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太閤秀吉が病没した。押し寄せる大乱の気配。塞王・飛田源斎は、最後の仕事だと言い残し、激しい攻城戦が予想される伏見城へと発った。代わって、穴太衆・飛田屋の頭となった飛田匡介は、京極高次から琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。立ちはだかるは、国友彦九郎率いる国友衆と最新の鉄砲。関ヶ原前夜の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける! 「最強の楯」と「至高の矛」――激突する二つの魂。その闘いの行き着く先は? 第166回直木賞受賞作品、下巻。
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Posted by ブクログ
物事を極めたものが繰り広げる全身全霊の勝負は美しい。それはワールドシリーズの最終戦、名人同士が奏でる囲碁の棋譜のよう。飛田匡介、国友彦九郎、京極高次、立花宗茂。大津城の石垣を巡るその道の名人たち攻防は物理的な話にとどまらず、精神の世界に及ぶ。平和をもたらすものは最強の矛なのか、最強の盾なのか。答えは...続きを読むでない。しかし、塞王の楯とは石が作った盾ではではなく、大名から民まで一つになった心だと気づく。そのような楯を最期に作り上げた匡介は見事。小さな世界の話ながら、とても壮大で、描写も生々しく、素晴らしい作品でした。大好き度❤️❤️❤️❤️❤️
第166回直木賞受賞作! これは熱くなりました。ぐっとこみ上げるものがあります。 鉄板の感動ストーリ 石積み職人"穴太衆" VS 鉄砲職人"国友衆"の物語 下巻です。 いよいよ大津城での攻防が始まります。 東軍の軍勢がくるまで、城を持ちこたえさせられるのか?...続きを読む 一方、西軍はそれまでに城を落とすことができるのか? 関ヶ原の前哨戦です。 一進一退の攻防が続きます。 その戦いに唸ります。 それぞれの職人たちの矜持、想いが刺さります。 絶対的に不利な条件だと思うのですが、諦めることなく、匡介達は闘います。 そして、いよいよ西軍から大筒・雷破の登場。 彦九郎の提案で長等山の遠隔から天守を攻撃し、大津城に籠る者たちの気持ちを削ぐ作戦に.. この猛攻にたいして、匡介達はどうする・どうなる? という展開です。 最後まであきらめない姿。高次や匡介達の覚悟・想いには目頭が熱くなりました。 そして、それをサポートする者たちの想い こりゃ鉄板な展開です。 こういうの弱いんですよね。 電車の中では読めません。 とても良かった 映像化してほしい! とってもお勧めです。 大満足でした。 石垣ってそんなに素早く積めるものなの?っていうのがちょっと引っ掛かっていますが..(笑)
「矛楯がどちらも必要だった」と言う彦九郎との匡介の会話。高次とお初という人間味溢れる大名家。宗茂という武将の存在は今を生きる自分にとっても心晴れやかになる時代小説でした。
2021年下半期直木賞受賞作(の続き) 上巻の最後に期待しかないが…と結んだが 大満足!終わり方も好き!やっぱ相性なんかな? ほぼ一日で読んじゃったので…寝不足(*_*) 日本史とか戦国時代とかが苦手で基礎知識がなかったとしてもこの話は結構読めると思う。 盾と鉾、西国無双と蛍大名、新兵器と古の技術...続きを読むみたいに対立軸とか因縁をドンドン放り込んでくるのでそれが心地いいし、読みやすい。 上巻が素晴らしいかったから危惧してた下巻のできと言う面でも下巻の方が緊迫感があって好きだと思う。結びのさり気なさも含めて 少年ジャンプの匂いがするのは僕だけ? 今村翔吾を追いかけてみたくなった
お互い泰平の世を求めているのに、全く正反対の形で成し得ようとする矛と盾。石垣と鉄砲。 武士ではなく職人同士の命懸けの戦い。 歴史上にはこのような職人たちがいたんだなぁと胸が熱くなる。 いつの世も戦はなくならず、平和を求めているはずなのに、矛盾だらけの世の中。 ほんとにこの矛盾、どうにかならないものな...続きを読むのか。
戦国時代の攻城戦を、武将ではなく石積職人に焦点を当てて描くなんて、どこに盛り上がるツボがあるんだろうと懐疑的に読み始めたが、これほど激しく胸を熱くさせられるとは思いもよらず。終盤は貪るように読み切った。登場人物の矜持が、敵味方なく輝いている。直木賞受賞、もっともである。
賽の河原で積み上げた石は、積み上がった途端に崩されていく。それでもなお、また一から、一つひとつを積み上げて、それを延々と繰り返していく。いつ終わるかわからないこの営みを前にして、折れない心が積み重なり、最強の盾となる。
上巻と同じく疾走感あふれる話だった。 結末は分かっているけど、フィクションとしての登場人物にノンフィクションの人物がどのよう動いていくのか、とても強く惹き込まれた。 どうしても現代の争いと比べてしまうのだけど、この頃の戦さには人として捨ててはいけないものを分かってたように思う。 昔は「戦さ」と言...続きを読むっていたのに、現代では「戦争」と表現する。 昔の戦も十分に残酷だったはずなのに、現代の戦いはさらに悲惨で、複雑なものになっているように感じる。 だから「戦」だけではなく、「争」という文字も重ねるようになったのだろうか。 読んでいるうちに、そんなことを考えてしまった。 最後は爽やかな幕閉じで、今日の晴れた空のような気持ちで本を閉じました。
これはビビった。面白い。 穴太衆という職人がいるのは当然だが、それを主人公にしてこんなストーリーを描ける作家さんが凄い。歴史を勉強したくなるな。 イクサガミも面白かったけど、これも想定以上。他も読んでみようかな。
歴史小説のなかでも、有名な武将や偉大な功績を残した教科書に名前が載る人物などではなく、ただ戦を終わらせたいと願う2人の職人に焦点を置いた作品だ。主人公に関しては一応、穴太衆の匡介だと思われるが、登場する人物のキャラクターはどれも濃く、主人公に負けず劣らずと言ったところだ。戦国時代の知識は作品をより理...続きを読む解する事ができるという点で非常に大切だが、この小説はあまり詳しくない人でもとっつきやすいと思う。前述したが華やかな武将でもない職人が中心である本作がなぜここまで面白いのかと考えてみると、やはりそれは場面、展開の移り変わりの丁度良さにあるのではないだろうか。とても言葉で形容しがたい自分の文章の組み立て力不足に歯痒い限りだが、とにかく丁度良い。ここぞというタイミングで話の転換がもたらされる。読者を飽きさせないこの絶妙な演出は上から目線で申し訳ないがただただ素晴らしい。個人的にはマイナーな武将が登場するのも嬉しいポイントだった。今村翔吾先生は正当な評価を得られない人物のクローズアップを作品ごとに行ってくれる。それが上から目線で重ねて謝罪させてもらうが大変気に入っている。クライマックスのシーンは誰もが手に汗握る緊迫の展開に脱帽だ。歴史小説が気になっている人は是非とも手に取っていただきたいと自信を持って本書を推薦する。
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