大野和基の一覧
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ユーザーレビュー
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20年前は、結婚したら子供を産むのが普通という圧力がかなり強く平気で口に出す時代だった。そんな中での不妊、さらに男性不妊は言い出しにくく、日本では告知という発想にはいたらず、秘匿する方向に行きがちであり、法整備も遅れにもつながったのではないか。
告知は小さい頃の方がより柔軟に受け入れられるというこ
...続きを読むとを初めて知った。
今は多様性が尊重されるようになり、昔よりもスティグマがなくなってきた。だからこそ、生殖医療を秘匿の世界とせず、告知の大切さ法律で何をどのように保護すれば良いのかしっかり議論する必要がある。
Posted by ブクログ
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本書でインタビューされてる人たちの著書を是非読んでみたいと思いました。
プロローグー人類の未来は明るいかー
いまこそ現実を直視せよ
我々はいま「近代の終わり」という歴史的結節点を迎えているのではないかという思いにとらわれた。近代を一貫して特徴をづけてきたグローバリゼーション、その元になっていた理性
...続きを読む、認識、秩序といったものへの信頼が大きく揺らいでいる。これこそ現在の我々が感じる漠然とした不安の正体なのかもしれない。
その先にある人類の未来は明るいのか、あるいは暗いのか……。読者の皆さんが識者の意見に賛同する しないは別として、きっと新しい視点をこの対話から学べると思う。その学びを共有することができたら望外の喜びである。
ブライアンレヴィン
ソーシャルメディアで拡散されるステレオタイプ
予防の観点が抜けていた
カートアンダーソン
「ファンタジーランド」と化すアメリカ
「真実」や「現実」を創作できるという信条
個人主義が間違った方向に加速した
人々の不安が陰謀論を生み出す
ジョージフリードマン
いまのアメリカにはテクノクラシーや金融に携わる支配階級と、経済的もしくは文化的に負け組になった衰退階級による分裂が生じています。
専門家には物事を狭い範囲でしか見られないという弱点があります。小さな点では特化しているものの、他へ影響まで注意がゆきわたらない。
日本は安全保障上の戦略を示すべき
北朝鮮の核攻撃に一番弱い国は日本だ
日本が経済規模に相当する軍事的立場を有していないのは明らかです。そのアンバランスは今すぐにでも修正する必要があります。
海上交通路を確保できる軍事力を持つことです。大きな問題は、原材料のほとんどを輸入に頼っていること。国益の基本は国の存続に不可欠である原材料へのアクセスの維持です。
軍事的に弱く豊かな国というのは非常に危険な立場にある。
そこで戦略に基づき軍事力を築いていくことになりますが 、日本の場合、自衛隊という形はあっても、その戦略が見えてきません。もし戦略があるのであれば表に出すべきです。
北大西洋地域、マラッカ海域における海上交通路を確保することが大切だ。それを事実として認識している。ならばどうしたらいいのか、それを外に向かって表明していないことには、我々にはその戦略が伝わりませんし、具体的にどう武装したらいいか 話し合うこともできません。
日本には第二次世界大戦で敗北した トラウマがいまだにあり、それゆえに権威を持ってアメリカと話ができない立場にあります。また今や中国の方が強力な軍事力を有しているため、中国に対しても強く主張することには躊躇がちです。南北朝鮮に対して さえ強く出られないでいる。
北朝鮮は自分たちが生き延びることに最も関心を持っています。そのためには核保有が必要不可欠な策であると考えている。
もしも北朝鮮が他国への攻撃を目論んだ場合には、核ミサイルの射程内でなおかつ軍事的に脆弱な国はどこであるか、日本は自分たちが置かれている現実を直視しなければなりません。
イワンクラステフ
アメリカ軍のアフガンからの屈辱的な撤退
政府軍の士気喪失は決定的に重要な要素でした。 状況の把握において最も難しいのは当事者の動機であることを我々はまざまざと再認識させられました。
今後10年で起こることが予想されるのは、自国だけで地政学的なプレイヤーになるこりとはできない、トルコ、ロシア、インド、日本、EUといった ミドルパワー 国家の活動の活発化です。
今後大きな変化が見られるのは国家同士の関係よりむしろ、身近な社会の中でしょう。我々の社会の中で起きている変化に注目が集まるのです。今後は 地域の現状に即した 調整が進むため、世界秩序よりも地域秩序が大きく変化し、多元的な世界が訪れるでしょう。
