文藝春秋作品一覧

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  • 俺たちの箱根駅伝 上 最速無料試し読み版
    無料あり
    3.5
    注目の池井戸潤最新長編を最速・無料で試し読み! 【電子版、紙書籍版とも4月24日(水)発売】 逆境を、越えてゆけ 池井戸潤の最新長編の舞台は、 「東京箱根間往復大学駅伝競走」――通称・箱根駅伝。 若人たちの熱き戦いが、いま始まる! 古豪・明誠学院大学陸上競技部。 箱根駅伝で連覇したこともある名門の名も、今は昔。 本選出場を2年連続で逃したチーム、そして卒業を控えた主将・青葉隼斗にとって、10月の予選会が箱根へのラストチャンスだ。故障を克服し、渾身の走りを見せる隼斗に襲い掛かるのは、「箱根の魔物」……。 隼斗は、明誠学院大学は、箱根路を走ることが出来るのか? 一方、「箱根駅伝」中継を担う大日テレビ・スポーツ局。 プロデューサーの徳重は、編成局長の黒石から降ってきた難題に頭を抱えていた。 「不可能」と言われた箱根中継を成功させた伝説の男から、現代にまで伝わるテレビマンたちの苦悩と奮闘を描く。
  • クリエイティブジャンプ 世界を3ミリ面白くする仕事術
    4.2
    あらゆるスモールビジネスを志す人にオススメしたい! ――深津貴之(インタラクション・デザイナー) クリエイティブの力で逆境を突破する「非連続な思考」の技術とは? 東大在学中に起業、常識破りの打ち手で「ホテルめぐり」ムーブメントを興し、過疎地の旅館を再生させ、「泊まれる演劇」から産後ケアサービスまで展開する異能のZ世代経営者による初の本! ・ホテルの可能性を次々と拡張させた「アセットの再定義」法とは? ・「インサイトの深掘り」が生んだ、温泉旅館の逆転大ヒットプランの秘密 ・「指名買い」されるブランドをつくる“時代や土地の空気感”の言語化 ・「異質なものとマッシュアップ」する、常識を裏切るアイディア発想法 ・「どう発信するか」から「どう発信していただくか」の時代へ……etc 仕事をしていれば誰しもが、目の前に壁が立ちふさがり、悶々とするような状況に直面することがあるでしょう。でも時として、眼前高くそびえ立っていた壁を、魔法のようにふわっと軽やかに飛び越えていけることがあります。つい“魔法”という言葉を使ってしまいましたが、これは魔法でも奇跡でも偶然でもなく、ある思考回路をインストールすることで誰もが成し得る、再現性の高いメソッドなのです。 目の前の難題を突破していく不思議な力の正体――それが“非連続な思考”から生まれる「クリエイティブジャンプ」です。 ――「はじめに」より 「持たざる者」の最高の武器となるクリエイティブジャンプ――“小さなユートピアをつくり出す”驚きの仕事術がここに。
  • しをかくうま
    3.7
    1巻1,599円 (税込)
    第45回野間文芸新人賞受賞作 「東京都同情塔」が芥川賞を受賞して更なる注目を集める著者が、 ほとばしる想像力で描く、馬と人類の壮大な歴史をめぐる物語。 太古の時代。「乗れ!」という声に導かれて人が初めて馬に乗った日から、 驚異の物語は始まる。この出逢いによって人は限りなく遠くまで 移動できるようになった――人間を“今のような人間”にしたのは馬なのだ。 そこから人馬一体の歴史は現代まで脈々と続き、 しかしいつしか人は己だけが賢い動物であるとの妄想に囚われてしまった。 現代で競馬実況を生業とする、馬を愛する「わたし」は、人類と馬との関係を 取り戻すため、そして愛する牝馬<しをかくうま>号に近づくため、 両者に起こったあらゆる歴史を学ぼうと 「これまで存在したすべての牡馬」たる男を訪ねるのだった――。
  • 火輪の翼
    4.2
    期待の若手が描く圧巻、感動の中国歴史長編! 玄宗皇帝が政治を疎かにし国が乱れていた唐の時代、民を救うため安禄山と史思明が挙兵し、安史の乱が勃発する。だが戦は泥沼化し、国は疲弊する。絶大な人気を誇った力者の娘・呉笑星、史家の長男・史朝義、安家の次男・安慶緒は、命を賭して戦を終わらせようと誓うが――。胸熱の歴史エンターテインメント。
  • さよなら凱旋門
    4.0
    サラブレッド大河ロマン小説 現代→1916年。日本人騎手が「蹄鉄」に転生! フランスの凱旋門賞に出場した日本人騎手・藤晩夏は、レース中の落雷で異世界に転生してしまう! 口の悪い「蹄鉄」になった晩夏は、アラブ系の少年アリーの相棒として、ロンドン郊外からアメリカのケンタッキーへ、馬たちの成長を見守ることになった……。愛と裏切りと、狂気と堕落と執念と。さまざまな苦難と対峙して、世界的な名馬たちの誕生から、悲劇的な死に至るまで、アリーと晩夏は時代を走り抜ける。サラブレッドロマンあふれる大河小説!
  • 世界の最新メソッドを医学博士が一冊にまとめた 最強脳のつくり方大全
    4.1
    あなたの脳をスーパーチャージする方法。日々の「習慣」を変えれば、「脳力」は伸ばせる! 「自分史上最高の脳」になるための最新メソッドを「大全」にまとめた決定版! 「運動」「食事」「睡眠」「腸」「栄養」「性欲」「知力」「孤独」「幸福」... 科学によって証明された「脳にとっていいこと」を、この一冊ですべて網羅。 大人になってからの知力の「4分の3」は、環境や生活習慣で決まる。 仕事のパフォーマンスを最大化するには? 認知症の予防に大事なことは? ――「習慣」を変えれば「脳」も変わる。 ■脳トレは役に立たない。知力アップには「語学」と「ダンス」 ■知能が決まるのは、「遺伝」か? それとも「環境」か ■アルツハイマー病の原因となる変性は、35歳から起きている ■「ジム通いの都会人」より「羊飼い」の方が健康な理由 ■1日3食+おやつ、は人間の進化の歴史を無視している ■ヴィーガンの8割が疲れやすい理由。脳への恒久的ダメージも ■学習能力や認知機能は、腸内の善玉菌が関係 ■「孤独」は脳を縮ませる。「SNS孤立」にも注意 ■定期的なオーガズムが脳を活性化する―JUST DO SEX ■睡眠不足が、中高年期の認知機能に悪影響を与える ■一週間に150分の有酸素運動を。だが、長時間座り続けると帳消しに ■グリーン・ジム(登山、釣り、ハイキング、草刈りなど)もおすすめ ■ヨガ=心身一体化は、脳のデフォルト・モード・ネットワークに効果あり ■「不安」や「恐怖」にとらわれるな。脳の活動が低下してしまう...! アメリカ大統領の健康アドバイザーが本書を推薦!
  • 茶柱の立つところ
    4.0
    ありきたりな「いつもの暮らし」にも、ときどき小さな幸せがある コロナ禍前から半分隠居状態、同居の猫とも少々ディスタンスあり気味な関係。たまに出かけることもあるが、基本的にひとりで過ごす。事件と呼べるほどのことは何も起きない極めて平穏な日々。そんな生活の中でふと見つけた「茶柱」のような、ささやかな発見や喜びを綴ったエッセイ集。 インスタグラムに現れる動物にほのぼのし、絶景に縮み上がる。ベランダ菜園で生まれてきた野菜たちを親父気分で歓迎する。気のおけない先輩たちとの「婦人会」で、暑苦しくなくお互いを応援し合う。幼なじみとのバスツアーで「おつまみこんぶ」とバスガイドの素晴らしさを噛みしめる。キャットタワーが捨てられなくてひとり途方に暮れる――。日常を面白がろうとする姿勢から生まれた、ユーモアあふれる着眼点に思わずクスッと笑ってしまうこと間違いなしの一冊です。 【プロフィール】 小林聡美(こばやしさとみ) 1982年、スクリーンデビュー。以降、映画、ドラマ、舞台で活動。主な著書に『ワタシは最高にツイている』『散歩』『読まされ図書室』『聡乃学習』『わたしの、本のある日々』など。
  • うまいダッツ
    3.6
    とある高校の喫茶部。それぞれ好みのおやつを持ち寄る四人は、 不思議な噂を耳にする。 「うまい棒一本で、世界の秘密がわかるらしい」 それはただの都市伝説か、それとも――!? ゆる部活のメンバーがたどりついた「答え」とは。 「おやつ部」のメンバーが、世界の謎にゆるく挑む。 スナックをつまむ指先が光るのは、油のせいだけじゃない、かも。 おいしく楽しく、ときどき切ない5つの物語。 うまい棒一本で、世界の秘密がわかるらしい―― 学内で囁かれる噂の真相とは?(「うまいダッツ」) おばあちゃんが失くしたブローチを探すことになったおやつ部の面々。 探し物の過程で見えてきたものとは。(「チロル・ア・リトル」) お菓子当てクイズに参加することになった四人。 果たして、その勝敗はいかに。(「バカみたいにウケない」) SNS上の友達と気まずくなってしまったメンバー。 会いたくない彼女と会いたい彼女、それぞれの理由とは。(「それは王朝の」) 学年が上がり、初めてできた後輩。 しかし彼らは全員、妙にまじめで――。(「百年の愛」)
  • 酔いどれ卵とワイン
    3.6
    チーズ、中華カレー、ビール!やっぱり美味しい人気エッセイ最新刊 トーストの秘策に中華カレー名店、ウクライナの絵本の食べ物…美味しい工夫と食へのアンテナはさらにパワーアップ!大人気エッセイ。
  • 急がば転ぶ日々
    5.0
    超高齢化社会のオピニオンリーダー、待望の新刊! コロナ禍にも負けず、世界紛争にも絶望せず、 妻からの無視、教え子からの軽視にもめげず、笑いを絶やさぬツチヤ教授。 根気も勇気も元気もないが、落ち着きもない。 威厳を嫌い権威を笑うが、自信もない。 苦いコーヒーが苦手なのにブラックで飲むそのストイックな姿勢は 我らの理想だ!?  極上ユーモアエッセイ。 解説=荻野アンナ
  • カムカムマリコ
    -
    ギネス記録は通過点の大人気エッセイ コロナ感染爆発(パンデミツク)も2年目に入り、行動制限も緩和された。 となると、自粛中に溜まったマリコのエネルギーが一気に弾けるのは当然のこと。 ゴルフを再開し、太秦で女優としてドラマに出演、 人生二度目の東京五輪は聖火ランナーも務めて大いに楽しむ。 前だけを見て突き進む、マリコパワーに刮目せよ! 巻末に豪華対談2篇収録! ついに連載41年目に突入! ギネス世界記録、絶賛更新中! 聖火ランナー、相撲観戦、映画出演―― コロナ自粛期間を経て マリコ、再始動! 巻末に豪華2大対談を収録 1、「日本史に学ぶ! 『皇室の縁談』波乱万丈」 ×磯田道史(歴史学者) 2、「運命の一冊に出会うために」 ×藤原正彦(作家・数学者) ※この電子書籍は2022年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • あなたがひとりで生きていく時に知っておいてほしいこと ひとり暮らしの智恵と技術
    3.7
    生涯役に立つ、自立の心得 自立への第一歩となるひとり暮らし。衣食住、お金、安全など生き延びるための最初の3週間、生活に慣れてきた3か月、季節や環境のパターンに合わせる6か月、そして未来に目を向ける1年、生活を整える力が身につく。ベストセラー『「捨てる!」技術』著者による、進学や就職、結婚、別離など人生の転換期に役立つバイブル。 目次 はじめに――自立して生きていくあなたに 第1章 はじめの3週間 あなたが生き延びるために必要なこと ◆あなたを支える「食」について ◆心と身体を休められるようにすること ◆身なりを清潔に保つということ ◆健康を保つということ ◆お金を管理するということ ◆安全に暮らすということ 第2章 つぎの3か月 生活に慣れてきたら始めてほしいこと ◆家事のパターンについて ◆時間のパターンについて ◆お金のパターンについて ◆近所付き合いのパターンについて 第3章 これからの6か月 季節や環境に合わせて暮らすということ ◆季節の変化に合わせた部屋のしつらえ ◆冬の家事で注意したいこと ◆日本の季節の行事を楽しむ暮らし ◆生活環境について検討する 最終章 1年経ったら 生活しながら未来に向かって生きていく あとがき――母・辰巳渚のこと 長男・中尾寅彦 ※この電子書籍は2019年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 碁盤斬り 柳田格之進異聞
    4.2
    妻を想う男、父を信じる娘。誇りをかけた闘いの結末は!? 藩を追われ、貧乏長屋で暮らす柳田格之進。悲劇の真実を知った彼は、仇討ちを決意し……。草なぎ剛主演映画の小説を脚本家が自ら執筆。 映画『碁盤斬り』は、落語の演目として長く親しまれてきた「柳田格之進」を題材に、『日本沈没』『クライマーズ・ハイ』『凪待ち』などを手掛けてきた脚本家の加藤正人さんが、3年半の月日をかけて書き上げたストーリー。 この映画の世界を、加藤さん自身が小説として書き下ろしました。 登場人物の細かな心情の描写はもちろん、映画では描き切れなかった若き日の格之進の姿、また映画のラストの「その後」がしっかりと描かれており、小説好きの読者も十分に楽しめる作品です。 【あらすじ】 娘の絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らす柳田格之進。 彼は、身に覚えのない罪をきせられた上に妻も喪い、故郷の彦根藩を追われた身だった。 しかし、かねてから嗜む囲碁にはその実直な人柄が表れ、江戸で多くの知己を得る。 ある日、旧知の藩士により、彦根藩での悲劇の真相を知らされた格之進と絹は、復讐を決意する。 絹は仇討ち決行のために、自らが犠牲になる道を選び……。 父と娘の、誇りをかけた闘いが始まる!
