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Posted by ブクログ 2017年05月29日
長谷川等伯の「松林図屏風」を観てから、等伯に興味を持ち、安部龍太郎の『等伯』をずっと前に読んだ。『等伯』に描かれる永徳の、ここまで悪人にしていいの?という位の冷血なイメージがあった為、こちらの作品との対比も楽しみだった。
折しも、大徳寺聚光院の特別拝観で「花鳥図」を観たばかり。以前「洛中洛外図」「楓...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年05月17日
2015.5.17
天才狩野永徳の生涯に迫った力作。
強烈な嫉妬心が人間らしく、天才の苦悩を上手く描いている。また芸術家は果たして、誰の為に絵を描くのか?自分の為か?客の為か?という問いにも迫っている。答えは、恐らく両方の為。父の絵との対比で、そこはうまく表現できている。また、利休のことばも、それを...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月20日
安土桃山時代に活躍した、狩野永徳が主人公。
曽祖父の代に始まった狩野一門は、足利将軍家、織田信長、豊臣秀吉など、時の権力者に愛された御用絵師の家系だから、永徳は生まれながらにしての、絵師の家の棟梁。
小説の主人公としては、少し感情移入し難い立場の人物だ。
なぜならば、芸術家の一代記となるとどうして...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年03月21日
狩野永徳の絵師としての生涯。描くことへの執着と自分への過信、そして情熱。長谷川等伯との確執に至る絵画観の根本的な差違。芸術論であり人間論でもある狩野永徳の一代記。絵のなかに鑑る人の空間を作る必要があるか否か、描く姿勢が真剣過ぎて鑑る人を疲れさせないか、描くことが楽しくて仕方なくそこにしか生きている実...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月23日
一気読み。
永徳が描くことを止められないように、その勢いに巻き込まれる感じで止められなくなった。
思い描いていた永徳像を裏切らない。
気力を尽くして描き、生きるその様が、とても苦しく悲しく、とにかく疲れた。
才を持って生まれてしまった人の業。ただただ壮絶。
これだけ身を削らなければならなかったの...続きを読む
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