小説 - 文藝春秋作品一覧

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  • 溺レる
    3.7
    もう帰れないよ、きっと。 重ねあった盃。並んで歩いた道。そして、二人で身を投げた海……。時間さえ超える恋を描く傑作掌篇集。女流文学賞、伊藤整賞ダブル受賞
  • 溺れる人魚
    3.4
    ポルトガル・リスボン。ミュンヘン五輪で4つの金メダルを獲得した稀代の女性スウィマーがピストル自殺を遂げた。ほぼ同時刻、2キロ離れた自宅でリスボン大学名誉教授リカルド・コスタが射殺され、2つの命を奪ったのは同じピストルから発射された銃弾だと判明した!? 精神外科手術の恐怖を描いた表題作ほか、ナチの非人道的実験やモンゴル帝国の盛衰が現代にもたらした不思議など、最新科学の成果を盛り込んだ、“21世紀本格”へのプレリュードともいうべき短篇集。
  • おもいでがまっている
    3.9
    1巻1,700円 (税込)
    「待つ」ことでしか、進まなかった人生がある。 今は古びた平成初期の新興マンション。 その一室に、ひとりの年老いた男が、孫とともに住んでいた。 男が訥々と語る、心温まる、この部屋の思い出。 孫はここで、ずっと母を待っている。 この部屋に残された母の愛に囲まれて。 しかし、男が語る思い出はすべて“嘘”だった。 かつてこの男は、とある幼い兄妹から、この部屋を奪った。 男には、そうしなければならない、痛切な理由があったーー。 風吹く部屋で、ずっと誰かを待ち続けた、ある家族と男の物語。 水野良樹(いきものがかり)が筆名で描く、渾身の書き下ろし小説。 ■著者からのメッセージ すぐに話せて、すぐに理解できる。 待つことが少なくなったそんな世界において、人に会えず、先が読めず、いつ終わるかわからない、待つことを強いられた3年間でもありました。今という瞬間を侵食する過去との向き合い方。そして場所に沈殿し、宿り続ける記憶。 人生という自分たちの時間を、前に進めようともがく人々の物語です。 なお、本小説のプロットから受けたインスピレーションを元に創り上げられた楽曲『ただ いま (with 橋本愛)』が、各種音楽配信サイト・ストリーミングサービスにて配信中。 本楽曲は女優の橋本愛が初めて作詞を手掛け歌唱を担当。 作曲は著者の清志まれ、編曲は鈴木正人が手掛けた。
  • 思いを伝えるということ
    4.1
    つらさ、切なさ、何かを乗り越えようとする強い気持ち、誰かのことを大切に想う励まし……。エリーが本当に思っていることを赤裸々に、自身も驚くほど勇敢に書き記した、詩と短篇小説。文庫化にあたって、大幅に加筆修正しました。言いたくても言えない、思いばかりがつのってパンクしそうな人に読んでほしい、宝物のような一冊。
  • おもちゃ絵芳藤
    5.0
    第七回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞作。 江戸っ子に人気を博した浮世絵。絵が好きで、絵を描くこと以外なにもできない絵師たちが、 幕末から明治へと大きく時代が変わる中、西欧化の波に流され苦闘しながらも絵を描き続ける姿を描く長篇小説。 文久元年(1861)春。大絵師・歌川国芳が死んだ。 国芳の弟子である芳藤は、国芳の娘たちに代わって葬儀を取り仕切ることになり、 弟弟子の月岡芳年、落合芳幾、かつては一門だった河鍋狂斎(暁斎)に手伝わせ無事に葬儀を済ませた。 そこへ馴染みの版元・樋口屋がやってきて、国芳の追善絵を企画するから、絵師を誰にするかは一門で決めてくれ、と言われる。 若頭のような立場の芳藤が引き受けるべきだと樋口屋は口を添えたが、暁斎に「あんたの絵には華がない」と言われ、愕然とする――。 人徳はあるが、才能のなさを誰よりも痛感している芳藤。 才能に恵まれながら神経症気味の自分をもてあましていた芳年。 時代を敏感に察知し新しいものを取り入れるセンスがありながら、己の才に溺れた芳幾。 “画工”ではなく“アーティスト”たらんとした暁斎。 4人の個性的な絵師たちを通して、死ぬまで絵筆をとろうとする絵師の執念と矜持に迫る力作。 解説・岡崎琢磨 ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • おもちゃ 河井案里との対話
    4.0
    すらっと伸びた脚と大きな目、最先端のセクシーなファッションに身を包んで政界に登場したときは、マスコミはこぞって「女性政治家の星」として好意的に取り上げた。しかし、史上最大級の選挙違反で逮捕されるや、手のひらを返したように、「稀代の悪女」としてここぞとばかりに叩いた。  河井案里。  参院議員として活動したのは19カ月に満たなかったが、世間に大きなインパクトを残した。  彼女はマスコミの寵児となったが、実のところ、彼女のプライベートをよく知る記者はいない。  筆者は、当選直後から逮捕されるまで、インタビューなどの取材だけでなく、ことあるごとに電話やメールでやり取りをしてきた稀少な存在である。筆者の手元には、膨大な量の録音、メールがある。  あらためてそれらを読み返すと、不思議なことに気が付く。  宮崎で成功した建築家の家に生まれ、慶応大学に進学し、代議士の妻、そして自身も県会議員から参院議員と、これだけ聞くと恵まれすぎた人生のように見えるが、彼女からは、いっこうに幸せそうなようすがうかがえないのだ。  生きづらい女。  筆者は彼女の生まれた宮崎を訪れることからはじめ、その人生をあらためて取材してみた。すると、そこには、マスコミで見せた鼻っ柱の強い美人政治家とは別の顔が見えてきた。 「私も黒川さんも、権力闘争のおもちゃにされたんです」  河井案里という一人の女性政治家の人生を通して、現代社会における女性の生きづらさに迫る。
  • 泳ぎたくない川
    -
    子どもができたら籍を入れる――。 その言葉を信じて、ミイは元気な男の子を産んだ。自分の人生を変えてくれる子だと。敏雄と名付けられた男の子は、父がいなくても母の愛情たっぷりにすくすくと大きくなっていく……。戦時下の昭和を舞台に、身を寄せ合って懸命に生きた母と子の絆を描いた半自伝的小説。
  • 折鶴
    3.8
    縫箔の職人田毎はパーティでかつての恋人だった鶴子と再会した。かたくなに手仕事をつづける田毎と手広く事業を広げる鶴子。この二人の出逢いが悲劇へとつながる表題作「折鶴」。友禅差しの模様師脇田が旅先でふと聞いた新内がきっかけで、酒と女で身を持ちくずした名新内語りの末路を知る「忍火山恋唄」の直木賞候補作二篇に、「駆落」「角館にて」を収めた。自ら紋章上絵師という職を持つ筆者が、職人の世界に男と女の結びつきの不可解さをからませて描く好短篇集。
  • オリンピック・マネー 誰も知らない東京五輪の裏側
    3.7
    新型コロナウイルスの流行で、迷走に迷走を重ねた挙句、東京オリンピックの延期が決定した。国際オリンピック委員会(IOC)がぎりぎりまで延期を口にしなかったのは、秋になるとアメリカでアメリカン・フットボールやバスケットといった人気スポーツが始まるので、テレビ局の放送日程がとれないからだという。 オリンピックは世界中の国が集まって行う「スポーツの祭典」「平和の祭典」であり、そのため開催国では巨額の税金を注ぎ込む。それがアメリカのテレビ局の都合で左右されていいのか。 本書は、オリンピックが「スポーツの祭典」から、単なる巨大なスポーツ興行へと変わってしまった軌跡を丹念に追う。とくにテレビの放送権料という金の卵を産む鶏の存在が、IOCをいかに変えたのかを検証する。 では、開催国の日本は一方的な被害者なのか。そんなことはない。 オリンピックを錦の御旗に、あらゆる強引な手法が駆使された結果、東京都心で最後に残った閑静な地域、神宮外苑は再開発されることになった。その巨大な利権に群がったのは誰か。再開発地域にあった都営アパートは取り壊され、長年住んできた住民たちは移転させられた。「国策に協力する」という名目で……。 このような東京五輪の暗黒面が新聞で報じられることはない。なぜなら、新聞もオリンピックのスポンサーなのだから。 世界中がオリンピックが巻き起こす札束の嵐に巻き込まれている。しかし、忘れてはいけない。そのカネはすべて我々の税金なのだ。一年延期で胸をなでおろしている場合ではない。延期の場合、中止よりもさらに巨額の公費が投入されるのだ。
  • オリンピックを殺す日
    3.7
    スポーツビジネスの闇に一石を投じる、衝撃的サスペンス! スポーツ新聞の記者菅谷は、オリンピック取材を仕事の矜持としてきた。 そんな中、大規模なスポーツの祭典「ザ・ゲーム」が アテネで開催されるという情報をキャッチする。 情報が全くない大会の取材に乗り出した菅谷だが、 関係者は一様に口をつぐむばかり。それどころか近年のオリンピックや、 メディアとスポーツの関わり方に疑問を呈される。 出場者も多くは語ろうとしないが、選手にとってザ・ゲームが 理想的な大会であることを匂わせるばかりだ。 そして関係者が口々に言う主催者の「彼」の理念とはいったい何なのか…。 メディアを一切排除した先にあるスポーツイベントに翻弄される菅谷。 「スポーツ」と「メディア」、「巨大スポンサー」。この構造を崩し、 「オリンピック」を壊そうとする首謀者は誰なのか。 菅谷は、謎の組織の正体を暴けるのか。 パリオリンピックを目前に文庫化! 解説=西村章(スポーツジャーナリスト) ※この電子書籍は2022年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • オレがマリオ