日本は米中対立の狭間で、今後想定される 舞台はアジアであり、日本があらゆる場面で自前で対処できるよう政策面で軍事化しても私は驚きません。 今や戦争も定義が以前と相当変わっています。現在のサイバー戦争や経済戦争の観点から見れば昔の戦争観にとられていてはいけないでしょう。
また日本は少子高齢化という大問題に直面しています。
アダムトゥーズ
分断に向かう欧州とアメリカ
ヨーロッパ経済の回復はスピード感にかける
世界が変わりつつある事実を認識しなければならない
経済の未来を担う人物、学者たち
ジェロームパウエル、イザベルシュナーベル、クリスティーヌラガルド、ギータゴピナート、ジョシュメイソン、ダニエラガボール
ヴァレリーハンセン
グロ−バリゼ−ションの起源を大航海時代とするのは遅すぎる
ヨ−ロッパの歴史家は以前より、西暦一〇〇〇年に大きな関心を持っていた
西暦1000年頃に中国と中央アジアの歴史、バイキングスカンジナビア人がカナダに上陸したこと、中国からインド アラビア半島 アフリカに至るまで海上交易でつながったこと、西暦1000年頃に世界でなにかがおきている。
内藤湖南は宋朝を近代のはじまりと見ていた。
欧州中心主義ではなく、西暦1000年頃から始まる 宋朝こそが近代史の起源。
バイキングが1000年頃までにアメリカ大陸北東部だけでなく、ユカタン半島にまで到達していた証拠が出てきている。
「戦士の神殿」の壁画に描かれている捕虜は、ブロンドで目の色が明るく、肌の色は白い。
ジョージエストライク
健常者優位主義を乗り越えられるか
デイビィッドファリアー
「人新世」に生きる人類の避けられない未来
我々のほとんどはどれほど先のことを考えてもせいぜい数年後、「将来の夢」という場合は十数年先のことまでは想像するだろうが、それでも10万年後の地球となると思いをはせる人は皆無といえる。
「いま」は未来からみれば「過去」である。「人間がやることで影響のないものなどなく。すべては繋がっている」「ディープタイム」という地質学的スケールから我々の「いま」の行動を顧みる重要性がわかる。
何千世代にもわたって、あらゆるものの中に人類の痕跡が残り続ける。
近所の現象から書き始めることは、自分が住む場所の未来の化石を見ることにつながります。
マルコポーロがクビライ・カーンとの最後の謁見の際に述べた言葉「あらゆる形がそれぞれ自分の都市を見いだすまでは、新しい都市が生まれつづけることだろう。そして、あらゆる案が出尽くし、形が崩れるとき、都市の終末が始まる。」
都市は人類がつくり出したとてつもない 産物です。100年前には想像もつかなかった都市の姿が今目の前にある。そしてこの先も都市が築かれていくことに希望を感じさせてくれるのがこの言葉なのです。
生物多様性は危機に瀕しており、人類は生物の管理人ではありますが 王様ではありません。いかに生物絶滅を阻止する方向に舵を切れるか。未来の化石記録には我々が絶滅の危機をどこまで放置したかがしっかりと残るのです。
いま見られる 進化のほとんどは、人為的な変更が加わられた結果だと、さまざまな研究の中で言われています。
私たち人類が他の種の分布域やその行動、場合によってはその外見に変更を加え、生態系を変えてしまったせいなのです。
本来であれば長い時間をかけて起こる変化が人の一生のうちに起こってもおかしくない。そう思うと不安を覚えずにはいられませんが、 一方で、我々がすぐに変化を起こせるという点には希望を持っていいと思います。
インターネットは目に見えない空気のようなものです。世界中至るところで利用でき、そのデータはクラウド化していると言いながら実際には実体を持った巨大なデータセンターの中で保管されている。これらのセンターは世界各地にある。
人間がやることで 影響の出ないものなどなくすべては繋がっている。この深いところでのつながりをまず理解することが変化への第一歩です。
大事なのは、我々がいまやっていることの影響がどれだけ長く残るか忘れてはならないということです。自分の身の回りにあるものの行為でもその影響は10万年後まで残るかもしれない。
我々が時代のレガシーを残すという事実を思い起こさせてくれるものに囲まれているのは幸運だと思います。未来の化石になる可能性がある物質に囲まれているからこそ、それをきっかけに未来にどのような化石を残したいかを考えることができるし、考えなくてはという気になれるのです。あなたが行うことの帰結として未来を生きる子孫の生活が変わってしまう。その視点から考察を続けることはとても価値があるのです。
Posted by ブクログ
