東日本大震災を経験し、その後も大きな地震や小規模ではあるものの火山の噴火などが相次いでいる中、これまでの歴史からは長い沈黙を続けている富士山も噴火の時が迫っているのではないか、というぼんやりとした不安。それに対して、現在の火山学はどう考えているのか、ということをまとめた本。富士山噴火に焦点を絞ること
...続きを読むで、火山学の基礎から噴火モデルまでコンパクトにまとめられており、さらに筆者の人間味あふれるユーモアが随所にちりばめられた文体で、非常に読みやすい。
大きな地震と噴火は連動するのか、火山同士は連動するのか、富士山のマグマだまりはパンパンで噴火スタンバイ状態というのは本当なのか、いざ噴火したときに被害はどうなるのか、というメインの疑問から、火山学者なら溶岩なんて見慣れてるんでしょ?というような疑問まで、果たしてどこまで答えがわかっているのか、一読の価値がある。