集英社文庫の検索結果
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冴子の母娘草
「母娘の闘いは、大変だ。笑えるくらい、愛が噛み合わないことがある」(町田そのこ)――それは北海道に住む母と二人きりで向かった鳥取へのご先祖様墓参ツアーから始まった。二人の旅路はトラブル満載。結婚問題をめぐる数年来の母娘デスマッチのゴングが鳴る。話すほどに事態は混迷。母親がテレビの結婚相談に出演したことを知った娘は憤り、ついに絶縁状をたたきつけ……。自立した社会人として生きたい小説家の娘と、「人並みの女の幸せ」を望む専業主婦の母。恋愛、結婚、離婚、オンナの仕事、友情、そして世間。人生観をめぐる母と娘の衝突と和解の数々を、笑いあり怒りあり涙ありで綴るパワフルエッセイ。待望の復刊! -
桜色の魂 チャスラフスカはなぜ日本人を50年も愛したのか
1964年の東京五輪で「体操の名花」として日本中を魅了したチェコスロバキアのベラ・チャスラフスカ。金メダリストとしての華やかさとは裏腹にその生涯は苦難の連続だった。母国からの迫害による長い隠遁生活から復活するも、直後に私生活での悲劇が襲う。極限においてもアスリートとして、人間として、不屈の精神で自由への信念を貫いたベラを支えた日本人との「魂」の交流を追うノンフィクション。 -
さざなみの彼方
時は戦国。茶々(淀殿)は幼い頃、住んでいた城を信長に落とされた。父が自害に追いやられるも、生まれた時から共に育ってきた大野治長に守られ、逃げることができた。治長は茶々を一生守ると誓い、茶々も彼にそばに居てもらいたいと願う。その後、ふたりは柴田勝家の元に身を寄せたが、今度は秀吉に城を攻められ、茶々の母が自害する。そして二度目の落城を経験した茶々は、秀吉に側室になれと言われてしまい・・・・・・。二度の落城。許されぬ裏切り。家康の脅威。運命に翻弄されながらも、互いを思い合う茶々と大野治長の姿を描く、歴史恋愛小説! -
サマーゴースト
夏の間、郊外の飛行場跡地で線香花火を灯すと、自殺した女の幽霊“サマーゴースト”が現れるという。そんな都市伝説を聞いた高校3年の友也は、自殺系サイトで知り合った高校生の涼とあおいとともに、その幽霊に会いに行く。彼らは幽霊に「死ぬって、どんな気持ちですか?」と聞いてみたかった。それを聞くべき理由があったから。しかし、彼女からは衝撃の事実を聞かされ…。10代からイラストレーターとして活動し、近年はアニメ、作詞、小説、漫画、と多彩なクリエイティビティを展開する俊英・loundraw。その初監督の劇場アニメーションを、脚本を担当した乙一がノベライズした少し不思議な夏の青春長編! -
侍たちの沃野 大久保利通最後の夢
明治10年、内務卿大久保利通は、猪苗代湖の水を郡山へ流す安積疏水事業を提案。没落士族救済のため、荒地を肥沃な農地として拓くという。大久保は大分出身の南一郎平を抜擢して責任者にするが、奥羽山脈の硬い岩盤を貫く難工事の上に、癖のある男たちが次々と登場して紛糾。さらに大久保暗殺事件が起こる。南は御雇外国人で土木の専門家、オランダ人のファン・ドールンと協力し、工事を進めようとする。さらにフランスで学んだ若い日本人技術者の知恵を取り入れ、不可能と思われた安積疏水事業を成功に導く。巨額の国家予算を投入した日本初の大土木事業を描く歴史小説。 -
さんといちに おやこ相談屋雑記帳
将棋会所「駒形」の一周年を記念して始まった将棋大会も四回目を迎え、大胆な目玉企画を用意していた信吾。ところが、周知を始める前に瓦版書きの天眼に大々的に報じられてしまい、江戸中の腕自慢たちが集まることに。そして、常連客と遠方の客、少女ハツらが熱戦を繰り広げる最中、相談屋に持ちこまれた難儀な依頼事とは? しかも信吾が思うように動けない中、対局者同士の揉め事まで発生。彼のピンチを救うのは、頼りになる権六親分の計らいか、愛娘の笑顔か、それとも・・・・・・。遊び唄のしらべに乗せてお贈りするドキドキの展開! 定番人気時代小説!! -