  • 生きとし生けるもの
    4.0
    テレビ東京で2024年5月6日ドラマ放送! 主演:妻夫木聡 渡辺謙 独り身の作家・成瀬翔は転移性肝臓がんによる余命宣告を受ける。 オペに抗がん剤、つらいだけの治療……。 一方、ある事情で外科から内科に移り、妻子とも別れた主治医の佐倉陸は、成瀬の苦しみを丸ごと受けとめる。 人は生きて死んで最後に何が残るのか。二人の人生をかけた最後の旅が始まる。 誰しもの胸を熱くする感動傑作!
  • 茶の湯の冒険 「日日是好日」から広がるしあわせ
    4.5
    樹木さんはじめ茶道経験の全くない人達で、お茶の映画を作る!? 作家・森下典子が映画作りのプロ集団の現場に飛びこんだ!その愛おしくも激闘の日々を綴った「日日是好日」大人気シリーズの集大成。 ※この電子書籍は2021年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • いわいごと
    3.9
    麻之助、ついに後妻をとる――!? 江戸町名主のお気楽者の跡取り息子・高橋麻之助が、幼なじみで町名主を継いでいる色男・八木清十郎、堅物の同心・相馬吉五郎とともに、さまざまな謎ともめ事の解決に挑む、好評連作短篇シリーズ「まんまこと」第8弾。 かつて恋女房を亡くした麻之助。 彼のもとに、縁談が3つもやってきた! しかも、ひとりは江戸一と謳われる美人。そして、どの縁談も妙なところがあるようで……。 麻之助たちは、なぜ不思議な縁談ばかり集まったのか調べることに。 果たして、麻之助の縁談の行方は……。  他にも、相馬家が吟味方与力に昇進したり、高橋家の支配町が増えたりと、今回も麻之助たちは大忙し! 急展開の第8巻。 文庫解説・大矢博子 ※この電子書籍は2021年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • コモンの再生
    3.7
    知の巨人が語り尽くす、日本への刺激的処方箋 いつの間に、日本はこんなに生きづらい、貧しい国になってしまったのか? なぜ、こんなにデタラメな政治がまかり通る世の中になってしまったのか? その答え、実は「コモン」ですべて説明できるのです。 AIによる大量失業、富の一極集中、アンチ・グローバリズム、人口減少による高齢化と過疎化…… いよいよ限界を迎え、音を立てて軋んでいる資本主義。 その背景には、昔はどこにでもあったコモン(共有地)の喪失がある。 今こそ分断を超え、新しい共同幻想を立ちあげるときだ。 絶望の果てに光を見出す希望の書。 巻末に文庫版特別付録として、東京大学大学院准教授・斎藤幸平との対談「心地よい、新しいコモンについて語ろう」収録! 21世紀の新たな「囲い込み」を警戒せよ! そこには、ディストピアしかない──。 ・西部劇「シェーン」は「コモンの消失」という悲劇を描いていた ・「貧困は自己責任」と切り捨てる心理 ・「青年」も「旦那」も消え、子どもおじさん・おじいさんが出現 ・「一罰百戒」で委縮するテレビ局や大手メディア ・ディープ・フェイクの時代を生き抜くために ※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 白光
    4.1
    日本初のイコン画家・山下りん その情熱と波瀾の生涯! 明治13年にロシアに留学しイコンを学ぶ。一途さゆえ周囲と衝突し芸術と信仰のはざまでもがきながら生きた女性を描く感動長編。 「絵師になりたき一念どうにも抑え難く」茨城県笠間を飛び出した15歳の山下りん。東京で工部美術学校に入学を果たし、西洋画の道を究めようと決意する。ロシヤ正教の宣教師ニコライに導かれ、明治13年、聖像画制作を学ぶため帝政ロシヤに渡るのだが――情熱に従って生きた日本初のイコン画家を描く圧巻長編。解説・酒井順子 ※この電子書籍は2021年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 戴天
    4.5
    天に臆せず胸を張って生きる男たちを描く 唐・玄宗皇帝の時代。絶対的権力者に抗おうとする若者と、人に人らしからぬ生き方を強いる体制を糺そうとする若僧の、心熱き戦い。 時は玄宗皇帝下の唐、陽物を欠いた名家の貴公子・崔子龍(さいしりゅう)は、辺境民族の征伐に赴く唐軍に従軍し、宦官・辺令誠(へんれいせい)の策略にはまる。心酔する上官・高仙芝(こうせんし)を陥れた辺への復讐を誓う崔の前に現れた僧侶・真智(しんち)。権力闘争に翻弄される男達と、虐げられても強かに生きる女達が安史の乱を機に躍動する歴史大河小説。解説・瀧井朝世 ※この電子書籍は2022年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折
    4.4
    ”全身脚本家”驚愕の真実! 『羅生門』、『七人の侍』、『私は貝になりたい』、『白い巨塔』、『日本のいちばん長い日』、『日本沈没』、『砂の器』、『八甲田山』、『八つ墓村』、『幻の湖』など、歴史的傑作、怪作のシナリオを生み出した、日本を代表する脚本家・橋本忍の決定版評伝。 著者が生前に行った十数時間にわたるインタビューと、関係者への取材、創作ノートをはじめ遺族から譲り受けた膨大な資料をもとに、その破天荒な映画人の「真実」に迫る。 目次 序 鬼の詩 一 山の章 二 藪の章 『羅生門』 三 明の章 『生きる』『七人の侍』 四 離の章 『蜘蛛巣城』『夜の鼓』『女殺し油地獄』『風林火山』 五 裁の章 『真昼の暗黒』『私は貝になりたい』 六 冴の章 『切腹』『仇討』『侍』『日本のいちばん長い日』『上意討ち』『首』 七 血の章 『張込み』『ゼロの焦点』『人斬り』『黒い画集 あるサラリーマンの証言』『砂の器』 《特別インタビュー》山田洋次の語る、師・橋本忍との日々 八 計の章 『人間革命』 九 雪の章 『八甲田山』 十 犬の章 『八つ墓村』『幻の湖』 十一 鬼の章 『愛の陽炎』『旅路 村でいちばんの首吊りの木』『鉄砲とキリスト』『天武の夢』 橋本忍 脚本映画一覧
  • 望月の烏 八咫烏シリーズ10
    4.2
    1巻1,700円 (税込)
    若き金烏の新たな后選びに波乱の予感――。 累計200万部突破&2024年4月よりアニメ放送スタート! 大人気異世界ファンタジー「八咫烏シリーズ」待望の最新作。 絶対権力者・博陸侯の後ろ盾のもとで、 新たに異世界〈山内〉を統べる金烏代となった凪彦。 その后選びのため、南北東西の大貴族の家から選ばれた、 四人の姫君たちが、宮中での〈登殿の儀〉へと臨む。 しかし下級官吏として働く、絶世の美姫の存在が周囲を――。
  • デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界
    3.8
    村上さんが愛してやまないジャズ・レコードについて語る極上のエッセイ 「僕の大好きなジャズ・レコード188枚のことを書きました」 チャーリー・パーカー、カウント・ベイシー、ビリー・ホリデイ、スタン・ゲッツ……ジャズの黄金時代に数多くのジャケット・デザインを手がけた伝説的アーティスト、デヴィッド・ストーン・マーティン。彼がデザインしたレコードを敬愛し蒐集してきた村上さんが、所有する盤すべてをオールカラーで紹介。 手にとって見ているだけで素敵な音楽が聞こえてくる、極上のジャズ・エッセイ。
  • 幽霊健診日
    -
    「幽霊」シリーズ記念すべき第30作目! 男やもめの敏腕刑事・宇野は、女子大生の彼女・夕子との ディナーデート中に貧血で倒れてしまう。 運ばれた病院には、「当直の医師に恨まれている。 殺される前に病院を変えてほしい!」と医者に詰め寄るカップルがいた。 翌日、案の定起こった殺人事件。 だが、殺されたのは全く関係のないはずの女性医師で……!? 悲しいピアノの旋律が呼び起こす、事件の真相とは。 人に追われる中学3年生の少女と寄宿制学校の謎を解く「壁を越えて」や、 絵の中に描かれた”死んだはずの女”を探す「展覧会の絵」など、 ユーモアあふれるミステリ7編を集めた一冊。 赤川次郎ミステリーの最先端を、ぜひ味わってください!
