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月ぬ走いや、馬ぬ走い
第67回群像新人文学賞、第46回野間文芸新人賞、第11回沖縄書店大賞(小説部門)トリプル受賞! 琉球大学在学中、21歳での鮮烈なデビュー作! 沖縄に生きるアメリカルーツの男子小学生、片足を失い幻肢痛に苦しむ米兵と結婚したコザの女性、特攻へ向かう旧日本軍将校──。14人の語りを通して、戦中から現代までの沖縄の80年史を描き、その因果の物語を辿る。 『月ぬ走いや、馬ぬ走い』は、沖縄の近現代、連鎖する暴力、死者と記憶と時間といった明らかな主題や情報が霞んでしまうほど詩的で恍惚的な文章に満ち、読後にそのすべてが名状しがたい体験として迫り残り匂いたつ。抜群のリズムと声によるこの容赦のない疾走はまったくの才能である。 ──川上未映子 島尾敏雄ほか先人のエコーを随所に響かせながら、沖縄に深く堆積したコトバの地層を掘り返し、数世代にわたる性と暴力の営みを、『フィネガンズ・ウェイク』的な猥雑さで、書きつけた作品。Z世代のパワフルな語部の登場を歓迎する。 ―― 島田雅彦 十四章の構成で沖縄の近現代史を描き切る、しかも連関と連鎖、いわば「ご先祖大集合、ただし無縁者も多い」的な賑わいとともに描き切る、という意図はものになった、と私には感じられた。/この小説はほぼ全篇、ある意味では作者自身のものではない言葉で綴られていて、だからこそ憑依的な文体を自走させている。つまり、欠点は「長所」なのだ、と私は強弁しうる。要するにこの「月ぬ走いや、馬ぬ走い」は小さな巨篇なのだ。 ―― 古川日出男 「読んだものを茫然とさせ、彼のいままでを氷づけにし、そのうえで、読むことをとおしてあたらしい魂を宿らせる、そんな小説でありたい……テクストでの魂込め(まぶいぐみ)とでも呼ぶべきところが、ぼくの目標です。」豊永浩平(受賞のことば) ぼくがここにいて、そしてここはどんな場所で、なによりここでぼくはこうして生きてきた、ってことを歌って欲しいんだ、ほとばしるバースはライク・ア・黄金言葉(くがにくとぅば)、おれらは敗者なんかじゃねえぞ刻まれてんのさこの胸に命こそ宝(ぬちどぅたから)のことばが、月ぬ走いや、馬ぬ走いさ! -
細木数子 魔女の履歴書 新装版
ネットフリックスシリーズ『地獄に堕ちるわよ』参考文献!稀代の女やくざが生き抜いた色とカネと暴力にまみれた欲望の戦後史!――「地獄に落ちるわよ!」の決めゼリフでテレビ界がひれ伏した恫喝の占い師を、カネにあかせた6億円の訴訟と広域暴力団最高幹部からの圧力にも屈せずに表舞台から引きずり降ろしたジャーナリズムの金字塔! 渋谷の青線地帯で生まれ、銀座、赤坂の夜で育った「魔性の女傑」――。暴力団幹部と深く永い契りを交わし、人気絶頂の演歌歌手から歴代首相の指南役までを手なずけ、「世界一の占い師」として巨富を得た稀代の女ヤクザの実像と正体に斬り込んだ、溝口敦だからこそ書けた真実! (目次) 文庫版のためのまえがき 序 章 時代の「寵児」なのか? 第一章 宰相同居の家に生まれて 第二章 色と欲の「同行二人」 第三章 小金井一家・堀尾昌志との深く永い契り 第四章 他人のふんどしで占い師・細木の土俵入り 第五章 島倉千代子というカモネギが来た 第六章 歴代首相の指南役・安岡正篤をたぶらかす 第七章 細木を使うテレビ局の無残な無定見 第八章 「神水から墓石まで」の細木商法 第九章 墓地が炙り出す「最愛の男」 終 章 低俗な時代を謳歌する女ヤクザ 付 記 「反論と訴訟」という墓穴 解 説 鈴木エイト -
黒い絵
ついに封印を解かれたのは、著者初の「ノワール小説集」。嗜虐と背徳によって黒く塗りこめられた衝撃作! 深海魚 Secret Sanctuary 高校生の真央は友だちも彼氏もいないうえ、クラスメイトからいじめられていた。そんな真央が安息を得られるのは押入れの中だけだった。真っ暗にすると「海の底」のようで……。 楽園の破片 A Piece of Paradise ニューヨーク発の急行列車は遅れていた。ボストン美術館での講演会でスピーチをする予定の響子は焦る。もうひとりの話者のレイとは7年間の不倫関係を清算したばかりだった。 指 Touch 私は私大の日本美術史博士課程の2年生。家庭を持つ彼の研究室で助手をしている。ある週末に奈良の室生寺を訪れ、ずっと手をつないでいる私たちは、どう見ても不倫カップルだ。 