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2003年、ロンドン北西部の廃倉庫で、自分たちは人間の姿をした天使だと信じるカルト教団《アルパートンの天使》信者数人の凄惨な遺体が見つかった。指導者の自称・大天使ガブリエルは逮捕され、現場で保護された17歳の男女と生後まもない乳児のその後は不明・・・・・・。事件から18年、巧妙に隠蔽されてきた不都合な真相を、犯罪ノンフィクション作家の「取材記録」があぶり出す。圧巻のミステリー!
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Posted by ブクログ
犯罪ノンフィクション作家のアマンダが過去に起きたカルト教団集団自殺「アルパートンの天使事件」の謎を追う。 地文はなく、アマンダが集めた証拠や証言、チャットでの会話記録、SNSやニュースの記事など様々な資料をもとに事件を追っていく。 読んでいて自分もアマンダと共に事件を追体験しているような気分になるの...続きを読むが面白い。 証言者の食い違いや一緒に事件を追っていた同じく作家のオリヴァーの変貌、次々起こる事件の真相に関わる者の死など目が離せない展開が続く。 伏線回収は見事!スッキリしたーと思ったら衝撃のラストが待ってました
群○象をなでるかのごとき、≪アルパートンの天使たち≫怪事件に触れた人々の証言。この事件を題材に本を書こうと取り組むアマンダは、そんな人々の話から象を特定し、その中の自分が必要な情報を探しだそうとする。犯罪ノンフィクション作家としての伝手や手法を駆使して。 つまり、集英社の紹介文「事件から18年、巧妙...続きを読むに隠蔽されてきた不都合な真相を、犯罪ノンフィクション作家の「取材記録」があぶり出す。」どおり。 アマンダ自身が嘘やらはったりやらを噛まして立ち回る人物なので、他人の嘘やはったりも敏感に嗅ぎ分ける。そんなアマンダがその辺をくみ取りしながら、謎を解いていく過程が読みどころ。 また、同じ事件を追うオリヴァーとは昔の因縁があるようで、それが何なのか知らずにはいられない。さらにアマンダ自身の家庭の問題も。 ミステリー読者のさがを刺激される。 事件の真相に迫るアマンダの身に危険が及ぶかもしれないというサスペンス付き。 文字起こしのコメント文で、気の利いたことを言って笑わせたり、真面目にアマンダを心配したりするエリーを気に入り、エリー口調がうつってしまった。実は黒幕だったらどうしようなんて思いながら読んだ。 最後にアマンダは、なぜあのような行動を取ったのか?など、誰かと話したいことがいくつもある。 とってもおもしろくて、読んで後悔はないけれど、ああいう書き出しの作品は要注意だ。あまり自分好みではない結末が待ってるものだと学んだ(ほら、『カササギ殺人事件』もそうだったじゃない。『カササギ殺人事件』は愛読書だけど)。
とにかく面白い。 700ページ以上もある本なのに、1日であっという間に読み切りました。 登場人物が多く、情報も多いので、 ついていくのが大変ですが、かじりついて読む 価値あります!
超★5 地の文が一切ない!ノンフィクション作家を疑似体験できるミステリー #アルパートンの天使たち ■あらすじ 犯罪ノンフィクション作家のアマンダは、18年前のカルト集団が犯した殺人事件の取材を行っていた。カルト集団「アルパートンの天使たち」の大天使ガブリエルは逮捕されていていたが、事件に巻き込ま...続きを読むれた少年少女2名と新生児1名は行方不明になっており、真相は明かさらないままだった。 アマンダは当時の関係者に聞き込みを続けるうち、つじつまが合わない事実が浮かび上がってくる。過剰に隠蔽された事件の真相とは… ■きっと読みたくなるレビュー 超★5 おもろい! 地の文が一切ない、全編メッセンジャーのやり取りやドキュメントだけで進行する小説です。何がスゴイって、自分がノンフィクション作家になったかのような疑似体験ができるんですよ! 前作『ポピーのためにできること』も同様の形式でしたね。小児がんの子どもを助けるための活動を端から見つつ、登場人物の隠された背景を描いている部分が読みどころでした。本作は過去の事件を書籍化するために作家が取材しながら事件を紐解いていくというストーリーです。 やっぱり一番に惹かれるのは、メッセンジャーやドキュメント形式の表現ってところでしょう。ほとんどアマンダが軸になって関係者とのやり取りが進行するのですが、これが面白いんすよ。 