筑摩書房 - ほのぼの作品一覧

  • 世界は一冊の本 ――definitive edition
    5.0
    本を読もう。もっともっと本を読もう。世界という名の一冊の本を。「書かれた文字だけが本ではない。日の光り、星の瞬き、鳥の声、川の音だって、本なのだ」本を読みながら、私たちはあまりに多くの人と、言葉と、景色と出会い、別れていく。友の魂へ、母の魂へ、あるいは遠く離れた異国の魂へ。詩人がのこした祈りのための、そして人生を読み解くための傑作詩集。解説 岡崎武志
  • イエスは四度笑った
    5.0
    キリスト教において正典とされる四つの福音書のどこにも、イエスの笑いは出てこない。だがナイル川流域の土中から1970年代に発見された『ユダの福音書』では、イエスは四度笑っている。一人のグノーシス主義者によって書かれたこの笑いはいったい何を意味するのか。じつは四度ならず、イエスは大いに笑ったのだ――『寅さんとイエス』で、イエスが寅さんのようなユーモアに満ちた存在だったことを描き出したカトリック神父が、聖書のミステリーに挑む。 【目次】はじめに/第一章 イスカリオテのユダと『ユダの福音書』/第二章 イエスを四度笑わせた『ユダの福音書』/第三章 正典福音書におけるイエスの〈怒り・苦しみ・悲しみ・喜び〉/第四章 正典福音書におけるイエスの〈ユーモア〉/第五章 正典福音書におけるイエスの〈笑い〉/追記1 聖夜を前に聖書ひもといて/追記2 ガザの「壁」/おわりに
  • エラスムス 闘う人文主義者
    5.0
    中世の大ベストセラー『痴愚神礼讃』の名を知る人は多いだろう。ヨーロッパ文化への貢献者に与えられる栄えある賞に今もその名を残す、西洋知性の粋、デジデリウス・エラスムス。宗教改革をはじめ、世俗権力と教会の対立が顕在化し、争いが絶えなかった狂乱の時代を生きた彼は、つねに学問に打ち込み、「何者にもその道を譲らない」という自らの信条が揺るぐことはなかった。派閥に属さない知性的な態度や人間味あふれる魅力的な人柄、「世界市民」としての生き方を、西欧文化を知悉する著者が憧憬をこめて描き出す傑作評伝。 【目次】まえがき/第1章 我、何者にも譲らず/第2章 不信の時代/第3章 変革への底流/第4章 古代へのめざめ/第5章 ふたつの友情/第6章 イタリアへの旅/第7章 ヴェネツィアの印刷業者/第8章 ゆっくり急げ/第9章 『痴愚神礼讃』/第10章 宗教改革の嵐/第11章 嵐のなかの生涯/第12章 自由意志論争/第13章 栄光ある孤立/はしがき
  • 暗闇のなかの希望 ──語られない歴史、手つかずの可能性
    5.0
    2003年、イラク戦争が始まった時期に、「希望を擁護する」ために本書は書かれた。あの時代は過ぎ去ったが、あらたな戦争が生じ、破壊的な気候変動が到来している。絶望と冷笑主義が残りつづける現代に、希望をもつことはいかに可能なのか。「希望は光を浴びた舞台の真ん中ではなく、周縁の暗がりにある」(本文より)。2016年に改訂され、直接行動と思想を往還する現代の名著を文庫化。
  • 着眼と考え方 現代文解釈の方法〔新訂版〕
    5.0
    伝説の現代文教本には続きがあった! 『現代文解釈の基礎』の著者二人による発展編であり、長年読み継がれた定評のある参考書。現代文を読むには、特殊な知識は必要ない。「考える力」という武器が必要なのだ──。70の小説や評論、詩歌などを題材に、まずは何が書かれているかを理解する「内容的意味の把握」、次にその内容がどのように表現されているかを理解する「表現的意味の把握」、そして両者の総合に必要な「考え方」を丁寧に説く。受験生だけでなく、簡単には正解の出せない問題を、言葉をつかって考えようとする全ての人へ贈る現代文参考書。
  • 生物多様性を問いなおす ──世界・自然・未来との共生とSDGs
    5.0
    本書では生物多様性を、「生物資源」と、人類の「生存基盤」という二つのの価値と、さらにその両方を統合したアプローチである「地球公共財」と位置づけて考察していく。大航海時代以降の植民地・帝国主義時代からグローバル企業などによる現代のバイオテクノロジーの時代までの生物資源をめぐる先進国・途上国という構図、自然保護を目的とした国立公園で生じる軋轢や地域社会との関係。人類と自然との相利共生関係。そして近年世界的な標語となったSDGsを見据え、将来世代に引き継ぐべき「三つの共生」を提起する一書である。
  • 日本大空襲 ──本土制空基地隊員の日記
    5.0
    太平洋戦争時、帝都防衛の任をおびていた陸軍飛行第五十三戦隊。その整備兵であった著者は、日本全土への空襲が本格化する昭和19年11月から翌年の敗戦に至るまで、手許にあった文庫本の余白にひそかに日記を書き綴っていた──。苛烈をきわめる各地への空襲とその被害の経過を定点観測のように詳細に記録しつつ、そこに疲弊していく兵士の日常や傍観者たらざるを得ない自身へのやるせなさ、膨らんでいく戦争・国家への疑念、荒廃していく国土や次々と斃れていく戦友への痛切な思いが、随所に差し挟まれていく。等身大の兵士の視点から本土空襲の全貌を綴った貴重な記録。
  • いちばんさいしょの算数1 ──たし算とかけ算
    5.0
    なぜ1+1は2なの? なぜ2や3は、ブタとかカバじゃいけないの?──「考えたこともない」が、つまづきの始まりなのです。「知らないことを知っていく」がわかる本。
  • 解説 徒然草
    5.0
    伝説の国語教師による超ロングセラーの古文参考書。著者は、寄り道しつつ、遊びつつ『銀の匙』1冊を3年間かけて学ぶという独自の教育スタイルにより、灘校を東大合格者数ナンバーワンに導いたと言われる。本書には、その授業実践のすべてが凝縮されている。現世への無常観を抱きつつ、なお時代を、人をあたたかな目で見つめつづけた兼好の名随筆より、珠玉の断章をセレクト。やさしい現代語訳や語句注釈で学び、ユーモアと人間味あふれる解説でさらなる広がりに触れながら、古文の世界に楽しく親しむことができる、入門書の決定版。