    4.3
    新しい光に満ちた第五歌集。 「電信柱抜けそうなほど揺れていた」震度7とはそういうことか 空腹を訴える子と手をつなぐ百円あれどおにぎりあらず 子を連れて西へ西へと逃げてゆく愚かな母と言うならば言え 東日本大震災発生当時、東京にいた著者が仙台の家に帰れたのは、4日後だった。余震と原発事故が落ち着くまでと思い、翌朝息子の手をひいて、西へ向かう。 醤油さし買おうと思うこの部屋にもう少し長く住む予感して 第三者的には「軟禁」とも言える車を持たぬ離島の暮らし 「オレが今マリオなんだよ」島に来て子はゲーム機に触れなくなりぬ 紆余曲折ののち、沖縄の石垣島に住むことになった親子。豊かな自然、地域の人々との密な触れ合いは、様々な変化をもたらした。 愛、発見、出会い――。かけがえのない石垣島の日々から生まれた第五歌集。 解説・松村由利子(歌人)
  • おれたちに偏差値はない 堂南高校ゲッキョク部
    3.9
    大人気シリーズ『侠飯』の著者が描く、愛すべき青春 高校入学を控えた草食系男子の悠太は、アクシデントに見舞われ1979年にタイムスリップ。父の剛志郎として高校に入学するハメに。しかしそこはヤンキーどもが跋扈する、超底辺校だった――! コワくて愉快な仲間との出会い。ヤンキー女子の恋。70年代テイスト満載、あの時代を知る人も知らない人も爆笑感涙の青春小説。
  • おれたちの歌をうたえ
    3.9
    幼馴染が遺した暗号、隠されているのは、金かそれとも…… 河辺のもとにかかってきたある電話。思い出すのは封印していた真っ白な雪と死体。あの日、本当は何があったのか? 大河ミステリー。 元刑事の河辺は、音信不通だった幼馴染の佐登志が死んだ知らせを受ける。彼が遺したのは、暗号めいた伝言。友からの謎かけに、河辺には封印していたはずの苦い記憶がよみがえる。40年前、故郷で巻き込まれたある事件――。追われるように都会に出た彼らが、歩んできた人生とは? かつての悲劇に迫る、大河ミステリー。 ※この電子書籍は2021年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • お別れの音
    3.5
    大学の食堂で働く雪子は、毎日わかめうどんばかり頼む女学生を自分の娘のように眺めていた。だが彼女が付き合っているらしい男が気に入らず、ある日思わずある行動に出てしまう…(「うちの娘」)。日常の中ですれ違っていく、忘れられない人たち。そのすれ違いの中で、かすかに揺らぐ感情を掬いあげる佳品6篇。芥川賞作家にして、最年少川端賞作家が描く奇蹟。
  • 終りなき夜に生れつく
    3.5
    「僕はこの終わらない夜を生きていくしかないんだ」 残酷なのに柔らかで美しい。至高のアクションホラー! 作条痕のない窒息死体が連続で見つかった。 この殺人事件に、あの男は関与しているのか。 のちに何件もの大規模テロ事件を起こし、特殊能力を持つ「在色者」たちが派遣を争う「途鎖国」で、やがて犯罪者たちの王として君臨する男、神山。 神山が闇に目覚める瞬間を描く表題作など、傑作ダーク・ファンタジー『夜の底は柔らかな幻』へと続く鮮烈な作品集。 解説・白井弓子 ※この電子書籍は2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 音楽が鳴りやんだら
    3.2
    1巻2,000円 (税込)
    作詞・作曲の天賦の才に恵まれた、福田葵。彼が幼馴染と組んだバンド「Thursday Night Music Club」、通称サーズデイが、とうとう大手レコード会社の目に留まった。デビューの条件は、ベーシストを入れ替えること。 「君には音楽の才がある。代償を恐れて自分で才能の芽を潰すことは、音楽への裏切りにもならないか」 プロデューサーの中田の言葉を受け入れ、メジャーデビューを決断した葵は次第に変貌し――。 芥川賞作家の新境地、圧巻のバンド小説。
  • 音叉
    4.4
    日本を代表するロックバンドTHE ALFEEの高見澤俊彦による初小説は、 恋愛と音楽に溢れる70年代青春小説! 東京の平凡な大学生・雅彦は同級生と組んだバンドでデビューを目指す一方、学生運動に染まる響子やグラマーな加奈子、憧れの美佐子先輩との恋愛模様に翻弄される。 順風満帆に見えた大学生活だが、思いがけない悲劇でデビューか友情かの決断を迫られることに。さらにある歴史的事件によって恋愛にも陰りが……。 何者かになりたくて足掻く青年たちを、原宿のレオンや赤坂のビブロスといった70年代東京カルチャーをふんだんに盛り込んで描き出す。 音楽業界を知り尽くした著者ならではの視点が光るスピンオフ短編も収録。 さらに、文庫用に書下ろしエッセイも収録。 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 音速の刃
    3.8
    「航空機の事故には必ずウラがある」 社運を賭けてビジネスジェットの開発に挑むプロフェッショナルたちの挑戦を描く航空ミステリーの傑作! 航空機メーカー四星工業の技術者・沢本は、元同僚の倉崎の「航空機事故には必ず、発表できないウラがある」という言葉を重く受け止めていた。 かつてのオスプレイの墜落事故なども含めて、過去の事故原因は、いつも謎のままだ――という。 このとき、四星工業は社運をかけて、同社初となる民間航空機の開発に乗り出していた。 ところが四星工業の稼ぎ頭である戦闘機部門の実験中に機体が墜落し、パイロット一人が死亡。 すぐさま事故原因が発表されたが、規事業は暗礁に乗り上げてしまう。 航空機事故の裏側に隠された「真実」に、沢本が迫る。 彼女は四星工業の窮地を救えるのか。 四星工業航空機の設計者である著者が、「航空機事故の原因」というタブーに挑んだ傑作ミステリー。
  • 女ざかり
    3.9
    かつて、こんな小説があったろうか? 南弓子は、大新聞の論説委員。成人した娘がいるが、今は独身で、長年の恋人もいる、美しき女ざかり。書いたコラムが、政府からの圧力をうけ、思いがけず論説委員を追われそうになる。弓子は、恋人の大学教授、友人、家族を総動員して反撃に出るが、はたして功を奏するか? 大新聞と政府と女性論説委員の攻防をつぶさに描き、騒然たる話題を呼んだベストセラー。94年に吉永小百合・主演で映画化。小説の醍醐味をたっぷりと味わえる名作である。
  • 女探偵アガサ奔る
    -
    ぼくの伯母さん・アガサは、なんとロス一の腕利き私立探偵なんだ。マフィア幹部の未亡人で、日系人社会の女頭領。その上マリリン・モンローの親友だったというから凄いだろう。銃もうまけりゃ、乗ってるクルマも戦車なみ。受験浪人のぼくは母をだまし、カリフォルニアのキャンパス夢見て留学したものの、相次ぐトラブルと、現地で出会った魅力的なガールフレンドに、勉強どころじゃなくなっちゃって……FBI、CIAを手玉にとる日系熟年美女アガサの活躍を描く痛快ミステリー。
  • 女の家庭
    3.8
    弱電会社の社員の夫とともに、娘を連れてパリから日本に戻った永子。同居する姑や小姑とのトラブル、娘の教育問題……外交官の両親をもち海外暮らしが長かった永子は、想像を絶する日本的な気苦労のまっただ中におかれる。忍従の先の幸せが、はたしてあるのか? そんな中、陰ながら永子を支えるひとりの男の存在で心は揺れ動く。“家庭”という迷宮の光と影を描き出す、傑作人間ドラマ。
  • 女の子たち風船爆弾をつくる
    4.4
    少女たちの知られざる戦争体験 日露戦争30周年に日本が沸いた春、その女の子たちは小学校に上がった。 できたばかりの東京宝塚劇場の、華やかな少女歌劇団の公演に、彼女たちは夢中になった。 彼女たちはウールのフリル付きの大きすぎるワンピースを着る、市電の走る大通りをスキップでわたる、家族でクリスマスのお祝いをする。 しかし、少しずつでも確実に聞こえ始めたのは戦争の足音。 冬のある日、軍服に軍刀と銃を持った兵隊が学校にやってきて、反乱軍が街を占拠したことを告げる。 やがて、戦争が始まり、彼女たちの生活は少しずつ変わっていく。 来るはずのオリンピックは来ず、憧れていた制服は国民服に取ってかわられ、夏休みには勤労奉仕をすることになった。 それでも毎年、春は来て、彼女たちはひとつ大人になる。 ある時、彼女たちは東京宝塚劇場に集められる。 いや、ここはもはや劇場ではない、中外火工品株式会社日比谷第一工場だ。 彼女たちは今日からここで風船爆弾を作るのだ……。 膨大な記録や取材から掬い上げた無数の「彼女たちの声」を、ポエティックな長篇に織り上げた意欲作。
  • 女の旅
