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日本有数の観光地、横浜中華街。この街はどのようにしてでき、なぜ人びとに愛されるようになったのか。1859年の横浜開港、「南京町」の形成、関東大震災や横浜大空襲での壊滅、戦後のヤミ市や外国人バー街の時代、観光地としての成長、新華僑の到来……。世界中のチャイナタウンに足を運び研究してきた地理学者が、この街の地形や歴史を解説し、世界的にもユニークな特徴を明らかにする。
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Posted by ブクログ
横浜中華街、世界に多くあるチャイナタウンの中で観光に特化した独自の発展。横浜開港から現在に至る歴史を丹念に検証した1冊。 世界のチャイナタウンを訪れた筆者。横浜開港中華街は観光地として発展した独自のものだという。日中国交正常化の頃までは華僑たちの商店だけでなく船員向けの外人バーも多い歓楽街。神戸の...続きを読む南京町も同じようななルーツを持つ。 中華街には台湾海峡はない、というのが近年のトレンド。筆者が中華街をけんきゅうし始めた頃は、中台いずれかのスバイと思われて調査が進まなかったという。 バブル崩壊後、高価なコース料理より食べ放題と手軽な飲茶が流行。近年は空きテナントに占い師(ほぼ日本人という)が入る傾向にあるという。 時代の流れに乗って進化してきた中華街の魅力と歴史。十分に伝わってくる作品。
地形から今の中華街まで、海外のチャイナタウンとの比較も交えながら丁寧に分析した画期的な本。 また楽しく中華街へ行けます。
麻婆豆腐サイコー!中華料理大好き!中華街って魅力的だー。歴史がわかると今までと違った見方ができて、新たな魅力に気づけます。
世界中の中華街を研究している著者による横浜中華街研究。 吉田新田に先立って造成された横浜新田に華僑が住み着くところから始まり、大陸系と台湾系の対立・和解、老華僑の衰退と新華僑の隆盛といった歴史がわかりやすく解説されています。 食べ放題と占い館が急増してきた最近の事情についても納得の考察でした。 ...続きを読む新華僑への世代交代は必然ですが、ぜひ老舗の屋号を受け継いで(徳記はそのパターンでしょうか)名前だけでも残してほしいものです(味が落ちたとか個々人の思い入れは色々あると思いますが)。 池袋や西川口、海外のチャイナタウンも紹介されており、街の成り立ちや機能がそれぞれ違っており興味深かったです。 華僑の居住の場、同胞へのサービス提供の場としての性格が強い海外のチャイナタウンと異なり、日本・中国の微妙な関係に翻弄されながらも、横浜の地で日本人との共存を図ろうという強い思いで発展してきたところに横浜中華街の魅力があると感じています。 2022年6月30日(木)まで端午節。終わる前に色々なお店で粽(ちまき)を楽しみたいです。
<目次> 序章 横浜中華街を歩く 第1部 「南京町」から「中華街」へ~形成・伝統・ヤミ市 第1章 もともと入江だった横浜中華街~横浜開港と南京町の形成 第2章 外国人居留地廃止後の南京町~1899年から1945年 第3章 伝統的華僑社会の特色 第4章 ヤミ市、「外人バー」街mそ...続きを読むして観光地へ 第2部 変わり続ける街~対立・観光・新華僑 第5章 華僑社会の分裂~二つの中国の狭間で 第6章 人気観光地への急成長~中国ブーム・中華街ブーム・バブル経済 第7章 横浜中華街の再編成~老華僑と新華僑 第8章 多様化と急変~変わり続ける街 第3部 世界に誇れるチャイナタウン~未来に向かって 第9章 日本の中の横浜中華街 第10章 世界の中の横浜中華街 終章 未来へ~これからの横浜中華街 <内容> 長くフィールドワークをしながら、横浜中華街を研究してきた著者の、ある意味集大成の本。横浜中華街の成り立ちから現状まで、歴史的に社会的にかみ砕いて紹介される。写真や地図もふんだんで、わかりやすい。
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横浜中華街 ――世界に誇るチャイナタウンの地理・歴史
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山下清海
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