  • 知っておきたい感染症 ――21世紀型パンデミックに備える
    5.0
    エボラ出血熱、2つのタイプの鳥インフルエンザ、SARS、MERS、デング熱…。高速大量輸送、人口爆発の21世紀において、さまざまな感染症がパンデミック(感染爆発)の危険性をはらんでいる。それぞれのウイルスにはどんな特徴があるのか? 近年の流行はどのように起こったのか? そして、これからどんな危機がありえ、それを未然に防ぐために私たちは何をするべきなのか? このままでは、人類総倒れ。生き延びるために知っておくべき、必須の知識を授ける。
  • セ・シ・ボン
    5.0
    広告会社に就職したもののうまくいかず。OL生活をしてはみたけれどやっぱり楽しくない。したいことは特にないけれど、フランス語だけはちょっとできるし、留学って何だかかっこいいかも……とパリでホームステイを始めた。生き迷っていたタイコが留学先で出会った風変わりな人たちとのおかしな出来事を綴った留学エッセイ。
  • 戦中派虫けら日記――滅失への青春
    5.0
    昭和17年戦時下、20歳の山田風太郎は日記を書いておこうと思い立つ。「日記は魂の赤裸々な記録である。が、暗い魂は自分でも見つめたくない。(略)しかし嘘はつくまい。嘘の日記は全く無意味である」戦争のまっただ中、明日の希望もなく、精神的・肉体的飢餓状態にある1人の青年がここにいる。
  • 既にそこにあるもの
    4.8
    現代美術の閉塞状況を打破し続ける画家、大竹伸朗20年間のエッセイ。常に次の作品へと駆り立てる「得体の知れない衝動」とは? 「「既にそこにあるもの」という言葉は、あれから自分の中で微妙な発酵を繰り返しつつ、時に内側からこちらに不敵な笑みの挑発を繰り返す」。文庫化にあたり、新作を含む木版画30点、カラー作品、未発表エッセイ多数収録。
  • 青春怪談
    4.8
    美男子で合理主義の青年、宇都宮慎一は商売で店を持つことにのめり込み、その婚約者、奥村千春はバレエの道を邁進している。二人には、早くに伴侶を亡くした親がおり、ある時、親同士をくっつけてしまおうと画策するが……。一方でつかず離れずの関係を続ける慎一と千春をうらやむ周囲の人間から、仲を引き裂こうと怪文書が届き、この二人にもドタバタ劇が訪れる!
  • 娘と私
    4.8
    文豪、獅子文六が「人間」としても「作家」としても激動の時を過ごした昭和初期から戦後を回想し、深い家族愛から綴られた自伝小説の傑作。亡き妻に捧げられたこの作品は、母を失った病弱の愛娘の成長を見届ける父親としての眼差し、作家としての苦難の時代を支え、継娘を育てあげ世を去った妻への愛、そして、それら全てを受け止める一人の人間の大きな物語である。
  • 重力と力学的世界 上 ――古典としての古典力学
    4.7
    1~2巻1,210~1,320円 (税込)
    私たちが自明としている力学的世界観の成立には、古典力学と古典重力論にもとづく天体力学、とりわけ“重力”概念の確立が大きな影響を与えている。本書は、“重力”理論完成までの思想的格闘の足跡を原典に則して丹念に辿りつつ、誤りや迷いといった紆余曲折までも含めて詳らかにする。先人の思考の核心に「同時代的」に肉薄する壮大でドラマチックな力学史。上巻は、ケプラーにはじまり、ガリレイ、デカルトをへてニュートンにいたる力学方程式確立の歴史、オイラーの重力理論までを収録。
  • 絶滅寸前季語辞典
    4.7
    「亀鳴く」春の夕暮れ、オス亀がメスを慕って鳴くという空想的季語。勿論亀は鳴かない。「毒消売」越後や越中から来る行商の薬売り。「夜這星」流星の別称。「竃猫」竃にもぐり、暖をとろうとする猫……季節感が大きくずれたり、風習が廃れたりして消えていくたくさんの季語。そんな「絶滅寸前」の季語たちの持つ豊饒な世界を紹介し、新しい命を吹き込む読み物辞典。
  • 阿含経典1
    4.7
    ブッダはなにを語り、どのように説いたのか。その教えを最も純粋なかたちで伝える最古層の重要な仏教経典の集成。阿含=アーガマとは伝承されてきた聖典を意味する。これらの経典群のなかには、あらゆる宗派を超えた仏教の原初のすがたがあり、その根本がある。本書は厖大な阿含経典群のなかから、よく古形を保ち、原初的な経と判定される諸経をとりあげ、パーリ語原典からの現代語訳と注解で構成。第1巻は、ブッダの悟りの内容を示す「存在の法則(縁起)に関する経典群」と、その法則に即して人間をかたちづくる要素を吟味した「人間の分析(五蘊)に関する経典群」を収録する。
  • 富士山はいつ噴火するのか? ──火山のしくみとその不思議
    4.6
    富士山はこの三百年ほど噴火していないが、それは仮の姿。実ははとても活発な火山だ。次に噴火するとしたらいつだろう? 噴火に至るマグマの動きを解説し、将来の噴火時期を予測する方法、降灰や溶岩流シミュレーションの受け止め方を考える。
  • 辺野古入門
    4.6
    普天間基地移設問題の最前線としての名護市辺野古――。しかし、そこには地域の歴史があり暮らしがある。キャンプ・シュワブとどのような関係にあるのか、普天間基地移設の候補地としてなぜ辺野古が浮上したのか、「条件つき受け入れ容認」とはいったい何を意味するのか。二〇年にわたり現地でフィールドワークを続ける社会学者が、親愛の情を込めて描く、辺野古を知ってもらうための初めの一冊。
  • はじめて学ぶ環境倫理 ──未来のために「しくみ」を問う
    4.6
    エコ生活で環境はよくなるか? つくられた自然は偽物か? なぜ生物多様性が大切なのか? 身近な環境の改変から地球の未来に関わる問題まで、考えるヒントを示します。
  • 「ゆっくり」でいいんだよ
