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ユーザーレビュー

  • 袴田事件 神になるしかなかった男の58年

    Posted by ブクログ

    なるほど…改めて、こういう事件、こういう経緯だったのですね… こちら、丁寧に取材され、読みやすくまとめられた、労作だと思います。しかし、どう検察寄りに見ても「疑わしきは罰せず」に反しているとしか思えず、それどころか袴田さんが犯人には思えないにも関わらずここまでたどり着くのに58年もかかったとは…

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    2025年07月27日
  • 袴田事件 神になるしかなかった男の58年

    Posted by ブクログ

    事件発生後、約60年経っての無罪判決。捏造が指摘された5点の衣類。真犯人は誰だったのか。事実解明のために与えられた捜査権限。警察はその使命を放棄していた。無実の心証を持った1人の判事。それでも死刑判決を書かねばならず、生涯苦しむ。無罪放免となるはずの再審決定と釈放。しかしその確定まではなおも11年を要した。その間、一度の再審棄却さえあった。…優先するのは正義よりも面子。機能していない法の番人。危うい法治国家。閉鎖性と独善性。強大な権力の中に宿る病理。皆がもっと注視しなければ、更なる暴走を招くであろう。

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    2024年10月28日
  • 袴田事件 神になるしかなかった男の58年

    Posted by ブクログ

    2025.09.02
    これは再審無罪確定前までの袴田事件についての端的なルポ。良作。
    まず、国家権力は本当に恐ろしいということ。正義や真実といった「美しい」フレーズは拘置所に合法的な手続きで収容されている死刑囚本人にとっては何の意味もないという冷徹な現実。
    自分だったら狂気に陥らないという自信は全く持てない。
    しかし、このルポでさりげなく書かれている他の冤罪事件についての言及はいただけない。なんでもかんでも本人が認めないと冤罪としてさらっと書いている。少し、筆致に冷静さを欠く。
    人殺しまではしないと自分を信じているワタシのようなフツーの人が参考にすべきは、81頁から取り上げられている「大石さん

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    2025年09月02日
  • 袴田事件 神になるしかなかった男の58年

    Posted by ブクログ

    確定死刑囚のまま釈放され、無罪を求めた再審の判決が間も無く出る。歴史的な冤罪事件となることが確実視される袴田事件。警察による自白の強要と証拠の捏造、面子を守る為に法の精神を踏み躙る検察。歪んだこの国の司法制度が生み出した惨劇。袴田氏本人や姉ひで子さんに尊敬の念を抱くと共に、国家権力の横暴に激しい憤りと恐怖を覚える。

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    2024年09月23日
  • 袴田事件 神になるしかなかった男の58年

    Posted by ブクログ

    袴田事件の裁判を取材してきたジャーナリストの連載まとめ。
    無罪確定の直前に出版されたのでもうじき結論が出るよというところで終わっている。

    新聞などで細切れにみてきた内容なのでだいたい知っていることが書いてある。だけどまとめて読むことでひどさがよくわかる。

    拘禁反応で袴田巖という人格を捨てて、それでも邪神になって世界を呪うのではなく誰も冤罪被害に遭わないように嘘のない社会を守る神として振る舞う。なんてまっとうな人なんだろう。

    「袴田事件なんか元々ありゃせんだで」と袴田さんはいう。
    一家4人殺害事件が「袴田事件」になってしまったことで人生を狂わされた人は袴田巖さんだけじゃない。
    姉のひで子さ

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    2024年12月06日

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