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西之園萌絵は、叔母を連れて白刀島までやってきた。加部谷と、この島の出身者である山吹、海月と合流し、夕食の席で、島の診療所に女性の幽霊が出るという噂話を耳にする。(「刀之津診療所の怪」)。ほか「砂の街」、文庫版に初収録の「ライ麦畑で増幅して」など、煌めく魅力を湛えた、全10作の短編を収録。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
短編集。 読んでいて、ああ!と思う話もあり、読み終わってしばらくたってから、ああ!という話もあり。 おなじみのシリーズの話もあり、楽しめました。
ラジオの似合う夜〉〉この物語は(私にとっては退屈だった)Vシリーズ十巻を読み遂げたことに対するご褒美だった…いや,あの十巻は,この物語を堪能するための序章だった…と言っても良いぐらいだ… …森先生は,とてもエレガントな大人のためのラブ・ストーリーを描ける人だった… この作品を読んで改めて、...続きを読む森先生は素敵だと思いました。その理由は色々ありますが、その中の一つは、とても自然体で、誰かに評価されようという力みが全く感じられないところです。だから読者もリラックスして森先生の描いた絵の中に入って行けるのだと思います。 Vシリーズの『恋恋蓮歩の演習』を読んだときにも感じたことですが、森先生は、人間の醜い部分と対比させなくても、人間の美しい部分を輝かせることが出来る作家さんです。もしかしたら、運命を引き寄せようとすることもなく、運命を拒むこともないような生き方が、最も人間らしく美しい生き方なのかもしれません。しかし、当然のことながら、そのような生き方も、誰かに支えられていることを忘れてはいけないのだと思いました。 「ラジオの似合う夜」が素敵な理由は、語り手が自分に対してとても客観的だからだと思います。それは、とりもなおさず、森先生が、自分に対して客観的な人だということだと思います。そして、読者は語り手が翳す鏡に自分の姿を映し、美しいところはもちろん、醜いところも受け入れることができるのです。 「ラジオの似合う夜」に登場するX・Jという女性、そして、もう一人の女性、さらに、直接登場しない女性、いずれも、とても魅力的に描かれています。森先生は、どの女性が最も好きだったのでしょうか? いや、この疑問は、愚問ですね。きっと、その時、目の前にいた女性、または、脳裏に浮かんだ女性が、その時、最も大切な女性だったはずです。 2話目の『檻とプリズム』は、あまりピンとこない作品でしたが、森先生は、時々このような物語を描くことで、ご自身の中の毒を排出しているのかもしれませんね^^; 証明可能な煙突掃除人>>この作品は、森先生らしいオチが楽しめる作品ですね…実際にこんなことが起こったら、どうなってしまうのか分かりませんが… 巻末の「ライ麦畑で増幅し」も、私にとってとても嬉しい物語でした。これは『イナイ×イナイ』が刊行された'07/5に初出した話ですが、Xシリーズの3巻目に当たる『タカイ×タカイ』までを読み終えたこのタイミングで出会えたことで、よりしっとりした感動を味わえました。森先生は、このようなサプライズを演出することがとても上手く、読者は期待していなかったギフトのリボンを解く度に目頭を熱くしてしまうのです。 S&Mシリーズ、Vシリーズ、四季シリーズ、Gシリーズ、そしてXシリーズ…森先生の壮大なサーガに寄り添う短編集たちは、卵をタップリ含んだフレンチトーストのように、しっとりした味わいがありました。 そういえば、Gシリーズの主力メンバ(山吹、加部谷、海月)と真打ち?萌絵に加え叔母様まで登場する「刀之津診療所の怪」も楽しい作品です。謎の医師は、誰なのか(最後に分りますが)、そこに現れる謎の男は誰なのか(私は特定に至っておりません)…まだ、謎が残っていることを思い出してしまいました('◇')ゞ
森 博嗣の短編集。 短編集と言っても、他シリーズとの関連も深い物語がある。 明確に登場人物の名前が出ていない久手も、「あぁ、これは、あのシリーズに登場するあの人の物語だな」と言った具合に・・・。 そして、やはり、謎解きの答をワザワザ記していないのもよい。 ■『ラジオの似合う夜』 Vシリーズ、ある...続きを読むいは四季シリーズを読んでいたら分かる筈だが、それらを読んでいなくても、ミステリとして、楽しめる。 ラジオって・・・そうか、なるほどな! ■『檻とプリズム』 物心ついたときから檻の中で暮らしていた(ことに気がついた)少年の物語。 比喩を比喩として記さずに、人間の成長について描かれている。そして殺人の要素も・・・。 ■『証明可能な煙突掃除人』 煙突から落下して、死に至った父親と同じ煙突掃除人になった男の物語。 父の最期のことば「あそこに上った奴だけがわかる。地獄の深さだよ。」 それを追体験するかのような、出来事が男をおそうのだが、その結末は・・・。 これは、ある意味救済の物語なのかもしれない。 ■『皇帝の夢』 夢と現実とのリンク、そして、生と死について。 生まれれば、きっと落ち着ける。そして、死ぬことだってできる。とにかく、まず、生まれなければ。 ■『私を失望させて』 最期まで読んで、そうきたか!騙された!・・・系の物語。 つまらなく進行する物語が、最後に逆転するおもしろさがある。 ■『麗しき黒髪に種を』 子どもの頃にした先生に対するイタズラに、心を痛めるとともに救済を求める。「もしそうだったら、どんなに良いだろう」 ■『コシジ君のこと』 その涙。よくわかる。 ■『刀之津診療所の怪』 これもXシリーズのあの方達のスピンアウトの物語。 チョークで書かれた【刀のつPQF】これわかる? 謎の答が書かれているのですっきり。そう出なければ全くわからなかった! ■砂の町』 すこし、「銀河不動産の超越」みたいな物語だが、ラストは・・・ ■『ライ麦畑で増幅して』 ラストには『ライ麦畑で増幅して』というタイトルの物語。これは、明らかに『The Catcher in the Rye』のオマージュだとおもうのだが、Xシリーズに出てくる、小川 令子がなぜ椙田の秘書になったかという経緯がすこし分かるものになっている。 小川は死んだ社長の遺言で譲り受けることになったもの。 「午前と午後が背中合わせ」 この謎、わかるかな? あぁ、だから、それを選んだのね。 ---------------- とまぁ、読んだ人にしかワケの分からない解説ね。 気がつかないだけで、他のいろんな森作品とリンクしてそうな物語やエピソードが沢山ありそう。
シリーズものの外伝の詰め合わせのような本作。 それ以外のものも短編らしいほんのりミステリで好ましい。 文庫にしか入ってないものもあるので、ちょっとお得。
久しぶりに森さんが読みたくなり、短編を手に取りました。 あれ、これ…およよ、と思ったら。 林さんと紅子さんじゃないですか…! 萌絵ちゃんまで! 海月さん…はGシリーズですよね。 そして…保呂草さん。 でもVシリーズじゃなさそう…ってことは、 Xシリーズのスピンオフ?? S&M、V、四季シリーズ...続きを読むは読んだけど、 G、Xシリーズも読みたいなあ。 でも一気読みしたいので、年末年始まで我慢です。苦笑
西之園萌絵たちが白刀島にある診療所の関するいろんな噂の真相に迫った「刀之津診療所の怪」をはじめとした短編10作品が収録された本。 Vシリーズの外伝的な短編が1つ(「ラジオの似合う夜」)、Vシリーズ、S&Mシリーズ、Gシリーズがクロスする短編が1つ(「刀之津診療所の怪」)が載っています。 ...続きを読む「刀之津診療所の怪」は、これまでの森博嗣作品(短編集も含む)を読んでいると楽しめる短編になっています。
再読。短編集。最初に読んだ時はVシリーズをあまり読んでいなかったので当時はオチの深い意味に気付けなかった作品があったのだけど今読んでみると「あー!ここにあの人が出てたのかぁ!」と今更ながら気付く。Xシリーズのあの人が出てる作品もあって嬉しい限り。好みなのは「ラジオの似合う夜」「ライ麦畑で増幅して」か...続きを読むな。
第5短編集。ノン・シリーズの短編ってあまり好きではないのですが、珍しく「証明可能な煙突掃除人」はとても気に入った!煙突に登った際、見える街並み。いくら掃除しても真っ暗で落ちているかもわからない煤の汚れ。他では、「ラジオが似合う夜」「刀之津診療所の怪」が特に良かった。シリーズものの短編はホント好きだな...続きを読むぁ^^
短編集なのでさくっと読めるんですが、ひとつひとつがもやもやともやもやを呼んで読み終わると終わった気がしなくてまた開いてしまいます。何度読んでも私の頭では想像が完璧に出来ない話もありました。なかなか全てを理解するのは毎度のことながら難しいです。
森博嗣作品をコンプリートしていないと、この本の価値はわからんのだなあ。ここまでのシリーズ、短編を全部読んでいた僕でさえ、森さんの時空のトラップを忘れていた。 刀乃津診療所の怪 は、本当に懐かしかった。Vシリーズと四季シリーズを読み終えて、以前の作品を再読したい、いやしなくてはと思いながらも先へ...続きを読む進んでいたけれど、こんなところで2人に出会えるとは!れんくんとしこさん! ライ麦畑で増幅して では保呂草さん。うーん、たまらん! 率直な感想が浮かんだ。そう、人ってこんな複層構造で人生を送っているんだよね。 普通の小説なら、そこに出てくる閉じられた人間関係で完結していて、たいした空間の広がりも時間の広がりもない、薄っぺらな世界観しか描いていない。でも、森博嗣作品をすべて読むと…そこには人ってこんなふうに関わって、こんなふうに年老いて、こんなふうに変わっていって…でも記憶に固着した素敵な友人たち、本当に大切な人たちのことはずっと思いの中にしまわれていて。 この短編集にきてようやく、森博嗣作品の素晴らしさに今更ながら感動しました。
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