    4.6
    知ってる? ナマケモノが笑顔のワケ。食べ物を本当においしく食べる方法。デコボコ地面が子どもを元気にするヒミツ。「楽しい」のヒント満載のスローライフ入門。
  • 手話の学校と難聴のディレクター ――ETV特集「静かで、にぎやかな世界」制作日誌
    4.6
    東京都港区には、日本でただ一つの、「日本手話」を第一言語とした教育を行うろう学校がある。その名は「明晴学園」。2017年の春、この学校の子どもたちを主人公にしたドキュメンタリーを撮影するために、一人のTVディレクターがこの学校を訪れた。実は彼女も難聴者だ。聞こえる人と共に仕事をするなかで、様々な葛藤を抱えていた。「「共に生きる」はきれいごと?」「私は社会のお荷物?」。難聴のディレクターが手話で学ぶ子どもたちの姿を通して日本社会の現実と未来を見つめた、一年間の記録。
  • ゆたかさをどう測るか ――ウェルビーイングの経済学
    4.5
    「ゆたかさ」とは何だろう。国が経済成長を遂げ、モノが溢れかえる一方、人々のつながりは希薄化し、自然環境は破壊され、現代社会はますます息苦しくなっている。GDPという指標の下で富の増大を目指し、社会を測ろうとする経済学は、私たちの「ゆたかな生(ウェルビーイング)」を捉えることができているだろうか。経済成長至上主義を問いなおし、経済のための人間から人間のための経済へ――。国家や市場という枠組みに囚われず、独立した個の連帯からなる社会のかたちを構想する。
  • ヘルシンキ 生活の練習はつづく
    4.5
    ガチ多様性。ふたりの子どもと北欧へ渡った社会学者による、現地レポート。「考え方が変わる」と大反響の『ヘルシンキ 生活の練習』の待望の続編! 【目次】はじめに/1 大人と働く/2 戦争と平和(前編)/3 戦争と平和(後編)/4 特殊なのは誰か/5 見えないルール/6 エリライシアが普通/7 みんなのための善いこと/おわりに
  • 老人は荒野をめざす
    4.5
    「不良定年」を標榜してから幾星霜。西行、芭蕉、きだみのる…「荒野をめざしたひとびと」を想いながら、今も歩み続ける日々。すぐ隣にある死を意識しつつ、亡くなった友を悼み、いっそ「死ぬ気」で生き切ってみようと自身も読者も励ます。終刊した「週刊朝日」で26年間続いた人気連載「コンセント抜いたか」最後の3年間より精選した老年エッセイの粋。文庫オリジナル。
  • 水鏡綺譚
    4.5
    著者にとって「自分の仕事の中で一番好きな漫画だった」という代表作。時は戦国の世、狼と行者に育てられ、立派な人間になるべく修行をする少年ワタルと、記憶をなくした少女・鏡子の物語。鏡子の家を探す旅の途中、護法童子、白比丘尼、外道丸……などによるさまざまな妖しい事件に出会う。そして、二人は……。完結版、待望の文庫化! 解説=南伸坊 推薦文=高橋留美子
  • 世界はフムフムで満ちている ──達人観察図鑑
    4.5
    海女、石工、競馬評論家、コンビニ店長、左官、百貨店の販売員、ピアノ調律師……。スタッズ・ターケル著『仕事!』に憧れた著者が、街場の達人から仕事の極意を拾い集めた。ときに厳しく、ときにのんきな100の人生観が、それぞれの持ち場を明るく照らす。「長時間のインタビューからはこぼれ落ちてしまいそうな話を掬い取って煮詰めた、濃厚なダシのような本」
  • ディズニーと動物 ――王国の魔法をとく
    4.5
    ウォルト・ディズニーが創造したエンタテインメントは、米国大衆文化の代名詞であり、世界中を席巻している。姫と動物たちが織りなす夢と魔法の世界はいまなお拡大を続けるいっぽう、巨大資本を投入した反自然的な世界、徹底的に飼いならされた無菌化された世界でもある。ディズニーの物語は、現代の政治、社会、文化、自然に何をもたらしたか。その映像は私たちにどのような影響を及ぼしてきたか。その世界の舞台裏を探る。
  • ちくまさん
    4.5
    ちくまさんは、ちょっぴりドジだけど勤労意欲溢れるナイスレディ。PR誌「ちくま」の好評連載がオールカラーで待望の書籍化!
  • 新作らくごの舞台裏
    4.5
    大学在学中は古典芸能研究部に所属し、能・狂言・歌舞伎・文楽・浪曲・落語に親しんだ筆者。会社勤めのかたわら落語を聞きに通ううち、ひょんなことから落語を書きはじめ、いつのまにやらプロの道へ。本書では40年を超えるキャリアを振り返り、落語作家という稀有な職業の秘密を語る。新作のアイディアはどこから生まれる? 東京落語を上方に輸入するとき気をつけることは? 演者にあててどう書き分ける? 落語と漫才、落語と演劇の台本はどこが違う? 落語作家ならではの密かな楽しみとは? 落語ファンも落語作家志望者も必読!
  • 「奇跡の自然」の守りかた ──三浦半島・小網代の谷から
    4.5
    源流から海までの生態系が自然のまま残された「小網代の谷」はどのように守られたのか? 地元の人や訪れた人たちが手伝い一緒に森を育てる、自然保護の新しい形とは?
  • 日本でいちばん社員のやる気が上がる会社 ──家族も喜ぶ福利厚生100
    4.5
    全国の企業1000社にどんな福利厚生をしているかアンケートをし、社員とその家族を幸せにしている100の事例を紹介する。それは業績にも確実に効果を及ぼしているという分析もあわせて明らかにする。第3子誕生時に100万円支給する。最もながめのいいところに社員のカフェがある。社員が株のほとんどを持っている。等々それぞれどのように導入し、効果はどうかなどを紹介する。中小企業が工夫をしたユニークな事例ばかりで、参考にしやすいはずだ。
  • 笑う免疫学 ――自分と他者を区別するふしぎなしくみ
    4.5
    免疫とは異物を排除するためではなく、他の生物との共生のための手段ではないか?その複雑さから「諸刃の剣」とも言われる免疫のしくみを、一から楽しく学ぼう!