キアーラ Chiara アッシジには10年ぶりの再訪だった。亜季は文化財の修復科のある芸術大学を休学して20歳で渡伊し、長年フレスコ画修復の修業をしていたところ、中部の大地震に見舞われ……。 オフィーリア Ophelia わたくしは絵の中の囚われ人。水に浸ってあとひと息で命が絶えるその瞬間を、生き続けています。ロンドンから日本へ連れて来られたわたくしが目撃した、残虐な復讐とは……。 向日葵(ひまわり)奇譚 Strange Sunflower 超売れっ子の役者・山埜祥哉の舞台の脚本を書きたくて、脚本家の私は、ゴッホが主人公の脚本を完成させる。が、脚本が仕上がった直後に、ゴッホらしき人物の奇妙な写真を入手して……。 -
あなたにオススメの
身体に埋め込んだチップで複数の娯楽を同時に楽しむ時代。子供達の将来の夢は「ええ愛」が大人気。完璧な等質教育で名高い保育園で、オフラインに拘るママ友の観察は最高のエンタメだった…。「推子のデフォルト」ほか、マンション最上階に住む家族を滑稽に描く「マイ・イベント」を収録。世界が注目する作家がえぐり取る最恐リアルな全2編! スマホ依存、管理教育……私たちはどこへ向かうのか? 本谷有希子が愛用するAI・マルスラによる解説を収録。 「推子のデフォルト」 子供達を<等質>に教育する人気保育園に娘を通わせる推子は、身体に超小型電子機器をいくつも埋め込み、複数のコンテンツを同時に貪ることに至福を感じている。そんな価値観を拒絶し、オフライン志向にこだわるママ友・GJが子育てに悩む姿は、推子にとっては最高のエンターテインメントでもあった。 「マイ・イベント」 大規模な台風が迫り河川の氾濫が警戒される中、防災用品の点検に余念がない渇幸はわくわくが止まらない。マンションの最上階を手に入れ、妻のセンスで整えた「安全」な部屋から下界を眺め、“我が家は上級”と悦に入るのだった。ところが、一階に住むド厚かましい家族が避難してくることとなり、夫婦の完璧な日常は暗転する。 -
イクサガミ
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ ドラマ化決定!! 主演・プロデューサー・アクションプランナー 岡田准一 監督 藤井道人 Netflixにて世界独占配信 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ デスゲーム×明治時代―― 大興奮の侍バトルロワイヤル開幕! カバーイラスト/石田スイ(「東京喰種」「超人X」) 金か、命か、誇りか。 刀を握る理由は、何だ。 明治11年。深夜の京都、天龍寺。 「武技ニ優レタル者」に「金十万円ヲ得ル機会」を与えるとの怪文書によって、 腕に覚えがある292人が集められた。 告げられたのは、〈こどく〉という名の「遊び」の開始と、七つの奇妙な掟。 点数を集めながら、東海道を辿って東京を目指せという。 各自に配られた木札は、1枚につき1点を意味する。点数を稼ぐ手段は、ただ一つ――。 「奪い合うのです! その手段は問いません!」 剣客・嵯峨愁二郎は、命懸けの戦いに巻き込まれた12歳の少女・双葉を守りながら道を進むも、 強敵たちが立ちはだかる――。 【文庫オリジナル】 《絶賛の声、声、声!!!》 王道ネタで覇道を突き進む、圧倒的な牽引力。もう止まらない。 お願いですから早く続きを読ませてください。 ――京極夏彦(小説家) 風太郎忍法帖+現代のデスゲーム。『天』で巻を措けるのは、ただ死人のみか。 悪のゲームに身を投じ、一瞬の光芒に命を散らす兵法者たちは、切なくも美しい。 ――貴志祐介(作家) 時代劇とアクション、サスペンスの超絶ハイブリッド。 デスゲームに挑む武人たちと共に、この快楽を味わい尽くせ。 ――大友啓史(映画監督) 魅力的なキャラクター、迫力あるバトルシーン、息もつかせぬ怒涛の展開! 最高のエンタメ時代小説! ――望月麻衣(作家) -
私と弟のにじいろの幸せ
普通の幸せって、何? 小説現代長編新人賞『檸檬先生』で鮮烈デビュー! Z世代の新鋭が描く、切なさと温かさに満ちた青春&家族小説! 東京で大学生活を謳歌していた茂果は、友人の由紀からあるアニメを布教される。 柔らかな表情、手描き感のあるタッチ、自然な体重表現、甘い雰囲気の色使い、繊細な塗り。紹介された絵師のイラストは、弟の穂垂が描いたものだった。 Twitterの裏アカウントでBL作品を創作し、普段から異性との恋愛話をしない穂垂に対して、茂果は同性愛者なのではないかと考え、やがて過干渉してしまう。境界の曖昧さ、線引きの難しさを、姉弟の視点から見つめ直す。 小説現代長編新人賞受賞後第一作 -
