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Posted by ブクログ
老舗足袋メーカー「こはぜ屋」が新規事業としてランニングシューズ開発に挑む姿を描いた本作は、挑戦することの尊さと、ものづくりの誇りを強く感じさせる作品だった。資金難や技術的課題、大企業との競争といった現実的な壁が次々と立ちはだかる中で、宮沢社長をはじめとする社員たちが諦めずに前へ進む姿は非常に胸を打つ。特に印象的だったのは、「伝統」と「革新」をどう両立させるかというテーマであり、長年培ってきた技術が新たな価値へと昇華されていく過程に、強いロマンを感じた。
また、単なる企業再生の物語ではなく、登場人物それぞれの葛藤や成長が丁寧に描かれている点も魅力的である。ランナー・茂木との関係性を通じて、製品が単なる商品ではなく「人の人生を支える存在」へと変わっていく描写は特に心に残った。結果だけでなく、その過程にこそ意味があるというメッセージが一貫しており、仕事に向き合う姿勢を改めて考えさせられる。逆境の中でも信念を貫き、仲間と共に挑み続ける姿に、大きな勇気と希望をもらえる一冊だった。
Posted by ブクログ
埼玉県行田市にある「こはぜ屋」は、百年の歴史を有する老舗足袋業者だ。といっても、その実態は従業員二十名の零細企業で、業績はジリ貧。社長の宮沢は、銀行から融資を引き出すのにも苦労する日々を送っていた。そんなある日、宮沢はふとしたことから新たな事業計画を思いつく。長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開発してはどうか。
社内にプロジェクトチームを立ち上げ、開発に着手する宮沢。しかし、その前には様々な障壁が立ちはだかる。資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメーカーの妨害「下町ロケット」を思い出した。
チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との熱い結びつきで難局に立ち向かっていく零細企業・こはぜ屋。700ページを超える長編も一気に読めた。
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