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ちゃんと聴いたことがあるのに、そのうえで興味が持てない。落語は落ちが命、と言われるのに、落ちの何が面白いのかさっぱりわからなかった……。そんな人は案外多い。「落語は面白くないのがあたりまえ」から始まる落語案内。桂米朝、古今亭志ん生ら噺家はもちろん、カフカやディケンズ、漱石まで登場し、耳の物語・落語の楽しみ方を紹介する、まったく新しい入門書。
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Posted by ブクログ
「落語は面白くないのがあたりまえ」という前提で書かれた落語案内で一気に読める面白さでした。落語が好きになりきれない人たちの気持ちを大切にして、その理由を解き明かしてゆくというユニークな落語案内です。 著者の頭木弘樹さんは「文学紹介者」。著書に『絶望読書』(河出文庫)、『カフカはなぜ自殺しなかったの...続きを読むか?』(春秋社)等の文学論がある一方で、20歳のときに難病になり、12年間の闘病生活の中で米朝や志ん朝の落語を熱心に聴 き始め、「落語に何度も助けられた」というほどの落語好き。 本書では「落語はオチが命なのに面白くないオチがあるのはなぜ?」「まだ話の途中なのに終わるのはなぜ?」「『毎度ばかばかしいお笑いを一席』というのはなぜ?」などQ&Aの形式で落語論が展開されます。その際、引用されるのは落語だけでなく、『百年の孤独』(マルケス)、『三四郎』(漱石)、『荒涼館』(ディケンズ)、『エリザベス・コステロ』(クッツェー)等の文学作品。落語の本ですが、文学と落語の距離を縮めようという工夫がなされています。また、口承文学としての落語の特徴の説明については『ヨーロッパの昔話 その形と本質』(リュティ)が参照されていて、学術的な要素もあります。 本の題名は『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』ですが、逆に「文学が苦手な落語ファンに文学への興味を持たせる」役割もあると思いました。 さらに本書は一般的な落語ファンにとってもコンパクトな落語案内になっています。 落語のCD紹介も丁寧で「質屋蔵」の説明は下記の通りです。 ----- 「質屋蔵」 「桂米朝 昭和の名演百噺 其の37 質屋蔵/鉄砲専助」ユニバーサルミュージック 旦那の風格が、さすがに桂米朝です。こわがりの番頭、焼果を買ってもらう丁稚、早とちりの熊五郎、それぞれ生き生きとしています。 ------- 本書は320ページ程度の文庫ながら非常に濃い内容で、お買い得の文庫と思います。落語初心者にはもちろん中堅の落語ファンや文学好きあるいは文学苦手な方にもおすすめです。
落語の何が面白いのか、落語と漫才の違い、落語と小噺、漫談との違いもわかっておらず、タイトルに惹かれて購入し読み始めました。 落語は口承文学、その語り部は世界遺産並み。落語の落ちを聞いても面白くない。そこまでの過程にこそ楽しみがあること、噺家によって話の膨らみが違うことなど落語の楽しみ方を知ることがで...続きを読むきます。 さっそくYouTubeで落語を楽しんでます。
いざ、落語を聞いてみようと思っても誰から、何から聞いたらいいのかわからないまま早数十年、それでもこういう本を見かければ読みたくなるくらいは、落語について興味がないわけじゃないわけだから、ほんと、早く一本、聞いてみたいと思っている。 これはやはり買おうと思っている。
目の文学、耳の文学という視点は非常にわかりやすく、腑に落ちた。確かに漱石の「吾輩」の面白さを言語化する難しさは相当なものだが、主人公さえコロコロと代わってしまう落語との近しさと考えれば合点がいく。
落語は面白くない、分からなくても当たり前というのは初めて落語を聴く人には安心して入れるのではないかと思う。オチは必ず何かしらの言葉にひっかけたものなんだと思ってたが、話しが終わったのいうサインだと知れば、力をいれずに最後まで楽しめそう。「耳の物語」「目の物語」の話しは面白かった。「耳の物語」だからこ...続きを読むそ世界も時代も超えて残る。落語は人間のダメな所を語ってるっていうのは談志師匠の「落語は業の肯定」と言うのに通づるなと思った。人間の普遍性を描いた作品はシェイクスピアしかり、長い間読み継がれ語り継がれていくものなのだと思う。
こりゃ絶やしちゃいけない伝統芸だと思った。生の落語を聴いてこの本に書いてあることを確認したくなり、寄席に通うようになった。21歳の秋。
ずっと気になっていたがようやく読んだ。落語畑でない人だからこそ俯瞰で観られることもあり、著者が病床で落語を聴いてしっくりきた過去は運命的でもある。 落語が語り、口承であること、そして落語は世界と繋がっているという衝撃。地球のどこかで誰かに語られた噺は、時空を超えて、私たちの前に蘇る。イタコの口下ろし...続きを読むよろしく、話芸は言霊でもある。何千年何万年脈々と受け継がれてきた口伝えの世界の扉を開く一冊。そして落語を広く俯瞰でみたブックガイドでもある。
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