現代生活独習ノート
「リフレッシュ休暇をもらったが、もはや私にはリフレッシュする気力自体が残っていなかったのだった。」 入社希望の学生のSNSチェックに疲れ果てた会社員。代々続く母と娘の台所戦争。遅れても許せてしまうことが美点のロバによる配送サービス……。膨大な情報の摂取と判断に疲れてしまった現代人の生活に寄り添うやさしさと、明日を生きるための元気をくれるユーモア満載! 味気ない日々をゆるゆると肯定し、現代人の張りつめた心をゆるめる短編集。 「もう何もしたくないという切実な本音に寄り添ってくれる稀有な小説」――金原ひとみ 本屋大賞2位『水車小屋のネネ』、Xで何度もバズった芥川賞受賞作『ポトスライムの舟』など、 書店&SNSで話題を集める著者による、「脱力系」日常譚の真骨頂! -
お江戸けもの医 毛玉堂
ここは、動物の病を癒し、飼い主の心も救う場所。 動物たちとの触れ合いを通じ、私たちを究極の感動へと誘う激アツの一巻! ――縄田一男(文芸評論家) 江戸の世に、夫婦で営む動物専門の養生所があるという――。 日本歴史時代作家協会新人賞、細谷正充賞受賞の気鋭がおくる、心温まる時代小説の傑作。 谷中感応寺の境内に居を構える「毛玉堂」は、けもの専門の養生所。腕は確かだが不愛想な医者の凌雲と、しっかりもので動物好きなお美津を頼りに、今日も問題を抱えた動物たちがやってくる。治療を通して浮かびあがる、人と動物の温かな絆は、悩める飼い主たちの心も癒していき――。 -
35年目のラブレター
2025年3月7日 全国劇場公開される感動の実話が、一冊のノンフィクションに――。 読売新聞、毎日新聞、共同通信が取り上げた、「挑戦するのに遅すぎることはない」を伝える勇気の書、ついに文庫化! 2024年に米寿を迎えた西畑保さんは、奈良県に住んでいます。 和歌山県の山間で生まれ育った西畑さんは、小学2年生の途中から学校に通っていません。山間で高値で売れる木の皮を集めて貯めたお金だったのに、小学校で落とした財布は自分のものだと名乗り出たら泥棒扱いされたのです。貧しい暮らしの西畑さんが、そんなお金を持っているはずがないと、クラスメートも教師も彼を責めました。その一件があってから、西畑さんは学校に行くのをやめました。 中学校に通う年齢になって働きに出た西畑さんですが、その人生につきまとったのは、「読み書きができないこと」でした。 つとめた飲食店では、電話で受けた注文の内容をメモに記すことができず、職場の先輩からは「字も読めないやつ」と差別的な扱いをされました。 劣等感を抱き、結婚なんて夢のまた夢とあきらめていた西畑さんのもとに、お見合いの話が舞い込みます。読み書きができないことを隠して結婚した西畑さんでしたが、町内の回覧板にサインができず、妻の皎子(きょうこ)さんの知るところとなります。その事実を知った皎子さんは、西畑さんにこう声をかけました。 「ずっと、つらい思いをしてきたんやろな」 子どもも生まれ、孫も生まれ、還暦を過ぎた西畑さんの日常に、ある変化が訪れます。64歳になって、夜間中学に通うことに決めたのです。それは、読み書きのできない自分に長年連れ添ってくれた妻に、感謝の気持ちを伝えるラブレターを書くためでした――。 西畑さんの人生からは、たくさんのメッセージが受け取れます。「明るく、前向きに生きる」、「自分の人生を他人や環境のせいにしない」、そして「学ぶのに遅すぎるということはない」――。そんな西畑さんに毎日新聞論説委員である小倉孝保氏が寄り添い、これまで西畑さんが見てきた風景、抱えてきた思いを一冊の書籍にまとめました。それが『35年目のラブレター』です。 【映画化情報】 「35年目のラブレター」 2025年3月7日(金) 全国劇場公開 出演:笑福亭鶴瓶、原田知世、重岡大毅、上白石萌音 他 監督・脚本:塚本連平 -
ルーティーンズ