    3.0
    旅行社に勤める宮原美里は、デザイナーの犬丸大介と知り合い、やがて付き合うが、美里と犬丸の過去を良く知る富豪未亡人の深沢亜稀子の過去を知り、心が乱れる。雪の平泉、桜の鎌倉、紅葉のニューヨーク――。美しき舞台で、若く真っ直ぐな美里と、成熟した大人の女・亜稀子、2つの恋が火花を散らす恋愛長篇。
  • 陰陽師 鼻の上人
    3.5
    晴明と博雅に神々の花びらが降りそそぐ 妙法寺の善智内供の長い鼻は、天竺の象鼻天・ガネーシャの因縁によるものだった――神々そして眷属が、桜吹雪のなか自由に舞い踊る! ※本書は、これまで電子書籍化されていないシリーズ100本目「鼻の上人」に、村上豊さんのカラー挿絵を付したオリジナル絵物語です( 2015年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています)
  • 「御宿かわせみ」ミステリ傑作選
    3.5
    「御宿かわせみ」は江戸人情だけじゃない、ミステリも侮れない! これまで発表された全作品の中から、ミステリとしても秀逸な作品を厳選してお届けします。 物理トリックに心理トリック、フーダニットにホワイダニット……。 「御宿かわせみ」には、びっくりするほど秀逸なミステリ作品が多い。 書評家・大矢博子が悩みに悩んで7作品を厳選しました。 巻末には著者に創作の裏話を語ってもらったインタビューも掲載した、読み応えたっぷりの一冊です。 【収録作品】 倉の中(『御宿かわせみ』所収) 風鈴が切れた(『水郷から来た女』所収) 藤屋の火事(『白萩屋敷の月』所収) 矢大臣殺し(『雨月』所収) 残月(『かくれんぼ』所収) 三日月紋の印籠(『佐助の牡丹』所収) 築地居留地の事件(『新・御宿かわせみ』所収)
  • オーガ(ニ)ズム 上
    -
    1巻1,100円 (税込)
    米大統領の訪日を狙った核テロを阻止せよ。 刹那的、或いは壮大な目的のために生きる者たちが織りなしてきた物語の、 思いもよらぬ結末に痺れるほかない。――羽田圭介 2014年3月3日夜、作家・阿部和重の東京の自宅に瀕死の男が転がり込む。 その男ラリーの正体はCIAケースオフィサー。 神町の菖蒲家を内偵していたが組織内での裏切りにあい、 助力を求めてきたのだ。世界を破滅させる核テロの陰謀を阻止すべく、 ラリーと幼い息子を連れた作家は新都・神町へと向かう。 破格のロードノベル! ※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • オーガ(ニ)ズム 下
    -
    1巻1,200円 (税込)
    壮大な偽史を紡ぐ「神町トリロジー」完結篇。 これはQアノンなのか、フォークナーなのか、 それらに拮抗しようとする無謀な「文学」なのか。――大塚英志 前任者の遺したファイルから明かされる菖蒲家の遠大な計画。 秘術アヤメメソッドをめぐって暗躍する諜報機関。 米大統領オバマの新都・神町訪問が迫る。 ラリーと作家はスーツケース爆弾を追い、息子はママを恋しがる。 彼らは世界を救えるか? 『シンセミア』『ピストルズ』からつづく 神町トリロジーここに完結。 解説 柳楽馨 ※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • オーグメンテッド・スカイ
    -
    1巻2,000円 (税込)
    僕たちは、テクノロジーで世界(CODE)を「書き直す」。 片田舎の少年たちが、世界を向こうに仕掛けるゲリラ戦。 武器は〈知恵〉と〈友情〉、報酬は〈自由〉。 SF小説の旗手が、VR世界大会を舞台に紡ぐ青春ハック小説。 2024年、鹿児島。県立南郷高校に通うマモルは、 男子寮の次期寮長に指名される。 下級生の指導や揉め事の解決など、マモルの負う役割は大きいが、 なかでも、学生VR全国大会出場に向けてチームをまとめるのが 最重要ミッションの一つである。昨年敗れた先輩たちの雪辱を果たすべく、 準備を進めるマモルだったが、大会事務局の対応にある違和感を覚える。 同じ頃、アマチュアVRの世界大会「ビヨンド」の存在を知り、 自分たちの進むべき新たな道を見出していく。
  • オープン・セサミ
    4.0
    小学校教員として働き始めた陽介。生徒に舐められ、クラスをまとめられず悪戦苦闘するなか、起死回生の授業を行おうとするが……(「先生一年生」)。いい大人になったって、人生は初めてのことだらけ。そしてそこには、自分でも気づかない新たな可能性だってあるかもしれない。そんな初めての体験に右往左往する男女の姿を軽やかに描く。“3冠制覇”のド派手なデビューを飾った作家が放つ、キュートな連作短篇集!
  • 界

    3.0
    1巻713円 (税込)
    「こんな危うい物語に出会うとは……。」(姜尚中氏) 求めるのは解脱か救いか? 日本の「界」を漂流する男。 妻子と別居中の榊は、恋人を東京に残したまま、地霊うごめく土地を遍歴する。 秋田の娼家と清廉な女子高生たち、厳冬の佐渡で理容店の女主人が持つ剃刀、三河八橋で一夜を共にした人妻の乳房、非在ゆえに一層ふくらむ女たちの気配――。 官能と死のあわいから異界が立ち現れる瞬間を描く、本格小説集。 解説・姜尚中
  • 海岸通り
    3.7
    【第171回芥川賞候補作】 踊る、それがわたしたちの自由 海辺の老人ホームに集う女たちのゆるやかなつながり。 いま最も注目される新鋭の最新作。 「これってフツー?」 「わたしの中じゃね」 「クズミさんのフツー、ちょっとヘン」(本文より) 海辺の老人ホーム「雲母園」で派遣の清掃員として働くわたし、クズミ。 ウガンダから来た同僚マリアさん。 サボりぐせのある元同僚の神崎さん。 ニセモノのバス停で来ないバスを毎日待っている入居者のサトウさん。 さまざまな人物が、正しさとまちがい、本物とニセモノの境をこえて踊る、静かな物語。
  • 海岸列車(上)
    3.5
    1~2巻691円 (税込)
    幼い日、母に捨てられた兄と妹、夏彦とかおり。心の傷をいだきながら愛を求めてさまよう青春期の二人は、折にふれて海岸列車に乗り、山陰の海沿いの小駅に降り立つのだった。何のために? 生きることの<拠りどころ>を希求する兄と妹に、何が啓示されるのか。男と女の愛のかたちの中に、人生の意味を深く問いかける宮本文学のロマン大作!
  • 海峡の南
    3.3
    祖父の危篤の報せを受け、僕は海をわたり北へと向かった。辿りついたのは父が捨てた町・紋別。そこで伯父から失踪した父を探すように言われた僕は、記憶をたどるうち「北海道とナイチ(内地)」で父が見せた全く別の面を強く意識しだす。海峡を越えて何を得、何を失ったのか、居場所はあったのか。それは30を過ぎても足場の定まらない自身への問いかけへと重なってゆき……。関西に生まれ育ったナイチ2世の僕が、家族と自らの存在に向き合う傑作長篇。
  • 邂逅(かいこう)の森
    4.4
    山の民「マタギ」に生まれた青年・松橋富治は、身分違いの恋が災いして秋田の山村を追われ、その波乱の人生がはじまる。何といっても圧倒されるのは、山のヌシ・巨大熊とマタギの壮絶な対決。そして抑えつけられた男女の交情の色濃さ。当時の狩猟文化はもちろんのこと、夜這い、遊郭、炭鉱、男色、不倫など、近代化しつつある大正年間の「裏日本史」としても楽しめる冒険時代小説です。長篇小説ならではの面白さに溢れた、第131回直木賞受賞作!
  • カイシャデイズ
    4.2
    コワモテだが人望厚い熱血営業チーフ、作業服を誰よりも着こなす施工監理部員、無断欠勤するボンボン新入社員、“いつもおひとり様”な庶務女史…内装会社ココスペースは、小さくてもある意味豊富な人材が勢揃い。使う予定のないオブジェの「トチの木」を勝手に買って倉庫スペースを潰す掟やぶりの天才肌デザイナーなど、その最たるものだ。そんなむちゃをやらかしても、誰もが“いい仕事をしよう”と真剣にもがいている。そんな愛すべき社員の日常を描く連作短篇集!
  • 怪談和尚の京都怪奇譚 積徳の旅篇
    4.0
    大人気、怪談説法シリーズ第7弾! 私と友人の前に突然、白くて丸い石が落ちてきた。私が拾って帰ると、後日、家を訪ねてきた友人が「もう捨てた?」と訊(き)く。理由を問うと彼は言った。「だってあれ目玉やったよね」――(「飛ぶ玉」)。ほかにも、刑事に取り憑(つ)いた血だらけの白い犬、骨董市で買った不思議な絨毯の話など、現役住職の書き下ろし怪談×説法シリーズ第7弾! 怪異の奥にあるありがた~い教え! ますますブーム!怪談×説法
  • 怪談和尚の京都怪奇譚 妖幻の間篇
    4.5
    超人気、怪談×説法シリーズ第6弾! 京都蓮久寺の建て替え時に起きた不思議な出来事、盗まれた仏像、夢で怒るお爺さん――怖いけど気持ちが軽くなる、怪談×説法第6弾!
  • 怪談和尚の京都怪奇譚 宿縁の道篇
    3.9
    超人気、怪談説法シリーズ第5弾! 雨ガッパ姿で全力疾走する女、究極の心霊スポット、子供の死の直前に現れた金髪の女――怖い、けれどためになる。怪談×説法第5弾!