  • 令和元年の人生ゲーム
    4.0
    「まだ人生に、本気になってるんですか?」 この新人、平成の落ちこぼれか、令和の革命家か――。 「クビにならない最低限の仕事をして、毎日定時で上がって、そうですね、皇居ランでもしたいと思ってます」 慶應の意識高いビジコンサークルで、 働き方改革中のキラキラメガベンチャーで、 「正義」に満ちたZ世代シェアハウスで、 クラフトビールが売りのコミュニティ型銭湯で…… ”意識の高い”若者たちのなかにいて、ひとり「何もしない」沼田くん。 彼はなぜ、22歳にして窓際族を決め込んでいるのか? 2021年にTwitterに小説の投稿を始めて以降、瞬く間に「タワマン文学」旋風を巻き起こした麻布競馬場。 デビュー作『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』のスマッシュヒットを受けて、 麻布競馬場が第2作のテーマに選んだものは「Z世代の働き方」。 新社会人になるころには自分の可能性を知りすぎてしまった令和日本の「賢すぎる」若者たち。 そんな「Z世代のリアル」を、麻布競馬場は驚異の解像度で詳らかに。 20代からは「共感しすぎて悶絶した」の声があがる一方で、 部下への接し方に持ち悩みの尽きない方々からは「最強のZ世代の取扱説明書だ!」とも。 「あまりにリアル! あまりに面白い!」と、熱狂者続出中の問題作。
  • 似合う服だけ着ていたい 幸せを呼ぶ「名刺服」の見つけ方
    3.5
    洋服選びもクローゼット整理も、もう迷走しない! コーディネートのカウンセリングはもちろん、ショッピングや美容室への同行、自宅のクローゼットチェックやメイクレッスンまで行って、17年間で約3万人の人生を変えてきたパーソナルスタイリストが、自分らしい装い=「名刺服」で気持ちよく生きるための「似合わせテク」を大公開。 クローゼットを「収納場所」から「ワクワクする場所」に! 「週刊文春」連載コラムを書籍化。 *クローゼットの中の何を処分して、何を買い足せばいいの? *ヌケ感、こなれ感ってどうすれば身につくの? *おしゃれに見えるテッパンの色の組み合わせが知りたい! *年を重ねても、ジーンズを格好よく穿きこなすには? ……ほか、大人のファッションのお悩みをすっきり解決! 霜鳥メソッドで幸せになった人々の素敵なエピソードもたっぷり収録。 この月には何を準備すればいいか一目でわかる「1年間のファッション・スケジュール表」、自身や家族の定年を機に片付けをしたい人必読の「65歳からのクローゼット整理術」のページも。  人生100年時代のバイブル! 第1章 「似合う」を見つけるテクニック教えます 第2章 春夏秋冬、おしゃれな大人の年間スケジュール 第3章 クローゼットを見れば人生がわかる スペシャル企画 65歳からのクローゼット整理術
  • 池田大作と創価学会 カリスマ亡き後の巨大宗教のゆくえ
    4.0
    平和の使者か、俗物か? 誰よりも人の心をつかんだ男の魅力に迫る 日本最大の新宗教、創価学会の池田大作名誉会長が2023年11月15日に95歳で死去した。 創価学会内で「永遠の師匠」とされる池田は、さまざまな毀誉褒貶に彩られた人物だった。 「貧乏の横綱」と自嘲するほど赤貧の出身ではあったが、1960年に32歳の若さで第3代創価学会会長に就任。以降、親しみやすい人柄と巧みな弁舌を武器に組織拡大に邁進し、会員世帯数827万(公称)もの信者を獲得するに至る。さらには公明党を創設し、念願の政界進出を果たした。 一方で、強引な折伏によって各地でトラブルが発生した。また、政教一致と受け取られかねない創価学会の主張は世論の大きな反発を招いた。ついには政教一致路線を公式に撤回せざるを得なくなる。以降、創価学会は「世界平和」を掲げ、池田は「平和の使者」としての顔を前面に打ち出すようになった。 組織内の権力闘争も波紋を呼んだ。創価学会はもともと日蓮正宗の信徒団体から生まれたにもかかわらず、日蓮正宗とは泥沼の争いを繰り広げ、最終的に創価学会は破門されてしまう。 それでも創価学会は、池田のカリスマ性によって求心力を保ち、創価学会は次第に「池田ファンクラブ」の様相を呈して行く。 しかし2010年以降、高齢の池田は表舞台から姿を消し、創価学会は「集団指導体制」に移行。池田の直接指導なしでも運営できる態勢になった。 池田を軽んじ醒めた目で創価学会を見る宗教2世3世の増加、選挙活動における集票力の低下、さらには会員の高齢化……池田大作とはいったい何だったのか? そして、ポスト池田の創価学会はどうなるのか――?
  • 『RRR』で知るインド近現代史
    4.3
    極上のエンタメ映画で学ぶ激動のインド近現代史 劇中歌「ナートゥ・ナートゥ」の“超高速ダンス”が話題となり世界的に大ヒット、2023年のゴールデングローブ賞、アカデミー賞歌曲賞を受賞したインド映画『RRR』。 1920年代のイギリス領インド帝国を舞台に、英国軍にさらわれた妹を取り戻すために立ち上がったビームと、大義のために英国政府の警察官となったラーマという2人の男の立場を越えた友情を、ド派手なアクションとVFX、歌とダンスで描いている。しかしこの『RRR』、極上のエンタメ作品と見えて、じつは随所に歴史的、政治的な映像と意匠が散りばめられている。 ストーリーの下敷きとなった古代インドの二大叙事詩『ラーマーヤナ』と『マハーバーラタ』とは何か? 主人公2人は実在の解放闘争の部族指導者をモデルとするが、実際どんな人だった? 総督夫妻らイギリスを徹底的に悪役として描くことに表われた現在のヒンドゥー・ナショナリズムの高揚とは? 劇中で印象的に使われる(現在の国旗とは違う)旗の由来、エンドロールの背景に次々現れるチャンドラ・ボースら8人の解放闘争の英雄たち、そして何故そこに“国父”ガンディーがいないのか? などなど。 『RRR』に秘められた意味と背景を解説しつつ、アカデミー賞9部門受賞の『ガンジー』や『ムトゥ 躍るマハラジャ』などこれまでの数々のインド映画にも触れ、映画でインド近現代史が学べる一冊。
  • 福田恆存の言葉 処世術から宗教まで
    4.5
    戦後日本を代表する知識人“最後の講演”初の書籍化! ゴマはうまくすれ 近代化に呑まれるな エゴイズムを肯定しろ 世界一流だった陸軍、海軍がどうして戦争に負けたのか 人生はエゴとエゴとの賃借関係 理想家は現実世界に適応できない 日本では民主主義が運営できない 状況を読む深さで勝負は決まる 国家意識がない日本人 家族にも想像力、演出力が必要 アメリカの目的は敵の排除だけ 「愛」と「理解」は全く別問題 神様との付き合い方 戦後を代表する知識人である福田恆存は、近代化の弊害を問い続けた。 その思想のエッセンスが詰まった「伝説の名講演」を初の活字化! 保守派の知識人が問う「君たちはどう生きるか」――。
  • 中国「戦狼外交」と闘う
    4.7
    日本外交よ、中国の恫喝に屈するな! 櫻井よしこ氏絶賛! 「国益の前に立ちはだかる勢力と果敢に闘った、あっぱれな外交官の血風録」 かつて毛沢東は「政権は銃口から生まれる」との名言を残した。 中国共産党は「力」の信奉者であり、「民主」「平和」といった理念は通じない。 とりわけ習近平政権では、外交にかかわる党幹部が公式の席で日本を含む西側陣営を罵倒、攻撃することが常態化している。 それに対して、日本政府は何ら手を打てずにいた。 いわゆる「チャイナスクール」と呼ばれる親中派外交官らは、逆に中国におもねるような行動をしていたほどだ。 だが、2023年までオーストラリア大使を務めた山上信吾氏は、中国からの恫喝に敢然と立ち向かった。 日米豪を結束させ、中国に対抗する安全保障枠組み(クアッド・日米豪印戦略対話)のために奔走する。 中国は山上大使にありとあらゆる攻撃を仕掛ける。 発言の揚げ足取りや人格攻撃、いわゆる「歴史カード」を持ち出した牽制、さらには親中派ジャーナリストを使ってのネガティブキャンペーン……。 だが、山上大使は売られたケンカには「倍返し」で応じる。 反撃の方針は、「冷静かつ客観的な視点からの反論で、オーストラリアの一般国民を味方につける」「相手(中国)と同じレベルの土俵には乗らない」。 剛毅な姿勢は次第に評価され、豪州政府内に共感が広がっていく。 最後に、「国際社会で通用する人間であるための心がけ」をわかりやすく提示してくれる。 政府だけでなく、民間レベルでも中国による圧力や恫喝にたじろいでしまう日本人が多い中、中国に負けないためのお手本ともいえる作品である。
  • 解散ノート
    4.5
    BiSH解散まで、リアルタイムで綴った生の記録 絶大な人気を誇りながら、2023年6月29日をもって解散したガールズグループBiSH。彼女たちが「解散宣告」された2019年11月22日から、東京ドームを超満員にしたラストライブまでの3年半の日々を、メンバーの一人モモコグミカンパニーがリアルタイムで、つぶさに書き留めていた。 小説を2作、エッセイを2作、作詞は17曲担当し、現在も幅広い活動を続ける彼女が、大きな苦悩と喜びに満ちた3年半を赤裸々に綴った、等身大の生の記録。
  • 八秒で跳べ
    3.8
    1巻1,800円 (税込)
    ふたりが出会った夜から何か変わりはじめる――〈青春〉の化学反応を目撃せよ! 春高バレーの予選まであと数日。宮下景が所属する明鹿高校男子バレー部は、6月のインターハイ予選で初めて県の準決勝まで進んだ。チームを引っ張るのは、同学年の2年生エース置久遊晴。「いまのチームなら全国も目指せる」と、3年生3人が引退をせずにチームに残り、景、梅太郎らのレギュラーメンバーで、夏に敗れた全国常連の強豪校・稲村東と戦うことになるはずだった。 けれど……あの時。まずい、と思ったときにはすでに体勢が崩れ、足首から下が、ぐにゃりと曲がっていた。勝負の稲村東戦へ代わりに出場にすることになったのは、中学時代からのクラスメイト北村。実は大会後、北村が退部届を出すつもりでいたことを、景だけは知っている。だからこそ「勝手にしてくれ」と思ってしまった。そしてあの日から、何か歯車が狂いはじめる。 一方、怪我をする前夜、高校のフェンスを乗り越えようとしていた真島綾。それに驚いて自転車から転んだ景は足首を痛めていた。そのことに責任を感じているらしい真島に、景はバレー部のポスターを依頼し、連絡を取り合うようになる。圧倒的な画力で学園祭のポスターも手掛けた真島には、しょっちゅう高校を休みがちで、実は親友にしか明かしていない秘密があった。 景の側にいつもあったバレーボール、真島の側にいつもあった漫画。それぞれが楽しくて、ずっと続けてきたはずなのに、いつから苦しくなってしまったんだろう!? 自分の居場所が見つけられず、前に進めずにいるふたりの想いは交差しながらも、遂にクリスマス前夜に止まっていた時間が流れ出す――。
  • K+ICO
    3.8
    1巻1,700円 (税込)
    孤独な男女が出会う時、何かが起きる ウーバーイーツの配達員をしているK。TikTokerをしている女子大生のICO(イコ)。巨大な「システム」の中に生きる二人の人生が交錯する時、何かが動きはじめる。実力派作家がデビュー10周年に放つ、渾身作。 ラランド ニシダさん、金原ひとみさん、窪美澄さん絶賛! 「まだ見ぬ誰かとの数奇な巡り合わせはインターネットに操られる。ITは我々を孤独にさせてくれない」(ラランド ニシダさん) 「上田岳弘は、こんなにも抽象の世界から、具体の力を行使する」(金原ひとみさん) 「うんざりするような世界でも、私は誰かと繋がっていたい。そんな欲望を肯定してくれたこの小説は、限りなくせつなく、そしてやさしい」(窪美澄さん)
  • 中野のお父さんと五つの謎
    4.0
    あの文豪の、こんな謎も、お父さんが解決! 高校国語教師の父と体育会系文芸編集者の娘の“名探偵コンビ”が、 本や小説に潜む「謎」に挑む人気シリーズ第4弾。 「日常の謎」の名手であり〈本の達人〉による5編。 【収録作品】 ●漱石と月 英国留学中の漱石が〈I love you〉を〈月が綺麗ですね〉と翻訳したのは 根拠のない都市伝説のようなもの。だがそのエピソードは独り歩きして、 多くの作品に影響を与えている。 いったいどうして、〈I love you〉と〈漱石〉が〈月〉に繋がるのか……。 ●清張と手おくれ 『点と線』といえば大ベストセラーにしてロングセラー、 松本清張の代表作のひとつだが、 本格ミステリファンからは「失敗作」だと評判が悪い。 『点と線』にまつわる知られざるエピソードとは? ●「白波看板」と語り 鬼平シリーズ前に初めて長谷川平蔵が登場したのは短編「白波看板」。 この作品はかつて、三遊亭圓生が人情噺として口演していたという。 そこに見られる言葉の“改変”。 これは作家によるものか、あるいは噺家の独断か……。 ●煙草入れと万葉集 若き日の圓生の間違いを指摘した久保田万太郎。 その間違いとは、“十二煙草入れ”についてだった。 どうやらその昔、“十二煙草入れ”というものがあったようだ。 しかしいったい、十二煙草入れとはどういうものなのか?  ●芥川と最初の本 敬愛する漱石の本に使われていた書家を、自身の初めての本『羅生門』にも 起用したいと考えていた芥川龍之介。 その思いが強く表れた装丁はどういうものだったのか。
  • トヨタ 中国の怪物 豊田章男を社長にした男
    4.3
    トヨタ最大の秘密を知る男の「告白」 企業人の“業”を描く児玉博さんの今作は、トヨタの中国事務所総代表だった服部悦雄氏が主人公です。服部氏は、「低迷していたトヨタの中国市場を大転換させた立役者」であり、「トヨタを世界一にした社長、奥田碩を誰よりも知る男」であり、何より「豊田家の御曹司、豊田章男を社長にした男」として、自動車業界では知る人ぞ知る人物。トヨタをモデルにしたベストセラー小説『トヨトミの野望』の作中にも、服部氏は「中国の怪人」として仮名で登場します。 服部氏は戦争中に生まれ、27歳まで家族とともに中国にとどまりました。文化大革命では、原生林での強制労働など、日本人ならではの苦難を体験します。 帰国後、トヨタに入社。アジア地域の担当を命じられ、トヨタ中興の祖である豊田英二と上司の奥田碩の目に留まり、服部氏はみるみる頭角を現します。 実はトヨタは、中国への進出が遅れたために中国政府から自動車生産の許可が下りず、90年代に世界の他メーカーに大きく引き離され、ドン底の状態に陥っていました。奥田碩会長は、創業家御曹司の豊田章男を中国本部本部長に据え、中国市場の建て直しを命じるのですが、そこには章男が失敗すれば、豊田家をトヨタの経営から外すことができる、という奥田の深謀遠慮がありました。そこで、豊田章男が頭を下げたのが服部氏でした。奥田の最側近でもあった服部氏は、トヨタ中国事務所総代表としていかなる決断を下したのか……。 服部氏の初のロングインタビューを元に、トヨタの中国進出と、豊田家世襲の内幕を赤裸々に描いた圧巻のノンフィクションです。
  • 人魚のあわ恋
    4.3
    「わたしの幸せな結婚」シリーズ累計800万部 顎木あくみの帝都を舞台にした新シリーズ始動! 夜鶴女学院に通う天水朝名16歳。 手首に浮かんだ痣のために家族から虐げられていた。女生徒たちが新しく赴任する美男子の国語教師・時雨咲弥の話題に花を咲かせる中でも、ひとり距離を置く。 そんな朝名に思いがけない縁談が舞い込む。薬問屋を営む天水家に好都合な話で……。 帝都を舞台に新たな和風恋愛ファンタジーが始まる!