「長嶋さんの書く日常って素晴らしくしみじみ良いなあと思う」犬山紙子(解説より) 「コロナ以後、宙ぶらりんになったままの願いや欲望を、本書が慰めてくれた気がした」綿矢りさ 「不要不急の言葉で、僕の生活も止まった。この本を読んで、あの時期のごたついてた気持ちをひとつ整理してもらえた」藤井 隆 「伝えたい気持ちと、見つけたなにかを言葉にしていくことが、一日一日を支えてくれる」柴崎友香 夫の「俺」、妻の「私」、2歳の娘。 あの年。あの日々。思いが交錯し形をなす傑作小説。 緊急事態宣言で2歳の娘の通う保育園が休園になった。 マスクが店先から消え、プールもドラム教室も休みになり、ありとあらゆるものが静止したコロナ下でも、子どもの成長は止まらない。 作家の夫「俺」と、漫画家の妻「私」は、手分けして育児をしながら非常時の日常(ルーティーンズ)を歩きはじめる。 かけがえのない家族小説。 -
殿の幽便配達 幻想郵便局短編集
あの世とこの世の橋渡しを担う登天郵便局には死者が残して行く手紙や、 生者の書いた届けられない手紙がたどり着く。 そして亡くなった人も。 幽便配達の登天さんは、郵便局を訪ねてきた「殿」と配達に出かけることに。 ウイルスや熊から平安貴族まで転生をくり返している「殿」の意外な正体は? 〈文庫書下ろし〉 -
畏れ入谷の彼女の柘榴
そうだ。 不思議が起こるべきなのだ。 光る息子の指。人語を話す猿。人の形をした心残り。 不条理な世界で「俺」は、優しさを発揮しなければならない。 唯一無二の“奇譚”語り。舞城ワールド最新作! 「ママの体に光入った」幼い息子がそう告げたあと、半年以上触れていなかった妻の妊娠が発覚。一体何が!? 表題作「畏れ入谷の彼女の柘榴」に加え、人語を話す猿に導かれ行方不明者を捜す「裏山の凄い猿」、特別な家で育ったきょ うだいの気付きを描く「うちの玄関に座るため息」の全三篇を収めた奇譚小説集。 『私はあなたの瞳の林檎』『されど私の可愛い檸檬』に連なる、シリーズ最新短篇集がついに文庫化! -
檸檬先生
お前は独りじゃないよ、少年。 これは、「普通」じゃない僕だから出会えた、ある奇跡の物語――。 Z世代の新鋭が放つ、これが令和青春小説の新スタンダード! 小説現代長編新人賞を史上最年少で受賞! 小説紹介クリエイターのけんご小説紹介さん激賞&水野良樹さん(いきものがかり)、茂木健一郎さん(脳科学者)など各界からも絶賛された伝説のデビュー作を待望の文庫化! 小学三年生の私は、音や数字、人に色がついて見えるせいで、クラスメートたちからいじめられ、孤独な日々を送っていた。ある日、逃げ込んだ音楽室で中学三年生の少女と出会う。彼女もまた音に色がついて見える共感覚を持っていた。檸檬色に見える彼女のことを「先生」と慕い交流することで、私の人生は一変する! 第15回小説現代長編新人賞受賞作。 カバーイラスト:山口つばさ -
光をえがく人
東アジアのアートが照らし出す五つの物語。その一つ一つが大切な人との繋がりを浮かび上がらせる。世界の「今」を感じさせる小説集! 【ハングルを追って】 ハングルが書き込まれたアドレス帳を拾った美大事務職の江里子は、油画科の親友に相談し、ソフィ・カルにちなんで韓国へ行ってアドレス帳の持ち主を探すことに……。 【人形師とひそかな祈り】 伝統の御所人形を作り続ける正風は子どもにも弟子にも恵まれず、そろそろ工房を畳もうと考えていた。そんな折、フィリピンからの留学生を紹介され心を開いていく……。 【香港山水】 現代水墨画家の成龍は、コレクターたちのパーティに駆り出される。そこで本土の実業家の夫人・美齢と出会い、デモ隊と警察が衝突する混乱のさなかに二人は再会し……。 【写真家】 有名な写真家だった父が、記憶をなくして海外から帰国。娘は世話をしながら、母から写真家としての父の話を聞き、生涯を辿ることになる。知らなかった真実がそこに……。 【光をえがく人】 ミャンマー料理店の店主に、自国の政治犯についての話を聞くことになった。学生のころ反政府運動に加わって投獄され、劣悪な監獄生活のなかでの奇妙な体験とは……。 -
記憶の盆をどり
頭のなかに雨が降る。 小説という名の異世界。 町田康の九つの世界に溺れる一冊。 犯人当てミステリー 背筋も凍るホラーサスペンス 異世界ファンタジー お伽話の現代語訳 果ては美少年BLまで―― 名手が演じる小説一人九役! 【内容紹介】 狭い部屋で暮らす男のもとへやって来た、白い謎の生き物。 機嫌がよいときはころころ転がって過ごしているが、 機嫌が悪くなると、糞尿を垂れ流し、嘔吐し、ひどい声で喚き立てる。 だが、ある日を境に、生き物はどんどん可愛くなり、 男の人生もみるみる好転し――(「エゲバムヤジ」)。 短篇の快楽に満ちた作品集。 【収録作品】 エゲバムヤジ 山羊経 文久二年閏八月の怪異 百万円もらった男 付喪神 ずぶ濡れの邦彦 記憶の盆おどり 狭虫と芳信 少年の改良 -