  • 怪談和尚の京都怪奇譚 幽冥の門篇
    4.3
    大好評シリーズ「怪談和尚の京都怪奇譚」第4弾! 無人島の夜釣りに現れた光。夢で見た絵に描かれていたもの。「私」に付きまとう人影。日常の隙間に怪異は潜む。 三木住職が語る、実話怪談集。
  • 怪談和尚の京都怪奇譚
    4.3
    京都の怪談名人の、ぜんぶホントの怖~い話 死者からの電話、人形の怨念、線路にしゃがむ老婆……。 京都の古刹・蓮久寺の住職が相談を受け体験した、怖くて、ホントで、不思議な実話の数々!
  • 続・怪談和尚の京都怪奇譚
    4.5
    シェアハウス、パン屋さん、映画サークル、公園。ほら、あなたのうしろにも……! 京都・蓮久寺の三木住職のもとには、助けを求める人が絶えません。 悪霊に祟られた人、ポルターガイストに悩まされる人、人形をお祓いしてほしい、さまよう霊を供養成仏させてほしい……。 そんな実話や自身の体験など、現代の怪談、奇譚の数々をお届けします。 蓮久寺は江戸時代初めの建立で、島原の遊女・吉野大夫との縁も深い名刹。 三木住職の怪談は、テレビの「怪談グランプリ」準優勝の名人芸です。 見えない世界に触れることで、あなたの人生も変わるかもしれません。
  • 海兵四号生徒
    -
    1巻550円 (税込)
    デモ隊の喧騒をよそに、足どり重く街路をぬう中年の男。同窓生の集まる母校へと向かう彼の脳裡をよぎるのは、少年時代の不器用でひたむきなおのれの姿だった。苛酷な鍛錬に堪え、田舎中学の柔道部優勝に貢献した盛田修平は、みずからを律するものを求め、それに堪え、そしてそれを越えることにより他をも律し得る存在たらんとして、海軍兵学校を志願した。再び続く厳格な規律と鍛錬の日々、個性豊かな同期生との友情を得、やがて戦場へと向かう。太平洋戦争前夜の青春群像を描く力作。
  • 開幕ベルは華やかに
    3.3
    人間ドラマを堪能! ベストセラーミステリー復刊 名女優と歌舞伎界の大物の舞台中に、殺人事件が。舞台裏の壮絶な人間ドラマと、驚愕の幕切れに酔いしれる不朽の傑作ミステリー。
  • 海遊記 義浄西征伝
    4.4
    三蔵法師のシルクロードより更に危険な南洋海路で天竺をめざした変人・義浄。姓は張、字は文明。斉州生まれの、まれにみる頑固者にして異相の持ち主がなしとげた波乱万丈の取経の旅を、史実とファンタジーを巧みに織りまぜて描いた傑作冒険譚。妖術あり、海賊あり、謎めいた美女あり。文庫オリジナル短篇を収録。
  • 快楽革命オデパン
    4.0
    セレブ社交クラブ「オデパン」の女王・真織の元に、一通の悲痛なメールが届き“春の事件”が幕を開けた。事件の主役は、ある粉飾決算に手を貸してしまった高宮企業グループ子会社取締役の男性。その背後に、何かきな臭いものを感じた真織は、彼のために「オデパン」の春の行事「スリー・ベリー・パーティ」の大舞踏会を用意する。さて、尾崎、美馬らゴージャスで愉快なメンバー達の鮮やかな活躍や如何に? ため息ものの華麗なる読みきり連作シリーズ、第3弾。
  • 回廊の陰翳
    3.7
    京都市内を流れる琵琶湖疏水に浮かんだ、男の溺死体。親友の死に疑念を抱いた若き僧侶・蜷川賢了(にながわ・けんりょう)は、遺体から違法ドラッグが検出されたことを知り、調査に乗り出す。一方警察には、国宝級の仏像の不正売却を告発する怪文書が届いていた──。京都に君臨する巨大宗派の欺瞞を抉り出す、新・社会派ミステリー。「清張を髣髴(ほうふつ)とさせる作風」と評された著者の、松本清張賞受賞第1作となる意欲作!
  • カインは言わなかった
    3.7
    公演直前に姿を消したダンサー。 美しき画家の弟。 代役として主役「カイン」に選ばれたルームメイト。 嫉妬、野心、罠──誰も予想できない衝撃の結末。 芦沢央が放つ、脳天を直撃する傑作長編ミステリー! 男の名はカイン。 旧約聖書において、弟のアベルを殺害し、「人類最初の殺人者」として描かれる男──。 「世界の誉田(ホンダ)」と崇められるカリスマ芸術監督が率いるダンスカンパニー。 その新作公演「カイン」の初日直前に、主役の藤谷誠が突然失踪した。 すべてを舞台に捧げ、壮絶な指導に耐えてきた男にいったい何が起こったのか? 誠には、美しい容姿を持つ画家の弟・豪がいた。 そして、誠のルームメイト、和馬は代役として主役カインに抜擢されるが……。 芸術の神に魅入られた人間と、 なぶられ続けた魂の叫び。 答えのない世界でもがく孤独な魂は、いつしか狂気を呼び込み、破裂する。 “沈黙”が守ってきたものの正体に切り込む、罪と罰の慟哭ミステリー。 『汚れた手をそこで拭かない』が直木賞候補、 『火のないところに煙は』が本屋大賞と山本周五郎賞候補。 『許されようとは思いません』続々重版中、 芦沢央が渾身の力を込めて書き上げた超傑作がついに文庫化! 「この小説そのものが、底の知れない沼のようだ。 読み始めたら、逃げられずに沈んでいく恐怖を快楽にかえて、 読み耽るしかない」──角田光代(解説より) ※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 飼う人
    3.5
    1巻880円 (税込)
    ウーパールーパー、カエル、蛾、蝶と、ちょっと不思議な生き物を飼う人々が、いつしかその生き物たちに依存するかのごとく、不穏な領域に踏み込んでいく姿を描いた異色連作集。 全米図書賞受賞で話題の作家の最新作。 夫との生活に疲れた中年女は、家にいた毛虫に「トーマス」という名前をつけて飼うようになった。トーマスへの愛着が深まることで、なじんでいると思っていた夫のことが、いままでとは違って見えてくる。夫の本心とは何なのか。夫の好きなものは何か。夫は何に関心があるのか。夫は何も関心を持っていないかもしれない。じゃあ、わたしは夫の何に関心があるのか。何もないかもしれない。わたしは自分に対しても関心を持つことができない。どうしてこんなことになってしまったんだろう。何がいけなかったんだろう? 疲れた。ほんとうに疲れた……。中年女の心情をリアルに描く――「イボタガ」。 ウーパールーパーに「アポロ」という名前をつけたコンビニで働く青年の話――「ウーパールーパー」。 シングルマザーの母親との軋轢にもめげず、健気に生きていこうとする少年の話――「イエアメガエル」。 「トーマスは羽化しませんでした」という謎のメッセージと共に妻に去られた中年男の話――「ツマグロヒョウモン」。 ※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • カウントダウン【文春e-Books】
    -
    1巻305円 (税込)
    不思議なことに結婚してからの方が男性から声をかけられるようになった。後腐れなく遊べると思われているのだろうか。 ミヤは四ヶ月半たったら夫のイツキと離婚することが決まっている。 会社の他の男に抱かれたことを、イツキに知られたのだ。悪いのはわたしだった。けれど、許してと言うこともできなかった。 壮絶ないがみ合いが夜通し続く日々。ところが離婚が決まると、穏やかな生活が戻ってきた。「最後くらい楽しく暮そうか」。 そんなとき、あの男から電話がかかってきた。関係が夫に発覚したとき、「あなたの家庭を壊すつもりはないから」と保身に走った男から・・・。 結婚生活の最後に揺れうごく、三十台のキャリアウーマンの心を描く。
  • 顔のない男
    3.8
    彼は一体、何者だったのだろう? 惨殺死体で発見された空木は交友関係が皆無の〈顔のない男〉だった。彼が残したノートを調べる二人の刑事は新たな事件に遭遇する
  • 貌孕み
    3.5
    妻の顔が、むかし捨てた女の顔になっていく! 平田篤胤「仙境異聞」の天狗小僧寅吉が見た人間の業、病理とは!? 妻と娘の3人で暮らすマイホーム。幸せを手にしたかに思えた俊男だが、いつしか希望は失われ……。 そんな時、妻の静佳の顔が変わっていることに気づく。整形を繰り返す静佳は、若い頃に捨てた女・あゆみとそっくりに!? (表題作「貌孕み」) 幼い頃、天狗にさらわれ仙境で暮らした童子・天狗小僧寅吉こと嘉津間。 平田篤胤は嘉津間の話をまとめて「仙境異聞」を著したが、やがて嘉津間は忽然と姿を消した。 その15年後、嘉津間は再び篤胤の前に現れ、時空を超えた旅の中で見た、人間たちの深き業が渦巻く魔境の有様を語り始める――。 平田篤胤の「仙境異聞」に材を取り、現在の人間社会をあえて“魔境”と捉えた、著者ならではの超異色ホラー作品。 〔収録作〕「太祖墓陵」「猫女」「童翁」「鬼母神」「火札」「貌孕み」「妖魔」
  • カカシの夏休み
    3.8
    1巻682円 (税込)
    もう若くないのはわかっているが、疲れる──。三十代後半、家庭では大黒柱を演じ、仕事は上から下からの難題を突きつけられつつ、かすかなモラトリアムをしのばせる世代。ダムに沈んだ故郷をでて二十年がたち、旧友の死をきっかけに集まった同級生それぞれの胸にある思いは「帰りたい、故郷に」。人生の重みにあえぐものたちを、励ましに満ちた視線で描く表題作はじめ三篇を収録。現代の家族、教育をテーマにつぎつぎと話題作を発信しつづける著者の記念碑的作品集。
  • 科学オタがマイナスイオンの部署に異動しました
    3.6
