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1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々と浮かぶが、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と「容疑者」の娘・西本雪穂――暗い目をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別の道を歩んでいく。二人の周囲に見え隠れする、いくつもの恐るべき犯罪。だが、証拠は何もない。そして19年……。伏線が幾重にも張り巡らされた緻密なストーリー。壮大なスケールで描かれた、ミステリー史に燦然と輝く大人気作家の記念碑的傑作。
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Posted by ブクログ
タイトルのとおり,白夜の下を歩く者たちの物語。
世界の裏側を生き,永遠に日の光を浴びることが許されない男と,きらびやかで成功した人生を歩む女。一見,男が暗闇,女が太陽のように思えるが,女にとっても,どん底にいた自分を照らす唯一の光は男だった。決して交わることのないように見える2人が,実は互いの人生に深く絡み合い,支え合う共生関係にあった。
みんなも言っているが特に面白いのは,物語を通して2人の内面が一切描かれない点である。彼らが本当にそのような関係だったのか,その真実はすべて作中に散りばめられた「手がかり」から推測するしかない。最後の最後まで真実を明かさず,読者の想像を膨らませ続ける構成が秀逸だった。
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