ホスト万葉集 文庫スペシャル
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いま届けたい。俺たちの五・七・五・七・七! 「歌舞伎町の光源氏」が紡ぐ感動の短歌集。 歌舞伎町ホストが、これほど短歌にハマるとは。 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ。 ラブアンドマネーの「夜の街」歌舞伎町を生きるホストたちが、 五・七・五・七・七で本当の心を届ける。 「コロナ禍」で営業自粛中も月イチの歌会を続け、 四年間で作った短歌は二〇〇〇首超。 大手メディアも注目の単行本二冊からよりすぐった文庫ベスト! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論
「今の時代にシンデレラなんていない!」 貧しくとも逞しい少女時代を過ごし、運命の恋をして、 日本人でただ一人、海外の国家元首の妻となったデヴィ夫人。 「彼氏がいない」「とにかく結婚したい」 そう願う全女性のための恋愛の新バイブル。 恋愛の主導権はいつも自分の側にあるという夫人にしか語れない婚活術。 さあ、みなさん、幸せな恋愛をする準備はできているかしら? いつから日本女性はこんなに恋をすることから遠ざかってしまったのかしら? すべての女性は幸せになるという資格と権利を持ち、この世に生まれております。 世の女性たちが少しでも幸せな恋愛ができるように、 わたくしだから語れる恋愛術をみなさんにお伝えしていきたいと思います。 華麗であり壮絶でもある半生を送ったデヴィ夫人だからこその重みのある言葉の数々。 -
ママ
★★★★戦慄の声、続々!★★★★ ・苦しくて苦しくて、でも続きを読みたい ・読みはじめから心がザワつきヒリつき、随所で涙が出そうになる。 ・胸が張り裂けそうな絶望の中に、子を思う母の気持ちが痛いほど心に突き刺さる。 ・どうしてこんな目に 愛する娘と二人、ささやかだけど幸せな日々を送っていただけなのに――。 目を覚ますと手足を縛られ、見知らぬ部屋に監禁されていた! シングルマザーを襲う絶望的な恐怖。 デビュー作『スイート・マイホーム』がスマッシュヒット! 令和ホラー界の異才が放つ、監禁パニックホラー! 後藤成美はパートで生計を立てるシングルマザー。貧しいけれど、娘のひかりがいれば何もいらない。ささやかでも幸せな日々を送っていた。なのに――突然、首を絞められ意識を失い、目を覚ませば見知らぬ密室で手足を拘束されていた。一体どうして? 目の前の男はだれ? 娘は? 戦慄のパニックホラー! -
浅草キッド
Netflixでの映像化で話題沸騰。 多くの芸人からバイブルのように読みつがれた ビートたけしの自伝的な青春小説、 待望の復刊決定! 第一章 昭和四十七年夏、浅草フランス座へ入門した 第二章 憧れの深見千三郎に弟子志願を直訴した 第三章 初舞台はオカマの役だった 第四章 進行係に昇進。役者のチャンスがやってきた 第五章 志の川亜矢という踊り子が可愛がってくれた 第六章 深見師匠の芝居の迫力にはタジタジだった 第七章 いのうえという作家志望のやつが入ってきた 第八章 深見師匠の芸人ダンディズムが気に入った 第九章 師匠のバクチ好きには泣かされた 第十章 踊り子たちのおおらかさには感動させられた 第十一章 踊り子たちと遊びに行くまではよかった 第十二章 六区名物、乞食のきよしには振りまわされた 第十三章 マーキーと名乗るヘンなやつが入ってきた 第十四章 二郎と組んで漫才デビューすることになった 第十五章 深見千三郎はオイラにとって永遠の師匠となった -
わたしの芭蕉