    「マイナスイオンドライヤーなどの美容家電製品は、廃止すべきです」 自分の主義に反するものを、あなたは売れますか? 大手電器メーカーに勤める科学マニア、羽嶋賢児は、 自社の非科学的な商品にダメ出しをしたばかりに、 最も行きたくなかった商品企画部に島流しに…。 空気を読まずに正論を言う。そんな賢児はやがて部の 鼻つまみ者扱いになってしまう。 賢児のまっすぐすぎる科学愛は、美容家電を変えることができるのか!? 自分の信念を曲げられずに日々会社で戦っている、 すべての働く人に贈ります。 『わたし、定時で帰ります。』で話題の著者が描く、お仕事小説。 解説・塩田春香 ※この電子書籍は2016年11月に文藝春秋より刊行の『賢者の石、売ります』を改題した文庫版を底本としています。
  • 化学の授業をはじめます。
    4.6
    世界500万部、「2022年最も売れたデビュー小説」 60年代米国、未婚のシングルマザーの化学者・エリザベスは男社会で大奮闘するが――世界が共感した痛快エンパワー&エンタメ小説! Apple TV+『レッスン in ケミストリー』原作
  • 架空の球を追う
    3.9
    1巻460円 (税込)
    「自由ホンポウな女になりたい!」「その方、カツラですの」「やっぱり罠にはまった。そんな気がする」 あなたの心を揺るがす物語がきっとある。ようこそ魅惑の〈森絵都ワールド〉へ! 何気ない言葉に傷ついたり、理想と現実のギャップに嫌気がさしたり、いきなり頭をもたげてくる過剰な自意識にとまどったり……。 生きているかぎり面倒は起こるのだけれど、それも案外わるくないと思える瞬間がある。 ふとした光景から“静かな苦笑いのひととき”を抽出した、読むとちょっと元気になる小説集。 解説・白石公子 ※この電子書籍は2009年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 拡散 上 大消滅2043
    3.0
    1~2巻880~950円 (税込)
    “台湾のダン・ブラウン”の近未来スリラー 2043年、ブドウを死滅させるウイルスが拡散を開始した。パンデミックが起きればワイン産業は死滅する。台湾発SFスリラー登場。
  • 隠し女小春
    3.2
    1巻1,700円 (税込)
    大手出版社で校閲者として働く矢野聡には、秘密があった。横浜・黄金町のギャラリーで出会ったハンガリー製のラブドールを小春と名づけ、一緒に暮らしているのだ。毎晩、ベッドで小春のからだを弄びながら話しかけ、返事を聞き、愛撫されつつ眠りにつく日々。女性バーテンダー・鵜飼千賀子の部屋で快楽に耽るだけでは得られぬ安らぎを、小春はもたらしてくれたのだ。 そんな聡の人生に、1人の良い女が登場する。千賀子の店で出会った映像翻訳者の茜屋恭子は、知的な魅力の持ち主だった。 「これまで会ったことのないタイプだな。時々胸の鼓動が速くなった」と小春に話してしまったことから、聡の周辺でさまざまな事件が起こり始めて―― 戦慄の長篇サスペンス!
  • 革命前夜
    4.3
    この国の人間関係は二つしかない。密告しないか、するか──。 第18回大藪春彦賞受賞作! 革命と音楽が紡ぎだす歴史エンターテイメント バブル期の日本を離れ、ピアノに打ち込むために東ドイツのドレスデンに留学した眞山柊史。 留学先の音楽大学には、個性豊かな才能たちが溢れていた。 中でも学内の誰もが認める二人の天才が── 正確な解釈でどんな難曲でもやすやすと手なづける、イェンツ・シュトライヒ。 奔放な演奏で、圧倒的な個性を見せつけるヴェンツェル・ラカトシュ。 ヴェンツェルに見込まれ、学内の演奏会で彼の伴奏をすることになった眞山は、気まぐれで激しい気性をもつ彼に引きずり回されながらも、彼の音に魅せられていく。 その一方で、自分の音を求めてあがく眞山は、ある日、教会で啓示のようなバッハに出会う。 演奏者は、美貌のオルガン奏者・クリスタ。 彼女は、国家保安省(シュタージ)の監視対象者だった……。 冷戦下の東ドイツで、眞山は音楽に真摯に向き合いながらも、クリスタの存在を通じて、革命に巻き込まれていく。 ベルリンの壁崩壊直前の冷戦下の東ドイツを舞台に一人の音楽家の成長を描いた歴史エンターテイメント。 圧巻の音楽描写も大きな魅力! 本作を彩る音楽は……ラフマニノフ 絵画的練習曲『音の絵』バッハ『平均律クラヴィーア曲集』第1巻 『マタイ受難曲』リスト『前奏曲(レ・プレリュード)』 ラインベルガー オルガンソナタ11番第2楽章カンティレーナ ショパン スケルツォ3番 ブロッホ『バール・シェム』より第2番「ニーグン」 フォーレ『エレジー』 ……etc. 解説・朝井リョウ
  • 神楽坂謎ばなし
    3.0
    1巻611円 (税込)
    冴えない女性編集者、落語界へ。新シリーズ始動 出版社勤務の希美子は仕事で大失敗、同時に恋人も失う。どん底の彼女がひょんなことから寄席の席亭に。女のお仕事小説、新シリーズ。
  • 神苦楽島(かぐらじま)上
    3.5
    1~2巻597円 (税込)
    「浅見光彦シリーズ」、『神苦楽島』の舞台は淡路島。秋葉原で若い女性の不審死に遭遇した浅見光彦は、出張先の淡路にて日本神話、民俗、古くからの習慣が絡み合う、不可解な殺人事件に巻き込まれる。やがて政治家の陰謀まで見え隠れし、事件の背後にある組織に光彦は戦慄(せんりつ)するのだった──。
  • 陰の季節
    3.9
    『64』で話題沸騰! 横山秀夫「D県警シリーズ」はここから始まった! 警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下りポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた……。「まったく新しい警察小説の誕生」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第一弾! 表題作他、「地の声」「黒い線」「鞄」の短篇四篇を収録。
  • 蜻蛉始末
    4.1
    光と影の宿命を負った二人の男。歴史ミステリー 明治12年、政商藤田傳三郎は贋札事件の容疑で捕縛された。維新前後の激動の世で、宿命を負った二人の男の友情と別離、対決を描く
  • カシス川
    3.0
    7年前に彼を癌で亡くし、父を見送った私の腸に、癌が見つかった。 これで私はようやく休める、私は腹の中に「楽園」を抱え込んでいるのだ。 告知を平然と受け止めた私は、ともに暮らす要介護4の母との入院を心に決めた。 祖母、母、私――。 “一卵性母子”が伝統の一家で、母と私の闘病が始まる。 頑固で我がまま、愛の重い母と、私のいうことをきかない身体。 一筋縄ではゆかない母娘の、愛と涙の闘病記。
  • 火神被殺
    5.0
    松江で起こったささいな宿帳書き換え事件と出雲で起こったバラバラ殺人、一見無関係に見える二つの謎に古代史マニアの医者が挑む「火神被殺」、ありがちな事件──そう思っていた国選弁護人が容疑者の無罪主張をきっかけに事件に引き込まれていく「奇妙な被告」、愛人のためにひそかに買ったベルギー土産のテーブルクロスが思わぬトラブルを招く「葡萄唐草文様の刺繍」など、予想もつかない運命に翻弄される人々を描いた松本清張ならではの本格推理5篇。
  • カスハラ モンスター化する「お客様」たち
    4.1
    NHKの人気報道情報番組「クローズアップ現代+」で2回放映し、 大反響を呼んだ「カスハラ」の実例と分析、処方箋を待望の書籍化! 従業員のささいなミスでキレる、暴言を吐く、終わらないクレーム、 威嚇・脅迫、金品や土下座の要求、いきなり実名をさらしてネットにあげる―― モンスター化する「お客様」が増えている。 パワハラ、セクハラと並び、今や世界的な現象になっているカスタマー・ハラスメント(顧客からの悪質なクレームや迷惑行為)。 かつては反社会的勢力のやり方と言われたような刑法スレスレの悪質クレームを、今やごく普通の一般市民が行う。 どこでどんなことが起きているのか。なぜ、起きるのか。どうすれば良いのか。 放送し切れなかった情報までまとめて、徹底取材! 事例1 大手スーパーの衣料品売り場で働く加藤さん(仮名 56歳男性) 事例2 スーパーに勤める鈴木さん(仮名 女性) 事例3 西日本にあるグループホームで働く山本さん(仮名 男性) 事例4 コンビニ店主・川上さん(仮名 50代男性) 事例5 写真スタジオで働く大野さん(仮名) 事例6 元タクシードライバーの佐藤さん(仮名 男性) 事例7 元クレーマー・堀さん(仮名 50歳男性) 事例8 「お客様は神様ではありません」 居酒屋副社長の挑戦 事例9 約款を厳しく変えた タクシーのkmグループ 事例10 業界を挙げて対策を練った 日本菓子BB協会
  • 風が吹けば
    3.0
    EXILEとPerfumeが好きな今どきの高校生・健太は、ひょんなことでヤンキー文化バリバリの1984年にタイムスリップ! ロサンゼルス・オリンピックが行われ、女子は聖子ちゃんカット、男子はボンタンを身にまとっていた懐かしいあの時代。ダサくても、何だか熱かった80年代。今どきの「ちゃら男(お)」健太が「つっぱり」メンバーたちとふれあい、成長する、熱い熱い青春小説。『インディゴの夜』で注目の著者が放つ傑作長篇!