  • あんちゃん
    4.0
    夢と野心をもって江戸に出てきた男は、商人として成功するが…… 長年連れ添った夫婦のすれ違い、出世と引き換えに大切なものを失った男……現代人の心を動かす、珠玉の七編を収録した時代小説集。 貧しい百姓の末っ子として生まれた捨松は、故郷の下野(しもつけ)を飛び出し一人江戸へ上る。十数年後、捨松は商売で成功するものの、兄との再会を機に「大切なもの」を失ったことに気づく――表題作「あんちゃん」のほか、夫婦のすれ違いや恩師への慕情など、姿勢の人々の心の機微を直木賞作家が丹念に描く。ほろ苦くも優しい短編集。 ※ 単行本 2010年5月刊 文春文庫版 2013年4月刊 文春文庫新装版 2024年2月刊 この電子書籍は文春文庫新装版を底本としています。
  • double~彼岸荘の殺人~
    3.6
    幽霊屋敷に超能力者たちが集結! 傑作ホラーミステリ 本年度最高のホラーミステリ登場! 洋館で繰り返された残虐な事件…… うごめく恐怖、悲しい記憶から 私たちは逃れられるのか? 少女の頃に念動力で世間を騒がせて以来引きこもるようになった紗良を、幼馴染のひなたは見守ってきた。しかし紗良の噂を聞きつけた富豪から「幽霊屋敷」の謎を解き明かして欲しいとの依頼が入る。屋敷にはテレパス、サイコメトリストら超能力者が呼び寄せられていた。二人を待ち受ける恐怖の日々。書き下ろしホラーミステリ。 カバー画・雪下まゆ
  • 悪将軍暗殺
    4.0
    片腕を失った少女には、全てを見通す“目”があった 襲撃によって父と生き別れ、片腕を失った少女・小鼓。生き残るために戦う中で、彼女は本当の敵は誰なのかに気づく。渾身の歴史小説! 足軽の父と暮らす少女、小鼓(こつづみ)の日常は、都から来た高僧・義圓(ぎえん・後の足利義教)の襲撃により奪われた。左腕を失い父と生き別れた小鼓は、やがて自分に“軍略の才”がある事に気づき……。数多の戦場を仲間たちと駆け抜けながら、小鼓は京を「万人恐怖」で支配する義教への復讐を誓う。著者渾身の傑作歴史小説! 解説・天野純希 ※ 単行本『千里をゆけ くじ引き将軍と隻腕女』2021年3月刊 文春文庫版『悪将軍暗殺』に改題 2024年2月刊 この電子書籍は、文春文庫版を底本としています。
  • 大盛り! さだおの丸かじり 酒とつまみと丼と
    5.0
    タコからサクランボまで、丸かじり42冊をよりぬきで 「うまい、まずい」無しでここまで書ける? 累計360万部の大人気食べ物エッセイ「丸かじり」シリーズ傑作選。前人未踏の面白さ。 食べ物エッセイの金字塔・丸かじりシリーズ。1994年刊行の『タコの丸かじり』から最新刊『サクランボの丸かじり』まで、計42巻か ら選りかじった文庫傑作選。「下から目線」でスルドク見抜くのは、誰もが見慣れた食卓にある、誰も気づかないこの世の真理なのだ。 解説再録・逢坂剛/椎名誠/ラズウェル細木/平松洋子/荻原浩
  • 罪人たちの暗号 上
    3.0
    北欧の人気ミステリー・シリーズ第2弾! ミーナら特捜班を嘲笑うように連続する誘拐殺人。次の犯行はいつ? ストックホルムを舞台に犯人との頭脳戦が始まる。 ストックホルム警察特捜班に届いたのは幼児誘拐事件の報告だった。白昼堂々、保育中の子供を連れ去るという大胆な手口。過去の少女誘拐殺人との類似から特捜班は最悪の事態を想定するも、捜査は難航。刑事ミーナは2年前に捜査協力を仰いだメンタリスト、ヴィンセントに接触する。 極端な潔癖症の刑事ミーナと、「数字」に執着する心の偏りを持つメンタリスト、ヴィンセント。互いに惹かれ合う二人が挑むのは連続児童誘拐という卑劣な犯罪です。別れ別れだったミーナの娘も登場、事件捜査のみならず特捜班の面々の「秘密」からも目が離せない快作です。
  • 妻と私・幼年時代
    -
    慶子、君はやっぱりここにいたじゃないか、 ずっとぼくと一緒にいてくれたじゃないか 日本中を涙で濡らした愛妻看取りの記がいま甦える! 四十年以上連れ添った妻に下った末期癌の診断。告知しないと決め、夫・江藤淳は渾身の看護を続ける。視力の衰え、呼吸困難など病状は進み、診断から約九ヶ月後に臨終を迎えた。自身も重篤な病に冒されるが、気力を振り絞って夫婦最期の日々を記した手記「妻と私」は翌春雑誌に発表され、大きな話題を呼んだ。が、同年夏の雷雨の日、あまりにも有名な遺書をのこし自裁。絶筆となった「幼年時代」、石原慎太郎ら同時代人の追悼文も採録。解説・與那覇潤 目次: 妻と私 幼年時代 追悼 江藤淳氏を悼む 福田和也 江藤淳記 吉本隆明 さらば、友よ、江藤よ! 石原慎太郎 江藤淳年譜 武藤康史編 解説 批評家の最後の闘争 與那覇潤 江藤 淳(えとう じゅん) 1932年、東京生まれ。文藝評論家。慶應義塾大学文学部英文科卒。在学中の56年に『夏目漱石』を上梓。58年に『奴隷の思想を排す』、59年に『作家は行動する』を発表し、評論家としての地位を確立する。『小林秀雄』『成熟と喪失』『近代以前』などの文藝批評のみならず、『海舟余波』『漱石とその時代』などの評伝、『海は甦える』などの史伝も執筆し、『一九四六年憲法――その拘束』『閉された言語空間』など、米国が作った戦後憲法や日本の言説空間を鋭く批判する仕事も続けた。99年没。 ※この電子書籍は、2001年7月に文藝春秋より刊行された文庫をもとにした文春学藝ライブラリー版(2024年2月刊)を底本としています。
  • チワワ・シンドローム
    3.5
    1巻1,599円 (税込)
    「弱くなりたいと思うのって、そんなに悪いことですか?」 若い世代から厚い信頼を集める著者が、〈弱さ〉アピールのはびこる 現代のリアルを優しくあぶり出す会心の一作! ■あらすじ ある日、知らない間に “チワワのピンバッジ” が付けられていたという 呟きがネットに溢れた。その数、なんと800人以上! 主人公・琴美の想い人も、被害者のひとりだった。 〈チワワテロ〉と呼ばれるこの奇妙な事件の直後、彼は姿を消してしまった。 「僕のことはもう信じないで」とメッセージを残して――。 どうして彼は姿を消したのか? 琴美は、親友で「全肯定インフルエンサー」のミアとともに、 彼の失踪とチワワテロの謎を追いはじめる。 炎上時代の本音に迫るリアルタイムストーリー!
  • 自刻像
    3.3
    家族、映画、事件。赤裸々な告白 「次の生き方を模索するために、過去の自分に会う旅をしました。」(著者のことば) 2020年9月に大麻取締法違反容疑で逮捕されて以降、活動を自粛してきた俳優・伊勢谷友介の語り下ろし. 映画復帰第1作となる『ペナルティループ』が2024年3月に公開されるのを前に、これまで歩んできた人生の様々な場面(シーン)について、率直に語った。 幼少時代を過ごした北海道・函館の記憶、東京芸大入学、沖縄・渡嘉敷島やインドへの旅、複雑な家庭環境、齢の離れた異母兄・山本寛斎氏との交流、映画にかける思い、東日本大震災の際の活動、そして事件について。 自ら語ったさまざまなエピソードから、ひとりの人間の像が刻まれていく――そんな一冊だ。 【著者のことば】 「個の命は種の存続の為にある」ことに気がついてから、地球上で唯一、自らの未来を壊す生物である愚かな我々人類と、その社会の変革のイメージを育み、行動に変えることが僕の人生でした。それが出来なくなった今、次の生き方を模索するために過去の自分に会う旅をしました。他人や社会のために生きるのではなく、自分のための時間の使い方を探しに、過去の自分と向き合う旅です。お付き合いいただければ幸いです。
  • 死刑囚になったヒットマン 「前橋スナック銃乱射事件」実行犯・獄中手記
    3.0
    前代未聞の凶悪事件はなぜ起きたのか? 2003年、暴力団抗争により一般人3人の 尊い命が奪われた「前橋スナック銃乱射事件」。 前代未聞の凶悪事件はなぜ起きたのか? 実行犯の死刑囚が綴る衝撃の手記! 目次 はじめに  第一章 嚆矢――手記1 解説 住吉会幸平一家と当時の捜査――「時代を象徴する大事件です」(元組対四課管理官・櫻井裕一氏) 第二章 失態――手記2 解説 佐川自宅襲撃の真相――拳銃が暴力団にとって身近なものに 第三章 覆水――手記3 解説 警視庁が見た「平成の殺人鬼」矢野――「ヤクザではなくテロリストだ」(櫻井氏) 第四章 乱射――手記4 解説 判決文から読むスナック銃乱射事件――三回矢野に襲撃中止を訴えた小日向/四人の被害者/遺族の悲痛な思い 第五章 潜伏――手記5 解説 なぜフィリピンへ逃げたのか?――暴力団と?がるブローカーの存在 第六章 逮捕――手記6 解説 自白、そして再審請求へ――家族への謝罪の道を選ぶ/単なる「使い勝手のよい部下」にすぎなかった/地下鉄サリン事件の林郁夫との共通点 第七章 謝罪――手記7 解説 泣いた裁判長――元妻とも連絡が途絶える おわりに 元ヤクザの過去を持つ進藤龍也牧師に聞く キリスト教の洗礼を受けて 小日向から届いた礼状、そして 「遺言状」 確定死刑囚・小日向将人をめぐる住吉会幸平一家矢野睦会が起こした事件年表
  • キスに煙
    3.8
    あいつが殺したのだろうか――。  愛した人は、殺人者かもしれない――。 かつてフィギュアスケーターとして活躍し、引退後はデザインの仕事をする塩澤。 彼と好敵手として競り合い、今もトップスケーターの地位にある志藤。 互いに、自分の持たないものを持つ相手として意識し続ける二人だが、塩澤にはライバル心だけではない、ひた隠しにするもうひとつの思いを抱き続けていた。 ある日、塩澤の昔の恋人であり、志藤とは犬猿の仲であったコーチのミラーが転落死したとのニュースが入る。孤高のスケーターで敵も多かったミラーの死は、周囲に動揺をもたらす。あいつ、殺されたんじゃないか? 火のない所に煙は――とばかりに広がる不穏な噂に搦めとられるように、塩澤と志藤は互いにこれまでとは違う視線を向けるようになる。 告げるだけで重荷になると秘めた恋心、自分のために罪を犯したのではという疑心。二つの感情の狭間で、互いを守るための選択とは――。 『花束は毒』の著者が放つ、もうひとつの究極の選択! 恋心か、疑心か。あなたは正しい選択ができますか?