「芭蕉は美しい日本語の世界に遊ぶ楽しみを私に教えてくれた」。 そう語る加賀乙彦氏は、作家として日本語の表現を、いかに豊かに、簡潔に、美しく磨いてゆくかに砕心してきた。 長編作家・加賀乙彦氏が魅了された日本語の美を体現しているのが、 十七文字という短い表現法の芭蕉であることが興味深い。 芭蕉の句の、散文の美しさはどのようにしてもたらされたのか。 それを三部からなる構成で、具体的にたどってゆく。 第一部では、決定句に至るまでの推敲の跡をたどることで、美しい日本語の探求として俳句の世界を豊かにした事実を示す。 第二部では、推敲よりも、深い愛着の心で自然や人事と交わる芭蕉の姿を見る。 第三部では、芭蕉の人生行路に注目しつつ、俳句をちりばめた紀行や、豊かな俳味を持つ俳文の世界を味わう。 本書は世間に数多ある芭蕉の研究書とは趣旨を異にするものである。 加賀乙彦氏が夢中になって読んだ芭蕉の自然を愛でる感性と、美しく奥深い日本語の使い方、 その感動を伝え分かち合いたいという気持ちから書かれたものである。 -
猫のエルは
数多くの猫たちと共に暮らし、作家の眼と深い愛情とで彼らを見つめ続けてきた町田康さんだからこそ書けた、五つの猫の物語。作中の愛すべきユニークな猫たちをヒグチユウコさんがイラストに描き起こした、猫を愛するすべての人に贈る珠玉の作品集。猫の眼で、世界はこんなふうに見えています。〈収録作品〉諧和会議/猫とねずみのともぐらし/ココア/猫のエルは/とりあえずこのままいこう(全5編) 数多くの猫たちと共に暮らし、作家の眼と深い愛情とで彼らを見つめ続けてきた町田康さんだからこそ書けた、五つの猫の物語。 作中の愛すべきユニークな猫たちをヒグチユウコさんがイラストに描き起こした、猫を愛するすべての人に贈る珠玉の作品集。 猫の眼で、世界はこんなふうに見えています。 〈収録作品〉 諧和会議 猫とねずみのともぐらし ココア 猫のエルは とりあえずこのままいこう (全5編) -
台所のおと 新装版
台所からきこえてくる音に病床から耳を澄ますうち、料理人の佐吉は妻のたてる音が変わったことに気付く。日々の暮らしを充たす音を介して通じ合う夫婦の様を描く「台所のおと」のほか、「濃紺」「草履」「雪もち」「食欲」「祝辞」「呼ばれる」「おきみやげ」「ひとり暮し」「あとでの話」を収録。鋭く繊細な感性が紡ぐ名作集。 なにげない日々の暮しに 耳を澄ませ、目を配り、 心を傾ける。 透徹した感性が紡ぐ珠玉の短編集。 女はそれぞれ 音をもっている とかくあやふやに流しがちな薄曇りの感情に 端然とした言葉をあてがい、作中人物に息を吹き込む。 幸田文による人間観察の手つきについて考えていると、 江戸川乱歩とのある対話が脳裏に浮かんできた。 ――平松洋子(解説より) 新装版に寄せて、青木奈緒によるエッセイも収録 -
リバース
深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。そんな深瀬が自宅以外でリラックスできる場所といえば、自宅近所にあるクローバーコーヒーだった。ある日、深瀬はそこで、越智美穂子という女性と出会う。その後何度か店で会ううちに、付き合うようになる。淡々とした日々が急に華やぎはじめ、未来のことも考え始めた矢先、美穂子にある告発文が届く。そこには「深瀬和久は人殺しだ」と書かれていた――。何のことかと詰め寄る美穂子。深瀬には、人には隠していたある“闇”があった。それをついに明かさねばならない時が来てしまったのかと、懊悩する。 『夜行観覧車』『Nのために』のスタッフが結集し、本作『リバース』は2017年にドラマ化。主人公の深瀬和久には藤原竜也。恋人役には戸田恵梨香。深瀬の親友、広沢由樹には小池徹平。深瀬の大学時代のゼミ仲間には市原隼人、玉森裕太、三浦貴大など出演し話題になった。 -
国語入試問題必勝法 新装版
ピントが外れている文章こそ正解! 問題を読まないでも答はわかる!? 国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は意表を突く秘技。国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれたとてつもない小説集。吉川英治文学新人賞受賞作。 【パスティーシュ小説の嚆矢!丸谷才一氏激賞!講談社文庫創刊50周年新装版】 清水義範の作品もまた、からかひ、批評し、祝祭する。入試問題出題者に対する慢罵と嘲笑は痛烈を極めて恐しいほどだ。いい加減きはまる入試問題に翻弄され、責めさいなまれてゐる少年少女に対する憐みを感じ取って、胸を打たれた。殊に結末がよく出来てゐる。人々が清水のパロディをあんなに喜んで読むのは、一つには、この暖かな心が嬉しいからであらう。――丸谷才一(中略・解説より) -
空き家課まぼろし譚
