作品一覧
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-謎に包まれたシーボルトの娘、イネの実像に迫る 幕末から明治にかけて生きた楠本イネ。父はシーボルト。様々な苦難を越えて父と同じ医師となる。「オランダおいね」として知られるが、これは吉村昭の小説『ふぉん・しいほるとの娘』によるところが大きい。本書では、小説のイメージが定着してしまった楠本イネ(と娘・高子)の実像に迫る。「イネと高子。その生涯の波瀾万丈、悲痛なことは想像をはるかに超えていた」と著者は言う。宇和島在住だからこそ発見できた新史料を発掘・駆使して、新しい楠本イネ像を活写。 【目次】 第一章 シーボルトの来日と追放 第二章 女医への道 第三章 宇和島 第四章 シーボルトの再来日 第五章 長崎特派員イネ 第六章 明治を生きる 【著者】 宇神幸男 1952年、愛媛県宇和島市生まれ。音楽評論家・作家・宇和島市「南予文化会館館長。著書に『神宿る手』『ヴァルハラ城の悪魔』(講談社)、『水のゆくえ』(角川書店)、シリーズ藩物語『宇和島藩』『伊予吉田藩』(現代書館)などがある。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
クラシック音楽が好きな人には楽しめるストーリーだと思います。
ミステリーと言っても殺人は一切なく、気楽な内容です。
著者の宇神幸男さんがどれだけ音楽に精通した方かは存じませんが
ショパン・ノクターン遺作cis-mollについての表現には驚きました。
......孤独が純粋結晶したような曲尾の音階の反復......
うおぉーーっ、言葉で表すとそうなるか…。
なんて清らかで美しいのでしょう。目からウロコでした♪
クララ・シューマンの小品は即チェックし、早速楽譜を購入しましたよ。
続編「消えたオーケストラ」もあるらしいので、
機会があれば読んでみたいです。
でもその前に、、
ピアニスト系恋愛小