  • 昭和怪事件案内
    完結
    4.0
    〈どくいり きけん よんだら 死ぬで〉 グリコ・森永、阿部定、三億円、よど号、口裂け女……。昭和の御世を彩った有名すぎる怪事件の「局所」に切り込む、前代未聞のコミック事件簿!? 舞台は週刊誌編集部。新人男性記者と先輩女性記者がコンビを組み、昭和の時代に起きた怪事件の、セピア色に染まった“真相”に迫ります。 昭和元年(大正15年)12月25日に起きた「新元号誤報事件」から始まり、「阿部定」「津山30人殺し」など戦前の猟奇事件、「帝銀」「下山」など占領期の難事件、「三億円」「グリコ・森永」など未解決事件、「口裂け女」「エリマキトカゲ」など珍事件まで、64年にわたる昭和の御世に起きた怪事件を総ざらい。珍事件、怪事件、未解決事件でたどる昭和グラフィティ! 『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』シリーズの著者ドリヤス工場の最新刊。本作は、文豪たちの仰天エピソードを盛り込んだ文壇事件簿『文豪春秋』の続編という体裁でもあります。 【本書で取り上げる昭和の怪事件30】 光文/煙突男/大森銀行ギャング/白木屋火災/忠犬ハチ公/阿部定/恋の樺太逃避行 /津山三十人殺し/ひかりごけ/接吻映画/帝銀/下山/金閣寺放火/アナタハンの女王 /太陽族/南極犬タロとジロ/永仁の壺/名張毒ぶどう酒/金嬉老/三億円/よど号/目玉男/グアム島の横井さん/あさま山荘/金大中/ロッキード/口裂け女/グリコ・森永 /エリマキトカゲ/机「9」文字
  • なんでこうなるの 我が老後2
    4.0
    「よしッ、この家をぶッ壊そう!」古稀を前に、愛着こもる我が家の改築を思い立つ。沈滞鬱鬱たる気分を粉砕せんとするこの心意気を見よ! 日々舞い込む珍妙な登場人物、事件の連続。相手がヘンなのか、呼び寄せるこっちがヘンか。はたまた運命か、宿命か。ああ、なんでこうなる? 娘、孫、犬、鳥たちとともに、世の憂さなど吹き飛ばす! 2024年映画公開の『九十歳。何がめでたい』に連なる、痛快抱腹老後エッセイシリーズ第2弾。 解説・池上永一 ※この電子書籍は1998年9月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
  • まだ生きている 我が老後6
    3.0
    「愛子女史って、ホント、素朴な人なんですねぇ……純情っていうのかな?」と青年ーいや若造はいった。「ほとんど、カワイイといつてもいいほどで」私は黙った。ああ、と長歎息する思いだった。この私がカワイイ?こんな若造にそういわれる日がくるとは! 2024年映画公開の『九十歳。何がめでたい』に連なる、痛快抱腹老後エッセイシリーズ第5弾。 ※この電子書籍は2009年9月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
  • 我が老後
    3.0
    「十一月がくれば私は満六十七歳になる。」――妊娠中の娘から2羽のインコを預かったのが受難の始まり。けたたましく啼くわ人の耳は齧るわで、平穏な生活はぶちこわし。一難去ってまた一難。今度は娘が持ち込んだ仔犬に安眠を妨げられる。揚句の果てに、孫のお守りだと? もう、ええ加減にせえ! ああ、我が老後は日々これ闘いなのだ。 2024年映画公開の『九十歳。何がめでたい』に連なる、痛快抱腹老後エッセイシリーズ第1弾。 ※この電子書籍は1997年3月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
  • 南の島のティオ
    4.1
    小さな南の島に住むティオと出会った人々を中心に、つつましくも精神的には豊かな島の暮らしをさわやかに描く。 お父さんとティオが経営しているホテルに絵はがき屋さんがやってくる。島やホテルの風景の絵はがきをお客さんが買って手紙を出すと、もらった相手は、どうしてもこの景色をみたくなる。だから、このホテルに必ず人を連れてくるはがきなのだという。 この夢のような話を信じたティオに、絵ハガキ屋さんが最後におまけにくれた一枚とは? 花火で「空いっぱいの大きな絵」を描いた黒い鞄の男などの個性的な人々とティオとの出会いを通して、つつましさのなかに精神的な豊かさに溢れた島の暮らしを爽やかに、かつ鮮やかに描き出す連作短篇集。第41回小学館文学賞受賞した作品に、「海の向こうに帰った兵士たち」を加えた増補版。解説・神沢利子 ※この電子書籍は2010年11月に文藝春秋より刊行された増補版文庫を底本としています。
  • それからどうなる 我が老後5
    -
    齢80を前にホテルで昏倒。「佐藤愛子、しっかりしろ!」と自らに気合を入れ、直立不動の見事な昏倒であった。以来、血圧測定が日課となるも、高低激しく、いったいどの数値が正しいのか。血圧計に対してもムラムラと……。長生きがそんなにめでてえか、と呟く。穏やかなる老後とはいまだ無縁、自称「大佐藤」、まだまだ吠えます! 67歳を目前に書き始めた「我が老後」。傘寿を迎えても気合と気概で怒り続ける日々である。痛快過激な老後の身辺雑記。 2024年映画公開の『九十歳。何がめでたい』に連なる、痛快抱腹老後エッセイシリーズ第5弾。 ※この電子書籍は2006年8月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
  • そして、こうなった 我が老後4
    4.0
    白内障手術後に目を酷使してシジミのような目になるわ、神経性脱毛症になるわ、さんざんな日々。「リコンしたおじいちゃんのこと、アイしてた?」と孫に聞かれてあわてたある日、その本人が訪ねてきて……。モーレツ愛子さんの過数で愉快な“我が老後”に、お腹の底から笑い、そして勇気がわいてくる! 2024年映画公開の『九十歳。何がめでたい』に連なる、痛快抱腹老後エッセイシリーズ第4弾。 ※この電子書籍は2003年8月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
  • だからこうなるの 我が老後3
    4.0
    締切間際に押しけられ、つい貸した百万円。ところが相手はいつの間にやらトンズラしていた。しかも我が家の車(ついあげた)に乗って!しつこい無言電話に老犬タローの世話、孫の質問攻めでヘトヘトの合間に、漸く花粉症の特大ハクションを連発する毎日だというのに、嗚呼! 2024年映画公開の『九十歳。何がめでたい』に連なる、痛快抱腹老後エッセイシリーズ第3弾。 ※この電子書籍は2000年12月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
  • 磯田道史と日本史を語ろう
    4.1
    日本史の達人が語り尽くす 日本史を語らせたら当代一! 磯田道史が、半藤一利、阿川佐和子、浅田次郎、養老孟司ほか、各界の「達人」を招き、歴史のウラオモテを縦横に語り尽くす。最新科学で探る日本人の起源から、歴史上のリーダーたちの品定め、弥生式土器を自作した少年時代を語った「磯田道史ができるまで」など、歴史好きなら参加したくなる歴史談義。目からウロコの連続です。 ・DNAでここまでわかった日本人のルーツ ・頼朝から家康まで リーダーの知られざる素顔 ・信長はアスリート体形? ・秀吉、淀殿の「カルテ」を読むと ・家康自ら調合した薬が現存する? ・昌平坂学問所の首席を輩出した会津の教育 ・「靖国の原型」は柳川藩と薩摩藩? ・龍馬 刀傷三十八カ所の意味 ・スパイ戦に長けた西郷兄弟 ・学歴エリートの陸軍、海軍の武士道 ほか 目次 「磯田道史」ができるまで ×阿川佐和子 日本史のリーダーを採点する ×半藤一利 日本人の不思議な起源 ×篠田謙一・斎藤也 信長はなぜ時代を変えられたのか? ×堺屋太一・小和田哲男・本郷和人 戦国武将の養生訓 ×酒井シヅ 徳川家康を暴く ×徳川家広 幕末最強の刺客を語る ×浅田次郎 歴女もハマる! 幕末のヒーローたち ×杏 「龍馬斬殺」の謎を解く ×中村彰彦 脳化社会は江戸から始まった ×養老孟司 鎖国か開国か? グローバリズムと日本の選択 ×出口治明 幕末からたどる昭和史のすすめ ×半藤一利
  • 地政学時代のリテラシー
    3.3
    「法の支配」が崩れた世界でできることとは? アナ-キーで弱肉強食! 国際社会を生き延びる知恵。 米中対立、ウクライナ侵攻、イスラエル・ハマス衝突――。 国際秩序とルール・規範の崩壊によって、 地政学的危機と地経学的危機のマグマが共振しながら噴出する「危機の20年」。 武力紛争を回避するためには地政学を学び、 米中対立の時代を乗り切るためには地経学で考えなければならない。 そのリテラシーを磨くための一冊。
  • 日本人が知らない台湾有事
    4.0
    中国人民解放軍の“実力”を徹底解剖 中国は本当に台湾に攻め込むのか? メディアを賑わせる「台湾侵攻シナリオ」を名物軍事アナリストが一刀両断、数々の疑問に答える! 「今後6年以内に中国が台湾に侵攻する可能性がある」 2021年、米インド太平洋軍司令官(当時)のフィリップ・デービッドソンによる発言を契機に、中国による「台湾侵攻」への警戒感が世界的に高まっている。 日本でも2023年7月、民間のシンクタンクが台湾有事を想定した机上演習を実施し、国会議員や元政府高官らが参加。 今にも中国が台湾に攻め込むかのごとく、議論が進められているのだ。 こうした風潮に異議を唱えるのが、軍事アナリストの小川和久氏だ。 小川氏は「日本国内における台湾有事の議論は多くが的外れなもの」だと指摘し、中国の軍事力を正しく把握したうえで議論を進めるべきだとする。 「台湾有事は2027年までに起きるのですか?」 「中国軍が武力行使するのはどんな場合?」 「中国はなぜ軍拡を進めているの?」 本書では「台湾有事」を巡る数々の疑問に、小川氏がQ&A方式で分かりやすく解答。 中国の人民解放軍の“戦争力”を解剖したうえで、今後の日本の安全保障戦略についても考える。 ●目次 第1章 台湾侵攻シミュレーションを検証する 第2章 日米の報告書が描く人民解放軍 第3章 人民解放軍の実力を解剖する 第4章 日本はどう備えるか 第5章 中国の野望をいかに挫くか
  • 氷山の南
    4.4
    1巻1,001円 (税込)
    新しい海洋冒険小説の誕生! アイヌの血を引くジンは、南極海での氷山曳航計画を担う船シンディバード号に密航し、露見するもなんとか滞在を認められた。ジンは厨房で働く一方、船内新聞の記者として乗船者たちを取材して親交を深めていくが、やがてプロジェクトを妨害する「敵」の存在が浮かび上がる――。21世紀の新しい海洋冒険小説。 解説・沼野充義 ※この電子書籍は2014年9月に文藝春秋より刊行された文春文庫版を底本としています。
  • ゆるり より道ひとり旅
    4.0
    アラフォー女ひとり、京阪神を食べ歩き♪ いつもの日常をそっと抜け出す、おひとり旅コミックエッセイ! 20代の頃はインドア派で満足していて、ほぼ旅行に行っていなかったおづさん。でも30代を過ぎてだんだん旅に興味が湧いてきて…? そんな旅ビギナーの著者が京都、大阪、兵庫でのひとり旅に挑戦! 「京都で6店19個!! パン買い歩き」「大阪・15年越しのあこがれカップケーキ」「兵庫で夏のリフレッシュ温泉」「神戸ときめきアンティーク探し」など、京阪神の6ヶ所を訪れます。楽しい旅コラムもたっぷり収録で、オールカラー&50ページ以上を描きおろし!!  『ゆるりより道ひとり暮らし』『おひとりさまのゆたかな年収200万生活』など、ひとり暮らしエッセイで大人気・著者累計30万部のおづまりこ最新作!