空き家に残された写真と少女の不思議な能力が消えかけている時間と幸せな記憶を呼び覚ます! 古い写真に秘められた記憶をめぐる物語――かつて貿易港として栄えた水上都市「海市(かいし)」。街の景観を守るために作られた海市協会には、古い空き家を保存・管理し新しい住人を探し出す「空き家課」という部署があった。ここで働く間宮明(まみや・あきら)はある日、上司の娘・5年生の三上汀(みかみ・みぎわ)とともに、空き家を訪れる。その汀は、場所に刻まれた思い出を蘇らせる、不思議な力を持っていた。そのころ、薔薇屋敷の調査へ、湾岸地区再開発を狙う大企業の妨害が。汀は明を強引に説得し、その理由を探ろうとするのだが……。切ないノスタルジック・ファンタジー。建物に残された<写真>が呼び起こすのは、忘れてはならない大切なもの……。 -
七月に流れる花/八月は冷たい城
坂道と石段と石垣が多い町、夏流に転校してきたミチル。六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城―夏流城での林間学校への招待状が残されていた。ミチルは五人の少女とともに、濃い緑色のツタで覆われた古城で共同生活を開始する。城には三つの不思議なルールがあった。鐘が一度鳴ったら、食堂に集合すること。三度鳴ったら、お地蔵様にお参りすること。水路に花が流れたら色と数を報告すること。少女はなぜ城に招かれたのか。長く奇妙な「夏」が始まる。(「七月に流れる花」) 夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦(てるひこ)。毎年子どもたちが城に行かされる理由を知ってはいたが、「大人は真実を隠しているのではないか」という疑惑を拭えずにいた。ともに城を訪れたのは、二年ぶりに再会した幼馴染みの卓也(たくや)、大柄でおっとりと話す耕介(こうすけ)、唯一、かつて城を訪れたことがある勝ち気な幸正(ゆきまさ)だ。到着した彼らを迎えたのは、カウンターに並んだ、首から折られた四つのひまわりの花だった。少年たちの人数と同じ数――不穏な空気が漂うなか、三回鐘が鳴るのを聞きお地蔵様のもとへ向かった光彦は、茂みの奥に鎌を持って立つ誰かの影を目撃する。閉ざされた城で、互いに疑心暗鬼をつのらせる卑劣な事件が続き……? 彼らは夏の城から無事に帰還できるのか。短くせつない「夏」が終わる。(「八月は冷たい城」) -
真田幸村の妻
関ケ原の戦いで敗北した真田昌幸・幸村父子は、信州・上田を追われ、高野山に蟄居となる。だが、高野山は女人禁制の地、妻子は高野山口の九度山に居を構える。妻の眼から見た閑居の日々、やがて迎える凄惨な大坂の陣――綿密な取材と膨大な史料をもとに、時代に翻弄された正室・竹林院を活写する、長編歴史小説。 -
老侍
群雄割拠の戦国時代。武士たちは身命を賭して主君に仕え、家を守り、己の矜持のためにその生涯を生き抜いた。どんなに老いて体が衰えたとしても、その経験と智慧が輝きを失うことはない。 常に戦いの中に身を置き、死を傍らに感じる中で、武将たちはいかに考え、いかに生き残っていったのか。 最期の最期まで「侍」であることにこだわり続けた、六人の武将の生き様を描く作品集。 戦国時代に、「定年」はない――。 「意地の天寿」……龍造寺家兼(齢九十三) 「勝てば良かろう」……朝倉宗滴(齢八十二) 「不屈なれ」……長野業正(齢七十一) 「捨て身の思慕」……宇佐美定満(齢七十六) 「魂の檻」……武田信虎(齢八十一) 「過ぎたるもの」……島左近(齢六十一) -
日本大使館の犯罪
ペルー大使公邸事件を解く鍵が、ここにある! ――館員の著作を検閲し、国会議員の接待に明け暮れ、他国の日本語教育番組に干渉し、「憲法改正のためのクーデター」に言及する大使もいる。国民の大切な税金をムダ使いする、知られざる大使館の行状とは? 危機管理や外交を忘れて迷走する、大使館の呆れた実態を告発する! 迷走する大使館の実態。こんな外交官に日本を任せられるか! -
世界の旅猫105
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 世界中を旅して犬や猫の写真を撮影している著者の、猫のベストショット写真+エッセイ集。猫を愛してやまない人、「旅猫」したい人必携。――考えるだけで、胸が熱くなる。姿を見かけると、もう堪らない。背中やしっぽに触ったら最後、忘れられないよ……。猫はただそこにいる。なのに、なぜ、こんなに愛しいのだろう。世界中を旅する著者が、20年にわたって撮りためた、53ヵ国、105の町や村の猫たち。瑞々しい言葉を織り込んだ、フォトエッセイ。 -
