色彩の息子

色彩の息子

473円 (税込)

2pt

3.8

一人きりで目覚めてしまう明け方。私は人の声に触れたくて、知らない誰かに電話をかける。冷たいシーツの上、澄み切った夜明けの青い空気の隙間で溺れてしまわないように――(「顔色の悪い魚」)。色彩が、もし息子たちを生むのなら、五感は、常に心を親にしている。金、赤、青、紫、白、緑、橙、黄、灰、茶、黒、銀。心の中のパレットから選びだした言葉で描きだされた、12色の短編集。

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色彩の息子 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年06月18日

    エイミーはいい女も病んだ女もウブな男の子も病んだ男の子も書き分けるからすごい。わたしも仔羊の塊を焼きたくなったし、大丈夫な理由として、「だって、詩人だろ?」って言われたい。

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    Posted by ブクログ 2017年02月08日

    小さなお盆の上には、鍋焼きうどんが乗っていた。化粧の匂いをぷんぷんさせてね。
    この女ときたら、親父が戻るまで、まったく隙のない化粧をして、待ってるんだ。本当に好きもんだよ。
    冗談じゃねえ。
    死んじまえばいいんだ。
    (陽ざしの刺青/声の血/顔色の悪い魚/高貴なしみ/病室の皮/草木の笑い/白熱電球の嘘/...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年01月13日

    山田詠美の小説にでてくる世界は今僕のいる空間とは別の世界である。
    その世界は、とても魅力的で官能的な世界、すぐそこにある。踏み出せば簡単に行けるんだと思う。

    行きたいけど行けない。
    それ以上の悦びがあることもわかっているのに…。
    そして又、心の内に棲んでいる何かを求めて彼女の本を読む。

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    Posted by ブクログ 2015年09月16日

    私は、あなたのものにされるの、大好きだったけれど、それは、私が、そんなことでは束縛されないという事実を知っていたからよ。解らない?
    (P.22)

    ぼくの好んだ人間関係は、本当は理不尽なものであることに気付いた時、ぼくは、綺麗な心を持った奴隷として、彼の前に、おのずと跪いたのです。
    (P.130)

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    Posted by ブクログ 2015年04月13日

    一時期、山田詠美ばかり読んでた。思えば早熟な子どもだったのかもしれない。子ども心に山田詠美の世界の登場人物はお兄さんお姉さんで。漠然とこんな大人になるのかと思ったが、思いの外子どもな事実に驚く。のさておき。「色」をテーマにした短編集。一癖も二癖もある登場人物たちは山田詠美にしか書けないトリッキーさと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年02月15日

    いつか、どこかで出合ったような感情。
    きっと、これからまたどこかで出合うであろう感情。

    でも例え、出合ったとしても、私はそっちにはいかない。
    感情は理解できるけど、彼らの行動は、今の私には理解できない。


    美しい文章に、美しい言葉たち。
    私は、もっとみずみずしい山田詠美が読みたい。

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