集英社文庫一覧

  • 百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ)
    続巻入荷
    4.0
    1~9巻495~880円 (税込)
    【第61回毎日芸術賞受賞作】能登半島の突端にある孤狼岬で発見された記憶喪失の男は、妹と名乗る女によって兄の新谷和彦であると確認された。東京新宿では過激派集団による爆弾事件が発生、倉木尚武警部の妻が巻きぞえとなり死亡。そして豊明興業のテロリストと思われる新谷を尾行していた明星美希部長刑事。錯綜した人間関係の中で巻き起こる男たちの宿命の対決。その背後に隠された恐るべき陰謀。迫真のサスペンス長編小説。
  • 【合本版】岳飛伝(全17冊)
    -
    1巻10,472円 (税込)
    負けたのだ。「替天行道」と「盡忠報国」というふたつの志の激突だった。半年前の梁山泊戦。瀕死の状態の楊令に右腕を切り飛ばされた岳飛は、その敗戦から立ち直れずにいた。頭領を失った梁山泊は洪水のために全てが壊滅状態にあった。一方、金国では粘罕が病死した後、軍を掌握したのは兀朮。そして青蓮寺が力を失った南宋も混沌とした状態だった。十二世紀中国で、熱き血潮が滾る。激動の中華の地で、国とは何かを問い、民を救うために崇高な志を掲げ、命を賭した漢たちの生き様を余すところなく描き切った中国歴史巨編大水滸伝シリーズ、遂に完結! 全17冊を収録した電子合本版。
  • 【合本版】水滸伝(全19冊+1)
    -
    十二世紀の中国、北宋末期。重税と暴政のために国は乱れ、民は困窮していた。その腐敗した政府を倒そうと、立ち上がった者たちがいた――。世直しへの強い志を胸に、漢たちは圧倒的な官軍に挑んでいく。地位を捨て、愛する者を失い、そして自らの命を懸けて闘う。彼らの熱き生きざまを刻む壮大な物語が、いま幕を開ける。第9回司馬遼太郎賞を受賞した世紀の傑作。待望の電子合本版! 全19冊に『替天行道 北方水滸伝読本』を追加。
  • 【合本版】楊令伝(全15冊+1)
    -
    梁山泊炎上から三年――。宋との戦に敗れた漢たちは各地に潜伏し、再起の秋を待ち続けていた。燕青は、梁山湖に沈められていた軍資金の銀を引き上げる。呼延灼、張青、史進は各地で流浪の軍を組織していた。青蓮寺による残党狩りが熾烈を極めるなか、梁山泊軍には「替天行道」の旗を託された男、青面獣・楊令の帰還が待ち望まれていた。漢たちの熱き志を刻む「北方水滸」の続編。全15冊に『吹毛剣 楊令伝読本』を追加した電子合本版!
  • 白夜行
    4.4
    1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々と浮かぶが、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と「容疑者」の娘・西本雪穂――暗い目をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別の道を歩んでいく。二人の周囲に見え隠れする、いくつもの恐るべき犯罪。だが、証拠は何もない。そして19年……。伏線が幾重にも張り巡らされた緻密なストーリー。壮大なスケールで描かれた、ミステリー史に燦然と輝く大人気作家の記念碑的傑作。
  • 梟の一族
    4.5
    梟の一族――。誰ともなくそう呼びならわされた限界集落で身を隠すように生活している住民たちには秘密があった。彼らは眠らないことに加えて、生まれつき常人離れした身体能力を保有しているのだ。それゆえに歴史の影で大きな役割を果たしてきた。榊史奈は一族の末裔中、唯一の十代として期待を一身に背負いながら平和に暮らしていた。集落が何者かにより襲撃され、一名が死亡し、その他全員が彼女を残して消えてしまうまでは……。敵の目的とは一体何なのか? 単身で逃亡生活に追いやられた史奈は一族の生存を信じて、また己のルーツに関する真実を知るため、戦い続ける。サイエンス×忍者エンターテインメント。
  • 浮雲心霊奇譚 赤眼の理
    続巻入荷
    3.6
    1~6巻572~759円 (税込)
    時は江戸末期。絵師を目指す青年・八十八は、夜道で幽霊に出くわして以来、奇妙な行動を取るようになった姉を救うため、憑きもの落としの名人に会いに行く。肌が異様に白く、両眼を覆うように赤い布を巻いた男。名を、浮雲という。布の下に隠した赤い両眼で死者の魂が見えるという破天荒な浮雲と行動を共にするうち、八十八の前には新たな世界が見えてきた――。幕末ミステリー、堂々開幕!
  • 辻番奮闘記 危急
    3.5
    将軍家光は、長引く島原の乱鎮圧のため、老中松平伊豆守に討伐の命を下す。不穏な気配は江戸にも漂い、辻斬りが横行。藩内に和蘭陀商館を持つ平戸藩江戸家老は、幕府の疑念を逸らすため、斎弦ノ丞らを辻番に任命し、江戸の治安を護る忠誠心を見せようとする。だが、弦ノ丞は任務初日に剣戟に遭遇し、政争に巻き込まれていく…。藩の窮地を救うため奮闘する辻番達の活躍!
  • 岳飛伝 一 三霊の章
    4.0
    負けたのだ。「替天行道」と「盡忠報国」というふたつの志の激突だった。半年前の梁山泊戦。瀕死の状態の楊令に右腕を切り飛ばされた岳飛は、その敗戦から立ち直れずにいた。頭領を失った梁山泊は洪水のために全てが壊滅状態にあった。一方、金国では粘罕(ネメガ)が病死した後、軍を掌握したのは兀朮(ウジュ)。そして青蓮寺が力を失った南宋も混沌とした状態だった。十二世紀中国で、熱き血潮が滾る「岳飛伝」開幕! 大水滸伝・最終章、待望の文庫電子版全17巻刊行開始。
  • オシムの言葉
    4.3
    【ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞作】「リスクを冒して攻める。その方がいい人生だと思いませんか?」「君たちはプロだ。休むのは引退してからで十分だ」サッカー界のみならず、日本全土に影響を及ぼした言葉の数々。弱小チームを再生し、日本代表を率いた名将が、秀抜な語録と激動の半生から日本人に伝えるメッセージ。(解説/岡崎満義)
  • 楊令伝 一 玄旗の章
    4.2
    梁山泊陥落から三年。「替天行道」の旗を胸に秘めた同志たちは全土に散って、再起の秋を待っていた。史進、呼延灼、張清は叛徒として局地戦を続け、李俊は太湖の周りに船団を組織して威をはっていた。燕青率いる闇塩の道、戴宗率いる通信の網はいまだ健在。加えて、呉用は梁山泊の底から、軍資金となる銀塊をひきあげさせた。いっぽう、官の闇の組織、青蓮寺の梁山泊の残党狩りは熾烈を極めた。しかし、ついに、元梁山泊勢の希望の星、青面獣・楊志の遺児、楊令が、帰還した。
  • 東京バンドワゴン
    4.3
    1~17巻440~737円 (税込)
    東京、下町の古本屋「東京バンドワゴン」。この老舗を営む堀田家は、今は珍しき大家族。60歳にして金髪、伝説のロッカー我南人。画家で未婚の母、藍子。年中違う女性が家に押しかける美男子、青。さらにご近所の日本人好きのイギリス人、何かワケありの小学生まで、ひと癖もふた癖もある面々が一つ屋根の下、泣いて笑って朝から晩まで大騒ぎ。日本中が待っていた歴史的ホームドラマの決定版、ここに誕生!!
