おとこ川をんな川

おとこ川をんな川

2,000円 (税込)

10pt

恋愛小説の名手が満を持して描く故郷・金沢の女たち

金沢の花街に生きる2人の芸妓。恋することすら許されぬ場所で、彼女たちが掴んだものは――。

【担当編集者より】
3年ぶりの新作で描くのは著者の故郷・金沢、昭和初年頃の花街です。デビューから40年、一貫して女性の恋愛や友情、生き方を描いてきた唯川さんらしく、本作で描かれるのも、置屋「梅ふく」で働く女性たちの生き様です。
主人公の朱鷺やトンボをはじめ、登場する女性たちは一人として恵まれた境涯の者はなく、余儀のない選択として花街に生きています。
こう書けば、ただ辛いだけの物語のように思われるかもしれません。確かに彼女たちの眼前には次々と御し難い問題が現れます。しかし、唯川さんの描く登場人物たちの、健やかで瑞々しくどこまでも気持ちのいいこと!
それはきっと彼女たちが自らの運命を受け入れる覚悟をし、逆境を逆境として飲み込んだ上で、それでも前を向いて歩いているから。彼女たちにエールを送りながら読んでいると、最後には読んでいるこちらも明日からまた頑張ろうという気持ちになるはずです。
昭和の初めに比べれば、人生の選択肢は比べようもなく増えた現代ですが、選択肢が無数にある自分たちの方が、かえって周りに流されていないだろうか。そんな問いかけが聞こえてくるようです。

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おとこ川をんな川 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    小気味よく読みやすい文脈、金沢の地域性を盛り込んで花街の置屋を巡る女たちの人間模様、幸あれと読み終える。

    0
    2025年04月30日

    Posted by ブクログ

    とても良かったです。
    しなやかに生きる女性達に感化されました。

    年齢を重ねても
    背筋をシャンと伸ばして生きていこう!

    0
    2025年03月16日

    Posted by ブクログ

    時代小説は苦手だけど、これは、一話一話で完結しつつ繋がっていく話で、とても読みやすかった。
    自分の生活で、つい、芸者さんの言葉に変換しそうになるくらい、ちょっとのめり込んじゃった(笑)

    0
    2025年01月21日

    Posted by ブクログ

     正月早々、素敵な小説に出会えた。
    金沢には、金沢城を真ん中に南に犀川、北に浅野川がながれていて、犀川はおとこ川、浅野川はをんな川と呼ばれている。二つの川は一度も相容れぬまま海に流れ着く。まさに男と女そのもの。これが、この小説のテーマのようだ。
     「朱鷺」と「トンボ」という芸妓を中心に花柳界で色々な

    0
    2025年01月09日

    Posted by ブクログ

    昭和の始め、金沢の花街の芸妓トンボと朱鷺の物語り。連作短篇風に出来事を重ねて二人の成長と覚悟まで描く。女としてまた芸妓としての悲しみもあるが逞しく前を向く生命力に惚れ惚れした。特に置屋の女将時江の温かい人柄が素晴らしい。

    0
    2024年12月23日

    Posted by ブクログ

    舞台は金沢花街。置屋『梅ふく』で働く朱鷺やトンボを初め、登場人物を生き生きと活写。会話の殆どが金沢弁であるのも感情移入を容易にさせる。選択のない人生、花街で生きる彼女たちの痛みや哀しみが胸に応えた。

    0
    2024年12月04日

    Posted by ブクログ

    二人の芸妓の金沢の花街での体験話し。時は大正が過ぎ昭和に入って直ぐの時代、全部で7話。小生が子どもだった頃母から聞かされた種々の話しや京都の芸妓さんの話しなど多少知っている小生としてはかなりスムースに読み進められた。それぞれの芸妓の抱えている物悲しい事情が語られていて良かった!

    0
    2024年11月23日

    Posted by ブクログ

    昭和初期、金沢の花街ひがしの芸妓朱鷺とトンボが主人公
    美しい金沢の四季、独特な言葉に魅せられつつ、芸妓の抱える苦悩や移りゆく時代への不安などが描かれています
    綺麗な物語でした

    0
    2025年09月30日

    Posted by ブクログ

    舞台は金沢、昭和になったあたりらしい。唯川氏の年代物の最新作…どうなんだろうとドキドキしたがこれまた秀逸。花街に生きる芸妓さんの苦悩を描ききっている。悶えるような苦しい中で、でも結局前に進んでいく強い女性たちが素敵だった。

    0
    2025年09月20日

    Posted by ブクログ

    題名と作者からすると躊躇するが、売られて芸妓になった思うに任せぬ人生を力強くしなやかに生きる朱鷺とトンボの物語。とても感動した。

    0
    2025年02月02日

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