  • ぼくは青くて透明で
    3.8
    1巻1,700円 (税込)
    高校一年の夏、ぼくは彼に恋をした。 「ぼく」(羽田海)は、血の繋がらない継母の美佐子さんと二人暮らしをしている。 ぼくが高校一年の夏に、美佐子さんの仕事の都合で引っ越しをすることになった。 前の町で美佐子さんが勤めていた印刷会社が倒産したのだ。 幼いころは父さんと母さんがいたけれど ぼくが六歳のときに母さんは家を出ていき、 その後、美佐子さんと結婚した父さんもどこかに行ってしまった。 勉強も好きじゃないし、運動も得意じゃない。 いつか美佐子さんとも離れなくちゃいけない。 そんなとき、「ぼく」は、転校先の高校で忍と出会った……。出会ってしまった。
  • 化学の授業をはじめます。
    4.7
    世界500万部、「2022年最も売れたデビュー小説」 60年代米国、未婚のシングルマザーの化学者・エリザベスは男社会で大奮闘するが――世界が共感した痛快エンパワー&エンタメ小説! Apple TV+『レッスン in ケミストリー』原作
  • ジェンダー・クライム
    3.9
    『悼む人』『永遠の仔』の著者が贈る、ノンストップ・クライムサスペンス。 誰もが容疑者。誰もが当事者。 性にまつわる犯罪……ジェンダー・クライムは連鎖する。 土手下に転がされていた男性の遺体。 暴行の痕が残る体には、メッセージが残されていた。 「目には目を」 なんと男の息子は、3年前に起きた集団レイプ事件の加害者だった――。 次々現れる容疑者、そして新たな殺人。 罪を償うべきは、あなたかもしれない。 天童荒太の原点回帰にして、記念碑的作品!
  • アイスネルワイゼン
    3.3
    32歳のピアノ講師・田口琴音は、さいきん仕事も恋人との関係もうまく行っていない。そんな中、ひさびさに連絡をとった友人との再会から、事態は思わず方向へと転がっていく――。静かな日常の中にひそむ「静かな崖っぷち」を描き、心ゆすぶる表題作(第170回芥川賞候補作)。 選考委員の絶賛を浴びた文學界新人賞受賞作「アキちゃん」を併録。「すべての結果としてこの作品は、新人離れした堂々たる手腕を示すことになった」(川上未映子氏の選評より)
  • Number PLUS 完全保存版 サッカーに愛された男 小野伸二のすべて。1998-2023 (Sports Graphic Number PLUS)
    4.0
    完全保存版 サッカーに愛された男 1998-2023 小野伸二のすべて。 グラビアで振り返る26年の足跡 [引退記念インタビュー] 「これからもサッカーの楽しさを伝えていく」 ●年表と写真で辿る道のり● 98-06 浦和~フェイエノールト 06-12 浦和~ボーフム~清水 12-23 シドニー~札幌~琉球~札幌 ●ルーキーイヤーと日本代表● [10番が明かす1年目の衝撃] 福永泰「18歳が背負ったもの」 [恩師からのメッセージ] フィリップ・トルシエ「小野の右足はベッカムと同等だった」 ●ナンバー傑作選● [天才のルーツ探訪] 「静岡の幸福な男たち」 [1998年Jリーグ開幕] 「その日、衝撃が走る」 [徹底追求] 「『天才』の内側」 [ワールドユース・インサイドレポート] 「我らが代表の日々」 [ナンバーノンフィクション] 「リハビリテーション 小野伸二の『再生』」 [開幕までの密着レポート] 「司令塔のままでは生きられない」 [欧州1年目の回想と日韓W杯に向けて] 「本当の自分に還る場所」 [チャンピオンズリーグがもたらしたもの] 「突きつけられた難問」 [現地インタビュー] 「ふたたびサッカーを楽しむために」 [31歳からのサッカー論] 「あの時、やめなくて良かった」 [34歳のJ2デビュー] 「小野伸二が札幌の街とサッカーを変える」 [39歳の新境地] 「いつまでもボールを蹴っていたい」 [史上最高の逸材の回想] 「ワクワクさせることだけ考えていた」 [スペシャル対談] 小野伸二×中村俊輔「似て非なるふたりの邂逅」
  • 神隠し 新・酔いどれ小籐次(一)
    3.2
    背は低く額は禿げ上がった老侍で、なにより無類の大酒飲み。だが、ひとたび剣を抜けば来島水軍流の達人である赤目小籐次が、次々に難敵を打ち破る痛快シリーズ登場。
  • 江戸に花咲く 時代小説アンソロジー
    3.8
    練達のベテランから気鋭の若手まで、時代小説の粋 江戸の華〈祭り〉をテーマに人気時代小説作家が競作! 宮部みゆき「三島屋変調百物語」の最新作など、読み応え十分のアンソロジー。
  • 日本のこころ
    4.0
    人の心は尊い。国民作家の原点と最晩年エッセイ 平凡な日本人の優しさを噛みしめる、作家としての原点と、人生の折々を振り返る最晩年の軽妙エッセイ。単行本未収録4本を追加。
  • 花束は毒
    3.8
    未来屋小説大賞受賞! 芳樹は憧れのかつての家庭教師・真壁が結婚を前に脅迫されていると知り探偵に調査を依頼するが――。完全に騙される傑作ミステリー。 憧れの家庭教師だった真壁が結婚を前に脅されていることを知り、僕は尻込みする彼にかわり探偵事務所に調査を依頼。そこに現れたのは中学時代にいじめに遭っていた従兄をえげつない方法で救ってくれた先輩の理花だった。調査を進めるにつれ、見えてきた真実。背筋も凍るラスト。気鋭のミステリ作家による、衝撃の傑作長編! ※この電子書籍は2021年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 物語をおいしく読み解く フード理論とステレオタイプ50
    3.6
    人気お菓子研究家の原点! 漫画やドラマなどに出てくるさまざまな食べ物。それはどのように扱われているのか? フード理論を知ればもっと物語が面白くなる! 大きな口を開けて美味しそうに食べる人は腹の底を見せているため善人! フード目線から物語における登場人物の性格や感情、状況を読み解く。更に「賄賂は菓子折りに忍ばせる」「失恋のやけ食いはいつも好物」など、よく似た演出を50のステレオタイプに分析。フード理論を知れば、新しい発見や興味が深まること間違いなし! 単行本 『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』 太田出版2012年4月刊 文庫 『物語をおいしく読み解く フード理論とステレオタイプ50』に改題 文春文庫2024年1月刊 ※この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • もう誘拐なんてしない
    3.8
    犯人がアナログ過ぎる!? ドタバタ狂言誘拐の行方は―― 下関の大学生・翔太郎は、ひょんな事からヤクザの組長の娘と騒動に巻き込まれる。そして殺人が!青春コメディ&本格ミステリの傑作。 単行本 2008年1月 文藝春秋刊 文庫 2010年7月 文春文庫刊 文庫新装版 2024年1月 文春文庫刊 ※この電子書籍は文庫新装版を底本としています。
  • 浄土双六
    4.0
    荒廃する室町時代を舞台に、男と女の欲と情念を描く。 足利八代将軍となる義政を育てた乳母の亥万(いま)。 彼女はやがて、義政に閨の手ほどきをし、 側女として政にも関わるようになっていった。 正室の日野富子が待望の子を授かるが、 産まれてきた赤子は呼吸をしていない。 富子は亥万の呪詛が腹の子を殺したのだと訴えて――。 室町時代を舞台に人間の業と情を描く傑作歴史小説。 対談・近藤サト ※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 奔流の海
    4.1
    人は運命に抗うことができるか? 1968年、後に「千里見の七夕崩れ」とよばれる大型台風による土砂崩れで、町は多数の死者・行方不明者を出した。 20年後、同じ町の旅館の娘・清田千遥は、東京からやってきた大学生・坂井裕二と出会う。裕二はなぜか夜ごと町を徘徊していた―― 激流に飲まれた運命がやがて大きな感動へとたどり着く。 『代償』『悪寒』のベストセラー作家・伊岡瞬史上、 最も残酷で美しい青春ミステリー! Apple Books Store 2022年上半期ベストブック(ミステリー部門) ※この電子書籍は2022年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 雨滴は続く
    4.5
    1巻1,100円 (税込)
    芥川賞受賞“前夜”の知られざる姿を描いた遺作 連載中に著者が急逝、刊行時に話題を集めた遺作が、三回忌を前に早くも文庫で登場。 2004年の暮れ、北町貫多は、甚だ得意であった。同人雑誌に発表した小説「けがれなき酒のへど」が〈同人雑誌優秀作〉に選出され、純文学雑誌「文豪界」に転載されたのだ。次いで、「群青」誌の編集者から、貫多は小説を依頼される。純文学雑誌に小説を発表することは、私淑してきた不遇の私小説作家・藤澤清造の“歿後弟子”たる資格を得るために必要なことであった。しかし、年が明けても小説に手を付ける気にはなれなかった。恋人を得たいとの欲求が、それどころではない気持ちにさせるのだ。貫多は派遣型風俗で出会った川本那緒子の連絡先を首尾よく入手し、デートにこぎつける。 有頂天の貫多は子持ちの川本と所帯を持つ妄想をする。ところが貫多は、取材に来た若い新聞記者・葛山久子に一目ぼれをしてしまう。小説家志望の葛山に貫多は自作掲載誌を送るが、その返信はそっけないものだった。手の届く川本と脈のなさそうな葛山、両者への恋情を行きつ戻りつしながらも貫多は「群青」に短篇、匿名コラム、書評を発表していく。そして渾身の中篇「どうで死ぬ身の一踊り」が掲載されたが、その反響は全く感じられなかった。同じころ、葛山からは返信が途絶え、川本にはメールが通じなくなり、前途に俄かに暗雲が立ち込めるのだった。 完成直前で未完となった、著者、最後、最長にして最高の長篇1000枚。巻末にヒロイン”葛山久子”による特別原稿を収録。 ※この電子書籍は2022年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • アウトサイダー 上
    4.0
    スティーヴン・キングが描く、不可能な事象の裏に潜む圧倒的恐怖 完璧な証拠で逮捕された少年惨殺事件の犯人。しかし彼には鉄壁のアリバイがあって──。事件の裏に隠れた恐ろしい存在とは。 平穏な町で起きた、11歳の少年の惨殺事件。ラルフたち地元警察は、複数の目撃証言を得て、高校の教師で少年野球のコーチとしても慕われるテリーを逮捕した。しかし、彼には完璧なアリバイがあることが判明する。自身の潔白を主張するテリー。一方で、異常犯罪への憎悪を募らせる遺族と住民たち。そして、町を新たな悲劇が襲う。 ※この電子書籍は2021年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 合本 柳橋の桜
    -
    涙あり、恋あり、活劇あり。佐伯泰英の時代小説シリーズ、全4巻合本版 吉原や向島などへ行き交う舟が集まる柳橋。神田川と大川が合流する一角に架けられたその橋の両側には船宿が並び、働く人、遊びに行く人で賑わっていた。 柳橋の船宿「さがみ」で働く船頭の広吉には一人娘がいた。名前は桜子。三歳で母親が出奔するが、父親から愛情を受けて育ち、母譲りの器量よしと、八歳から始めた棒術の腕前で、街の人気娘に育っていた。夢は父親のような船頭になること。 そんな桜子に目を付けた船宿の亭主による「大晦日の趣向」が思わぬ騒動を巻き起こし……。 4カ月連続刊行で話題を呼んだ、壮大なスケールで描かれる全4巻! ※この電子書籍は、以下の作品をひとつのコンテンツにまとめた合本です。 『猪牙の娘 柳橋の桜(一)』2023年6月配信 『あだ討ち 柳橋の桜(二)』2023年7月配信 『二枚の絵 柳橋の桜(三)』2023年8月配信 『夢よ、夢 柳橋の桜(四)』2023年9月配信
  • 合本 空也十番勝負
    -
    長編時代小説の金字塔「居眠り磐音」に続く、「空也十番勝負」シリーズ合本版 「空也、旅立ちなされ」 母おこんの言葉を胸に武者修行の旅に出た16歳の青年。 彼こそは紀州姥捨の郷に生まれ、江戸に戻ってからは小梅村でひとり稽古に励んできた坂崎空也。坂崎磐音の嫡子である。 偉大な剣術家・磐音のもとを離れ、ひとり立ちすべく出発した彼の前途に待ち受けるものは――。 シリーズ累計350万部の大人気エンタメ時代小説「空也十番勝負」、そのすべてがこの一冊に! ※この電子書籍は、以下の作品をひとつのコンテンツにまとめた合本です。 『声なき蝉 上・下 空也十番勝負(一)決定版』2021年8月配信 『恨み残さじ 空也十番勝負(二)決定版』2021年9月配信 『剣と十字架 空也十番勝負(三)決定版』2021年10月配信 『異郷のぞみし 空也十番勝負(四)決定版』2021年11月配信 『未だ行ならず 上・下 空也十番勝負(五)決定版』2021年12月配信 『異変ありや 空也十番勝負(六)』2022年1月配信 『風に訊け 空也十番勝負(七)』2022年5月配信 『名乗らじ 空也十番勝負(八)』2022年9月配信 『荒ぶるや 空也十番勝負(九)』2023年1月配信 『奔れ、空也 空也十番勝負(十)』2023年5月配信
  • 2023文藝春秋電子書籍ベスト100【文春e-Books】
    無料あり
    4.0
    2023年、もっともよく読まれた作品は? 文藝春秋の電子書籍のダウンロード数を元に集計したベスト100、今年もお贈りします 2023年の1位は、衝撃の芥川賞受賞作。2位は、外資系コンサルティング会社を12年間生き延びた著者が明かす「最速仕事術」。3位は、8年連続ベスト3入りとなったベストセラー小説です。 またコミックのほうは、あの「ラスボス倒して転生した」作品がベスト5を独占! 昨年はベスト3独占でしたから、その勢いは増すばかりです。 読書計画にも役立ていただける内容です!