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マルクス・ガブリエルは注目している知識人の1人なので、本書も手に取りましたが、とても満足しています。この手のインタビュー本ですと、内容がかなり薄くがっかりすることも多々あるのですが、さすが哲学者ガブリエルです、インタビュー用にわかりやすい言葉を使いつつ、かなり深いことも多数盛り込んでいました。ガブリ
...続きを読むエルは本書の中で「倫理資本主義」こそ我々が今後目指すべき道だと主張します。そしてこれは名称にもあるように資本主義と両立する、つまり今の資本主義の方向を修正すれば可能だというわけです。
倫理資本主義に向かうかどうかのカギを握っているのは「危機」です。実はガブリエルは、危機が生み出す全く異なる2つの推進力について本書で語っています。1つ目は、危機が人々を倫理的、道徳的にする力。しかし同時に、危機が恐怖を生み出すとしたら、それは非倫理的な行動を引き起こすわけです。ガブリエルは非倫理的な行動の背後には恐怖があると述べていますが、確かにパニックになると他人のことはどうでもよくなる、自分の生存だけに頭が向かうわけです。つまり「危機」は諸刃の剣であって、これをチャンスによりよい「倫理資本主義」に向かうこともできるし、ホッブズなどがいう「自然状態」になってしまう恐れもあるということでしょうか。まさに不安定な社会になっているわけです。
本書は「つながり」をキーワードにしていますが、著者が最後に神聖性についての見解を述べているのは秀逸だと思いました。つまり究極の「つながり」とは、言葉では表せない宇宙(全体)とつながっているというような感覚であって、人々はそれを得たときに神聖性を感じる、という主張です。仏教的な世界観もまさにそれを述べているわけです。そして芸術がそれを促進する、という主張もまさにその通りだと思います。個人的な話ですが、私はクラシック音楽のなかでもバッハとシューマンの楽曲を聞くと心が震えます。なぜかというと、彼らの楽曲を聴いていると、何か宇宙の真理がかなでる音、大乗仏教的にいうなら、大日如来がかなでている音楽はこういうものではないか、と感じるからです。ミヒャエル・エンデの小説「モモ」のなかに、主人公のモモが「時間のみなもと」を訪れるシーンがありますが、そこでは数えきれない種類の音がたえまなく新しいハーモニーを作り出している、という記述があります。そこではまさに、「私」を意識する人間という生命体が、宇宙(全体)とのつながりを実感しているのだと思います。
Posted by ブクログ
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全ての大人は全ての子どもの親になり、全ての子どもは全ての大人の子になる、ってどこかでみた言葉を思い出す。本当に、そんな世の中になりつつあって、過渡期をわたしたちは生きていると思う。
「子どもがほしい」と切実に願った先のAID (非配偶者間人工授精)の利用なら、生まれた子どもへの説明はどんなあり方が
...続きを読む理想的なのか、とくに本書ではその考えたかを得る。例えば、オーストラリア、ヴィクトリア州の病院で不妊治療を行ってきたアンドリュー・スピアーズ医師によると「幼少期の子どもがどれほど精神的な受容力を持っているか」が語られ、10代になってからの子どもへの告知では遅すぎることや、アイデンティティが形成される前に告知することの重要性など、記されている。
自分がAIDで生まれたことを知ってかき乱された人「アイデンティティの半分が空白状態」になった人たちの言葉もたくさんあり、本書を読むことで苦悩を知ることにもなる。
自分や自分たちのあり方に自信をもって生きていれば、その子どもも、どんな生まれかたであっても自信を持って生きることができるのだろうか。
子どもってすごいな‥とそんなため息と感嘆が漏れて、きっと新しい家族やコミュニティの形が生まれるのだろうという希望をもつ。わたしもまだ、完全にそう思うことは難しいのだけど、自分が存在することが奇跡で、喜ばしいことだと誰もが思う世界になるといいなぁ。
Posted by ブクログ
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英語を使い始めたタイミングで読むととても、参考になる。英語は思ってるほど単純ではなく、奥深い言語であり、話し方や内容、言葉のチョイスでその人の品格が表れることもよくわかった
Posted by ブクログ
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