プロフィール
- 作者名:山本兼一(ヤマモトケンイチ)
- 性別:男性
- 生年月日:1956年07月23日
- 出身地:日本 / 京都府
- 職業:作家
同志社大学文学部文化学科美学及び芸術学専攻卒。2002年『戦国秘録 白鷹伝』でデビュー。『火天の城』で第11回松本清張賞受賞、『利休にたずねよ』で直木賞を受賞、共に映画化もされた。その他作品に『花鳥の夢』、『信長死すべし』などがある。2014年死去。享年57歳。
作品一覧
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4.3江戸時代に空を飛ぼうとした男がいた! 近江国友の鉄砲鍛冶の一貫斎は旺盛な好奇心から、失敗を重ねながらも反射望遠鏡を日本で最初に作り上げる。 「日本のダ・ヴィンチ」と呼ばれた男、稀代の発明家の生涯。 直木賞作家、山本兼一さんの遺作が文庫で登場。 近江国友村の鉄砲鍛冶である一貫斎は村の訴訟に巻き込まれ江戸に出ることになった。 太平の世に鉄砲の注文は減り、村は景気が悪く寂れた状況にあった。 江戸に出た一貫斎は持ち前の好奇心で交友を広げ、オランダ渡りの新式鉄砲の修繕を依頼される。 見事に鉄砲を直した一貫斎は独自の工夫によって改良型まで作ってしまう。
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3.5
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3.0
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4.1女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ男・千利休は、おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、天下一の茶頭に昇り詰めていく。刀の抜き身のごとき鋭さを持つ利休は、秀吉の参謀としても、その力を如何なく発揮し、秀吉の天下取りを後押し。しかしその鋭さゆえに秀吉に疎まれ、理不尽な罪状を突きつけられて切腹を命ぜられる。利休の研ぎ澄まされた感性、艶やかで気迫に満ちた人生を生み出したものとは何だったのか。また、利休の「茶の道」を異界へと導いた、若き日の恋とは…。「侘び茶」を完成させ、「茶聖」と崇められている千利休。その伝説のベールを、思いがけない手法で剥がしていく長編歴史小説。第140回直木賞受賞作。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ私はこの小説を読んで、これから木槿の花を見る度に、韓紅花の衣を纏った女を思い起こすに違いない。
一度読み終えて一晩高ぶる気持ちを反芻して、翌朝一から読み直した。
再読時には、各章のところどころに韓紅花の衣の裾が見え隠れしてどきどきした。
女が閉じ込められた土蔵を「なかに美しい命が隠されていればこそ粗土の壁が輝いて見える」これこそが利休の目利きの真髄で、ヴァリヤーノのいうところの「土くれの焼き物」に美を見出だす根源なのだろう。
宗恩は気の毒だと思った。もてなしの超人を、毎日暮らしのなかで満足させるのは、さぞや神経をすり減らすことだろう。
秀吉はおそらく、利休の美的感性に嫉妬したのではないか -
Posted by ブクログ
利休の侘び寂びを 生き生きとさせてるものは
19歳の頃 出会って逃そうとした高麗のお姫様への
情だったんですね。
憧れて逃そうとして 逃げられないとわかったとき
一緒に死のうとして 相手だけを死なせてしまった。
石見銀山入りの自分のたてた抹茶で。
その人の持ってた緑色の香合を 終生持ち歩き 中に 自分が噛み切ったその人の小指だか爪だかが
入っている。
奥さんになった宗恩さんは 自分を抱いても他の人を想っている。
と思わせた 深い気持ち
利休が死んだ時 宗恩さんは その緑の香合を叩きつけて割る。
後書きで 宮部みゆきさんが
利休さん あなたがもっとも深く愛した女性は やっぱり宗恩ですね。
と書い -
Posted by ブクログ
本に出てくるお道具が 素晴らしいですね!
見てみたくなります。
赤絵づくし からこの器
最後の三条実美公に出す 志野焼の 虹の橋
夜 虹が出るなんてことがあるんですね。
月に虹がかかる。
本当にありうることなのかどうかは わかりませんが 死ぬ前に一回見てみたいものです。赤絵の壺に熊笹をいける
発想がすごい!
月にかかる虹を見ながら 虹の橋の茶碗でお茶をいただく。
まあ 素敵です。
うつろ花では あのしつこいお茶の若師匠をふってやります。
そして 若師匠が返さなかった 三島焼き?の外花というお茶碗を取り返します。
このお茶碗も見てみたいですねえ!
私が見たことのある 安い三島焼きの茶碗とは 月