  • CREA Due 楽しいひとり温泉。2024(ひとり温泉ガイド 最新版)
    -
    楽しいひとり温泉。2024 ひとり温泉ガイド最新版 大好評の温泉特集5号分に、九州で注目の宿、眺望からも癒される絶景サウナを新たに加えて一冊に。 「ひとり温泉」の醍醐味は、訪れなければ体験できない独自の風土やその地で育まれた個性が光る温泉宿の魅力に浸り、誰にも気兼ねすることなく静かに味わうことにあります。 【はじめてのひとり温泉は九州から】 湯治文化を現代に受け継ぐ、温泉旅館「界」 季節の彩りが濃い、美しき東北の湯へ ひとり時間が豊かになる、山口の長門湯本温泉 【2017ひとりに優しい宿、増えてます!】 ひとり時間を満喫できるしかけ/あの憧れの名宿も優しくなっていた/リピートするのは、お値打ちだから 【2018ひとりに優しい宿こそ、いい宿でした】 昔からずっと。再発見の宿/やっぱり究極は10室前後/ときには離れにひとりで 【2019宿賢者が選んだ、ひとりにいい宿。】 ひとりだからこそ、極上の湯へ/ただいま、と言いたくなる宿 [アンケート] あなたのBestひとり温泉宿はどこですか? 前田エマ/赤松佳珠子/ほしよりこ/浅本充/伊藤大地/落合陽一/斉藤アリス 【2020ひとりで泊まりたい理由がある宿。】 暮らすように泊まる/この味を求めてやってきました/嬉しい価格帯で、満腹、満足 【2022久しぶり!自分に戻る、ひとり温泉旅】 山歩きで“あの湯”を目指してみる/沼尻温泉/由布院温泉/伊東温泉 47都道府県別索引 BOOK in BOOK 五感がフルに研ぎ澄まされる絶景サウナへ ※電子版では、紙の雑誌と内容が一部異なる場合がございます。
  • 美味しいサンマはなぜ消えたのか?
    3.3
    スーパーの魚はなぜマズい!? 深刻な大不漁、超高値、外国産のシェア拡大――。取材歴30年以上の「さかな記者」が明かす、日本の漁業・水産業が衰退している訳。 日本の食卓を壊したのは誰だ?
  • 話す力 心をつかむ44のヒント
    3.7
    230万部突破「聞く力」シリーズ最新刊 日本人だからこその会話の妙や楽しみ方はあるはず――。 初対面の相手との会話から、認知症の親の介護や家庭円満の秘訣、 会議や会食まで。インタビュアーを三十年以上続けている アガワが披露するとっておきのエピソードとコミュニケーション術。 【目次より】 ◎自分が話したいことを見つける ◎話すべきことは相手の話の中にある ◎会話とは“しりとり話題合戦” ◎沈黙を怖れない ◎相手の話に共感し反応する ◎助け船を出すことを心がける ◎相手との距離感をつかむ ◎モテる男は、聞き上手 ◎距離と時間をおくことも必要 ◎時にはKYも有用だ ◎会合では一番下っ端に喋らせる ◎皇室の会話術に学ぶ ◎絶妙な突っ込みは会話の妙 ◎どんな接続語で始めるか ◎話題に窮したら病気自慢 ◎占いや心理テストはいいネタになる ◎小話を頭の抽斗に入れておく ◎シモネタの効用 ◎日本語の一人称は変幻自在 ◎日本語は相手の出方によって自分の発言を変えられる ◎語り手をノセる合いの手 ◎男女で差が出る会話と人間関係 ◎初対面での会話術 ◎スマホ依存は言葉を忘れさせる ◎一人で入った飲食店で何を喋る ◎アウェイの場所でどうするか ◎初めて会った人への対し方 ◎末っ子の処世術 ◎オジサン上司の心をつかむには ◎私が最も話上手と思った人 ◎専門用語で逃げるな ◎父が教えた正しい日本語と下品な日本語 ◎物語性は対話にとって大事 ◎話の使い回しは落語と同じ ◎ダジャレを嫌がらないで ◎不幸な体験は宝物 ◎認知症の母と話す ◎大惨事になる前に、笑うところを見つける
  • 紫式部と男たち
    3.5
    男たちは日記を書き、女たちは歴史を書いた 2024年NHK大河ドラマ『光る君へ』の最良の手引き! 物語が女の人生を照らし、男たちの政治をも動かす――。 宮廷を中心に文学が花開いた平安時代。 壮大な人間ドラマである『源氏物語』はいかにして書かれ、どう読まれたか?  セクシュアリティと権力の観点から平安文学を読み解いてきた日本文学研究者が、紫式部と同時代を生きた男たちの実像を通してその歴史を描き出す。 〈目次〉 はじめに 紫式部はなぜ『源氏物語』を書いたのか 第1章 『源氏物語』の時代 第2章 摂関政治下の色好みの力 第3章 すべては『蜻蛉日記』からはじまった 第4章 女の物語の系譜 第5章 呪いと祈祷と運命と 第6章 女房たちの文化資本 第7章 『源氏物語』はどう読まれたか 第8章 女が歴史を書いた おわりに 色ごとが政治に直結していた平安時代。女房たちが宮廷に出仕し、和歌や散文を読む教養あふれるサロンが形成され、そのサロンの趨勢もが政治を左右しました。紫式部をはじめとする女たちが物語を書き、その物語が女たちの人生を照らし、時に男たちの政治をも動かす。物語と現実とが深く響き合った稀有なこの時代の手触り、そして人々の生きざまを、『源氏物語』を読み解きながら蘇らせる、めっぽう面白い一冊が誕生! 〈性と権力〉に着目して平安文学を読み解いてきた著者・木村朗子さんの鋭くも小気味よい読みに誘われ、いつしか紫式部の人生、『源氏物語』の神髄に触れることになるはずです。 2024年NHK大河ドラマ『光る君へ』のまたとない手引きである本書、ぜひお読みください。
  • 戦狼中国の対日工作
    3.7
    中国の魔手は、もうそこまで忍び寄っている! 習近平体制が確立して以降、中国は「戦狼外交」と呼ばれる超攻撃的な外交を繰り広げてきた。アメリカをはじめとする西側国家を舌鋒鋭く批判し、日本などの周辺諸国に対しては軍事力をちらつかせながら恫喝する……。こうした中国の外交姿勢は、当初、「口先だけ」と思われていた。 しかし、これはけっしてハッタリではなかった。いつの間にか、中国政府の魔手は私たちの周辺に張り巡らされていたのである。 ウィーン条約を無視して、大使館以外の在外拠点を勝手に日本に開設。その中には秘密警察の「派出所」として機能している拠点もある。そこでは、大陸を逃れてきた反体制派中国人の監視や脅迫、留学生からの情報収集、さらにはスパイ行為などがおこなわれているのである。 著者は日本国内に開設された中国秘密警察の拠点を特定。体当たり取材を試みた。さらに、日本に逃亡中の反体制活動家にインタビューすることにも成功。 また、SNSを駆使して日本で公然とフェイクニュースを拡散し、「認知戦」を繰り広げる大阪総領事・薛剣にもインタビュー。中国共産党が日本においてどのような宣伝工作を繰り広げているのかを、緻密な取材で解き明かす。 地を這う取材に徹してきた筆者。その取材で明らかになってきたのは、「中国はマジで危険な国家になった。それは長年中国ウォッチャーをしてきた自分の想像をはるかに超えている」(筆者の言葉)である。 観念論先行の中国批判本とは一線を画する作品である。
  • BLANK PAGE 空っぽを満たす旅
    4.0
    母・樹木希林と 父・内田裕也を たてつづけに喪った。 虚しさ、混乱、放心状態、ブラックホール……。 「人生の核心的登場人物を失い空っぽになった私は 人と出会いたい、と切望した」 谷川俊太郎 小泉今日子 中野信子 養老孟司 鏡リュウジ 坂本龍一 桐島かれん 石内 都 ヤマザキマリ 是枝裕和 窪島誠一郎 伊藤比呂美 横尾忠則 マツコ・デラックス シャルロット・ゲンズブール 独りで歩き出す背中をそっと押す、15人との〈一対一の対話〉
  • 週刊文春ミステリーベスト10 2023【文春e-Books】
    -
    これがなくちゃ年が越せない!  人気の週刊文春「ミステリーベスト10」2023年版の電子版をお届けします。 今年で47回目を迎えた 「ミステリーベスト10」 。 国内部門では 、人気作家が鎬を削るなか、王道の警察ミステリーが戴冠。海外部門では異色の三部作最終巻が完結編にして1位を獲得! 全国のミステリー通、書店員が選んだ珠玉の20冊。 年末年始に読みたいミステリー小説がきっと見つかる。 【主な内容】 国内部門/海外部門 各ベストテンの発表 1位作家への著者インタビュー トップ10作品のあらすじ&熱烈推薦コメントほか
  • 箱根駅伝「今昔物語」 100年をつなぐ言葉のたすき
    4.0
    箱根駅伝 第100回記念 凄い本が出た! この物語があるから今があるのだ。 読めば読むほど駅伝が好きになる。 やっぱり箱根駅伝は永遠に不滅です!――瀬古利彦 中継の合間に放送される名物コーナー「今昔物語」の名言を収録した、読む箱根駅伝。
  • 138億年のものがたり 宇宙と地球でこれまでに起きたこと全史
    4.0
    ◎福岡伸一先生、大推薦! 世界の教養が身につく稀有な歴史書 最新の学説、すべてを一新した美麗なイラスト、小学校高学年でも読める文章をもって、ビッグバンから新型コロナウイルスまでの歴史を語りつくす、まったく新しい通史本がここに! 同名の日本版テレビシリーズが製作されるなど一世を風靡した『137億年の物語』著者クリストファー・ロイド氏が、完全に新たな角度からジュニア向けに「この世界のこと全部」(原題の”Absolutely Everything”)を再び語る大著がついに邦訳されます。 前作から時が過ぎ、宇宙の年齢は「137億年」から「138億年」へと推定値が修正されました。ロイド氏の語りも同様にすべてがアップデート&パワーアップ。同じビッグバンから現代社会までを語っても、すべてにおいて異なるエピソードによって新たな光を当て、まったく違う本へと仕上げてきました。 138億年間の膨大な出来事を、生き生きとした印象的なエピソード主体に大胆に再構成し、文章はきわめて簡潔でリーダブル。小学生でも通読できるスッキリとした大きな物語が展開されます。 豊富な資料写真や歴史的絵画などを収録するのは前作同様ながら、本作では全体を通じて絶妙なイラストを配し、親しみやすさが大幅にパワーアップ。なおかつ、前述のとおり、ジュニア向けと侮れない広い視野の歴史書でもあります。 恐竜好きの小学生、西洋史に目覚めた高校生から、科学/人文両面で教養を楽しく再確認したい社会人まで、あらゆる年代の読者にお薦め。
  • 隻眼の少女 上
    完結
    4.0
    不気味な伝説が残る村で起きるクビキリ殺人劇! 地図にも載っていない寒村・栖苅村。村では1000年以上昔から神の力を継承する一族の娘たちがいた。彼女たちは代々”スガル様”と呼ばれ、村を治めていた。 1985年、そのスガル様の跡継ぎ候補の少女が首を切断された遺体で発見される。事件に挑むのは水干姿で翡翠の左目を持つ美少女探偵・御陵みかげ。伝説の探偵を母に持つみかげは警察が見落とした事実を次々と発見し、真相に迫るかに思えた。しかし、事件は第二、第三の被害者を生み出し……。 日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞W受賞作が奇跡のコミカライズ!
