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火山学について学ぶことができる書。江戸時代の噴火以来静寂を守り続ける富士山。しかし必ず噴火する可能性はある。現在の綺麗な姿の富士山の形が変わるかもしれない。また、現代社会では火山灰による影響が一番心配される。情報、通信、交通インフラに大打撃を与えるのは間違いない。地元有珠山は定期的に噴火し、噴火前の兆候もしっかり観測できるから2000年の噴火では、事前に住民避難対応がしっかりできた。富士山はではどうなのか?
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富士山の噴火で何が起こるのか。火山学の曖昧な部分を正直に明かしながら多くを教えてくれた習作である。
興味深いテーマであり今後とも注目していきたい。
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最近話題になっている富士山の噴火について、富士山の歴史や火山の仕組みなどから、とてもわかりやすく解説している。
一番の問題は水不足だという。備えはいつも必要である。
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結論から言うと「分からない」のです。
しかしなぜ「分からない」のかが、この本ではよく
理解できます。
火山は地球のプレートがぶつかり合う場所の歪みに
よって発生することは、よく知られています。
富士山付近は3つのプレートがぶつかり合っている
からこその火山地帯です。しかし、ぶつかり合って
いるプレートの一方が地下深くに沈み込む角度によ
って、火山の規模も変わってくるのは初耳でした。
角度が浅いほどプレート同士の接地面は大きく、そ
れが動いた時には地上に大きな揺れを引き起こす、
逆に深ければ何も起こらないこともあるそうです。
まさしくその場所や、前回の噴火からの空白期間か
ら「危ない、危ない」と不安を煽るのではなく、科
学的視点で解説をしてくれる一冊です。
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東日本大震災を経験し、その後も大きな地震や小規模ではあるものの火山の噴火などが相次いでいる中、これまでの歴史からは長い沈黙を続けている富士山も噴火の時が迫っているのではないか、というぼんやりとした不安。それに対して、現在の火山学はどう考えているのか、ということをまとめた本。富士山噴火に焦点を絞ることで、火山学の基礎から噴火モデルまでコンパクトにまとめられており、さらに筆者の人間味あふれるユーモアが随所にちりばめられた文体で、非常に読みやすい。
大きな地震と噴火は連動するのか、火山同士は連動するのか、富士山のマグマだまりはパンパンで噴火スタンバイ状態というのは本当なのか、いざ噴火したときに被害はどうなるのか、というメインの疑問から、火山学者なら溶岩なんて見慣れてるんでしょ?というような疑問まで、果たしてどこまで答えがわかっているのか、一読の価値がある。
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タイトルは少し難しそう?
富士山噴火なんてずっと言われているけれど、専門的な話はよくわからない…
と思ったが、思いの外読みやすい。
著者の火山学者が比較的若い(1971年生)こと、イラスト(結構可愛い)や写真が多いこと、
例示のうまさ(5歳児と猫とししおどし)など、わかりやすいし、楽しい授業を受けているようだ。
ビジャリカ山ツアーの話では、白黒写真ではあるが、昼間と夜のビジャリカ火山が幻想的だ。
しかも、これが、藤原孝標女、あるいは竹取物語の時代の富士山かと思うと、感慨深く一度見てみたくなる(が、とても危険だ)。
マグマ溜まりの話(これがししおどしの話)は、「〇〇モデル」とは、という基本的なところから説明してくれている。
観測したものをモデルに落とし込むことで、実際の状態を予測しているということは、理解しているようでしていなかった自分の知識をしっかり地固してくれる。
岩脈の作り方や、ハザードマップの作り方、火山灰などそれぞれの章が本当にワクワクする。
知とはこういう楽しみのことだ。
1 普段の生活を見直す
2 インフラが使えなくなった時のことを考える
3 自治体、また、個人でも備えよう
という結論は当たり前のことかもしれないが、本書を読めば、それが大事とわかる。
防災意識を高めるためにも、一読の価値ありだ。
Posted by ブクログ
富士山
世界の陸地面積の0.3%の日本に世界の活火山の7% その最高峰が首都近くにある
1707年12月16日10時に宝永噴火
噴煙11km超の高さ 江戸で降灰 1日で6~9mm 30日朝に終わる
川崎でも4cm、1km離れた須走で直径10~20cmの噴石 死者の記録は無し
活火山
最近1万年以内に噴火した火山、また活発な噴気活動のある火山 日本に111
大陸プレート 花崗岩 マントルより低比重 沈まない
海洋プレート 中央海嶺で噴出するマグマから生産され海溝でマントルへ沈み込む
弧 沈み込み帯の上に生まれる地形 伊豆-小笠原弧に富士山がある
平安時代は常時噴気?
富士山記 都良香著 「常有気蒸出 其色青」=二酸化硫黄を含む噴気
竹取物語 かぐや姫が帝へ贈った不死の薬を燃やす煙が立ち昇る「ふじの山」
更級日記 山の頂から煙、夕暮れは日が燃え立つ(火映現象)
富士山の噴火の時期と規模
予測できない
地下10~20kmのマグマだまりの観測ができないため
過去の噴出量と時間の関係は図式できる
最長で2330年 最大で平安時代の貞観噴火1.3km3 以上の規模が予測
それ以下の規模でそれ以前に発生する可能性はある 噴出量測定誤差も大きい
他の火山噴火や巨大地震との相関性があるわけではない
宝永噴火の年10月 宝永地震は南海トラフ、1703年 元禄関東地震は相模トラフ
しかし各トラフの地震たびに富士山が噴火しているわけではない
想定火口範囲から溶岩の流れる範囲をシミュレーション
相模湖や小田原まで到達する結果に 過去最長の猿橋溶岩を20km超える
17000年前までの古富士は双耳峰 2900年前くらいまでに現在の新富士
山頂火口からの噴火は2300年前が最後