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Posted by ブクログ
福井晴敏著「オペレーション ローズダスト(上)」を読みました。
待ちに待った作品なので、楽しみながらこの大作を読み味わいました。
防衛省の特殊部隊の主人公が連続爆弾テロに立ち向かうアクション巨編です。
しかも、この主人公と爆弾テロのリーダーには、過去の深い因縁があり、この戦いはある意味運命付けられていたものでした。
スリル満点のアクションと世界の情勢や政治の裏舞台などが描き込まれ、小説の醍醐味を味わうことができます。
また、登場人物たちもそれぞれに過去を背負って今を生きている様子が表現されており、物語の世界観を作り上げています。
ただのアクション小説ではなく、過去と向き合う生き方であるとか、日本の国防についてとか、あるいは、今の日本のあり方までを考えさせてくれる深い小説だと思います。
この後、中巻でどのようにこの戦いが展開していくのか、とても楽しみです。
Posted by ブクログ
元々週刊誌に連載していた小説のようだが、とてもそうだとは感じられないほど、これほど長大な物語でありながら最初から結末まですべてデザインしてから書き出したとしか思えない。
この著者の作品は設定、プロット、ディテール、何をとってもいかにも映像化したくなるようなものばかりだが、しかし、「亡国のイージス」や「ローレライ」を観ても分かるように、とても2時間やそこらの尺に収まるようなスケールのお話ではない。
政治情勢の描写などもかなりのウェイトを占め、舞台そのものはどちらかというと男性読者向けに作られており、それを含め若干難解であったり非現実感を伴う展開もあるにはあるが、それにも拘らず極めて優れた筆運びと巧みな書き込み、リアルなキャラクターづけの力により、グイグイと読者を引っ張っていく。
一体どこまでリサーチしているんだろう? と驚愕するほどのディテールもものすごい。
ただ、最後の臨海副都心での戦闘シーンの細かい描写はちょっとくどくて読み進むのが辛い部分もあったけど…。
いずれにせよ、福井晴敏作品が好きな向きであれば充足できることが確実な、大作。
Posted by ブクログ
福井晴敏さんの本です。
福井さんの書く登場人物ってみんなどこか不器用で、憎めない人が多いんですよね。
ローレライの登場人物も、川の深さの登場人物も、亡国の人達も。
どこか人間らしい歪みと人臭い感情と、泥臭い思いと、不器用な憎めない人々。
それぞれに理由があり、それぞれに思いがある。
それを本当にちゃんと描いているから、本当に作品が面白いんでしょうが。
この作品もそんな人々が沢山出てきます。
朋希も一功も三佳も恵理ももちろん、並河なんて本当にそこら辺にいそうなおっさんだし。
場所は新潟。
波の花が舞う岸壁から物語は始まります。
静かなその場面からは想像も出来ないほど、物語は段々緊張の色を帯びていくわけですが、
作者の福井さんも言われていた様に、
映画化は不可能だと思えるぐらい、ありえない事件や光景ばかりがこれでもかと言わんばかりに起こります。
いやー、うん映画化は本当に無理だわ、あれは(笑)
CGでも何でも出来ない事ないだろうけれど、あの世界観はちょっとベタなCGで表されたら、・・・・福井ファンから暴動起きかねないかな・・・(を)
この物語の主人公は、福井晴敏の作品に出てくる、DAISシリーズといってもいいかな、その一員である、丹原朋希が公安の脂身、並河警部補とテロリストに立ち向かって行く・・・とこう書いちゃ身も蓋も無いんだけど、大筋じゃ間違ってはいないかな。
この主人公の、朋希は、本当に不器用で、暗くて、ナーバスで、
オマエは渡哲也かっ!
と突っ込みたくなるぐらいの不器用さ加減なんですが、
これが福井さんの手に掛かるとこれでもかというぐらい可愛い。
ぶきっちょで不器用な男もここまでくるとダメ男の典型なんだけど、
それを補って余りある魅力は、本当に書き方が上手いんだろうなと思います。
武器の説明や、組織の説明や、建物の説明が多く、状況の説明がともすれば長くなりがちな小説で、
ちょっとした仕草でその人となりを表す手腕は福井さん、さすが!と思うほど。
この上巻はまだまだ触りの巻ですが、十分面白いです。
映画に出来ない情景や、その話の展開も面白いけれど、
それを抜きにしても、キャラクターの一人一人が凄く魅力的なこの作品。
本屋で、ふと見かけたら是非読んで見てください。
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