  • 【分冊版】隻眼の少女(1)
    完結
    -
    不気味な伝説が残る村で起きるクビキリ殺人劇! 地図にも載っていない寒村・栖苅村。村では1000年以上昔から神の力を継承する一族の娘たちがいた。彼女たちは代々”スガル様”と呼ばれ、村を治めていた。 1985年、そのスガル様の跡継ぎ候補の少女が首を切断された遺体で発見される。事件に挑むのは水干姿で翡翠の左目を持つ美少女探偵・御陵みかげ。伝説の探偵を母に持つみかげは警察が見落とした事実を次々と発見し、真相に迫るかに思えた。しかし、事件は第二、第三の被害者を生み出し……。 日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞W受賞作が奇跡のコミカライズ! ※この電子書籍は『隻眼の少女』上巻の分冊版です
  • 播磨国妖綺譚 伊佐々王の記
    3.6
    播磨国に伝わる巨鹿の怪に、陰陽師兄弟が挑む! 室町時代、蘆屋道満の子孫として民と暮らす陰陽師兄弟。「嘉吉の乱」前夜の播磨国で、異形の式神と彼らが目にした巨大な陰謀とは。
  • なんでも聴くよ。 中元日芽香のお悩みカウンセリングルーム
    5.0
    元乃木坂46の心理カウンセラーが、あなたのお悩みに回答します 「自分に自信を持つことができません」「友人に必要とされていない気がします」「朝、仕事を休む理由を考えてしまいます」「アイドルという夢は諦めた方がいいでしょうか」……そのお悩み、カウンセリングルームでお聴きします! 2011年から6年間「乃木坂46」のメンバーとして活動する裏で、適応障害を発症し、休業を経験。その後アイドルを卒業し、心理カウンセラーという新しい道を選んだ中元日芽香さんによる “カウンセリング・エッセイ”! 現役カウンセラーとして相談者に心強く寄り添いながら、そして素の「中元日芽香」の本音もたっぷりのぞかせながら、一般の方から募集した38のお悩みに回答します。 書き下ろしエッセイ「心理カウンセラーという仕事について」「カウンセラーだって悩むんだから大丈夫です」「人間は完璧ではない―私が経験した適応障害」も収録。 ◆コメント お悩みに答える本は、これまで識者・著名人から膨大な数が出版されています。私らしい温度感で、私らしい言葉選びで、相談者さんの感情に応答できるような一冊を形に残せたらと筆を執りました。 「これ他人に言っていいのかな」「誰かには話してみたいな、ひとりで抱えておくにはキツイな」といった、言葉にならない言葉ってありませんか。最初から順番に読んでもいいし、目次を見て気になるものから読んでもいいし。誰かの心の支えとなる一冊に仕上がっていたら嬉しいです。(「はじめに」より)
  • 赤毛のアン
    4.6
    美しいプリンス・エドワード島で愛されて成長していく少女アン。幸福感あふれる名作の日本初の全文訳。 訳文は、お茶会のラズベリー水とカシス酒、アンの民族衣裳、スコットランドから来たマシューの母など、モンゴメリの原作に忠実に、全文を、みずみずしく夢のある文章で訳した真実の物語。 巻末の訳註では、作中に多数引用されるシェイクスピア劇など英文学と聖書の句、スコットランド系アンとアイルランド系ダイアナなど登場人物の民俗、19世紀カナダの衣食住、キリスト教、草花とハーブをくわしく解説。 口絵には、リンド夫人が棒針で編むキルト、アンとマシューが初めて出逢う駅のモデル、マシューが愛するスコットランドの薔薇など、物語に描かれる品々や場所の写真を11点掲載。 松本訳の旧訳『赤毛のアン』の訳文と訳註を、全面的に改稿した新訳! 児童書でも、少女小説でもない、大人の心豊かな文学『赤毛のアン』。
  • 棚からつぶ貝
    4.1
    等身大のイモトが綴る、大好きな人達のこと イモトアヤコの初エッセイ集! 妊娠・出産・育児の怒濤の日々についての「文庫版あとがき」も文庫で新しく収録! イモトさんは全力だ。まっすぐだ。人に対しても、経験に対しても。 彼女をどうしても愛してしまう理由が、このエッセイを読んで分かった。 ―-西 加奈子 鳥取から上京後、芸能界に入り活躍の場を広げる著者。 世界中を飛びまわる日々のなか、仕事にいつも一生懸命なイモトが、 「背中で見せる理想の上司」「拝啓 安室奈美恵さま」「おもしろ女優」など、 家族や芸能界の友人たちについて綴ったエッセイ集。 ※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 播磨国妖綺譚 あきつ鬼の記
    3.7
    美しく、時に切ない。播磨国で暮らす「陰陽師」の物語 律秀と呂秀は、薬草園をあずかりながら庶民と暮らす、心優しい法師陰陽師の兄弟。ある出来事をきっかけに、彼らは一匹の鬼と出会う。 ※この電子書籍は2021年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 禁断の罠
    3.7
    人気ミステリ作家の新作が勢ぞろい! ミステリの最前線で活躍するスター作家が各々の趣向を凝らした珠玉の6作を一気読み! 驚きも面白さも絶対保証の豪華アンソロジー。
  • 騙る
    3.7
    人間の尽きることない欲望をあぶりだす美術ミステリー! 技術の粋を集めて作ったヴィンテージアロハの精巧な偽物を売り捌く男は、やがて……(「ヒタチヤ ロイヤル」)。素人の蔵から出た重文級の屏風。協力者を仕立て、安く買い叩こうとするが(「栖芳写し」)。古美術業界を舞台に、尽きることのない人間の欲望と騙し合いを描く、著者十八番の傑作美術ミステリー連作集。解説・山村祥 価値を知らない素人に、親切を装って作品を売りさばく段取りをつけるが――「マケット」 阿漕なホストに画廊勤務があると知り、美術品を使って罠を仕掛ける――「上代裂」 技術の粋を集めてヴィンテージ・アロハの精巧な偽物を作るが――「ヒタチヤ ロイヤル」 資産家に偽物を掴ませた悪徳業者を懲らしめようと、ある策略をめぐらす――「乾隆御墨」 素人の蔵から重文級の屏風絵が出た。安く買いたたこうと芝居をうつが――「栖芳写し」 財政難に陥った美術館が極秘に青銅器のコレクションを売るという――「鶯文六花形盒子」 ※この電子書籍は2020年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 日本蒙昧前史
    4.5
    「蒙昧」の昭和の空気を描く谷崎潤一郎賞受賞作 大阪万博、ロッキード事件など、戦後を彩る事件をそれぞれの渦中の人物の視点で描く、芥川賞作家の最新長篇にして、文体の真骨頂。 ※この電子書籍は2020年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 曙光を旅する
    3.5
    西郷隆盛、坂本龍馬、小村寿太郎……人と歴史を巡る西国の旅。 葉室史観の集大成 歴史の敗者に注目し、数々の小説を世に送り出してきた著者。 本書は最晩年に、古代から近現代まで 数多の天災・戦いをくぐり抜けてきた西国を歩いた記録である。 西郷隆盛の鹿児島、遠藤周作の長崎、石牟礼道子の水俣。 絶望が祈りへと変わる時に文学が立ち上がる。 歴史紀行にして葉室麟作品への最高のブックガイド。
  • 石北本線 殺人の記憶 十津川警部シリーズ
    -
    20年の眠りから覚めた男。 彼が直面する現実と、驚愕の真実とは――。 コロナ禍の北海道で、20年におよぶ人工睡眠から目覚めた松崎公平。 若き銀行頭取としてバブル期に活躍するが、その崩壊で責を問われ、 収監された過去があった。絶望の末に松崎は「コールドスリープ」の 被験体になるが、目覚めると、頼りにしていた元秘書が失踪。 かつての財界仲間も殺されていく。 衝撃の結末を迎えるミステリー。 ※この電子書籍は2021年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 帝国の弔砲
    3.5
    ロシアで育った日系人の数奇な運命を描く、圧倒的歴史改変冒険小説! 舞台は日露戦争で日本が敗戦した世界。日系移民2世の登志矢は、革命の嵐に巻き込まれ数奇な運命に翻弄されていく。 解説 杉江松恋 ※この電子書籍は2021年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • ロッキード
    4.0
    「角栄は本当に有罪だったのか?」 今日にいたるまでくすぶり続ける ロッキード事件の様々な疑問を解明すべく、 著者は事件の全貌を洗い直す。 辻褄の合わない検察側の主張、見過ごされた重大証言、 そして、闇に葬られた〈児玉ルート〉の真相――。 疑惑の背後に、戦後から現在まで続く日米関係の暗部が見えてくる! 特捜神話の真実を関係者の新証言と膨大な資料で剔抉する。 解説=奥山俊宏 ※この電子書籍は2021年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 近現代音楽史概論B 邦楽ロック随想録
    -
    元バンドマン芥川賞作家が邦ロックを切りまくる 「はっぴいえんど」から「King Gnu」「Ado」まで、この50年の邦楽ロック史を彩ったアーティスト全30組を語りつくす。 ■本書で取り上げるアーティストたち BUMP OF CHICKEN/NUMBER GIRL/54‐71/BUCK‐TICK/椎名林檎/bloodthirsty butchers/PENPALS/Silver Fins/Port of Notes/headphone seminar/相対性理論/進行方向別通行区分/鬼束ちひろ/X JAPAN/初音ミク/King Gnu/クリープハイプ/ART‐SCHOOL/BLANKEY JET CITY/L’Arc~en~Ciel/黒夢/TMN/凛として時雨/小室哲哉/神聖かまってちゃん/サカナクション/宇多田ヒカル/Ado/はっぴいえんど/syrup16g

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