  • しのびよる月(御茶ノ水警察シリーズ)
    3.6
    1~6巻594~715円 (税込)
    御茶ノ水署・生活安全課保安二係は斉木斉と梢田威だけの小世帯だった。小学校の同級生が御茶ノ水署で再会する。がき大将だった梢田が斉木をいじめた過去があった。それがいまでは斉木警部補と梢田平刑事。復讐に燃える斉木は、ことごとく梢田の出世を妨害し、日常業務に文句をつける。口論しながら推理も続け、神田お茶の水界隈の難事件迷事件を解決していく。ユーモア・ポリス・ストーリー。
  • 家族終了
    NEW
    4.0
    「家は存続させねばならぬ」と信じていた、明治生まれの祖父母。一方その孫で未入籍のパートナーと暮らす著者は、外形的には独身子ナシ。両親と実兄を見送り、酒井家は「家族終了」。だからこそ見えてきたのは、日本の家族の諸問題。上昇し続ける生涯未婚率に、事実婚、同性婚、シングル家庭、ステップファミリー、ルームシェアする疑似家族、毒親……。多様化する家族観の変遷を辿りながら、過去から未来までを考察。激変する日本の「家族」はどこへゆくのか?
  • 戦士の賦 土方歳三の生と死 上
    続巻入荷
    -
    1~2巻902円 (税込)
    幕府の浪士新徴に応じて、土方歳三は近藤勇、沖田総司らとともに京に上り、新選組を結成した。尊攘・佐幕両派が入り乱れ騒然としていた京の巷で、不逞浪士を相手に血刃をふるう新選組の武名は、池田屋の変、蛤御門の変などの活躍で天下に響きわたった。土方は副長として近藤を助け、隊内を鉄の規律で統制してゆく――。幕末激動の時代に剣に己の魂を託し、意地と誠を貫いた男の壮烈な生涯、その知られざる実像に迫る! 巨匠・三好徹が遺した不朽の名作。
  • 赤と白
    3.7
    【第25回小説すばる新人賞受賞作】冬はどこまでも白い雪が降り積もり、重い灰白色の雲に覆われる町に暮らす高校生の小柚子と弥子。同級生たちの前では明るく振舞う陰で、二人はそれぞれが周囲には打ち明けられない家庭の事情を抱えていた。そんな折、小学生の頃に転校していった友人の京香が現れ、日常がより一層の閉塞感を帯びていく……。絶望的な日々を過ごす少女たちの心の闇を抉り出す。
  • 桜のような僕の恋人
    4.6
    美容師の美咲に恋をした晴人。彼女に認めてもらいたい一心で、一度は諦めたカメラマンの夢を再び目指すことに。そんな晴人に美咲も惹かれ、やがて二人は恋人同士になる。しかし、幸せな時間は長くは続かなかった。美咲は、人の何十倍もの早さで年老いる難病を発症してしまったのだった。老婆になっていく姿を晴人にだけは見せたくないと悩む美咲は……。桜のように儚く美しい恋の物語。
  • 不審者
    4.0
    家族4人で平穏に暮らす里佳子の前に突然現れた1人の客。夫の秀嗣が招いたその人物は、20年以上音信不通だった秀嗣の兄・優平だと名乗る。しかし姑は「息子はこんな顔じゃない」と主張。不信感を抱く里佳子だったが、優平は居候することに。その日から不可解な出来事が続き……。家庭を侵食する、この男は誰なのか。一つの悲劇をきっかけに、すべての景色が一転する。暴かれる家族の秘密と、衝撃の結末。『悪寒』『代償』の著者が放つ、驚愕のサスペンス&ミステリ。
  • 百万のマルコ
    NEW
    3.3
    十三世紀末、イタリア半島・ジェノヴァの牢に新入りがやってきた。“マルコ・ポーロ”を名乗る男が語るのは、遠い東の異国で体験した奇妙なミステリ。それはホラ話か壮大な冒険譚か? 「黄金だらけの場所で、ほぼ道具を使わず、どうやって黄金を得たか」(「百万のマルコ」)。「酒を飲んではいけない砂漠の民に飲み物を求められた。酒しかない。どう切り抜けたか」(「掟」)。牢の囚人たちは真相を当てようと悪戦苦闘! あなたは真実を見破れるか? 謎解き噺十三話に新作一編を加えた連作短編集!
  • もものかんづめ
    4.3
    「こんなにおもしろい本があったのか!」と小学生からお年寄りまでを笑いの渦に巻き込んだ爆笑エッセイの金字塔!! 著者が日常で体験した出来事に父ヒロシや母・姉など、いまやお馴染みの家族も登場し、愉快で楽しい笑いが満載の一冊です。「巻末お楽しみ対談」ではもう一度、全身が笑いのツボと化します。描き下ろしカラーイラストつき。
  • 今夜はコの字で 完全版
    NEW
    3.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 広告代理店「集英企画」に勤める吉岡としのりは、今日もダメな後輩の尻ぬぐい。ある日、大学時代の先輩・田中恵子のススメでコの字酒場の扉をおそるおそる開く。コの字型カウンターならではの人と人のふれあい、店主自慢の酒と肴、恵子との恋……。吉岡はコの字の魅力にハマっていく。実在のコの字酒場を舞台に繰り広げられるグルメ&恋愛漫画。コの字酒場で呑みたくなる加藤ジャンプのエッセイも収録。
  • 【合本版】アキラとあきら(上下巻)
    4.1
    小さな町工場の息子・山崎瑛。そして、日本を代表する大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬。同じ社長の息子同士でも、家柄も育ちもまったく違うふたりは、互いに宿命を背負い、運命に抗って生きてきた。強い信念で道を切り拓いてきた瑛と、自らの意志で人生を選択してきた彬。それぞれの数奇な運命が出会うとき、逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――。上下巻をまとめた合本版。
  • オーダーメイド殺人クラブ
    4.1
    クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで激変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は――。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説。
  • なんてやつだ よろず相談屋繁盛記
    3.9
    江戸の文化が花開く下町の老舗料理屋「宮戸屋」の跡取り息子は、なんとも妙な若者だ。鎖双棍とかいう武器をしのばせ、いざとなれば浪人とも渡り合う。将棋を指せば腕自慢のご隠居もひとひねり。動物と話しているのを見た、なんて噂も。そんな信吾が、店を弟に継がせて、自分は「よろず相談屋」を開くなんて言い出した…。不思議な魅力をもつ青年と、そこから広がる人の輪を描いた軽妙な時代小説。
  • 夏と花火と私の死体
    3.9
    九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく――。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄弟の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか? 死体をどこへ隠せばいいのか? 恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作品。
  • 天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道
    4.2
    1~6巻495~572円 (税込)
    夜更けの留置場に現れた、その不思議な老人は六尺四方にしか聞こえないという夜盗の声音(こわね)「闇がたり」で、遥かな昔を物語り始めた――。時は大正ロマン華やかなりし頃、帝都に名を馳せた義賊「目細の安吉」一家。盗られて困らぬ天下のお宝だけを狙い、貧しい人々には救いの手をさしのべる。義理と人情に命を賭けた、粋でいなせな怪盗たちの胸のすく大活躍を描く傑作悪漢小説(ピカレスク・ロマン)シリーズ第一弾。
  • 陸王
    4.6
    埼玉県行田市にある老舗足袋業者「こはぜ屋」。日々、資金操りに頭を抱える四代目社長の宮沢紘一は、会社存続のためにある新規事業を思い立つ。これまで培った足袋製造の技術を生かして、「裸足感覚」を追求したランニングシューズの開発はできないだろうか? 世界的スポーツブランドとの熾烈な競争、資金難、素材探し、開発力不足――。従業員20名の地方零細企業が、一世一代の大勝負に打って出る! ドラマ化もされた熱き企業小説の傑作!
