作品一覧 2023/06/22更新 演習詳解 力学 第2版 試し読み フォロー 近代日本一五〇年 試し読み フォロー 原子・原子核・原子力 わたしが講義で伝えたかったこと 試し読み フォロー 重力と力学的世界 試し読み フォロー 熱学思想の史的展開 試し読み フォロー 福島の原発事故をめぐって――いくつか学び考えたこと 試し読み フォロー リニア中央新幹線をめぐって――原発事故とコロナ・パンデミックから見直す 試し読み フォロー 1~7件目 / 7件<<<1・・・・・・・・・>>> 山本義隆の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 重力と力学的世界 上 ――古典としての古典力学 山本義隆 文章が読みやすくて引き込まれる!おもろい! (あと作者の方にお会いしたことあるけど凄くかっこいいの!落ち着いてらっしゃるのに磊落で、刀みたいに目が鋭くて素敵) 古代ギリシアの哲人が非接触力をどんな思考上のフレームで把握していたのか?宗教上の要請が如何に近代の科学者の理論を構築させたか?興味深いテーマ...続きを読むでした! あと出てくる図表や挿絵ののセンスが超好きです。 Posted by ブクログ リニア中央新幹線をめぐって――原発事故とコロナ・パンデミックから見直す 山本義隆 リニアは、資本主義の縮図。 リニアは、漠然とした成長神話の象徴であり、それ以外に意味を持たない。 資本主義とは、全体のパイの成長に依っており、拡大への欲望は無限。 しかし、成長のためには、地球という資本がエネルギーとして必要。その地球資本が尽きようとしている。 だからこその脱成長であり、脱リニ...続きを読むア。 明快だ。 Posted by ブクログ 近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻 山本義隆 著者の名前は団塊世代には様々な事象を想起させる.p236に次のような総括がある.「明治から大正にかけての経済成長、すなわち富国化・近代化は、主要に農村の犠牲のうえに行われ、昭和前期の大国化は植民地と侵略地域の民衆の犠牲のうえに進められたのだが、戦後の高度成長もまた、漁民や農民や地方都市の市民の犠牲の...続きを読むうえに遂行されたのである.生産第一・成長第一とする明治150年の日本の歩みは、つねに弱者の生活と生命の軽視をともなって進めてきたと言わざるをえない.」第6章以降は小生の記憶と合致する部分もあり、さらに筆者の筆も佳境に入った感じで的確な視点で問題を暴き出しているのが、非常に面白かった.戦時中に優遇された科学者が他の分野で戦後に出てきた戦争責任の問題を無視あるいは軽視して、そのまま高度成長期に突入したことを厳しく指摘している.このような発想が公害を隠蔽してきた科学者の行動に繋がったという論考は傾聴に値するものだ. Posted by ブクログ 近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻 山本義隆 今年2018年は明治維新から150年で、この150年は日本の近代化の歴史でもある。明治の文明開化に始まり、太平洋戦争を挟んで高度経済成長へと科学技術の進歩に支えられ、日本はひたすら邁進してきた。 明治初期の日本は兵部省、工部省、文部省が中心となり科学技術を振興してきたが、第一次大戦を通じて総力戦体制...続きを読むに科学技術が重要であると分かると、科学者が率先して国力増強へと協力していく。1917年に理化学研究所が創設されるのは象徴的だ。科学者が自らの立身出世に躍起になっている姿が見える。 太平洋戦争が終結すると、一転して「科学戦の敗北」「科学の立ち遅れ」がさかんに言われ、今度は「原子力の平和利用」が唱えられる。しかしその先に待っていたのが福島原発の事故ではなかったのか。大日本帝国は戦艦大和、武蔵ととともに沈んだが、今の日本は原発とともに沈もうとしているようにみえる。 明治の科学技術は工学と中心として発達してきたが、それは日本人のモノ作り志向にマッチしている。しかし一方科学を「実学」一辺倒で捉えてきたためにヨーロッパでは科学の背景にあり、それを支えた哲学や文芸を蔑ろにしてきたのではないか。それが今の理系重視、文系軽視の現状にも直結しているし、また理系分野でも数学や物理学といった基礎分野はあまり顧みられないことにも見てとれる。 科学の背景にある価値判断、何のための科学か、何が人間を幸福にするのか、といった問いかけこそが本来必要なのではないか。 前半が明治維新以来、政府が科学をどのように振興してきたか、科学技術の各分野が産業、軍事との関わり合いの中でどのように発達してきたのかが詳述されていて、特に興味深かった。 Posted by ブクログ 近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻 山本義隆 日本の科学技術と日本的経営が行き詰まって行く過程をよく説明していると思う.では,どうすべきかについての著者の説明は,夢があるが,実現することは容易では無い.I habe a dream.それは叶うだろうか. Posted by ブクログ 山本義隆のレビューをもっと見る