仕事仲間や友人とのチャットは、本音丸出しの絵文字使いまくりでニヤニヤしちゃう。また取材の書き起こしでは、アマンダが情報を引き出そうとしている駆け引きの妙が楽しすぎるの。よく考えると警察や探偵が聞き込みやってるのと同じなんだけど、切り口が違うだけでこんなにもなんでこんなにも好奇心をそそられるのか。 そしてアマンダが最高すぎるんです。仕事好きで真面目ではあるんだけど、それ以上にずる賢くて負けず嫌い。自分に正直に生きて気持ちいいんですよね、輝いてるから自然に周りに人が集まってきちゃう。でも近づきすぎるとパワーを吸い取られちゃったりする。いるいるー、こういう人。 ライバル作家のオリヴァーも愛せるんです。アマンダと似た者同士なんだけど、性根の部分が違うんすよね。アマンダと関わりを持つことによって、彼はどう変化していくのか。ここも本作ならではの魅力が詰まってる。 ノンフィクション作家の裏側が見えて興味深かったですね。ただ事件を取材するだけでは本にならず、どうやって読者の心を掴むのか、独自の強みがなくてならない。ライバル作家や出版社とのやり取りもやたら現実的で勉強になりました。 さてミステリーとしての謎解きですよ。取材のやり取りで得られる情報が少ないし、むしろズレた情報ばかりが乱立して脳みそが混乱してくる。それでも取材を進めるうち、重要人物にも会えるようになり、様々なヒントが提示されるんです。徐々に推理を考察していくんですが… 全く想像してなかった真相でビビりました。 結末も味わい深すぎですよね。これまで取材してきた膨大な記録、それを興味津々で読んできた私。すっかり世界観に没入してしまったからこそ、奇妙な選択に不快感でいっぱいになる。私は何がそんなに楽しかったんだろうかと… 今回もインパクトのある作品でしたね、ミステリー好きには必読の一冊だと思いました。 ■私とこの物語の対話 人間の邪悪さってのは、自分ひとりの行動に収まらず、周りの人たちもかどわかしていく。特殊詐欺は無くならず、さらに狂暴化しているの社会ですが、どうすれば日本は浄化されるんでしょうか。少なくとも未来のある少年少女を巻き込むような事件はあってはならないです。
書店で手に取った時、分厚さにおののいてしまった。 登場人物は多いものの、みんなキャラが立ってて、サクサク読めた。地の文がないので、誰もかれもにフラグが立って付箋だらけに。最後は悲しさもあり、感情盛沢山な読後感。
ポピー、は辛かったけれど、こちらはのめり込んで読めました。どうなるんだろう、とワクワクしたけれど、バタバタと片付いていって若干の肩透かし感が。ラストも衝撃的、とまでは響かず。
CL 2025.6.22-2025.6.26 前作同様地の文が一切なく、メール、チャット、音声ファイルの文字起こし、小説や脚本の引用で構成されている。 登場人物が多く混乱するところもあり、700頁超えで読みにくいところもありだけど、カルト教団集団自殺の事件がこんな結末になるとは。
終盤の展開を「手に汗握る」とするか、「バタバタしている」とするかで評価が分かれると思う。 個人的にはやや無理矢理感を感じた。
殆どをワッツアップやメールのやり取りで構成された記録映画の様な小説。新たな試みで面白いが、登場人物の多さ等で時系列を追うのがやっと。中程迄は読み難かったが慣れたのか後半はわかりやすかった。
面白かった。 メールやチャット、音声の書き起こし、小説や脚本の一部がまとめられている形式。 その分、どれが情報として大事なのかわかりにくかったが、最後まで読めば全部必要だったなと感じる。 途中からほんとにオカルトありきなのか?と疑うようになったので、最後の種明かしが面白かった。しかし、毎朝の電話は...続きを読むもうちょっと伏線欲しかったな。説明が唐突に感じたけど、前フリあったけ?読み落としでるかも。 真相については、なぜ赤ん坊が必要だったのか?を考えるとしっくりくる。しかし、ストーリーとしてはそこらへんがぼかされていてうまかった。なぜ?よりも赤ん坊は誰?どこへ行ったのか?をアマンダが追っているので、読者もそっちに気をとられる。うまい。 真相を守るための死人が多い。ガブリエルより悪質では?そこらへんの断罪は感じなかったけど。エリーも結局は口をつぐむことにして、記録だけ残した結論。 委ねられてもなあって感じ。
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アルパートンの天使たち
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