  • 【合本版】プリズンホテル 夏・秋・冬・春
    -
    極道小説で売れっ子になった木戸孝之介の身内で、ヤクザの大親分の仲蔵が、温泉リゾートホテルのオーナーになった。招待された孝之介は驚いた。なんとそのホテルは任侠団体専用だったのだ。人はそれを「プリズンホテル」と呼ぶ。さまざまな人たちがこのホテルで交差する。熱血ホテルマン、天才シェフ、心中志願の一家などなど、奇妙な人々が繰り広げる、涙と笑いの物語。
  • 群青 神尾シリーズ1
    4.0
    1~6巻550~660円 (税込)
    一等航海士・神尾修二は、友人の戸山が殺されたことを航海中に知る。神尾の婚約者を自称する教子をめぐるトラブルが原因という。婚約をした覚えのない彼にとっては、不可解な事件だった。職を辞し、横浜に上陸した神尾に、さまざまな男女が接触してくる。そして不可解な暴力が彼を襲う――男の怒り、哀しみを鮮烈に描くシリーズ第一作。
  • アキラとあきら 上
    4.3
    1~2巻638円 (税込)
    小さな町工場の息子・山崎瑛。そして、日本を代表する大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬。同じ社長の息子同士でも、家柄も育ちもまったく違うふたりは、互いに宿命を背負い、運命に抗って生きてきた。強い信念で道を切り拓いてきた瑛と、自らの意志で人生を選択してきた彬。それぞれの数奇な運命が出会うとき、逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――。
  • 【合本版】天馬、翔ける 源義経(全3巻)
    -
    【第11回中山義秀文学賞受賞作】平安末期。平氏追討の決起を促す以仁王の令旨が兄弟の運命を変えた。奥州藤原氏の下に逼塞していた弟・義経、そして伊豆に流罪となっていた兄・頼朝。黄瀬川で対面を果たし、力を合わせて源氏再興を図る二人だったが、かたや類いまれな政略家、かたや知勇並びなき天才武人。兄弟の溝は深まる一方だった。源平合戦の固定観念を打ち破った歴史大作。
  • 共謀捜査
    3.5
    警察官僚の永井がフランスで拉致された。永井はICPO出向中のため、部下の保井凜がリヨン署と協力し捜索を開始。犯人は身代金百万ユーロを要求。一方、東京では、警視庁捜査一課の神谷に警察庁から特命が下る。かつての捜査チームが召集され、元刑事殺しの裏を探ることに……。国際的犯罪組織壊滅のため仕組まれた意想外の企みとは!? 正義に命を懸けた刑事たちの活躍を壮大なスケールで描く。“捜査”ワールド最終巻。
  • 隠れの子 東京バンドワゴン零
    3.9
    江戸北町奉行所定廻り同心の堀田州次郎と、植木屋を営む神楽屋で子守をしながら暮らしている少女・るうは、ともに「隠れ」と呼ばれる力を持つ者だった。州次郎はたぐいまれな嗅覚を、るうは隠れの能力を消す力を……。州次郎の養父を殺した者を探すべく、ふたりは江戸中を駆け巡る。それはまた隠れが平穏に暮らすための闘いだった。「東京バンドワゴン」シリーズのルーツとなる傑作時代長編小説。
  • 中島らもの特選明るい悩み相談室 その1
    4.2
    日本全国の悩める老若男女が駆け込む、最後の砦。中島らもの明るい悩み相談室が、装いも新たに帰ってきた! 「ゾッとするほどあんこ中毒の父」「将来の夢はピーマン屋といいはる娘」「束縛されたくないと裸で料理する夫」などなど。思わず吹き出す珍妙な相談と、思わず唸ってしまう絶妙な回答の中から、爆笑必至の70篇をよりすぐってお届けします。
  • みかづき
    4.3
    「私、学校教育が太陽だとしたら、塾は月のような存在になると思うんです」 昭和36年。人生を教えることに捧げた、塾教師たちの物語が始まる。胸を打つ確かな感動。著者渾身の大長編。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、家族になった吾郎。ベビーブームと経済成長を背景に、塾も順調に成長してゆくが、予期せぬ波瀾がふたりを襲い――。 阿川佐和子氏「唸る。目を閉じる。そういえば、あの時代の日本人は、本当に一途だった」 北上次郎氏「圧倒された。この小説にはすべてがある」(「青春と読書」2016年9月号より) 中江有里氏「月の光に浮かび上がる理想と現実。真の教育を巡る人間模様に魅せられた」 驚嘆&絶賛の声、続々! 昭和~平成の塾業界を舞台に、三世代にわたって奮闘を続ける家族の感動巨編。
  • 文庫版 書楼弔堂 破曉
    4.0
    1~2巻1,001円 (税込)
    明治二十年代の半ば。雑木林と荒れ地ばかりの東京の外れで日々無為に過ごしていた高遠は、異様な書舗と巡りあう。本は墓のようなものだという主人が営む店の名は、書楼弔堂。古今東西の書物が集められたその店を、最後の浮世絵師月岡芳年や書生時代の泉鏡花など、迷える者たちが己のための一冊を求め〈探書〉に訪れる。変わりゆく時代の相克の中で本と人の繋がりを編み直す新シリーズ、第一弾!
