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Posted by ブクログ
※小町と業平が出て来る2020.8-9月の新刊文庫: 2/3
矜持を持ったベテラン女官の小町、藤原北家当主として時の権力者として尊大な良房、まだ若く青臭く強気な業平。小町との強気なやり取りの応酬は、なかなか読みごたえがありました。
「承和の変」を挟む事で、仁明天皇が宗貞、小町、業平に与えた密命とその行方が分かりやすく描かれているなと感じました。
(小町の目を通して時代を切り取ったとでも言えばいいのかな)
個人的には業平や小町の心情が吐露されていて、歌人ではない部分が見える所が良かった。
あと、仁明天皇が出来なかった小町への返歌を業平の知恵を借りた惟喬親王がした所にクスっとしてしまった。
Posted by ブクログ
平安時代の代表的美女として知られる、小野小町を主人公にして描かれた宮中物語。
仁明天皇の更衣として宮中務めをしている小町。その美貌ゆえに同僚女官から妬まれたりしながらも、淡々と“宮中ライフ”をおくっている様子。
そんな中、皇位継承をめぐる複雑な権力争いから、“承和の変”という、皇太子が廃されてしまう政変が起こり、小町も“東宮を守ってほしい”という、帝の意向から政治的な事柄に関わることになっていきます。
この政争の原因といえる、皇位継承の系統や血縁関係がかなりややこしくて、つい斜め読みしそうになりますが、ここは大事なので頑張って読みました(笑)。
勿論、このようなきな臭い事だけでなく、小町をめぐる恋愛模様もあり、華やかな部分も描かれています。
権力者の藤原良房、イケメンの在原業平、誠実な良岑宗貞・・・。
因みに私だったら、ダントツで良岑宗貞様ですね。深草の“百日通い”のシーンは切なさでグッときました。
Posted by ブクログ
面白いぞ、平安時代の勉強をしていたお陰で話の根幹が全部分かる、薬子の変、檀林皇后(橘奈良麻呂の孫)や承和の変、そして惟喬親王などの大好物の話を、伝説の歌人「小野小町」の少女時代の秘密の恋(?)に端を発した、凛と美しく宮中の更衣(角田文衛先生の説)でありながら遍照や業平、そして良房を相手に高級ロマンスと思いきや、仁明天皇の密命を果たすべく「宮中の花」として誰にも手折られることなく・・・
花の色はうつりにけりないいたづらに我が身世にふるながめせしまに(有名な歌へ仁明天皇も成し得ぬ返歌)
花の色ようつらばうつれ我が恋はうつりはすまじ年は経るとも(と、まさかのショタの惟喬が返すオチ)
Posted by ブクログ
いくら探してもこの本見つからない…と思っていたら「桜木町」って変換ミスしてた(汗)
主人公は小野小町だろうけど、こんなに能動的な仁明天皇って初めて見たかも。少年期の道康親王も(紀静子を見初めるとこなんか、記述されているの初めて見た)。そして絶妙な立ち位置で存在感のある良岑宗貞(僧正遍照)も。逆に、どこの作品ででも作者に可愛がられてておいしい役回りの業平が、何故か本作品では軽くて幼い狂言回し。
仁明天皇の御世。嵯峨上皇が存命で睨みを効かせている間、東宮には叔父と妹の子・恒貞親王をキープ。仁明自身は良房の同母妹・順子に道康を産ませ(少年道康は見張るような伯父が煙たがるが)、紀種子と常康も可愛がる。良房は仁明の異母妹・潔姫を正妻にした手前、女漁りは御法度。この絶妙なパワーバランスが文徳期に入って崩れ始めるまでを、複雑な人物関係をサラッと処理して分かり易く書いてる。この作者の技量、中々では。
欲を言えば、「承和の変」は皇太后と良房の結託や橘逸勢、阿保親王とのやり取りが欲しい(恒貞親王が、仁明を責めたり母・正子に触れるシーンは、なかなか印象的)。あと、良房と潔姫の夫婦なやり取りもこの作者の筆で見たかった。
「雪花の君」が良房なのは中盤でバレバレなのに、かなり後半まで明かすのを引っ張るのが、少し野暮。
基経とか行平とかは、出すとややこしいから省略か…?
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小説・文芸
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