若様とロマン
明治二十三年、ミナこと皆川真次郎は西洋菓子店を開いた。店には、旧幕臣の「若様組」の面々や、女学校に通うお嬢様・沙羅が甘い菓子と安らぎを求めてやってくる。しかし平和そうに見える世の中に、不穏な空気が漂いはじめていた。数年以内に“戦争”が始まるかもしれない――。 明治になって現れた「成金」のひとり、小泉琢磨は、戦へと突き進む一派の意向を押さえるべく動いていた。が、このままでは開戦派のやりたいようになってしまうという懸念から、今いる仲間以上に人を集めようと考える。 その秘策がなんと、「若様たちのお見合い」だったのだ! はたしてその成り行きは――? -
架空戦記 信長
歴史に「もしも」は不可欠である! 関東管領・上杉謙信との覇権争いにやぶれ、重臣・柴田勝家、羽柴秀吉らを喪った尾張の雄・織田信長は、伊勢の地に海上要塞を築き、復活の時をめざすが……。打倒・上杉謙信に燃える信長が先端技術を駆使する。参謀として侍るイタリア人宣教師フランチェスコの遺した幻しの記録をもとに、歴史小説の奇才が華麗に描く合戦絵巻! 『信長の野望 覇王の海上要塞』を改題作品。 -
IP/NN 阿部和重傑作集
時代を小気味良く射抜いた峻烈なマスターピース、『インディヴィジュアル・プロジェクション』と『ニッポニアニッポン』。過激で真摯な言葉が吼えるように奏でるストーリーは、今なお新しく、その奇妙で暗示的な読後感は、当代無二のものがある。代表作2編を同時収録した贅沢な一冊。<解説・古泉智浩><収録作品>●『インディヴィジュアル・プロジェクション』最後の一文字に驚愕する、知的スリルに満ちた現代文学の金字塔渋谷で映写技師として働くオヌマは、かつてスパイ養成塾に在籍していた。オヌマの日記から伝えられる、プルトニウム爆弾を巡るヤクザとの攻防や、その撮影フィルムの存在……次第に気味悪く変調する日記は、一体何を明かすのか?●『ニッポニアニッポン』滑稽にすら映る少年の孤独が、テロルの可能性に変わるとき――引きこもりの童貞・鴇谷春生(とうやはるお)は、世間に対する嫌悪と怨念を一身に漲らせた17歳。「俺を一人にしたことを、この国の連中すべてに後悔させてやる……」そう誓った春生はネットを渉猟し、情報で武装。そして、ある復讐計画を企てる。文句なしに面白い! ストーリー至上主義のマンガ家であるオレが言うから間違いない!――古泉智浩氏(漫画家)なにもしないでいられない。けどなにしたいかわかんない。それならこれ読むっきゃない!――やついいちろう氏(エレキコミック)※本書は、2000年6月に新潮文庫より刊行された『インディヴィジュアル・プロジェクション』と2004年7月に新潮文庫より刊行された『ニッポニアニッポン』の合本です。 -
切り裂きジャック 闇に消えた殺人鬼の新事実
1888年の8月末日から11月9日にかけて、5人の娼婦を次々と惨殺し、世紀末のロンドンを恐怖のどん底に突き落とした「切り裂きジャック」。逮捕されることなく歴史の闇に消えた殺人鬼の正体を、日本のリッパロロジスト(研究家)の第一人者が、豊富な資料と図版を駆使して追究する、マニア必読の1冊。いま甦る、ロンドンの恐怖伝説! -
枕草子
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『源氏物語』が「あはれ」の世界なら、『枕草子』は「をかし」の世界という。才たけた美貌の中宮・定子の豊かな文芸サロン。その自由で対等な、エスプリに溢れ、遊び感覚の男と女の交歓を、とりわけ中宮への深い敬慕をこめ、清少納言が、鋭い感性と知的批評的精神で活写した。平安の華麗な中宮生活の実態をつづった、唯一の記録文学。原文の巧みな表現を生かした、川瀬一馬の全訳付き。 -
「物」の思想「人間」の思想 小田実評論集1
たくましい精神と行動力で、「蒼ざめた」現代文学に衝撃を与え、「ベ平連」のリーダーとして、戦後の反体制運動に新しい方向を打ち出した、〈行動する思想家〉小田実が、激動する歴史と現実の渦中から、あらゆる非人間的なものを拒否し、状況の変革をめざす人びとにおくる、新編評論集の1巻目。65年から70年にかけての代表的評論とルポルタージュ13編を精選。
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