  • 遠い迷宮 阿刀田高傑作短編集 ミステリー
    4.3
    1~7巻605~693円 (税込)
    良家の若妻・真樹子は、そろそろ1歳の娘と朝の時間を優雅に過ごしていた。そこへ、出産の時に病院で世話をしてくれた初江が、突然訪ねてくる。表面は人のいいおばさん風だが、何か薄気味悪い感じのする女。彼女が帰った午後、刑事がやって来て……「来訪者」より。人生、男女、心など、人間が生み出す数々の謎をモチーフに描く、鮮やかで洗練された珠玉のミステリー10編。
  • 検証捜査
    3.7
    1~3巻722~880円 (税込)
    神谷警部補は、警視庁捜査一課の敏腕刑事だったが、伊豆大島署に左遷中。彼に本庁刑事部長から神奈川県警に出頭命令が下る。その特命は、連続婦女暴行殺人事件の犯人を誤認逮捕した県警そのものを捜査することだった。本庁、大阪、福岡などから刑事が召集されチームを編成。検証を進めるうち、県警の杜撰な捜査ぶりが……。警察内部の攻防、真犯人追跡、息づまる死闘。神谷が暴く驚愕の真実! 警察小説。
  • おしまいのデート
    3.8
    中学三年生の彗子は両親の離婚後、月に一度、父の代わりに祖父と会っていた。公園でソフトクリームを食べ、海の見える岬まで軽トラを走らせるのがお決まりのコース。そんな一風変わったデートを楽しむ二人だったが、母の再婚を機に会うことをやめることになり……。表題作のほか、元不良と教師、バツイチOLと大学生、園児と保育士など、暖かくも切ない5つのデートを瑞々しく描いた短編集。
  • 捜し物屋まやま
    4.2
    1~2巻649~671円 (税込)
    天涯孤独で無職の三井は、放火に遭い家が全焼。途方に暮れていたところ、“捜し物屋”を営む間山和樹に助けられる。和樹は喋れないイケメンの弟・白雄と一緒に、客の失くし物を「占い」で捜す仕事をしているらしい。彼らの知り合いの弁護士・徳広の力も借りて生活を立て直す三井だったが、偶然、放火犯らしき男を見かけ……。ちょっと不思議で怖くて愉快。四人(と一匹)のドタバタ事件簿!
  • 見知らぬ遊戯 鑑定医シャルル(鑑定医シャルル・シリーズ)
    3.8
    満月の夜、亜麻色の髪の被害者。遺留品は、焼いた胡桃と林檎。そして霧――これが、ノルマンディのレミ村で起きた強姦事件と、パリの連続殺人事件の共通点だった。女性憲兵隊員アニエスの要請に応え、分裂気質で人嫌いの鑑定医シャルルが、犯罪心理学を駆使して、犯人の心の暗闇に分け入る……。戦慄のサイコ・サスペンス、〈鑑定医シャルル・シリーズ〉第1弾。
  • ZOO 1
    4.1
    1~2巻385~440円 (税込)
    何なんだこれは! 天才・乙一のジャンル分け不能の傑作短編集が「1」、「2」に分かれて、ついに文庫化。双子の姉妹なのになぜか姉のヨーコだけが母から虐待され――(「カザリとヨーコ」)。謎の犯人に拉致監禁された姉と弟がとった脱出のための手段とは?――(「SEVEN ROOMS」)など5編をセレクト。
  • 本と鍵の季節
    4.0
    堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!
  • 光の帝国 常野物語
    3.9
    1~3巻495~605円 (税込)
    膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから――「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への志向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか? 不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。優しさに満ちた壮大なファンタジーの序章。
  • ワセダ大学小説教室 天気の好い日は小説を書こう
    3.0
    ワセダ大学で小説作法を教授している芥川賞作家・三田誠広が、小説家をめざすあなたに小説の書き方をいちから伝授する。小説とおとぎ話の区別から説き起し、書き方の基礎の基礎を押さえ具体的な注意事項を与えた末に、小説がスラスラ書ける黄金の秘訣まで授ける。文芸誌の新人賞作家を輩出したこの「講義録」を読んで、あなたもすぐにペンを執ろう。シリーズ第1弾。
  • 盡忠報国 岳飛伝・大水滸読本
    4.3
    執筆開始より17年の時を経て完結した北方大水滸伝、全51巻。『替天行道』、『吹毛剣』に続く、本シリーズの読本としては3冊目。今回はWeb限定で公開されていた登場人物たちと北方謙三が邂逅する掌編「やつら」や、小説すばる連載時に毎回書き連ねられたオリジナルの漢詩、著名人たちとの熱い対談や、恒例の編集者からの手紙、いのうえさきこによる漫画「圧縮大水滸伝」も収録。内容充実のオリジナル文庫。
  • 吸血鬼ブランドはお好き?(吸血鬼はお年ごろシリーズ)
    -
    ファッションデザイナーの卵・麻乃は、師匠の草間紫音になかなか認められず落ち込んでいた。偶然見かけたクロロックの姿をヒントに描き起こした新デザインが採用され、喜んだのもつかの間、麻乃はブランドをクビにされ、盗まれたデザインは〈ビバ! 吸血鬼〉という新ブランドとして発表されて……!? 図らずもモデルになった吸血鬼クロロックと娘エリカが正義のために立ち上がり、悪徳デザイナーの闇に迫る! 他2編収録。
  • オー・マイ・ガアッ!
    3.8
    物語の舞台はアメリカン・ドリームの都・ラスベガス。友人に裏切られすべてを失ったお気楽中年男・大前剛、キャリアウーマンから娼婦に「転職」した梶野理沙、そしてベトナム戦争の英雄なのに落ちぶれたジョン・キングスレイ。人生くすぶりまくりのそんな三人が一台のスロットマシンで史上最高の大当たり5400万ドルを叩き出した! 笑って泣いて夢を見る、エンタテインメント大傑作。
  • こどもの一生
    3.6
    瀬戸内海の小島をレジャーランドにするためにヘリを飛ばし下見に来た男二人は、セラピー施設に治療のためと称して入院し一週間を過ごすことになった。しかしすでにそこには女二人、男一人の患者――クライアントがいた。五人は投薬と催眠術を使った治療で、こども時代へと意識は遡る。三分の二は笑いに溢れ、最後の三分の一は恐怖に引きつる。鬼才・中島らもが残した超B級ホラー小説。
  • たいのおかしら
    4.1
    虫歯治療用の笑気ガスがもたらした、とんでもない幻想。朝から晩まで台所の床に寝そべり続けて、親を泣かせた中学生時代。はじめて明かされる、たよりなく取り柄もないが憎めない男・父ヒロシの半生…。日常のなかで出会うトホホな出来事や懐かしい思い出がつまった、爆笑エッセイ。ある生理現象について、真摯な議論が交わされる、三谷幸喜さんとの巻末お楽しみ対談つき。
  • 娼年
    4.0
    恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく……。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。
  • バブル
    -
    世界に降り注いだ泡〈バブル〉により、重力が壊れた東京。水没した街はライフラインが断たれ、家族を失った若者達の遊び場――ビルからビルへとチームで駆け回る“バトルクール”の戦場となっていた。ある日、チームのエース・ヒビキは重力が歪む海へ落下し、不思議な力を持つ少女・ウタに救われる。彼女はなぜヒビキの前に現れたのか? 2人の出会いは、やがて世界を変える真実へとつながる――。
  • 第三の時効
    4.4
    殺人事件の時効成立目前。現場の刑事にも知らされず、巧妙に仕組まれていた「第三の時効」とはいったい何か!? 刑事たちの生々しい葛藤と、逮捕への執念を鋭くえぐる表題作ほか、全六篇の連作短編集。本格ミステリにして警察小説の最高峰との呼び声が高い本作を貫くのは、硬質なエレガンス。圧倒的な破壊力で、あぶり出されるのは、男たちの矜持だ――。大人気、F県警強行犯シリーズ第一弾!
