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Posted by ブクログ
2025.09.02
これは再審無罪確定前までの袴田事件についての端的なルポ。良作。
まず、国家権力は本当に恐ろしいということ。正義や真実といった「美しい」フレーズは拘置所に合法的な手続きで収容されている死刑囚本人にとっては何の意味もないという冷徹な現実。
自分だったら狂気に陥らないという自信は全く持てない。
しかし、このルポでさりげなく書かれている他の冤罪事件についての言及はいただけない。なんでもかんでも本人が認めないと冤罪としてさらっと書いている。少し、筆致に冷静さを欠く。
人殺しまではしないと自分を信じているワタシのようなフツーの人が参考にすべきは、81頁から取り上げられている「大石さん」の事例。そもそも冤罪なのか大きな疑問を持つが、それは別として、他山の石とすべきは、この人の裁判所における振る舞いである。詳しくは読んでみてほしいが、自分がいくら正しくても、無実でも、裁判官に向かって「ケンカ」をうる態度は何にも良いことにつながらないということ。自分の「正義」からは正しい振る舞いでも、それがもたらしたものは、8年の実刑。
私の個人的には参考になったが、この被告人のエピソードを冤罪であるとして盛り込むことで、冤罪が安っぽくなっている。だから星5つはムリだった、
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