  • 風少女
    3.7
    義父の死をきいて故郷前橋に帰ってきたぼくは、駅前でかわいい女子高校生から声をかけられた。ぼくの初恋のひと、川村麗子の妹だという。クールで誰もが振り返るほど美人の麗子は今どうしているのか。ラブレターを出して、しっかり振られた思い出しかないが……。回想にふけるぼくに、彼女の妹はこう告げる。姉の麗子がアパートの浴槽でおぼれて死んだ、と。彼女にふさわしくない、格好わるい死に方だ。事故死とは思えないぼくたちは事件を探ることにした。さわやか青春ミステリー。
  • 風に恋う
    4.4
    1巻850円 (税込)
    かつては全国大会金賞、マスコミにも頻繁に取り上げられた、名門高校吹奏楽部。 幼馴染の基(もとき)と玲於奈(れおな)は入部したものの、現在の部にかつての 栄光は見る影もない。 そこへ、黄金時代の部長だったレジェンド・瑛太郎がコーチとして戻ってきて、 あろうことか3年生たちを差し置いて、1年の基を部長に指名する。 選抜オーディション、受験との両立。嫉妬とプライド渦巻く部で 孤立する新入生男子の部長は果たして、全国大会開催地・名古屋国際へ 行くことができるのかー― かつての輝きを懐かしむすべての大人たち、 部活動に青春をささげるすべての中高生の胸に、 リアルな言葉が突き刺さる王道青春エンタメ小説! 人気作を連発する額賀澪が、松本清張賞受賞作『屋上のウインドノーツ』 から10作目に原点である吹奏楽を舞台に挑んだ渾身の大感動エンタメ! 解説・あさのあつこ ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 風の殺意・おわら風の盆
    2.8
    十津川警部「祭り」シリーズ、遂に電子化! 沖縄で起きた写真家殺害事件を捜査する十津川警部。失踪した女友達の行方を追うカメラマンの田村。奇しくも二人は、どちらの事件も富山県八尾で行なわれる祭「おわら風の盆」に絡むことを発見する。胡弓の音が響く町を訪れた二人の前で、三年前に起きた悲しい事件の秘密と、沖縄と八尾を結ぶ謎が徐々に明かされていく。
  • 風の條 王国記 IX
    4.0
    神の王国の建設をめざす朧の野望は実現するのか? 不可思議な力を発揮する朧の息子、太郎は〈神の子〉なのか? 王国に君臨する「王」たるべき人間は果たして朧か太郎か?―― 抗いがたい運命に導かれるように、物語はいよいよクライマックスを迎える。 『ゲルマニウムの夜』に始まる「王国記」第一部ここに完結! ※この電子書籍は単行本『風の條 王国記VIII』を底本としていますが、電子書籍版の通し巻数は「IX」になります。
  • 風の扉
    -
    染織工芸界の巨匠が破門中の弟子の恨みを買い、メッタ突きにされて殺された! しかし事件はいっこうに報じられない──そして弟子は生きている巨匠を目撃する。一方、ボーイフレンドを交通事故で亡くした娘は、彼の死体に奇妙な違和感を感じる。癌に苦しむ病床のホテル会社社長、脳死状態に陥った初老の男、見ず知らずの4人の運命が交錯するとき……医学の未知の世界に挑み、時代を先取りして従来の推理小説の枠を大胆に打ち破った、衝撃的な医学長篇ミステリー。
  • 風をつかまえた少年 14歳だったぼくはたったひとりで風力発電をつくった
    4.5
    アフリカの最貧国・マラウイを食糧危機が襲い、ウィリアム少年は食べていくために中学校を退学せざるをえなくなる。。 しかし、知的好奇心にあふれた彼はNPOがつくった図書館に通い、そこで風力発電について書かれた一冊の本と出会います。 電気があれば暗闇と空腹から解放される――ウィリアム少年は発電の仕組みを独学し、廃品を集めて作った風車で発電に成功、そこから大きなチャンスをつかみます。 池上彰さんも「学ぶということが、これほどまでに人生を豊かにしてくれるとは」「私たち日本人が忘れていたことを、この本は教えてくれます」と解説で太鼓判を押す、感動の実話。
  • 家族熱
    3.9
    傲慢な舅と夫、生さぬ仲の二人の息子に仕えて十三年、家族の心に先妻が入りこんでいることを知った後妻は……。向田ドラマの傑作 幼い男の子二人、そのうえ厳しい舅姑までいる黒沼家の後妻に入った朋子は、十三年にわたって主婦になりきろうと努力してきた。しかし、夫の謙造と次男が前妻恒子と密かに会っていると知り、衝動的に家を飛び出してしまう。家族の愛憎とエゴを通して、様々な家のあり方を描き続けた著者による一つの家庭の崩壊と再生の物語。 文庫版 2000年7月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 片桐大三郎とXYZの悲劇
    4.0
    この一冊で、エラリー・クイーンの“X・Y・Zの悲劇”に挑戦! 推理とユーモアがせめぎ合う、倉知ミステリーの真骨頂がここに。 歌舞伎俳優の家に生まれたものの若くして映画俳優に転身、世界的な人気を博す名監督の映画や時代劇テレビシリーズなどに主演し、日本に知らぬものはないほどの大スターとなった片桐大三郎。 しかし古希を過ぎたころ、突然その聴力を失ってしまった――。 役者業は引退したものの、体力、気力ともに未だ充実している大三郎は、その特殊な才能と抜群の知名度を活かし、探偵趣味に邁進する。 あとに続くのは彼の「耳」を務める新卒芸能プロ社員・野々瀬乃枝(通称、のの子)。 スターオーラをまき散らしながら捜査する大三郎を必死でサポートするのの子。 異色コンビが挑む事件の真相は? クイーンの「ドルリー・レーン四部作」を向こうに回した、本格ミステリー中篇四作をこの一冊で。 〔収録作品〕 冬の章 ぎゅうぎゅう詰めの殺意 春の章 極めて陽気で呑気な凶器 夏の章 途切れ途切れの誘拐 秋の章 片桐大三郎最後の季節
  • 騙る
    3.7
    人間の尽きることない欲望をあぶりだす美術ミステリー! 技術の粋を集めて作ったヴィンテージアロハの精巧な偽物を売り捌く男は、やがて……(「ヒタチヤ ロイヤル」)。素人の蔵から出た重文級の屏風。協力者を仕立て、安く買い叩こうとするが(「栖芳写し」)。古美術業界を舞台に、尽きることのない人間の欲望と騙し合いを描く、著者十八番の傑作美術ミステリー連作集。解説・山村祥 価値を知らない素人に、親切を装って作品を売りさばく段取りをつけるが――「マケット」 阿漕なホストに画廊勤務があると知り、美術品を使って罠を仕掛ける――「上代裂」 技術の粋を集めてヴィンテージ・アロハの精巧な偽物を作るが――「ヒタチヤ ロイヤル」 資産家に偽物を掴ませた悪徳業者を懲らしめようと、ある策略をめぐらす――「乾隆御墨」 素人の蔵から重文級の屏風絵が出た。安く買いたたこうと芝居をうつが――「栖芳写し」 財政難に陥った美術館が極秘に青銅器のコレクションを売るという――「鶯文六花形盒子」 ※この電子書籍は2020年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 勝手にふるえてろ
    3.6
    私には彼氏が二人いる──中学時代からの不毛な片思いの相手と、何とも思ってないのに突然告白してきた暑苦しい同期。26歳まで恋愛経験ゼロ、おたく系女子の良香は“脳内片思い”と“リアル恋愛”のふたつを同時進行中。当然アタマの中では結婚も意識する。しかし戸惑いと葛藤の連続で……悩み、傷つき、ついにはありえない嘘で大暴走!? 良香は現実の扉を開けることができるのか? 切なくキュートな等身大の恋愛小説。単行本未収録「仲良くしようか」も収録!
  • 加藤清正(上)
    3.3
    十五歳で木下藤吉郎(のちの秀吉)に仕えた虎之助(清正)は、股肱と頼む肉親の少い秀吉の重用に応えて、 山崎、賤ヶ嶽はじめ数々の合戦に名を上げ、ついに肥後の太守となった。小田原城を陥した秀吉を出迎えて、 清正はともに故郷中村に錦を飾る。翌天正十九年、太閤となった秀吉は朝鮮出兵を決意し、清正と小西行長に先鋒を命じた。
  • カトク 過重労働撲滅特別対策班
    3.7
    1巻866円 (税込)
    「目標達成」と「働き方改革」の間で翻弄される日本のビジネスパーソンたち。 ブラック企業から人々を救え! 時代が待望した文庫書下ろし小説。 「カトク」とは、ブラック企業が社会問題化する中、大企業の違法な長時間労働を専門に取締る目的で、東京と大阪の労働局に作られた「過重労働撲滅特別対策班」の略称。 主人公は、カトクの最年少監督官・城木忠司。 ある過去の出来事がきっかけで、民間から労働基準監督官に転身した彼は、女性上司の村井真理班長の指導の下、今日もこの国の第一線で働く人々の苛酷な現実に誠実に向き合い、悩みながら奮闘します! 筆者は『狭小邸宅』はじめ、ブラック企業描写に定評のある新庄耕さん。 すべての働く人必読の、文庫書下ろし長篇小説です!
