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  • 日常的実践のポイエティーク
    4.3
    1巻1,815円 (税込)
    読むこと、歩行、言い回し、職場での隠れ作業……。それらは押しつけられた秩序を相手取って狡智をめぐらし、従いながらも「なんとかやっていく」無名の者の技芸である。好機を捉え、ブリコラージュする、弱者の戦術なのだ――。科学的・合理的な近代の知の領域から追放され、見落とされた日常的実践とはどんなものか。フーコー、ブルデューをはじめ人文社会諸科学を横断しつつ、狂人、潜在意識、迷信といった「他なるもの」として一瞬姿を現すその痕跡を、科学的に解釈するのとは別のやり方で示そうとする。近代以降の知のあり方を見直す、それ自体実践的なテクスト。

ユーザーレビュー

  • 日常的実践のポイエティーク

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     合理性や理性みたいな、いわゆる「理系」的なものを重要視する現代。でもやっぱり理性だけじゃ解決できないことあるよね?科学だけが正しいとは限らないよね?と問いかけられる本。
     「海獣の子供」という漫画内でも、宇宙の総質量のうち90%以上は観測できない「暗黒物質」だと言われていた。科学は役に立つけど科学の目では見れないところも沢山あって、そういう問題をどう乗り越えるのか、興味深いものが沢山ある本だった。
     夏目漱石が言っていたが、回向院の相撲の如く、人生は案外力づくで、無理矢理で、非合理的にどうにかするものかもしれない…。

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    2022年02月08日
  • 日常的実践のポイエティーク

    Posted by ブクログ

    『その時ひとは、ページをよこぎって漂流し、旅をする目はおもむくままにテクストを変貌させ、ふとしたことばに誘われては、はたとある意味を思いうかべたり、なにか別の意味があるのではと思ってみたり、書かれた空間をところどころまたぎ越えては、つかの間の舞踏をおどる』―『解説』

    ヴィトゲンシュタインが定式化した「語り得ぬもの」について、ミシェル・ド・セルトーは「沈黙」することなく、訥々と語り続けてゆく。たとえ「語る」という行為を文字に起こした瞬間から、行為に含意されていた意図を失った屍となって「他者」に委ねられてしまうものと理解していても、この知の巨人はその限界に挑み続ける。自分はその「意図」なるものを

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    2021年05月21日
  • 日常的実践のポイエティーク

    Posted by ブクログ

    あまり理解できていないがメモ。
    自己から排除したものによって自己を差異化し、自己を定立する。
    自己に固有な場のない、他者にお仕着せられるような領域でも、戦術によって他者の空間を利用し、なんとかやっていく。

    0
    2021年11月03日

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