  • 魚影の群れ
    4.5
    津軽海峡を舞台に、老練なマグロ釣りの孤絶の姿を描く表題作。四国に異常発生した鼠と人間との凄絶な闘いの記録「海の鼠」。名人気質の長良川の鵜匠の苦渋を描く「鵜」など動物を仲立ちとして自然と対峙する人びとの姿を精密に描いた傑作小説四篇を収録した作品集。
  • 十六夜橋
    4.5
    不知火(しらぬい)の海辺に暮らす土木事業家の主と彼をとりまく三代の女たち。遊女、石工、船頭……人びとがあやなし紡ぎ出す物語は、うつつとまぼろし、生と死、そして恋の道行き――。第三回紫式部文学賞受賞作品。
  • 悪魔はあくまで悪魔である ――都筑道夫恐怖短篇集成(1)
    4.5
    1~3巻1,320~1,430円 (税込)
    「なんでも三つ願いごとをかなえます」悪魔の誘いに応じた男を待ちうける出来事とは……。悪魔に見込まれた男の“取りひき”を描く表題作ほか、切れ味鋭い恐怖短篇の傑作を全3冊にまとめるシリーズ第一弾。
  • 童話集 銀のくじゃく
    4.5
    みどり色のくじゃくを織ってほしいと注文を受けたハタおりの若者は、銀のくじゃくを織りたくなって……。表題作「銀のくじゃく」ほか「あざみ野」「熊の火」など、美しいもの、かなわぬものにあこがれてうつろう人の心を、香り高い幻想にしたてた、七つのメルヘン。書き下ろし作品「火影の夢」「青い糸」所収。
  • るきさん
    4.4
    のんびりしていてマイペース、だけどどっかヘンテコな、るきさんの日常生活って? 独特な色使いが光るオールカラー。ポケットに一冊どうぞ。
  • 落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ
    4.4
    ちゃんと聴いたことがあるのに、そのうえで興味が持てない。落語は落ちが命、と言われるのに、落ちの何が面白いのかさっぱりわからなかった……。そんな人は案外多い。「落語は面白くないのがあたりまえ」から始まる落語案内。桂米朝、古今亭志ん生ら噺家はもちろん、カフカやディケンズ、漱石まで登場し、耳の物語・落語の楽しみ方を紹介する、まったく新しい入門書。
  • ルポ 技能実習生
    4.4
    中国にかわり技能実習生の最大の供給国となったベトナム。「労働力輸出」を掲げる政府の後押しもあり、日本を目指す農村部の若者たち。多額の借金を背負ってまで来日した彼らの夢は「三〇〇万円貯金する」こと。故郷に錦を飾る者もいれば、悪徳ブローカーの餌食となる者もいる。劣悪な企業から逃げ出す失踪者は後を絶たない。日越の関係機関、実習生、支援団体を取材し、単純労働者の受け入れ先進国・韓国にも飛んだ。国際的な労働力移動の舞台裏を全部書く。
  • 植物はなぜ動かないのか ──弱くて強い植物のはなし
    4.4
    自然界は弱肉強食の厳しい社会だが、弱そうに見えるたくさんの動植物たちが、優れた戦略を駆使して自然を謳歌している。植物たちの豊かな生き方に楽しく学ぼう。
  • ラカン入門
    4.4
    ラカンを理解する最短ルートは、その理論を歴史的に辿ることだ──。鏡像段階、対象α、想像界・象徴界・現実界など多種多様な概念を駆使し、壮大な理論を構築したラカン。その理論は、精神分析のあり方を劇的に刷新し、人文・社会科学全般に大きな影響を与えた。本書では、その難解な思想を前期・中期・後期に腑分けし、関心の移り変わりや認識の深化に注目しながら、各時期の理論を丹念に比較・検討していく。なぜラカンはこれほどに多彩な概念を創造し、理論的変遷を繰り返したのか。彼が一貫して問い続けてきたこととは何だったのか。その謎に挑んだ好著、『ラカン対ラカン』増補改訂版。
  • 徒然草
    4.4
    後悔せずに生きるには、毎日をどう過ごせばよいか。「思索する読書人」兼好が自由な心で書き綴った珠玉の随筆。独創的な断章スタイルは精神の運動を活発にさせ、生きられる時間の短さに警鐘を打ち鳴らす記述と、柔軟でユーモアに富む記述とを自在に往還する。明晰な言語感覚と、全方位に開かれた視界。この世の全てを相対化し、虚無の陥穽から身を翻す兼好。そこから新しい『徒然草』の顔が見えてくる。振舞いと心遺いが文化の本質であり、いまを生きる喜びこそが虚無をも越える最良の手段なのだ。混迷する現代にあって、大人ゆえにいま味わえる人生の達人の文学を、流麗な訳文と新校訂原文で構成。
  • 「奥の細道」をよむ
    4.4
    芭蕉にとって、『おくのほそ道』とはなんだったのか。六百里、百五十日に及ぶ旅程は歌仙の面影を移す四つの主題に分けられる。出立から那須野までの禊、白河の関を過ぎてみちのくを辿る歌枕巡礼、奥羽山脈を越え日本海沿岸で得た宇宙への感応、さまざまな別れを経て大垣に至る浮世帰り。そして芭蕉は大いなる人生観と出遭う。すなわち、不易流行とかるみ。流転してやまない人の世の苦しみをどのように受け容れるのか。全行程を追体験しながら、その深層を読み解く。
  • 本を読むわたし――MyBookReport
    4.4
    1巻990円 (税込)
    「ずっと本と一緒だった。アメリカでも、日本に来ても、一人のときも、いろんな人に出会ったときも。」だから、「大切な思い出は、必ず本と結びついている。」4歳から14歳までに出会った本を手がかりに、その時々の自分を振り返って描写していく、彩りのあるセルフ・ポートレート。『小学生日記』で鮮烈にデビューした著者の書下ろし作品。
  • 英語のハノン 初級 ――スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル
    4.3
    1~5巻1,760~1,980円 (税込)
    話したい人のための、待望のドリル! ピアノの教則本「ハノン」の名に由来、英語を自然に話す力がつく学習法、それが「英語のハノン」だ!机上の英文法を、使える英語に高めるための究極パターン・プラクティス643!
  • ギリシア哲学史
    4.3
    全てはここから始まる――古代ギリシアで哲学はどのように始まったのか。人間と社会と自然を根源から問い、わたしたちの生き方・考え方を形作った知の原点。近年の研究成果を踏まえギリシア哲学史の枠組みを見直し、哲学者たちの思索を新たな視座から一望する記念碑的通史!