  • 金足農業、燃ゆ
    4.3
    1巻1,800円 (税込)
    公立、雪国、選手は地元出身――何から何まで「ありえないチーム」が甲子園で準優勝。 エース吉田輝星を擁し2018年の夏を沸かせた秋田・金足農業高校の軌跡に迫る。 夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)で準優勝し「金農フィーバー」を巻き起こした金足農業。 県大会から決勝まで11試合を戦い抜いた3年生9人は、秋田県内のごく狭い地域から集まったメンバーばかり。 決勝で対戦した大阪桐蔭が「選手、練習環境、練習時間」に恵まれていたのに対し、 何一つ持っていなかった雑草集団がなぜここまで勝ち進み、日本中を熱狂させたのか。 吉田ら選手自身や関係者への丹念な取材を通じて、 きかねぇ(気性の荒い)ナインの素顔を生き生きと描き出す傑作ノンフィクション。
  • 金沢あかり坂
    4.0
    古都・金沢を舞台に、恋と青春の残滓を描いた短編集。 「金沢あかり坂」 ――金沢の花街で生まれ育った凛は、別れた恋人の記憶を引きずったまま 芸妓になった。その心をいやしてくれたのは父の遺した笛だった・・・。 「浅の川暮色」 ――新聞社の事業部に務める森口は、十数年ぶりに記者時代の初任地、 金沢を訪れた。夜、浅野川を見つめる森口の意識に、それまで自分の内側に 押し込めていた女性の姿が浮かび上がる。 「聖者が街へやってきた」 ――北陸のK市にあるラジオ局に勤める魚谷と同僚、友人の新聞記者は、 古い城下町の秩序に挑もうとして、世界各国に打電された奇妙な事件を 作りだすが・・・。 「小立野刑務所裏」 ・・・いまから十数年前、私は金沢に住んでいた。金沢は誇り高く、そして 怖ろしい町だった。著者を思わせる男が回想する金沢で暮した日々。
  • 悲しみと無のあいだ
    3.0
    1巻1,222円 (税込)
    長崎の被爆にこだわりつづける芥川賞作家の、思索と創作イメージの深まりを示す2篇。 原爆で妻と子どもを喪った自由律俳句の俳人、松尾あつゆきの日記を読みながら、「被爆者の証言やエピソードを粘土のようにこねまわして物語(フィクション)をこしらえてきた」自分へのうしろめたさを意識する「わたし」。林京子さんの「自由に書いていいのですよ」という言葉から、さらなるイメージの飛翔がはじまる――。【「愛撫、不和、和解、愛撫の日々」】 戦争を経験し、原子爆弾の光景を目撃した父の病死。家族と葬儀の準備をしながら「わたし」は、言葉をもたず、その光景を語らなかった父のかわりに、「感傷に流されることなく人間のしわざを告発するなにかを書くことができないか」、模索を始める。 愛読してきた作品……フォークナーの『八月の光』や宮沢賢治の『よだかの星』、アンリ・デュナンの『ソルフェリーノの記念』やクロード・シモンの『フランドルへの道』にインスピレーションを得て文体を掴み取り、「廃墟のなかをさまよう十六歳の父の内奥にしみこんでいった被爆の実相」を書こうと試みる。 それが「しょせんは想像でしかない」、「なにもわかりもしない」、なぜなら「わたしたちはついに語り合えなかった」のだから、と自らを戒めながらも、作家は想像力の翼をひろげ、その日の長崎を描き出そうとする。【「悲しみと無のあいだ】
  • 悲しみのイレーヌ
    4.0
    週刊文春ミステリーベスト10 2015年海外部門 1位!コニャック・ミステリ大賞など4つのミステリ賞を受賞!異様な手口で惨殺された二人の女。カミーユ・ヴェルーヴェン警部は部下たちと捜査を開始するが、やがて第二の事件が発生。カミーユは事件の恐るべき共通点を発見する……。ベストセラー『その女アレックス』の著者が放つ衝撃作。あまりに悪意に満ちた犯罪計画――あなたも犯人の悪意から逃れられない。
  • かなたの子
    3.4
    生まれるより先に死んでしまった子に名前などつけてはいけない――なにげない日常の隙間に口を開けている闇。それを偶然、覗いてしまった人々のとまどいと恐怖。日本の土俗的な物語に宿る残酷と悲しみが、現代に甦る。闇、前世、道理、因果。近づいてくる身の粟立つような恐怖と、包み込む慈愛の光。時空を超え女たちの命を描ききる。泉鏡花文学賞受賞の傑作短篇集。連続ドラマ原作。
  • 彼女について
    4.3
    由美子は久しぶりに会ったいとこの昇一と旅に出る。魔女だった母からかけられた呪いを解くために。両親の過去にまつわる忌まわしい記憶と、自分の存在を揺るがす真実と向き合うために。著者が自らの死生観を注ぎ込み、たとえ救いがなくてもきれいな感情を失わずに生きる一人の女の子を描く。暗い世界に小さな光をともす物語。
  • カノン
    3.7
    自殺者がのこした音楽テープは遺言なのか、それとも怨念なのか。曲を聴いた児童はひきつけを起こし、押入れのチェロはひとりでに弦をはじく。送り主は松本の旧家で作曲をたしなみ、同人誌を発行する「高等遊民」。気味の悪さにテープはうち捨てられるが、音楽だけ別のテープへと乗り移る。死者の真意をさぐるために音楽教師の瑞穂は奔走、その途上、彼女自身が封印してきた過去があばかれることに……。『女たちのジハード』で直木賞受賞の著者による異色ホラー長篇。
  • 最後の相棒 歌舞伎町麻薬捜査
    3.5
    1~3巻880~950円 (税込)
    圧倒的な実力と覚悟を持つカリスマ刑事・桜井の後を追い、闇社会と関わりつつ頭角を現した新人刑事・高木。「刑事にも守るべき家族がある」という組対課刑事・洲本とともに、暴力団幹部が惨殺された事件の謎を追うが――。 (単行本『凄腕』改題) 新宿・歌舞伎町を舞台に展開される命がけの麻薬捜査で、暴力団幹部殺人事件の真相に迫る。 刑事たちの生き様が熱い本格警察エンタテインメント。 ※この電子書籍は2017年5月に文藝春秋より刊行された単行本『凄腕』を改題した文庫版を底本としています。
  • カブールの園
    3.8
    シリコンバレーで起業した30代後半、日系3世の女性レイ。 80年代アメリカの小学校時代に周囲から受けた壮絶ないじめの後遺症を今も抱えながら、黒人の同僚とコンビで自社製品のプレゼンに駆り出される日々を送る。 精神安定剤を手放せないレイは、大仕事を前に休暇を命じられ、旅に出る。 日系1世の祖父母が戦中に入れられたマンザナー強制収容所、レイの母がひとり暮らすリトル・トーキョー。自らのルーツを歩いたレイは、目を背けていた本心・苦しみの源泉を知った。 複雑な形で差別の問題が日常にある3世の苦しみ、母親との関係。 日本とは、日本人とは、私とは何か――。 VRや音楽のミキシングアプリを対比させ、問題を鮮やかに巧みに 浮かび上がらせる。「マイノリティとしての私たちのこと」を問いかけた傑作。 第30回三島賞受賞。芥川賞候補。 「一読者として非常に感銘を受けた」平野啓一郎(選考委員) 様々な人種が暮らし、薬物の誘惑も幼児虐待も当たり前に転がるニューヨークで、女子プロレスラーとして働く姉の稼ぎで小学校時代を送った。やがて当たり前のように、一つの悲劇が起こる――日本人青年が、かつての生活を振り返る「半地下」も収録。 解説・鴻巣友季子 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 壁の男
    4.2
    彼はなぜ絵を描き続けたのか? 〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。 北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた、子供の落書きのような奇妙な絵。 決して上手いとは言えないものの、その色彩の鮮やかさと力強さが訴えかけてくる。 そんな絵を描き続ける男、伊苅にノンフィクションライターの「私」は取材を試みるが、寡黙な彼はほとんど何も語ろうとしない。 彼はなぜ絵を描き続けるのか――。 だが周辺を取材するうちに、絵に隠された真実と、孤独な男の半生が次第に明らかになっていく。 〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。 解説・末國善己
  • 鎌倉の秘めごと
    3.0
    大学教授の夫とは没交渉、官能の歓びを知らない翻訳家の奈子。彼女は、とあるパーティでささやかれた声が耳から離れないでいた──「感じそうな体だ。後ろから入れてみたい」。ナポレオンの妻・ジョゼフィーヌの貴重な回想録を探していた奈子は、持ち主の自宅を訪ねることになった。その男こそ声の主、サド研究家の今泉だった。鎌倉の洋館で秘かに始まった今泉の“レッスン”。この淫らな姿は研究のためか、愛のためか…。奈子の内で次第に強い欲望が芽生えていた。