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX
    4.4
    秀人とともに日本に一時帰国した勝利のもとに、かれんが現れる。たがいに想いながら、ぎくしゃくしたやり取りしかできない二人。――私たち、もうダメなの? 試練と波乱の恋の結末は!? 累計545万部突破の大人気シリーズ、最新刊にして最終巻。堂々の完結!!
  • 金木犀とメテオラ
    4.5
    12歳の春。東京出身の宮田佳乃は、家庭の事情で北海道にある中高一貫の女子校に入学する。しかし、秀才でプライドが高い彼女には、受け入れ難い進路だった。一方、地元出身の奥沢叶も、新入生総代に選ばれるほどの優等生。パッと目を引く美少女で誰もが羨む存在だが、周囲には知られたくない“秘密”があり……。思春期の焦燥や嫉妬、葛藤をふたりの視点で描く、青春長編。スピンオフ短編も収録。
  • ジヴェルニーの食卓
    3.9
    ジヴェルニーに移り住み、青空の下で庭の風景を描き続けたクロード・モネ。その傍には義理の娘、ブランシュがいた。身を持ち崩したパトロン一家を引き取り、制作を続けた彼の目には何が映っていたのか。(「ジヴェルニーの食卓」)新しい美を求め、時代を切り拓いた芸術家の人生が色鮮やかに蘇る。マティス、ピカソ、ドガ、セザンヌら印象派たちの、葛藤と作品への真摯な姿を描いた四つの物語。
  • 鉄道員(ぽっぽや)
    4.1
    娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた……。映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録した傑作集。日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラーに、あらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。
  • 我が家のヒミツ
    4.3
    結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。ある日、勤務先に憧れの人が来院し…(「虫歯とピアニスト」)。ずっと競い合っていた同期のライバル。53歳で彼との昇進レースに敗れ、人生を見つめ直し…(「正雄の秋」)。16歳の誕生日を機に、アンナは実の父親に会いに行くが…(「アンナの十二月」)。など、全6編を収録。読後に心が晴れわたる家族小説。
  • ババアはツラいよ! 55歳からの「人生エベレスト期」サバイバルBOOK
    4.0
    何を着てもビミョー! 身体はガタガタ! 心は不安定! 55歳は「人生のエベレスト期」。もはや、おしゃれテクニックだけでは乗り切れません――。なんだか疲れている。おしゃれ以前に、やる気スイッチが入らない。そんな「思秋期」のあなたには、この本が効く! 洋服選びや、生き方、パートナーとの関係まで、全方位から押し寄せる「55歳問題」をスタイリストと漫画家がスカッと解決。
  • フーテンのマハ
    4.0
    とにかく旅が好き! 食、陶器、絵画、鉄道など目的はさまざま。敬愛する寅さんにちなんで“フーテン”を自認し、日本のみならず世界中を飛び回る。気心の知れた友・御八屋千鈴氏や担当編集者を相棒に、ネタを探して西へ東へ。『旅屋おかえり』や『ジヴェルニーの食卓』が生まれた秘密は旅にあった! 笑いあり、感動ありの取材旅行エッセイ。さあ、マハさんと一緒に旅に出かけよう。
  • きもの365日
    3.8
    失敗、発見、ナットク! の365日「きものマラソン」 大好きだけど、あくまでも着物は“非日常着”だった著者が、365日着物で暮らすという大胆な試みに挑戦! 日記形式でその顛末をつづった傑作書き下ろしエッセイ。
  • 死者はまどろむ
    4.5
    美しい自然に囲まれ、信仰心の厚い村人が住む夢見村に魅せられひと夏を過ごすことになった間宮亜希子の一家。小説家の夫はスランプを脱し、義母も優しくなった。幸福をもたらす魔法の土地だと思った。しかし異様な葬式の列と共同墓地を見たことから、彼らの周囲で何かが狂い始める。ざわめく木立の隙間に、きらめく光の中に使者の影が忍び寄る。幸福に浸っていた家族を恐怖のどん底に突き落とす怪奇の連続とは。長編ホラー小説。
  • ももこの話
    4.1
    いつも食べきれなかった給食。父ヒロシに懐メロを教えるのに苦労したお風呂の時間。おこづかいをつぎこんだ紙しばい屋。黄金の小学三年生時代――まる子だったあのころのつきない思い出と、爆笑エピソードの数々。涙が出るほど笑ったあとは、ほんわか胸があったかくなる、ベストセラーエッセイのシリーズ完結編。巻末Q&A収録。
  • 【合本版】王妃の館 上・下
    4.6
    パリはヴォージュ広場の片隅にたたずむ、ルイ14世が寵姫のために建てたという「王妃の館」。今は、一見の客は決して泊めない、パリ随一の敷居の高さを誇る超高級ホテルとなっているこのシャトーに、なぜか二組のワケあり日本人ツアーが同宿することになった。しかも、倒産寸前の旅行代理店の策略で、客室を昼と夜とでダブル・ブッキングされて……。ぶっちぎりの笑いと涙満載の傑作人情巨編。※本電子書籍は集英社文庫「王妃の館 上」「王妃の館 下」の合本版です。
  • 早朝始発の殺風景
    4.0
    青春は、気まずさでできた密室だ。今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。始発の電車で遭遇したのは普段あまり話さない女子。二人は互いに早起きの理由を探り始め……(表題作)。部活の引退日、男同士で観覧車に乗り込んだ先輩と後輩。後輩には何か目的があるようだが(「夢の国には観覧車がない」)。不器用な高校生たちの関係が小さな謎と会話を通じて少しずつ変わってゆく。ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイムで進行する五つの青春密室劇。登場人物総出演、読んでのお楽しみのエピローグ付き。
  • 小説 ここは今から倫理です。
    4.0
    いち子は高校生活を流されて送っていた。好きでもない子と教室でセックスしているのも、なんとなく、だ。そんな生活を変えたのは、倫理教師・高柳との出会いだった。「ジェンダーとは」「幸せとは」そんなことを言う不可解な人は他にいない。いち子は恋心を抱き、倫理の授業に出席し続けるのだった。高柳と生徒たちが、倫理の諸問題を問い続ける傑作漫画のノベライズ版。
  • 白い薔薇の淵まで
    4.0
    ジャン・ジュネの再来とまで呼ばれる新人女性作家・塁と、平凡なOLの「わたし」はある雨の夜、書店で出会い、恋に落ちた。彼女との甘美で破滅的な性愛に溺れていく「わたし」。幾度も修羅場を繰り返し、別れてはまた求め合う二人だったが……。すべてを賭けた極限の愛の行き着く果ては? 第14回山本周五郎賞受賞の傑作恋愛小説。発表時に話題を読んだ受賞記念エッセイも特別収録。