  • 他者といる技法 ――コミュニケーションの社会学
    4.3
    わたしたちが日々意識せずにおこなう「他者といる技法」。そのすばらしさや正しさだけでなく、苦しみや悪も含めて、できるかぎり透明に描くにはどうしたらよいか──。思いやりとかげぐち、親と子のコミュニケーション、「外国人」の語られ方、マナーを守ることといった様々な技法から浮かび上がるのは、〈承認と葛藤の体系としての社会〉と〈私〉との間の、複雑な相互関係だ。ときに危険で不気味な存在にもなる他者とともにいる、そうした社会と私自身を問いつづけるための、数々の道具を提供する書。
  • 日常的実践のポイエティーク
    4.3
    読むこと、歩行、言い回し、職場での隠れ作業……。それらは押しつけられた秩序を相手取って狡智をめぐらし、従いながらも「なんとかやっていく」無名の者の技芸である。好機を捉え、ブリコラージュする、弱者の戦術なのだ――。科学的・合理的な近代の知の領域から追放され、見落とされた日常的実践とはどんなものか。フーコー、ブルデューをはじめ人文社会諸科学を横断しつつ、狂人、潜在意識、迷信といった「他なるもの」として一瞬姿を現すその痕跡を、科学的に解釈するのとは別のやり方で示そうとする。近代以降の知のあり方を見直す、それ自体実践的なテクスト。
  • 近代美学入門
    4.3
    近代美学は、17~19世紀のヨーロッパで成立しました。美学と言っても、難しく考えることはありません。「風に舞う桜の花びらに思わず足を止め、この感情はなんだろうと考えたなら、そのときはもう美学を始めている」ことになるからです。本書は、芸術、芸術家、美、崇高、ピクチャレスクといった概念の変遷をたどり、その成立過程を明らかにしていきます。
  • 建築家の解体
    4.3
    『建築の解体』の刊行から五〇年弱、後期近代の時代にあって、安藤忠雄や隈研吾に代表される従来の建築家のイメージは、見直しを迫られている。ブルデューの理論を用いて、建築家という職業がつくられていくプロセスを描写するとともに、解体していく建築家像の軌跡をたどる。フィールドワークの知見を盛り込み、「街場の建築家」という今後の可能性を最後に示す。
  • 金融化の世界史 ──大衆消費社会からGAFAの時代へ
    4.3
    現在も世界で大きくなり続ける所得格差。富める者は富み、そうではないものは貧しくなっていく。どうしてそんな社会になってしまったのか? 本書は、ヨーロッパとアメリカを中心に近世から現在に至る歴史を見なおし、大衆消費社会から金融社会への変化と所得格差拡大の関連を見ていく。大衆消費社会により縮まった格差は、社会の「金融化」により拡大し、現在の構造ができあがった。大航海時代からタックスヘイヴン、GAFAの時代までを見通す一冊。
  • 日本の包茎 ――男の体の200年史
    4.3
    仮性包茎は医学上、病気ではなく、手術も不要である。日本人男性の半数以上が仮性包茎とされている。多数派であるのに多くの男性がこれを恥じ、秘密にしようとするのはなぜか。そのままでは女性に嫌われると一部の美容外科医は言い募り、男性による嘲弄の対象ともなってきた。仮性包茎を恥じる感覚は、どのようにして形成されたのか。江戸後期から現代まで、医学書から性の指南書、週刊誌まで、膨大な文献を読み解き、仮性包茎をめぐる感覚の200年史を描き出す。歴史社会学者による本邦初の書!
  • 沖縄と私と娼婦
    4.3
    ベトナム戦争への出撃基地となったアメリカ統治下の沖縄。1960年代末の返還運動、ベトナム反戦闘争が激化する時代、夜の風俗街に生きた人々。沖縄地上戦の傷痕、米軍最優先社会、生死隣合わせの米兵たち……。それらの矛盾を一身に背負った女たち。その姿をヒリヒリと肌を刺すような筆致で描く。今に続く沖縄が抱える問題の原点を激しく問いかける歴史的名著。
  • 宣教師ザビエルと被差別民
    4.3
    宗教改革、大航海時代という世界史の転換期、日本はその影響をどう受けたのか? バスク生まれのザビエルは、カトリック改革派として、アジア底辺層への布教に乗り出す。その活動は日本にも及ぶ。ザビエルら宣教師たちは、ハンセン病患者を救済し、被差別民へも布教の手を差し伸べる……。やがて徳川幕府による禁制は身分差別強化のもととなる。しかし、その後も二百数十年にわたりキリシタン信仰は地下水脈のように受け継がれていった。差別問題をアジア思想史レベルでとらえ続けた沖浦和光が取組んだ最後の著作。
  • 銀座旅日記
    4.3
    散歩と読書が大好きな常盤新平さん。銀座の路地をぶらぶら歩き、日和にまかせて平井や浦安にも足を伸ばす。歩き疲れたら馴染みの喫茶店で一服。珈琲と煙草はますますやめられず、ときには黄昏の酒場でほろ酔い気分。故山口瞳師匠宅への年始の挨拶、競馬や将棋のお仲間たちとのつきあいも欠かせない。味のあるお店や懐かしい人を訪ねて三年有余、新平さんの旅歩き交友日誌。
  • これを知らずに働けますか? ──学生と考える、労働問題ソボクな疑問30
    4.3
    「バイトは休暇が取れない?」「どこまで働くと過労死する?」そんな学生の率直な疑問に答えます。仕事選び、賃金、労働組合、ワークライフバランス、解雇など、働く人を守る基礎知識を大解説。これを知らずに社会に出て行ったら、あぶない!
  • 身近な自然の観察図鑑
    4.3
    道ばたのタンポポ、公園のテントウムシやセミ、雑木林のドングリ、庭や家の中に出没する虫たちや、スーパーの野菜。自然は遠くまで行かずとも、すぐそばにある。そして、そんな近所の自然を少しでも観察してみれば、すぐに世界は発見に満ちたものに変わってしまう! 長年自然の中を歩き、観察を楽しみ、教えてきた著者が、自然観察に必要な視点や魅力を丁寧に解説。精細なスケッチも満載です。さあ、この一冊を持って、街へ、林へ、飛び出そう。
  • 日本語全史
    4.3
    日本語の全史を一冊でたどる初めての新書。日本語の変遷を古代(前期・後期)/中世(前期・後期)/近世/近代という時代ごとに、総説・文字・音韻・語彙・文法の五つに分けて整理していく。日本語は世界の言語の中でも比較的、古代からの変遷が少ない。であればこそ、現代語との関わりのなかで、日本語史を記述していくことが可能となるのだ。日本語の変遷の全体像がわかるだけでなく、現代の一部の慣用表現や方言などに残る過去の日本語の痕跡をたどっていく謎解きとしても楽しめる一冊。
  • 論語
    4.3
    「巧言令色、鮮し仁」「故きを温ねて、新しきを知る、以って師と為るべし」「今汝は画れり」―二千五百年もの間読み継がれ、多くの人々の「精神の基準」となった古典中の古典を、格調高い書き下ろし文で心に刻み、達意の現代語訳で味わう。温かく、刺激的で、ときには厳しく、ときにはユーモアが漂う孔子の言葉。いつでもどこでも、生き生きとした精神に出会うことができる新定番の一冊。
