作品一覧

  • 塩と運命の皇后
    3.8
    1~2巻836~990円 (税込)
    50年ぶりに湖の封印が解かれるとき、追放された悲劇の皇后の伝説が幕を開ける――。歴史収集の旅をする聖職者チーは、ある時立ち寄った湖のほとりで、ひとりの老女に出会う。亡き皇后の侍女だという彼女に導かれ、チーは皇后が幽閉されていた屋敷を訪れる。そこで老女は思い出の品々を手に語り始める。美しく残酷な真実と運命の物語を……。「あの方には異国風の美しさがあり、それはあたかも私たちには読めない言語のようだった。肩まで垂れた長い二本の三つ編みは墨汁のように黒く、顔は皿のように平らで、完璧に近い円形だった」――著者デビュー作にして2021年ヒューゴー賞受賞作。全2篇。
  • 白猫、黒犬
    3.3
    1巻2,970円 (税込)
    奇想の天才が放つ、7つの童話を基にした万華鏡のような新作短篇集、 2024年のローカス賞短篇集部門受賞作品。 親切な白猫の大麻農園(『白猫の離婚』)、 妖精の婚約者が眠る地獄の底(『地下のプリンス・ハット』)、 主人だけは絶対に入れてはいけない家(『スキンダーのヴェール』)……。 夢と幻想、誘惑と謎に満ちた摩訶不思議な物語。 変幻自在の物語の魔術師、ケリー・リンクの世界へようこそ――。 原題:White Cat, Black Dog 装画:ヒグチユウコ

ユーザーレビュー

  • 歌う丘の聖職者

    Posted by ブクログ

    「塩と運命の皇后」に続く待ってましたの第二弾。中編が二編収録されていて、ファンタジー度と言うか、“物語”度がぐっと増しているように感じる(「塩と運命の皇后」が物足りないというわけじゃなく)。
    特に表題の「歌う丘の聖職者」は、青春であったり、友情であったり、小さい時の思い出だったり、相棒のヤツガシラ(鳥の形態をしている)=オールモスト・ブリリアントとの関係性だったり、主人公のチーのバックボーンと共に、物語自体の世界観が興醒めにならない程度のいい塩梅で垣間見え、物語の可能性が広がったように思う(今後も含めて)。
    また、ふとした一言が、多くの示唆や意味を含んでいるのも読んでいて楽しい。決して涙を流し

    0
    2025年09月17日
  • 白猫、黒犬

    Posted by ブクログ

    おとぎ話を題材に普遍的な愛や憎しみが描かれる。7つの短編はまさに現代の童話といえるだろう。資産家の息子が難題に向かう折、不思議な場所に迷い込む「白猫の離婚」最愛の人が謎の女に連れ去られる「地下のプリンス・ハット」が良かった。

    0
    2024年11月26日
  • 塩と運命の皇后

    Posted by ブクログ

    最近こういうのは読んでなかったのだけど、カバー絵が素敵だったので買ってしまいました。トラと同じ気持ちで、それで?それで?って次の展開が気になって一気に読みました。帯にも書いてあったけど、「皿のように平らな顔」ってのは、我ら平たい顔の一族のことかね。

    0
    2024年07月29日
  • 歌う丘の聖職者

    Posted by ブクログ

    歴史(民話)収集のために旅する僧と喋る鳥。
    がっつりとしたファンタジーだった。
    「塩と運命の皇后」の続きらしい。読んでない。読まなくちゃ。

    0
    2025年09月21日
  • 塩と運命の皇后

    Posted by ブクログ

    1本目は読みにくく、「これは挫折するかも」とすぐに思いました。
    でも内容は、皇后の辛酸を嘗めた歳月の長さを肌で感じるようだったし、舞台となる架空の世界も、西洋よりは私たちにもう少し近い国の話のようであり、なかなか味わい深かった。
    2本目は逆に、どうなるのか先が気になって一気に読めました。聖職者たちと一緒に焚き火を囲み、その話に夢中になって耳を傾ける1人になった気分になりました。

    夜に読んだのも良かったのかもしれない。
    時間がたっぷりある時に、気長に読む本かなぁ。

    0
    2023年08月03日

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