  • 大人は泣かないと思っていた
    3.9
    時田翼32歳、農協勤務。九州の田舎町で、大酒呑みの父と二人で暮らしている。趣味は休日の菓子作りだが、父は「男のくせに」といつも不機嫌だ。そんな翼の日常が、真夜中の庭に現れた“ゆず泥棒”との出会いで動き出し……(「大人は泣かないと思っていた」)。恋愛や結婚、家族の「あるべき形」に傷つけられてきた大人たちが、もう一度、自分の足で歩き出す──色とりどりの涙が織りなす連作短編集。
  • 旅屋おかえり
    4.1
    あなたの旅、代行します! 売れない崖っぷちアラサータレント“おかえり”こと丘えりか。スポンサーの名前を間違えて連呼したことが原因でテレビの旅番組を打ち切られた彼女が始めたのは、人の代わりに旅をする仕事だった――。満開の桜を求めて秋田県角館へ、依頼人の姪を探して愛媛県内子町へ。おかえりは行く先々で出会った人々を笑顔に変えていく。感涙必至の“旅”物語。
  • キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方 I
    3.8
    高校3年になる春、父の転勤のため、いとこ姉弟と同居するはめになった勝利。そんな彼を驚かせたのは、久しぶりに会う5歳年上のかれんの美しい変貌ぶりだった。しかも彼女は、彼の高校の新任美術教師。同じ屋根の下で暮らすうち、勝利はかれんの秘密を知り、その哀しい想いに気づいてしまう。守ってあげたい! いつしか一人の女性としてかれんを意識しはじめる勝利。ピュアで真摯な恋の行方は…。
  • 天龍院亜希子の日記
    3.7
    【第30回小説すばる新人賞受賞作】人材派遣会社に勤める田町譲・27歳。ブラックな職場での長時間勤務に疲れ果て、プライベートでは彼女との仲がうまくいかない。なんとなく惰性で流れていく日常。そんな平凡な男の日々を勇気づけるのは、幼い頃に憧れていた野球選手と、長らく会っていない元同級生が書く穏やかな日常のブログだった――。
  • 光媒の花
    3.8
    一匹の白い蝶がそっと見守るのは、光と影に満ちた人間の世界――。認知症の母とひっそり暮らす男の、遠い夏の秘密。幼い兄弟が、小さな手で犯した闇夜の罪。心通わせた少女のため、少年が口にした淡い約束……。心の奥に押し込めた、冷たい哀しみの風景を、やがて暖かな光が包み込んでいく。すべてが繋がり合うような、儚くも美しい世界を描いた全6章の連作群像劇。第23回山本周五郎賞受賞作。
  • 偉大なる、しゅららぼん
    4.0
    高校入学を機に、琵琶湖畔の街・石走にある日出本家にやって来た日出涼介。本家の跡継ぎとしてお城の本丸御殿に住まう淡十郎の“ナチュラルボーン殿様”な言動にふりまわされる日々が始まった。実は、日出家は琵琶湖から特殊な力を授かった一族。日出家のライバルで、同様に特殊な「力」をもつ棗家の長男・棗広海と、涼介、淡十郎が同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がる……!
  • 社長室の冬(メディア三部作)
    3.4
    日本新報の記者・南康祐は、会社にとって不利益な情報を握る危険人物であるとみなされ、編集局から社長室へと異動させられる。その頃、新聞社に未来はないと判断し、外資系企業・AMCへの「身売り」工作を始めていた社長の小寺が急死する。九州に飛ばされていた新里が急遽東京に呼び戻され社長に就任するが、方々から徹底的な反発を受ける。外資との買収劇。不毛な社内抗争。紙かネットか。マスコミの存在意義――。新聞社の身売りを巡り、南が辿り着いた答えとは。
  • この恋は世界でいちばん美しい雨
    3.9
    駆け出しの建築家・誠と、カフェで働く日菜。雨がきっかけで恋に落ちた二人は、鎌倉の海辺の街で愛にあふれた同棲生活を送っている。家族のいない日菜に「夢の家」を建ててあげたい、そのために建築家として名を上げたいと願う誠だったが、ある雨の日、日菜と一緒にバイク事故で瀕死の重傷を負ってしまう。目を覚ました彼らの前に、“案内人”と名乗る喪服姿の男女が現れる。そして誠と日菜は、二人合わせて二十年の余命を授かり、生き返ることに。しかしそれは、互いの命を奪い合うという、あまりにも苛酷で切ない日々のはじまりだった――。この恋の結末に、涙せずにはいられない。『桜のような僕の恋人』の著者が贈る、胸打つ長編小説。
  • 腐葉土(木部美智子シリーズ)
    4.3
    笹本弥生という資産家の老女が、高級老人ホームで殺害されているのが見つかった。いつもお金をせびっている孫の犯行なのか? そこに生き別れたもう一人の孫という男が名乗りでる。詐欺事件や弁護士の謎の事故死が、複雑に絡まりはじめ――。関東大震災、東京大空襲を生き延び、焦土の中、女ひとりでヤミ市でのし上がり、冷徹な金貸しとなった弥生の人生の結末とは。骨太ミステリーの傑作長編。
  • さくら日和
    3.9
    21世紀を前にして、人生最大の危機に陥ったももこさん。「ママは本当はさくらももこなんじゃないの?」と息子が疑いを抱き始めたのだ…。「深まる息子の疑惑」はじめ、父ヒロシを連れての社員旅行など、抱腹エピソードが満載。「おめでとう新福さん」で前代未聞のパーティーの主役となった、元担当編集者からの渾身の質問をお楽しみ巻末付録に。人気爆笑エッセイがますますパワーアップして登場。
  • ZOO 1+2
    5.0
    何なんだこれは! 天才・乙一のジャンル分け不能の傑作短編集「1」、「2」を合本版で。「1」は双子の姉妹なのになぜか姉のヨーコだけが母から虐待され――(「カザリとヨーコ」)。謎の犯人に拉致監禁された姉と弟がとった脱出のための手段とは?――(「SEVEN ROOMS」)など5編をセレクト。「2」は、目が覚めたら、何者かに刺されて血まみれだった資産家の悲喜劇(「血液を探せ!」)、ハイジャックされた機内で安楽死の薬を買うべきか否か?(「落ちる飛行機の中で」)など驚天動地の粒ぞろい5編に加え、幻のショートショート「むかし夕日の公園で」を特別収録。
  • ボーダーズ
    4.3
    東京新橋で銀行立て籠り事件が発生した。男性客が刺殺された後、犯人は逮捕されたが、被害者は40年前に成田闘争のデモで機動隊員を殺して手配され、公安に追われた男だった。その捜査に警視庁特殊事件対策班(SCU)が動きだす。SCUは犯罪が多様化する中、あらゆる事件の現場に介入できることを許された警視総監直轄の組織でチームは5人。公安出身のキャップ・結城から被害者の藤岡を調べるよう指示された八神は、犯人、被害者、公安が複雑に絡む事件の真相に、特殊能力を個々に持つメンバーの協力を得て挑む。才能豊かな刑事チームを描く警察小説!