  • がちナショナリズム ――「愛国者」たちの不安の正体
    4.3
    二〇〇二年、著者は、『ぷちナショナリズム症候群』で、皇太子夫妻第一子誕生に熱狂する人々、ワールドカップ日韓大会にわく若者たち、などを観察し、「ニッポン、大好き」と言ってしまう日本人に対して、右傾化とファッショの萌芽なのか、と警鐘を鳴らした。一三年たった今、「愛国ごっこ」は「ごっこ」ではなくなり、あの時の心配はすべて現実に起きてしまった。安倍内閣から、ネトウヨ、ヘイトスピーチ、反知性主義、安保改正まで、現代日本の「愛国」の現状と行く末を改めて分析する。
  • 杏のふむふむ
    4.3
    ラブラドールのハリーと過ごした小学校時代、歴女の第一歩を踏み出した中学時代、単身海外にモデル修業に行った頃、そして、女優として活動を始めたとき……。NHK連続テレビ小説のヒロインを演じ国民的な女優となった杏が、それまでの人生を、人との出会いをテーマに振り返って描いたエッセイ集。そのとき感じたことを次につなげて明日に向かう姿は、感動必至。(解説:村上春樹)
  • ちくま日本文学全集岡本綺堂
    4.3
    日本の近代文学史を彩るキラ星たち。そんな作家の代表作を短篇中心にコンパクトな一冊に収める文学全集。各巻に詳細な年譜を附す。本巻では、新歌舞伎の劇作家として活躍し、江戸に関する豊かな知識にもとづいた作品で広く読者に愛された著者の作品を余すところなく堪能出来る。
  • 翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない
    4.3
    中学生の翔太と猫のインサイトが、「いまが夢じゃないって証拠は?」「心があるって、どういうこと?」「たくさんの人がいる中で、自分だけが『ぼく』なのはなぜ?」といった問いをめぐり対話する。「私」が存在することの奇跡性や可能世界、正義原理、言語ゲームなどの諸問題を取り上げる予備知識のいらない哲学入門。
  • 国立大学教授のお仕事 ――とある部局長のホンネ
    4.2
    時は1993年。若き政治学者・木村幹(27歳)は、愛媛大学法文学部に助手として採用された。「雇用の安定した国立大学に就職し、研究に集中したい」という夢が早々に叶い、これで韓国の政治文化研究に打ち込めると思いきや、国立大学の置かれた状況は刻一刻と悪化していく。神戸大学に移るも、2004年の独立行政法人化により研究費も人員も削減され、予算獲得のための仕事が日々の研究を圧迫する。昇進しても、小さいパイの取り合いで疲弊するばかりだ。還暦間近のとある部局長が見つめた、おかしくも哀しい国立大学の30年。
  • フッサール入門
    4.2
    現象学は、世界とかかわる私の経験の仕組みを解明し、日常の事柄に新しい視点を与え、身近な他者ともう一度出会いなおす試みだ。一生をかけて愚直に著述を重ね、認識をめぐる哲学の根本問題と対峙し、現代哲学を切り拓いたフッサール。超越論的還元、エポケー、直観、志向性、ノエシス/ノエマ、知覚、生活世界、エンパシーといったエッセンスを平易に解きほぐしながら、誰も踏み入れたことのない場所で孤独に探究しつづけたフッサールの哲学的思考を追いかける、決定版入門書。
  • 平熱のまま、この世界に熱狂したい 増補新版
    4.2
    アルコール依存症、離婚を経て、取り組んだ断酒。自分の弱さを無視して「何者か」になろうとするより、生活を見つめなおし、トルストイとフィッシュマンズなどに打ちのめされながらも、すでにあるものを感じ取るほうが人生を豊かにできると確信する。様々な文学作品を引きながら、日常の風景と感情の機微を鮮やかに言葉にする。新たに3篇を加え増補新版として文庫化。
  • 資本主義の中で生きるということ
    4.2
    貨幣とは何か、資本主義とは何かを鋭く問い続け、従来の経済学の枠組みを超える新しい理論を構築してきた第一人者による、知的魅力あふれるエッセイの集大成。
  • 天丼 かつ丼 牛丼 うな丼 親子丼 ――日本五大どんぶりの誕生
    4.2
    どんぶり物を生み出したのは、江戸時代に生きたある男の“食い意地”だった。出前の蒲焼が冷めないようにと、蒲焼をご飯の中に入れ込んで楽しんでいたところ、それがまわりにも広まり、日本初のどんぶり物、うな丼が誕生する。それまで白いご飯の上におかずをのせるという発想を持っていなかった江戸っ子たちは、すっかりうな丼の虜となった。だがうな丼以降、新たなどんぶり物が誕生するには時間がかかった。天ぷら蕎麦や親子とじ蕎麦は江戸時代には生まれているのに、天丼や親子丼の登場は明治になってから。その背景には何があったのか? 膨大な史料から、どんぶり物誕生の歴史をひもとく。
  • 英語脳スイッチ! ──見方が変わる・わかる英文法26講
    4.2
    本書で解説する「英語脳」とは、英語という言語(そして英文法)の中に現れる、「世界の捉え方」や「人間関係の捉え方」のこと。英文法を「ルール」ではなく「意味を表すもの」と考えると、「なぜこの言い方(文法)を使うのか」が腑に落ち、英語学習の核をつかむことができるのです。他動詞の英語らしい使い方、助動詞の「思っているだけ」という意味、過去形と「人間関係の距離」、数えられる名詞の見分け方……など「目からウロコ」が連続の、英語話者による世界の見方(=英語脳)のポイントを凝縮し、英語学習の必携書としてお贈りします。
  • 横浜中華街 ――世界に誇るチャイナタウンの地理・歴史
    4.2
    日本有数の観光地、横浜中華街。この街はどのようにしてでき、なぜ人びとに愛されるようになったのか。1859年の横浜開港、「南京町」の形成、関東大震災や横浜大空襲での壊滅、戦後のヤミ市や外国人バー街の時代、観光地としての成長、新華僑の到来……。世界中のチャイナタウンに足を運び研究してきた地理学者が、この街の地形や歴史を解説し、世界的にもユニークな特徴を明らかにする。
  • 香港と日本 ──記憶・表象・アイデンティティ
    4.2
    二〇一九年の「逃亡犯条例改正案」への反対デモは熾烈を極め、多くの負傷者を出し、その戦いの終わりは未だに見えない。香港がこのような事態になったのは、どうしてなのか? 中国大陸の同化政策は、人びとにどのような影響を与えたのか? 本書は、香港人としての実感と研究者としての分析で、現在に至る香港の変遷を考察する。また『ドラえもん』『進撃の巨人』と香港政治運動の意外なつながり、大日本帝国の記憶など、香港における「日本」の表象を詳細に分析する。香港出身の気鋭の若手研究者による、日本人のための香港入門。
