あらすじ
幕末の京都で道具屋「とびきり屋」を営む真之介とゆず。ある日、坂本龍馬から持ちかけられた赤絵の鉢の商い。真之介がとった秘策とは? 若宗匠からある大事な品を取り返すために夫婦で奮闘する「うつろ花」ほか、珠玉の6編を収録。若い夫婦の成長を軸に、京商人の心意気を描いた「とびきり屋見立て帖」待望の第3弾。惜しまれつつ逝った山本兼一氏が手しおにかけた、感動のシリーズ!
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本に出てくるお道具が 素晴らしいですね!
見てみたくなります。
赤絵づくし からこの器
最後の三条実美公に出す 志野焼の 虹の橋
夜 虹が出るなんてことがあるんですね。
月に虹がかかる。
本当にありうることなのかどうかは わかりませんが 死ぬ前に一回見てみたいものです。赤絵の壺に熊笹をいける
発想がすごい!
月にかかる虹を見ながら 虹の橋の茶碗でお茶をいただく。
まあ 素敵です。
うつろ花では あのしつこいお茶の若師匠をふってやります。
そして 若師匠が返さなかった 三島焼き?の外花というお茶碗を取り返します。
このお茶碗も見てみたいですねえ!
私が見たことのある 安い三島焼きの茶碗とは 月とすっぽんなのでしょうが。
こんなに素敵な本物の器に囲まれて育つと 確かに ゆずさんみたいな人ができあがるんでしょう。
見てないけど 目の正月です。
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「道具屋」という商売を通してその時代に生きていた人の価値観が垣間見えた。
たかが道具されど道具。
政治的な要素も絡んでいるせいか、今以上に品物の目利きが求められていたように感じる。
店として良いものを揃えるのはもちろん、取り扱う店主の心持ちがいかに大切かが印象深かった。
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ゆずと真之介の夫婦愛に心がホッとするこのシリーズ。
今回は、赤絵を巡って夫婦が奮闘する連作6篇。
それにしても、次から次へと披歴される茶器や掛け軸など、著者の骨董に対する造詣の深さに圧倒されながら、ただ読み進むばかりだった。
著者の急逝により、このシリーズもあと一冊を残すのみだというのは、重ね重ねも残念・・・
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このシリーズの良さは,少し目利きのまさったゆずの人柄と機知だと思う.色々なお道具の薀蓄がまた楽しい.いけ好かないと思っていた若宗匠も,案外可愛いところがあるとわかって,なんだかホッとした.ただ心配なのは幕末に向かってのきな臭い空気だ.
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シリーズの三作目
このシリーズはもっと永く続いて欲しかったです。
笑う髑髏には作者の気持ちを代弁しているかのような箇所があります。
山本さんの陶器の知識の深さには驚きます
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赤絵そうめん/しょんべん吉左衛門/からこ夢幻/笑う髑髏(しゃれこうべ)/うつろ花/虹の橋
前作が、時代のせいもあってちょっときな臭くなってきて不安だったのですが、今回また、ええ話たくさん読めました。
しかし、芹沢という名前が出て来ると、うわ~招かれざる客来た!という気分になります。
あと、若宗匠…これも、坊ちゃんの赤シャツポジションというか、それ以上の味出してますね、さぶいぼたちますわ。
若夫婦の道具屋が、父親世代の大店とは違う、自分たちの商いのやり方で、お客さんたちに認められて行くのが、読んでいて気持ちいいです。
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とびきり屋見立て帖シリーズ第3弾。
道具屋夫婦のモノに対する愛着や、無理難題を解決しようとする姿など、前作よりもほんわか感がパワーアップしている気がする。
幕末のあわただしくなってきた京都で夫婦がどのように過ごすのか、続きが気になる。
著者の山本兼一さんが亡くなられたことを本当に残念に思います。
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龍馬や新撰組など幕末を賑わせた人々の行く末と、主人公夫婦がどう関わって行くんだろう、と思って気になっても、もう続巻は出ないんですよね。残念です。若宗匠もやっといいとこ見せてくれたのになあ・・・
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幕末の京都で道具屋〈とびきり屋〉を営む真之介・ゆず夫婦が目利きと機転で様々な困難を乗り越えるシリーズ第三作。
今回は赤絵の巻。
食欲のない孫のため、孫が好きな赤絵の鉢でそうめんを食べさせたいと願う大店の隠居。
五十鉢もの万暦赤絵買付を巡っての横槍と駆け引きの顛末。
泣き唐子の夢から始まる、赤絵の鉢が繋ぐ不思議な商い話。
など、六話。
いまだゆずに未練を抱く若宗匠の意外な一面を知る一方で、相変わらずの嫌がらせもある。
しかし今回もゆずのアイデアで乗り切る。これで若宗匠も一応の区切りは付いただろうか。
ゆずの父で真之介の元主人、老舗道具屋の店主・善右衛門もやっと商人としての真之介を認めてくれたようだ。
作家の山本さんの道具に関する知識の広さ深さに感心する。道具屋はこれだけの見識知識に加えて目利きや商売上の駆け引きも出来なければやっていけない。大変な商いだ。
道具そのものには値段はない。買う人、売る人、値付けをする人の評価で変わっていく。
だからこそやろうと思えば悪どいことはいくらでも出来る。
しかし真之介・ゆず夫婦は『きれいな商売』を心掛けているし何より道具に対する愛や敬う心があるのが良い。道具も大切に扱っている。
同様に彼らは店の人間たちにも茶道を教えたり任せられるところはやらせたり、大事にしている。
私には道具の善し悪しは分からないし目利きなんて全く出来ない。壬生浪の芹沢以下だ。
しかし道具で和ませたり気持ちを伝えたり、それが相手に伝わるのは良いなと思った。
今回も坂本龍馬に桂小五郎、近藤勇など幕末の有名人たちが次々出て来る。最後に芹沢の暴走があり今日の町がますます物騒になって心配になる。
Posted by ブクログ
幕末の京都で道具屋「とびきり屋」を営む若夫婦・真之介とゆず。ある日、坂本龍馬から赤絵の鉢の商いを持ちかけられるのだが…。真之介の秘策の冴えわたる表題作、若宗匠からある大事な品を取り返すために夫婦で奮闘する「うつろ花」ほか、珠玉の6編を収録。京商人の心意気に胸躍る人気シリーズ第3弾。