  • 魚神
    4.0
    かつて一大遊郭が栄えた、閉ざされた島。独自の文化が息づく島で、美貌の姉弟・白亜とスケキヨは互いのみを拠りどころに生きてきた。しかし、年頃になったふたりは離れ離れに売られてしまう。月日が流れ、島随一の遊女となった白亜は、スケキヨの気配を感じながらも再会を果たせずにいた。強く惹きあうがゆえに拒絶を恐れて近づけない姉弟。互いを求めるふたりの運命が島の雷魚伝説と交錯し…。
  • ガダラの豚 I
    4.0
    1~3巻440~550円 (税込)
    アフリカの呪術医研究の第一人者、大生部多一郎は、テレビの人気タレント教授。超能力ブームで彼の著者「呪術パワーで殺す!」はベストセラーになった。しかし、妻の逸美は8年前の娘・志織のアフリカでの気球事故での死以来、神経を病んでいた。そして奇跡が売り物の新興宗教にのめりこんでしまった。逸美の奪還をすべく、大生部は奇術師ミラクルと組んで動き出す。
  • 狭小邸宅
    3.8
    【第36回すばる文学賞受賞作】学歴も経験も関係ない。すべての評価はどれだけ家を売ったかだけ。大学を卒業して松尾が入社したのは不動産会社。そこは、きついノルマとプレッシャー、過酷な歩合給、挨拶がわりの暴力が日常の世界だった……。物件案内のアポも取れず、当然家なんかちっとも売れない。ついに上司に「辞めてしまえ」と通告される。松尾の葛藤する姿が共感を呼んだ話題の青春小説。
  • 花の骸
    NEW
    -
    東北から出稼ぎに上京した男性三人組は、建設現場の仕事が過酷で、一緒に逃げ出す。だが金に困り、強盗に入った屋敷で、女の絞殺現場を目撃。後日、三人のうちの一人が撲殺され……。刑事達は、その屋敷に出入りする外国籍の女と官財界の大物に注目。国際的人身売買組織と国を揺るがす大がかりな汚職に迫っていく。国有地払い下げに絡む黒い霧、裏で暗躍する大物たち。色と欲に塗れた悪を炙り出す刑事の執念の捜査行の結末は? 日本人の精神の荒廃を描き、最後の大どんでん返しに震撼する圧巻の社会派ミステリー。
  • 弁護側の証人
    3.7
    ヌードダンサーのミミイ・ローイこと漣子(なみこ)は八島財閥の御曹司・杉彦と恋に落ち、玉の輿に乗った。しかし幸福な新婚生活は長くは続かなかった。義父である当主・龍之助が何者かに殺害されたのだ。真犯人は誰なのか? 弁護側が召喚した証人をめぐって、生死を賭けた法廷での闘いが始まる。「弁護側の証人」とは果たして何者なのか? 日本ミステリー史に燦然と輝く、伝説の名作がいま甦る。
  • 雨心中
    NEW
    -
    共に八王子の養護施設で育ち、社会に出てからも実の姉弟のように身を寄せ合って同じ家に暮らす周也と芳子。どんな仕事に就いてもすぐに辞めてしまい言い訳ばかりの周也を、芳子はただただ優しく受け入れる。周也を甘やかし、駄目にしてきたのは自分だと芳子はわかっていた。そう、周也がどんな「罪」を犯そうとも……。恋とも家族愛とも似て非なるその関係は、裏社会の人びとも巻き込んで思いもよらない方向に突き進み――。恋愛小説の旗手が、業を背負った男女の繋がりを描く長編小説。なぜ彼女は彼を突き放せないのだろう?
  • 蛮政の秋(メディア三部作)
    3.7
    日本新報記者・南康祐に、大手IT企業が不正献金をしているという政治家リストがメールで届く。真実なら政界を揺るがす大事件だが、送信者に心当たりがない。甲府支局時代に誤報を飛ばし、会社を窮地に陥れた過去がある身として、慎重にならざるを得ない。だが、本社に戻った今、特ダネを物にしたい思いは募り……。一通のメールから政治の闇を炙り出して行く記者が掴んだ真相とは! 傑作事件小説。
  • さるのこしかけ
    4.2
    ベートーベン「運命」のメロディとともに肛門を襲った強烈な痔を完治させた、驚きのドクダミ療法。台風直撃、さらに食中毒にも直撃された台湾旅行。そして、「ノー・プロブレム」な国民性に振り回された、初めてのインド…。日本中をわかせた、あの爆笑エッセイ第二弾! デビュー前夜の妄想炸裂な日々を熱く語り合う、巻末お楽しみ対談つき。
  • M8 エムエイト
    3.9
    28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ……。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、地下鉄は、都心のビル街は、いったいどうなるのか。最新研究に基づいてシミュレーションした衝撃の作品。
  • 神々の山嶺(上)
    4.5
    1~2巻715~770円 (税込)
    カトマンドゥの裏町の古道具屋でカメラマン・深町は時代物のコダックのカメラを入手した。そのカメラは、英国の伝説的な登山家マロリーが本当にエベレストの初登頂に成功したかどうかという、登山史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの謎を追う深町と、厳冬期に単独でエベレストに挑もうとする登山家・羽生丈二が現地で出会った…
  • 九十九藤
    4.3
    江戸の人材派遣業、口入屋・冬屋の女主人となったお藤。「商いは人で決まる」が口癖の祖母に口入稼業を仕込まれ育ったが、実家の不幸が重なり天涯孤独の身に。義母から女衒に売られるも必死に逃げ、江戸で生きてきた。お藤は、払いが悪く悶着の多い武家が相手の商いで傾いた店を救うため、ある勝負に打って出る。取り扱う客を商家に絞り、男の奉公人志願者に徹底した家事指南を行い、大店へ送り込む。前代未聞の大転換は周囲の猛反発を呼んでしまう。そんな折、お藤は女衒から逃げていた時に助けてくれたお武家によく似た男と出会う。男は黒羽の百蔵と呼ばれ、江戸中の武家奉公人の上に立つ恐ろしい人物だった。冬屋の挑戦がようやく成果をあげはじめた頃、その好調ぶりを忌々しく思う人宿組合の顔役たちは百蔵を相談役に据え、冬屋潰しを目論む。お藤たちは真っ向勝負を挑むが――。人は何のために働くのか、仕事の喜びとは何かを問い直す渾身の長編時代小説。
  • りさ子のガチ恋 俳優沼
    4.1
    26歳、彼氏なし。OLりさ子の趣味は舞台鑑賞で、若手イケメン俳優の翔太君を追いかける日々。2.5次元舞台『政権☆伝説』に通い詰め、高額プレゼントを贈る。「がんばってる姿を観られるだけで幸せ」とお金と時間をつぎ込み、彼からのちょっとした「特別扱い」にときめいていたが、ネットで彼に彼女疑惑が持ち上がり……。俳優とファン。演劇業界の闇に切り込む、見て見ぬふりをしたかった愛憎劇!