  • 鎌倉・流鏑馬神事の殺人
    2.5
    十津川警部「祭り」シリーズ、遂に電子化! 京都の旅館で中年女性が殺され、その知人が東京で殺された。双方の現場に残されていた「陰陽」の墨文字。連続殺人の狙いは何か? 容疑者には、鉄壁のアリバイがある。そして、容疑者が参加した鎌倉・鶴岡八幡宮の流鏑馬神事で、「陰陽」のかけ声とともに起る驚くべき事件。十津川警部が大活躍する「祭り」シリーズ第4弾。
  • 神々の乱心 上
    4.0
    1~2巻683~733円 (税込)
    昭和初期を雄渾に描く、巨匠最後の小説。 満洲と日本を舞台に描いた未完の大作千七百枚 2018年3月、NHK『100分de名著』でも取り上げられる、松本清張渾身の遺作! 昭和八年。東京近郊の梅広町にある「月辰会研究所」から出てきたところを尋問された若い女官が自殺した。 特高課第一係長・吉屋謙介は、自責の念と不審から調査を開始する。 同じころ、華族の次男坊・萩園泰之は女官の兄から、遺品の通行証を見せられ、月に北斗七星の紋章の謎に挑む。
  • 上高地の切り裂きジャック
    3.5
    名探偵・御手洗潔が活躍する中篇集。腹を横一文字に切り裂かれ、内臓のかわりに石が詰め込まれた女優の死体が上高地で見つかった。誰が、いったい何のために? しかも、浮上した最有力容疑者には鉄壁のアリバイが。100年の時を経て日本に甦った“切り裂きジャック”に、北欧にいる御手洗は電話による捜査で挑む。横浜時代の御手洗が活躍する傑作中篇「山手の幽霊」も収録。
  • 神様のいない日本シリーズ
    3.6
    第146回芥川賞を「共喰い」で受賞。受賞会見がテレビなどで話題になった田中慎弥氏作品。野球を続ける夢破れ就職。後に野球賭博絡みのトラブルで失踪した父親から少年に葉書が届く。そこにはただ一言「野球をやってるか?」。父の願いをかなえるべきか、野球を憎む母に従うべきか、少年の心は揺れる。おりしも1986年日本シリーズでは、三連敗からの四連勝という奇跡を西武がおこそうとしていた。「父親が帰ってくる」という奇跡が少年の身にもおこるのか? 父と子の迫真の物語。
  • 神様のたまご 下北沢センナリ劇場の事件簿
    3.0
    劇場支配人兼名探偵・ウィリアム近松太郎、登場! サブカルチャーの聖地・下北沢で起こる怪事件に、 東西の2大劇作家の名を持つ謎のイケメンが挑む! 進学のため上京した竹本光汰朗は、亡き祖父が作り、今は祖母が経営する 下北沢センナリ劇場でアルバイトとして働き始める。 演劇人やミュージシャンたちが夢を追いかける街で起こる 「甦る死者」や「人間消失」など様々か怪事件を、 劇場支配人・ウィリアム近松太郎とワトソン役の光汰朗が快刀乱麻解決! ACT1 神様のたまご シャーロック・ホームズや金田一耕助が出るパロディ芝居の初日に、 小道具の宝石が盗まれた!?  コナン・ドイル「青いガーネット」のパスティーシュ。 ACT2 死と乙女 芝居小屋を狙った連続空き巣事件が発生。 一人で留守番していた光汰朗の前に謎の黒い人影が! ACT3 シルヤキミ 島崎藤村の詩「知るや君」に曲をつけたロックナンバーを歌う 女性ボーカルの正体は? ACT4 マクロプスの旅 下北沢の街が靄に包まれる”シモキタの白い夜”に、 死んだはずの暗黒舞踏のカリスマが出現!? ACT5 藤十郎の鯉 劇団藤十郎一座が上演した歌舞伎の演目「鯉つかみ」の舞台から 役者が消えそのまま失踪した。 横溝正史「幽霊座」のパスティーシュ。
  • 神様の罠
    3.4
    人気作家6人の豪華すぎるアンソロジー! ミステリー界をリードする作家による、珠玉の「罠」。 好きな作家を指名買いの方も、新たなお気に入り作家を探す方も納得の一冊です。 「夫の余命」乾くるみ 「崖の下」米澤穂信 「投了図」芦沢央 「孤独な容疑者」大山誠一郎 「推理研VSパズル研」有栖川有栖 「2020年のロマンス詐欺」辻村深月
  • 神さまを待っている
    4.1
    誰にも「助けて」と言えない。 圧倒的リアリティで描かれる貧困女子の現実。 文房具メーカーで派遣社員として働く26歳の水越愛。 会社の業績悪化で派遣切りに遭い、失業保険を受けながら求職活動をするが どこにも採用されない。アパートの更新料や家賃、住民税、そして食費… あっという間にホームレスになった愛は、漫画喫茶に寝泊まりしながら 日雇いの仕事を始め、前の生活に戻ることを目指していたが、次第に 価値観、自己認識が揺らぎ始める。 同じ境遇の女性たち、「出会い喫茶」に来る客との交流。 生きるために「ワリキリ=売春」をやるべきなのか。 ここまで追いこまれたのは、自己責任なのだろうか。 大学に進学し、勉強や就活に励み、まじめに勤めていた女性が またたくまに貧困に呑み込まれていき、抜け出せなくなる。 著者自らの体験をもとに描いた「貧困女子」長篇小説。     解説は 俳優・佐久間由衣  ※この電子書籍は2018年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 神と黒蟹県
    3.8
    1巻1,900円 (税込)
    架空の県を舞台にした連作小説集 「黒蟹とはまた、微妙ですね」 微妙、などと言われてしまう地味な県は全国にたくさんあって、黒蟹県もそのひとつだ。 県のシンボルのようにそびえたつのは黒蟹山、その肩に目立つ北斎が描いた波のようにギザギザの岩は、地元では「黒蟹の鋏」と呼ばれ親しまれている。県庁や裁判所を有し、新幹線も停まる県のビジネス拠点としての役割を担う紫苑市と、かつての中心地で歴史的町並みや重要文化財である黒蟹城を擁する灯籠寺市とは、案の定、昔からの遺恨で仲が悪い。空港と見まごうほどの巨大な敷地を持つショッピングモールの先には延々と荒れ地や牧草地が続き、廃業して解体されてしまって今はもう跡地すらどこだかわからない百貨店に由来する「デパート通り」はいつまで経っても改称されず、同じ姓を持つ住民ばかりの暮らす村がある。  つまり、わたしたち皆に馴染みのある、日本のどこにでもある「微妙」な県なのだ。 この土地に生まれ暮らす者、他県から赴任してきた者、地元テレビ出演のために訪れた者、いちどは故郷を捨てるもひっそり戻ってきた者、しばしば降臨する神(ただし、全知全能ならぬ半知半能の)。そういった様々な者たちのささやかでなんてことないが、ときに少しの神秘を帯びる営みを、土地を描くことに定評のある著者が巧みに浮かび上がらせる。
  • 神の遺伝子【文春e-Books】
    -
    脳科学から古代史まで、あらゆる知識を駆使して“神の遺伝子”の謎に迫る! 日米を股にかけて活躍したスーパー医学者からの最後のメッセージ。 ウィーン医科大学に留学中の医学者・高山菜月は、ある日、中東系の男性から声を掛けられた。「特殊な遺伝子をお持ちの方をさがしています。」 同じ頃、菜月はウィーンで起きた米国人記者殺しの捜査で、日系人のFBI捜査官の訪問を受ける。 記者が残した6つの意味不明の文字が〈若い女性の遺伝学者〉を意味する可能性があるというのだ。 〈神の遺伝子〉を持つ者の正体と、記者に始まる連続殺人の真相を求める物語が、いま幕を開く。 著者は東大医学部を卒業後の1976年、アメリカで臨床研究を受けて救急医療の現場で臨床医として活躍、同時にファンクショナルMRIの世界的権威としても知られる。さらに脳科学者として、脳の中の水分子から〈脳とこころ〉の秘密を解き明かす 「脳の渦理論」を提唱するなど、まさに三刀流の活躍で世界の医学会に貢献した。 惜しくも2018年7月に亡くなったが、この作品は三刀流のスーパー医学者が我々に残した“最後のメッセージ”である。 【本書は電子書籍オリジナル小説です。】
  • 神の座 ゴサインタン
    3.9
    現代人の心の淵と魂の再生を描く圧倒的筆力 豪農の跡取り、結木輝和はネパール人のカルバナと結婚したが、両親が相次いで死に、妻の奇異な行動で全財産を失う。怒り、悲しみ、恐れ、絶望……揺れ動き、さまよいながら、失踪した妻を探して辿り着いた場所は神の山ゴサインタンの麓だった。現代人の根源にある魂の再生を力強く描く、第10回山本周五郎賞受賞作。
  • 神の名前 王国記 VIII
    4.0
    朧の息子・太郎がついに外界へ! 太郎に続いて、次郎、花子と次々に〈神の子〉が生まれ、膨らみつづける「悠久寮」。やがて16歳になった太郎は、ジャンとともに京都を旅するが、ここでも出逢う人びとを次々と魅了してゆく――興奮のシリーズ第八弾! ※この電子書籍は単行本『神の名前 王国記VII』を底本としていますが、電子書籍版の通し巻数は「VIII」になります。

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