  • 反原発の思想史 ──冷戦からフクシマへ
    4.2
    日本の反原発運動は、毛沢東理論の「誤読」による近代科学批判が大きな転機となった。それが「1968年」を媒介にニューエイジ・サイエンスやエコロジーと結びつき、工作舎や「宝島文化」を背景にしたサブカルチャーの浸透によって次第に大衆的な基盤をもつようになったのである。複雑に交差する反核運動や「原子力の平和利用」などの論点から戦後の思想と運動を俯瞰し、「後退りしながら未来へ進む」道筋を考える。
  • 生産性とは何か ──日本経済の活力を問いなおす
    4.2
    バブル崩壊後、日本経済が停滞を脱することができないのは、生産性向上をなおざりにしたからである。アベノミクスでも成長戦略は後回しにされ、日本は世界から取り残された。誤解されがちな「生産性」概念を経済学の観点から捉えなおし、その上で、市場の新陳代謝、既存企業による開発や多角化、経営能力の向上など、生産性向上策について最新のデータをもとに論じる。日本経済が活力を取り戻すための新たな方策を提言する一冊。
  • ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ
    4.2
    中学時代、ファミコンではなくセガやMSXパソコンを持っていたというちょっと変わったゲーム少年だった著者が、自らのゲーム歴を振り返りつつ、独特の視点でゲームを愛でまくったエッセイ集。ゲームデザインのこと、ユーザーとメーカーのこと、ゲーム作家の戦略等々、ゲームをめぐって交錯するさまざまな思いを独特の筆致で活写。文庫化にあたり大幅増補。図版多数。電子版書き下ろしエッセイを追加。
  • いろんな気持ちが本当の気持ち
    4.2
    2011年デビュー10周年を迎えた著者の、創作の原点がわかる、第一エッセイ集。じたばたと考え、小説を書き、小説を読み、記憶をさぐり、そして日常を送る……。世界のなにに注目し、それをどう描いていくのか。新鮮な驚きと独特のこだわりに満ちた、長嶋有ワールドは、どんなに短いエッセイでも健在。文庫化にあたり、書き下ろしエッセイを追加。
  • 絶滅危急季語辞典
    4.2
    『ぎぎ・ぐぐ』ゴンズイ科の海水魚。胸鰭の棘を動かして「ぎぎ」「ぐぐ」と鳴く。『オランダ雉隠』アスパラガス。ちなみにブロッコリは『子持花椰菜』である。『われから』藻に鳴く虫といわれる、謎多き虫。『雪坊主』雪国の妖怪。『大根祝う』鏡餅の上に輪切りの大根を飾る、元日の宮中の風習。──消えゆく季語に新たな命を吹き込む読み物辞典。超絶季語続出の第二弾。
  • 雑草はなぜそこに生えているのか ──弱さからの戦略
    4.2
    「抜いても抜いても生えてくる、粘り強くてしぶとい」というイメージのある雑草だが、実はとても弱い植物だ。それゆえに生き残りをかけた驚くべき戦略をもっている。厳しい自然界を生きていくそのたくましさの秘密を紹介する。
  • 多摩川飲み下り
    4.2
    奥多摩駅から多摩川沿いに、のべ27日間かけて、ひたすら歩いちゃあ酒を飲む。目指す終点は川崎駅のそのまた先の多摩川河口だ。歩いた後は、居酒屋でビールにハムカツ、河原でコロッケと酎ハイを楽しむ。これがなぜかたまらず美味い! 河原で草野球や、魚釣りの親子を眺めながら寝転がれば極楽気分。非日常の旅はこんな近くにあった。ほぼ書き下ろし。
  • カレーライスの唄
    4.2
    会社倒産で職を失った六助と千鶴子。他人に使われるのはもう懲り懲り。そこで思いついたのが、美味しいカレーライスの店。若い二人は、開業の夢を実現できるのやら? そして恋の行方は? 邪魔する奴もいれば、助けてくれる人もいる。夢と希望のスパイスがたっぷり詰まった、極上エンタメ小説! 食通で知られた、文豪・阿川弘之が腕を振るった傑作!
  • 憲法で読むアメリカ史(全)
    4.2
    建国から二百数十年、自由と民主主義の理念を体現し、唯一の超大国として世界に関与しつづけるアメリカ合衆国。その歴史をひもとくと、各時代の危機を常に「憲法問題」として乗り越えてきた、この国の特異性が見て取れる。憲法という視点を抜きに、アメリカの真の姿を理解するのは難しい。建国当初の連邦と州の権限争い、南北戦争と奴隷解放、二度の世界大戦、大恐慌とニューディール、冷戦と言論の自由、公民権運動――。アメリカは、最高裁の判決を通じて、こうした困難にどう対峙してきたのか。その歩みを、憲法を糸口にしてあざやかに物語る。第6回読売・吉野作造賞受賞作の完全版!
  • 日々是修行 ――現代人のための仏教一〇〇話
    4.2
    仏教の本質は修行である。苦を生み出すものが「この私」であるなら、心を鍛え、私自身を変えることで、苦しみから自由になれるはずだ。現代に生きる私たちにとって、ひたすら信じる救済の宗教よりも、釈迦本来の合理的な教えの方が、むしろ馴染みやすい。初期仏教の思想をベースに、生活に結びつく叡智一〇〇話を紹介。
  • パンツの面目ふんどしの沽券
    4.2
    十字架上のイエス・キリストの下着はパンツか、ふんどしか、腰巻か。幼少期に芽生えた疑問を手がかりに、長じて作家となった著者がパンツ・ふんどしをめぐる世界史的な謎の解明に挑む! 前人未到の試みとして連載中から話題騒然となり、没後、「最も米原さんらしい本」と評される、抱腹絶倒&禁断のエッセイ。
  • 記憶の絵
    4.2
    葬式饅頭を御飯にのせ、煎茶をかけて美味しそうに食べた父・鴎外のこと、ものの言い方が切り口上でぶっきら棒、誤解されやすかった凄い美人の母のこと、カルチャー・ショックを受けたパリでの生活、〈しんかき〉〈他所ゆき〉〈足弱伴れ〉などなつかしい言葉と共にあった日常のこと――。記憶の底にある様々な風景を輝くばかりの感性と素直な心でえがき出した滋味あふれる随筆集であり、いつの時代でも古びることのない本物の「洒落っ気」「哀しみ」「悦び」を味わえる一冊。
  • ニーチェ入門
    4.2
    ルサンチマンの泥沼の中で「神」や「超越的真理」へと逃避するのか、あるいは「永遠回帰」という「神聖な虚言」に賭け、自らの生を大いに肯定するのか? 二十世紀思想最大の震源地であり、今日もなお、あらゆる思想シーンに絶大な影響力を誇るニーチェの核心を果敢につかみ、さらに未来へと開かれた可能性を大胆に提示する、危険なほどの刺激的な入門書。
  • 地べたから考える ――世界はそこだけじゃないから
    4.1
    日常にひそむ社会の問題を、自らのことばで表現し続けるブレイディみかこのエッセイ・アンソロジー。若い人たちに向けて、地べたからの視線の強さと深さを味わう15篇を精選した。今、あなたの足元にはどんな問いが立っている?