  • 時限捜査
    3.7
    太陽の塔、USJなど、大阪の名所で連続爆破が発生。府警が混乱する現場に出動するなか、大阪駅で人質を盾にした立て籠もり事件が起こる。犯人は現金10億円と逃走用ヘリを要求。駅を封鎖した管轄署長の島村は、早急な解決を目指すが……。膠着した現場に、東京の神谷刑事から、驚愕の情報が入る。島村はある策を得て、巧妙に計画された犯罪に挑む! 「検証捜査」の魂を継ぐ警察小説。
  • 文庫版 虚言少年
    4.2
    オヤジ臭く、自他ともに認める嘘吐きの内本健吾。モテたいのに女子ウケしないことばがりをし続け、味のある面白さを持つお坊ちゃまの矢島誉(ほまれ)。人心を掌握する術と場を読む能力に長け、偏った知識を持つ京野達彦。「馬鹿なことはオモシロい」という信条を持つ小学生男子三人組が繰り広げる、甘酸っぱい初恋も美しい思い出も世間を揺るがす大事件もないが、馬鹿さと笑いに満ちた日々を描く7編。
  • 新選組 幕末の青嵐
    4.5
    身分をのりこえたい、剣を極めたい、世間から認められたい――京都警護という名目のもとに結成された新選組だが、思いはそれぞれ異なっていた。土方歳三、近藤勇、沖田総司、永倉新八、斎藤一……。ひとりひとりの人物にスポットをあてることによって、隊の全体像を鮮やかに描き出す。迷ったり、悩んだり、特別ではないふつうの若者たちがそこにいる。切なくもさわやかな新選組小説の最高傑作。
  • 緋の天空
    3.5
    時は奈良時代。藤原家の一族として生を享け、美しく光り輝くように成長した姿から、父・藤原不比等に光明子と名付けられた一人の少女がいた。成長とともに激しさを増す朝廷の権力争い、貧窮者の救済、仏教の広布、相次ぐ災害や疫病……数々の混迷を乗り越え、夫・聖武天皇を支え、国と民を照らす大仏の建立を目指す。時代を大きく動かし、国の礎を築いた光明皇后。その生涯が鮮やかに蘇る歴史長編。
  • じごくゆきっ
    4.1
    なにから逃げるの? どこに行くの? わたしをひとりにしないでねっ。『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の後日談を含む全7編を収録。青春・SF・家族ドラマ……。読了後、世界は動き始める。想像力の可能性を信じる、桜庭一樹10年間の軌跡。かわいいかわいい由美子ちゃんセンセ。こどもみたいな、ばかな大人。みんなの愛玩動物。そんな由美子ちゃんの一言で、わたしと彼女は、退屈な放課後から逃げ出した。(「じごくゆきっ」)。とある田舎町に暮らす、二人の中学生――虚弱な矢井田賢一と、巨漢の田中紗沙羅。紗沙羅の電話口からは、いつも何かを咀嚼する大きくて鈍い音が聞こえてくる。醜さを求める女子の奥底に眠る秘密とは。(「脂肪遊戯」)。
  • 天才ハッカー安部響子と2,048人の犯罪者たち
    4.0
    都内の高校に通う希美は、ロボットのような受け答えをする風変わりな同級生・佐野良子が気になって仕方ない。美人だが変人の彼女にちょっかいを出すうち、親しくなってゆく。良子は希美が持つパソコンに興味を抱き、部屋に入り浸るようになり──。インターネット黎明期、のちの天才ハッカーがいかに誕生したか、そして現代、彼女と次世代の天才の邂逅と活躍を描く、青春サイバーサスペンス。
  • ジムグリ
    3.0
    日本には古来、国家に所属しない民がいた。“モグラ”と呼ばれる彼らは、現代文明を拒否し、自ら掘った地下洞窟で独自の発展を遂げていた。北関東の小仲代郡獅伝町にある彼らの棲家“トンネル”には、約一万人の粗暴なモグラがいる。行ったら必ず殺される。その危険な秘境に美人妻が消えてしまった。博人は妻を捜しに身命を賭してトンネルへ向かうが……。闇が織りなす迷宮世界に誘う怪奇幻想長編。
  • 生還
    -
    鶴見弁護士は、24年前に妻の美紗を殺害したと疑われた悠木と冤罪被害者の会で知り合う。彼は、失踪した妻を捜しに郡上八幡へ通い続けている。今年の郡上おどりで、似た女性を見つけたが否定された。その頃、ジャーナリストの辰巳が刺殺され、悠木と接触した形跡があったため、また疑われる。彼を信じる鶴見は調査を開始するが……。美紗の失踪に隠された驚愕の真相とは!?
  • 聖なるズー
    4.5
    犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズー」。大型犬を「僕の妻だよ」と紹介する男性。七匹のねずみと「群れ」となって生活する男性。馬に恋する男性。彼らはときに動物とセックスし、深い愛情を持って生活する。過去に十年間にわたってパートナーから身体的、肉体的DVを受け続けた経験を持つ著者は、愛と性を捉えなおしたいという強い動機から、大学院で動物性愛を研究対象に選び、さらにズーたちと寝食をともにしながら、人間にとって愛とは何か、暴力とは何か考察を重ね、人間の深淵に迫る。性にタブーはあるのか? 第17回開高健ノンフィクション賞受賞作。

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