塩と運命の皇后
50年ぶりに湖の封印が解かれるとき、追放された悲劇の皇后の伝説が幕を開ける――。歴史収集の旅をする聖職者チーは、ある時立ち寄った湖のほとりで、ひとりの老女に出会う。亡き皇后の侍女だという彼女に導かれ、チーは皇后が幽閉されていた屋敷を訪れる。そこで老女は思い出の品々を手に語り始める。美しく残酷な真実と運命の物語を……。「あの方には異国風の美しさがあり、それはあたかも私たちには読めない言語のようだった。肩まで垂れた長い二本の三つ編みは墨汁のように黒く、顔は皿のように平らで、完璧に近い円形だった」――著者デビュー作にして2021年ヒューゴー賞受賞作。全2篇。 -
死刑執行のノート
死刑執行まで残り12時間となったアンセル・パッカー。彼は「完全な善人も、完全な悪人もいない、だれもが生きるチャンスを与えられてしかるべきだ」と信じている。獄中で密かに温めた逃亡計画もある…。この〈連続殺人犯〉の虚像と実像を、アンセルの母親であるラヴェンダー、アンセルの妻であるジェニーの双子の妹ヘイゼル、ニューヨーク州警察の捜査官であるサフィことサフラン・シンという、いずれも後に死刑囚となるアンセルの人生に大きく関わり、また自分自身の運命も歪んでしまった女性たちの目を通して、浮き彫りにする。エドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀長篇賞受賞、衝撃のサスペンス! -
至誠の残滓
幕末に死んだはずの元新撰組・原田左之助は、松山勝と改名して東京の片隅で古物屋を営んでいた。明治11年8月、彼のもとを警部補として新政府に仕える藤田五郎(斎藤一)が訪れた。「今頃何しにきやがった」――すると藤田は人買いなど悪事に手を染める元長州藩の士族を調べて欲しいと依頼した。新聞錦絵の記者をする高波梓こと山崎烝とともに調査を進めると、予想外な真相に辿り着く。細谷正充賞(21年)、日本歴史時代作家協会賞作品賞(22年)を受賞した文庫界の風雲児・矢野隆が新選組の生き残り3人の活躍を描く、エンタメ120%のノンストップ新撰組小説! -
失踪願望。
新型コロナ感染後、生死をさまよい退院するも、しつこい後遺症に悩まされる日々。旅には出られず、友と生ビールは遠く、自らと向き合えば今までと何かが違う――。若き頃から抱える“失踪への衝動”を携えてシーナが放つ、パンデミック下のサイアクときどきサイコウの1年の記録。〈WEB-MAGAZINE集英社 学芸の森〉で好評連載中の「失踪願望。」、2021年4月~2022年6月の日記に加え、壮絶書き下ろし「新型コロナ感染記」、盟友・野田知佑氏ら、自らの人生に大きな影響を与えた男たちへ捧ぐ「三人の兄たち」の2編を収録――「自分の日記なのに興味深い・・・・・・浦島太郎的な気分である」(椎名誠) -
車軸
地方の裕福な家に生まれながら、その家系を“偽物”と嫌悪する真奈美は大学三年の夏、友人アイリーンの紹介で、戦後成金の資産家の家に育ったゲイの潤と新宿歌舞伎町で出会う。彼らに案内され、初めてホストクラブを訪れた真奈美は、ナンバー2ホスト聖也に興味を持ち指名する。以来、真奈美と潤は、聖也を挟みながら、同志のような関係に。二人の間には、自身の境遇に対する拭いようのないコンプレックスと、堕落への憧れがあった。ある時、真奈美は潤から、聖也を交えた3Pを提案される……。オープンリーゲイである自身の胸中を紡ぎ、数々の賞を受賞する気鋭の歌人による衝撃の小説デビュー作!