書は詩であり、語り物であり、また、すべての苦労する女たちへの道しるべである。(講談社文庫)

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とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2014年03月07日

    カリフォルニア在住、更年期真っ只中の作者が、自身の不調を抱えながらも太平洋を越え、
    まだまだ手の掛かる小学生の娘を連れ、重い荷物を引きずって熊本への移動。
    何度も何度も往復する。親の介護のために。

    母親は入院。一人残された父親は何もする事がなくて、何もする気が起こらず半分鬱のよう。
    幼い頃は自分を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年07月02日

     伊藤比呂美さんの、実生活の話。母親がボケ始めたと思ったら脳梗塞になり、父親の足元もおぼつかず、再々婚の夫(ユダヤ人)も粉瘤などこさえて老いてきて、長女はふさぎこみ、次女は行方不明、三女は状況に振り回される。熊本とカリフォルニアを行き来する生活。だんだんとみんな老いてきて、自分のちちははの死を見つめ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年10月02日

    母の苦、父の苦、夫の苦……。
    母は入院、父は犬とふたりきりでさびしい、夫には瘤ができ娘はやせ細っている。伊藤比呂美は人々の苦を案じながらスーパーマンのように家庭のあるカリフォルニアと実家の熊本を飛行機で行ったり来たり。

    そうしてたまに思い出したように巣鴨のとげ抜き地蔵にお参りして皆の苦のとげを抜い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年10月19日

    伊藤比呂美のとげ抜き 新巣鴨地蔵縁起を読みました。
    ずっと昔、結婚する前にこの人の良いおっぱい悪いおっぱいと言う本を読んで、「がさつ、ぐうたら、ずぼら」という合言葉にしびれてしまったのでした。
    その頃からのファンなので、友人の読書欄に載ったのを見てすぐに買って読んでみました。

    読み始めてみて、その...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年01月24日

     読まず嫌いといえば、その範疇に入る作家でした。
    人の薄皮を剥ぐような、えげつなさ。女性詩人だから、その表現が生々しくて苦手でした。この作品はそんな一面を見せつつも、家族の問題=拒食症の娘、寝たきりの母と、うつ病気味の父、理解しえないイギリス系ユダヤ人の夫との事を、時空を超え、さまざまな口調を借り、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年12月21日

    すげー面白くて、こんな文学初めて、ってときめいたんだけど、なぜか最後までは読み通せない。どちらかというと散文よりは詩的な表現で、かっこいいし、こんな文章を書きたいと思うようなものであるにもかかわらず、読めないということは、かっこいいことと、退屈であることは、両立するということなのではないだろうか。

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    Posted by ブクログ 2011年11月06日

    伊藤比呂美は苦手だ
    手に取ってみた本は多くないし、
    最後まで読んだ本は ほぼ皆無

    この本もすんなりとは読めず 途中であきらめ
    気になって また手に取り
    それを繰り返して よろよろと やっと最後まできた

    上野千鶴子さんの解説が 素晴らしかった
    (文体が私に読みやすかったせいもあるだろう)

    これは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年09月03日

    伊藤比呂美さんは私と同世代で同性。デビューの時の印象も覚えています。そしてあれから30年余り過ぎて改めて興味が湧きました。
    同世代の女性ですから考えていることや体験が非常に”分かる”のです。
    読んでいて、先に亡くなった佐野洋子さんが書いた「シズコさん」を彷彿しました。
    いくら感覚的に分かるといっても...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年09月01日

    ここ最近、これほど励まされた本はない。うだうだ言ってないで、しゃきっと生きていかんとなあ、と思わされた。
    伊藤比呂美の人生は、いつでも転がり続ける石のよう。親も夫も、そして自分も歳をとっていくってことをリアルに感じ始めた今、この本を読んだのも何かの縁であろう。

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    Posted by ブクログ 2011年05月31日

    いやはや、壮絶です。でも暗くはない。まさに私の年代が直面することばかりで…。私もしっかりしよう!と思わせてくれる。

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