  • スバらしきバス
    4.1
    東京や福岡の路線バス、コミュニティバス、高速バス、ツアーバス……詩人である著者は、ふらっとバスに乗り込むと、外の景色を眺め、本を読み、ぼんやりし、バス停の名前から物語を妄想し、乗客を観察する。終点まで行って、また同じ路線で折り返す。そんなバスの中の時間は、楽しく、心地よく、ちょっと寂しい。ユーモアと叙情を湛えた傑作バスエッセイが増補文庫化。解説 大竹昭子
  • 橙書店にて
    4.1
    熊本にある本屋兼喫茶店、橙書店の店主が描く本屋と「お客さん」の物語。石牟礼道子さんが逝った日「ただただ悼みたい」と訪れた人。“書くこと”を焚きつけた渡辺京二さんの言葉。縁あって催した“村上春樹朗読会”の夜。雑誌『アルテリ』に寄稿するハンセン病患者「関さん」と交わした握手――。文庫版のための書き下ろし・単行本未収録エッセイを増補する。
  • すべてきみに宛てた手紙
    4.1
    人生は、「やめたこと」「やめざるをえなかったこと」「わすれてしまったこと」で出来ている。そうして結局、己のなかにのこったものは? 今の自分にのこったものから、あらゆることがはじまるのならば――。この本のページを開いた読者=「きみ」へと詩人はまっすぐ語りだす。贈られるのは39通の「手紙」たち。体温を帯びた言葉のすべてに胸が震える、珠玉のエッセイ集。
  • 問題があります
    4.1
    「私の一生の中で大連の昭和20年8月15日より青い空はない。生徒の前に先生が一列に並んでいた、異様な空気だった」、中国で迎えた終戦の記憶から極貧の美大生時代まで。夫婦の恐るべき実像から何の役にも立たないとわかっているけれど読まずにいられない本の話まで。「卵、産んじゃった」などの単行本未収録作を新たに加えた、愛と笑いがたっぷり詰まった極上エッセイ集。
  • 社会を知るためには
    4.1
    「社会」という言葉は、様々な形で使われていて、普段は存在を意識しないが、その実態はとてもあいまいだ。では、どのようにすれば「社会」を理解できるのか? 複雑化、副作用、絡み合う因果関係など、その特徴をつかむ。
  • 本屋、はじめました 増補版 ──新刊書店Titleの冒険
    4.1
    独自性のある新刊書店として注目され続けるTitle。物件探し、店舗デザイン、カフェのメニュー、イベント、ウェブ、そして「棚づくり」の実際。事業計画書から、開店後の結果まですべて掲載。個人経営の書店が存続していくための工夫とは。リブロ池袋本店マネージャー時代から、現在まで。文庫化にあたり、開業から現在までを書き下ろした新章「その後のTitle」を増補。
  • ねにもつタイプ
    4.1
    コアラの鼻の材質。郵便局での決闘。ちょんまげの起源。新たなるオリンピック競技の提案。「ホッホグルグル」の謎。パン屋さんとの文通。矢吹ジョーの口から出るものの正体。「猫マッサージ屋」開業の野望。バンドエイドとの正しい闘い方──。奇想、妄想たくましく、リズミカルな名文で綴るエッセイ集。読んでも一ミクロンの役にも立たず、教養もいっさい増えないこと請け合いです。
  • 国境なき助産師が行く ──難民救助の活動から見えてきたこと
    4.1
    劣等生だった著者は「国境なき医師団」で、難民救助の活動に助産師として八回参加。貧困、病気、女性の地位の低さ、レイプなど、難民の現実は厳しい! でも、必ずまた参加したくなる。この不思議な魅力をぜひ伝えたい。日本と世界の見方が変わるはず。
  • いっぴき
    4.1
    文筆家として走り出した6年間の文章をまとめた一冊。人気バンドからの脱退を決意し、新たな一歩を踏み出した著者が描く、あたたかくてユーモアと優しさがたっぷり詰まった風景は、時に自由奔放で、時に哲学的真理をつくような魅力を持ちながら、“人”とのつながりや毎日の“生活”の愛おしさに気付かせてくれる。彼女にしか紡ぐことのできない言葉たちがここにある。
  • 伊勢神宮の謎を解く ──アマテラスと天皇の「発明」
    4.1
    日本全国の神社の筆頭に君臨する伊勢神宮。しかし、その成立の背景には、さまざまの「謎」がつきまとう。伊勢神宮の誕生は、はたしていつだったのか。大和の王権がなぜ伊勢に最高神をまつるのか。当初そこにまつられた国家神とは何か。皇祖アマテラスはなぜ「発明」される必要があったのか。そして、心の御柱と神鏡という二つの御神体が共存するわけとは……本書では、こうした難問を、列島における神話と神社誕生の根源にまでさかのぼり、あざやかに解き明かす。
  • 就活エリートの迷走
    4.1
    エントリーシートを綿密に作りこむ。面接対策をぬかりなく講じる。まるで受験勉強に勤しむような努力をして、超優良企業へと入社していく「就活エリート」。新卒者の勝ち組たる彼らが、いま、多くの職場で、戦力外の烙印を押されている。「スター願望」ともいうべき偏狭なキャリア意識に自縄自縛となり、スタートラインでつまずいているからだ。採用試験では高い評価を得たはずの就活エリートが、なぜ、入社後に迷走するのか? リクルートで長年にわたって就職情報に携わり、採用現場の表と裏を熟知する著者が、就活のあり方と若者のメンタリティを分析する驚愕のレポート。
  • 子どもが減って何が悪いか!
    4.1
    少子化が進んでいる。このままでは日本が危ない。そう危ぶむ声もある。これに対し、仕事と子育ての両立支援などを行い、男女共同参画社会を実現させれば少子化は止まる、と主張する人たちがいる。本書は、こうした主張には根拠がないことを、実証的なデータを用いて示してゆく。都市化が進む現代にあって少子化は止めようがなく、これを前提とした公平で自由な社会を目指すべきだと主張する本書は、少子化がもたらす問題を考える上で示唆に富む一冊である。
  • レポートの組み立て方
    4.1
    レポートの役割は、事実や情報を取捨選択して整理し、それについての作成者の意見を加えて、読み手にわかりやすく伝えることである。そのためには、事実と意見を区別することを学ぶとともに伝達手段としての言語技術の訓練が欠かせない。『理科系の作文技術』で話題を呼んだ著者が、一般社会人・文科系学生のために、豊富な具体例をもとに、そのノウハウをわかりやすく解く。

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