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仏教の本質は修行である。苦を生み出すものが「この私」であるなら、心を鍛え、私自身を変えることで、苦しみから自由になれるはずだ。現代に生きる私たちにとって、ひたすら信じる救済の宗教よりも、釈迦本来の合理的な教えの方が、むしろ馴染みやすい。初期仏教の思想をベースに、生活に結びつく叡智一〇〇話を紹介。
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Posted by ブクログ
恥ずかしながら、宗教とは非現実的な事柄に大勢ですがることによって現実逃避するものという認識でしかなかった。 しかし、この本を読み、仏教(中でも仏教原理主義といわれる仏陀が説いた仏教)は、非現実的な神や死後の世界や輪廻を否定し、現実を生きるという苦行をいかに和らげるかということを主題とした、心のコン...続きを読むトロールを目的とした超現実的な宗教ないしは思考であることを知った。 私たちが歴史の授業で学んだ南無阿弥陀仏を唱えれば極楽浄土に行けるといった浄土宗のような仏教は、既に日本に伝わるまでの間、そして伝わった時の日本の状況によって大きく歪められた結果の産物であるが、それすらも仏教の大元の考えに寛容な姿勢があるため、同じ仏教として受け入れられているようである。 この超現実的かつ懐の深さが伺える仏教というものに、非常に奥深さを感じた。
仏教の考え方を通して、人生の生き方を導いていこうという一話1ページちょっとのコラムが100話あります。 仏教に興味があるけど、どこから手を付けていいか分からない自分みたいな人間には、ちょうどいい入門書になりました。 何かを誰かに頼り切るのではなく、自分のあり方が最後の審判者である、という考え方は為に...続きを読むなりました。
前回読んだ時の印象は、数学の本を読んだ後にやな読んだためか入ってこなかったが、今回後半を読んでみたら、ものすごい拾いものの多い方で感心した、著者は理系の工学部出身だが、非常に仏教に明るい
特に仏教思想に興味があったわけではないが、たまたまテレビで紹介されているのを見て買ってみた本。著者の佐々木先生の経歴を見て納得したが、仏教のことが「理系的」な思考で論じられているような印象を受けた。色々な宗派に枝葉が広がる前の、まだ始まったばかりの時期の根本の仏教思想を、日常生活を送る上で役に立つ形...続きを読むでまとめた本。100話が独立しているので、とても読みやすかった。
仏教に関した話題を100話。特に釈迦の仏教、原始仏教、根本仏教と言われるものの考え方を紹介する。著者は律の研究者。もともと工学部を出て文学部哲学科の仏教学に入りなおした異色の研究者。
[ 内容 ] 仏教の本質は、すなわち修行である。 それは、自己改良による「苦」の消滅。 あらゆる苦を生み出すものが「この私」であるなら、心を鍛え、私自身を変えることで、苦しみから自由になれるはずだ。 現代に生きる私たちにとって、ひたすら信じる救済の宗教よりも、釈迦本来の合理的な教えの方が、むしろ馴染...続きを読むみやすい。 そこに「生き死に」の拠りどころがある。 本書では、初期仏教の思想をベースに、生活に結びつく叡智を一〇〇話で紹介。 仏教は、それを必要とする人を静かに待っています。 [ 目次 ] 最強の知恵者とともに 仏教の目指す生き方 修行を支えるものは何か 智慧を生み出す母胎 瞑想と自転車は似ている 正しい瞑想の“道具” 日々努力を重ねる覚悟 深夜の森で死体と二人 修行にはすぐれた師が必要 世俗に媚びず振り回されず〔ほか〕 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
『犀の角たち』の作者が、朝日新聞に掲載のコラムを加筆修正したもの。仏教修行の方法や、仏教と科学との関係などを述べている。 百話あるが、各話独立しているので読みやすい。
コラムなので1話が短くて読みやすかった。筆者の主張、考えを短くまとめている。筆者の著書を読んだことがある人なら、あまり発見はないのでは。
仏教の本質は修行であり、自己改良による「苦」の消滅です。 私自身を変えることで、苦しみから自由になることができます。 本書は初期仏教をベースに、生活に結びつく叡智を100話で紹介していきます。 優しく正しい心を持っている人の言葉は優しくて正しい。それはそうだろう。だが仏教が主張するのは、「今現在、...続きを読む粗暴な心に支配されている人でも、優しくて正しい言葉を使うよう努力し続ければ、やがて自分の中に優しく正しい心が生まれてくる」ということなのだ。自分の言葉を自分でコントロールしていくことが、そのまま修行になると言っているのである。「相手の気持ちをくみ取りながら、慎重の上に慎重を重ねて、誠実に言葉を紡ぎ出す」、そういう日々を送ることで、我々は自分自身を磨いていくことができるのである。 ー 181ページ お年寄りはなぜ偉いのか。それは、生きる辛さを知っているから、そして、その辛さを抱えて生きる中で、智慧と慈悲の意味を本当に理解しているからだ。年をとることそのものが修行なのである。 ー 187ページ
もともと理系人間でありながら、仏教学者となった著者が、朝日新聞のコラムとして仏教について連載した記事100編をまとめたものである。コラム集なので体系的にはなっていないが、さまざまな事柄をトピックス的に取り上げ、素人の私にも仏教の本質が理解できた。特に、知り合いに著名な科学者が多く、科学と仏教について...続きを読む述べられた箇所が多々あり、興味深く読んだ。
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日々是修行 ――現代人のための仏教一〇〇話
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