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ここまで政治の奥に迫った本はなかった
安倍はいかに首相に返り咲き、戦後の難問に対峙したか?
病に倒れた第1次政権から5年、安倍晋三は再び自民党総裁選に立つことを決意した。それは7年8カ月に及ぶ政治ドラマの幕開きだった――。
アベノミクス、靖国参拝、尖閣問題、TPP、戦後70年談話、平和安全法制。次々に浮上する政治課題に、安倍と彼のスタッフはいかに立ち向かったか?
安倍本人をはじめ、菅義偉、麻生太郎、岸田文雄などの閣僚、官邸スタッフなどに徹底取材、政治の奥に迫る第一級のノンフィクション。
【上巻目次】
プロローグ
1 再登場
2 アベノミクス
3 靖国神社
4 尖閣諸島
5 TPP
6 慰安婦問題
7 戦後70年首相談話
8 平和安全法制
9 ヒロシマ/パールハーバー
10 消費税増税
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Posted by ブクログ
2026/08/20「宿命の子(上)」船橋洋一☆☆
安部晋三政権を軽んじていた表層的な見方を反省。マスコミ、特に新聞の作るイメージ像は短絡的であり恣意的に誤認させがち。
安部総理は真剣に国家課題に向き合い、国益の拡大を図っていた。また自分一人の個人プレイではなく、組織を活用したマネジメントも巧みであった。それにしても著者の船橋洋一氏の情報ソースとその分析・アレンジ力は桁違い、「神の領域」。朝日新聞のバックアップは?
構成は、安部政権が取り組んだ個々の政治課題に各章が割り振られ、それぞれに歴史的・政治的経緯と論点がコンパクトにまとめられており、大変勉強になった。ここでも内外の取材相手とその内容が桁違いのインパクト。特に外国の要人発言は出色。
Posted by ブクログ
平和安全法制、オバマ大統領の広島訪問、消費税増税、戦後70年談話など、それぞれのイシューについて、与党重鎮や官僚をどのように動かし(根回し、人事配置を含め)、米国大統領・ホワイトハウス、中韓首脳とどのように対峙してきたか、安倍元総理の行動記録がよくわかる本。関係者への多数のインタビューを通じ事実ベースで語られており、高い解像度で安倍元総理の考えや行動を理解することができる。
上巻だけでも、安倍元総理がいかにして本来の意味で「戦後」を取り戻したかったのか、それをどのように実現しようとしていたのか、が如実に伝わってくる。安倍元総理の理念を継ぐとされる高市現総理の政権下の今後を卜う意味でも参考になると思われる。
また、表にはなかなか出てこない政務秘書官や主要省庁幹部、与党重鎮の動きを窺い知ることができる点でも、面白い。
Posted by ブクログ
2022年の参院選の遊説中に奈良の駅前で暗殺された安倍元首相の年代記。
上巻はトピック毎に経緯がまとめられている。
章立てに沿って、再登場、アベノミクス、靖国神社、尖閣諸島、TPP、慰安婦、戦後70年首相談話、平和安全法制、ヒロシマ/パールハーバー、消費税増税。
所謂リベラルからすれば国粋主義の巨頭なのだろうが、筋の通った国家観や国家運営の原則に則って司られた7年半の実績の重さを実感する。
著者は「通貨烈々」などを著した船橋洋一。
経済、安全保障などの外交交渉の裏側を掘り下げた著作に定評があり、本書も公開情報やインタビューなどを通じ、項目毎に米大統領から本邦各省庁職員に至る交渉関係者の言動や思いまで汲み上げ、冷静、客観的な筆致ながら読者に深い感銘を残す。
もう八十歳を越えたとは思えない徹底した取材ぶりと臨場感溢れる描写に驚かされる。
「安倍晋三 回顧録」とともに21世紀のわが国の歩みを俯瞰的に顧みるのに絶好の書。
大学であれば各章が1-2ヶ月分の講義資料となるだろう。
Posted by ブクログ
第二次安倍政権発足から、アベノミクス、靖国参拝、尖閣問題、TPP、戦後70年首相談話、平和安全法制、消費税増税などについて。参院選までに上下読もうと思っていたが、結局この時期になってしまった。
印象深かったのは戦後70年首相談話と平和安全法制の章である。
終戦の節目のたびに首相談話が中国の歴史戦の道具にされては敵わない。安倍は70年談話を最後の談話と位置付け、村山談話を踏襲しつつも「謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」との文言を盛り込み、国内でも中韓でも一応それなりに理解を得られた。
自身で言うように保守派の安倍晋三だからこそ、リベラル派からの期待値は低いし、保守派からの理解も得やすかった。今日は2025.7.27だが、石破首相は80年談話を出すとも出さないとも、まだ明言していない。本日時点ではリベラル派が参院選に負けた石破に「石破辞めるな」という声をあげている意味不明な状況であり、リベラル派からの期待値が高まっている一方、保守派は石破に反発している。このような状況で80年談話を出すことはリスクが高いと読みながら感じた。例え閣議決定を経ない「総理の談話」だとしても、中国は日米韓の離間策として、再び東アジアの歴史問題を再燃させてくる恐れがある。
また、国家安全保障会議(NSC)の設置は外交と軍事を統括し調整する司令塔の設置という意味で画期的であった。しかし、平和安全法制の審議の際、集団的自衛権の行使要件である「存立危機事態」は台湾有事を想定して議論をするべきであったが、それでは外交的にも内政的にも大きな反発が予想された。そのためにペルシャ湾、ホルムズ湾の議論に逃げてしまったのは残念なことであった。
下巻の目次を見ると、各国首脳の名前が章題として並んでいる。安倍による首脳たちの人物評が読めるのだろうか。下巻も楽しみである。
Posted by ブクログ
デフレ経済下で金利を下げて金融緩和するのはマクロ経済の観点からは当然の政策で、これによって派遣切り、ブラックバイトみたいな困窮が解消されたのは事実。日本のリベラル界隈は安倍晋三の右寄りの政治姿勢嫌いを拗らせて緩和的、反緊縮的な財政政策すら敵視し、マスコミを巻き込んで反安倍晋三キャンペーンを展開、一般にも悪者という印象を与えてしまったのは日本にとって不幸だと思う。某政党に至っては堂々と減税に反対する有様だ。
本書ラスト近くで消費増税に関する記述があるが、今や財務省ベッタリの自民党政調会長が安倍晋三によって財務省の影響力を抑えるために抜擢されていたというのは非常に驚いた。また消費増税のような国民生活への影響が大きな政策の決定に対して、政権内部の担当者の顔を立てる立てないのレベルの話が大きな要因になっていることに、組織というものの構造的な問題を再認識した。インパール作戦も某将軍の顔を立てるために実行されたというではないか。こんなのは周りにとっても、そして本人にとっても不幸だと思う。
Posted by ブクログ
安倍晋三、かっけー。
非常に知的で策士。
こんな首相なら日本を任せていい!
・・・という内容に仕上がっている。この本。
同時代を生きてきて感じてきたものと全然違う。
私が知らない安倍晋三さんの実像、なのかもしれない。
財務省と闘い消費税増税を避けるために衆議院を解散したのはその通りだろうし、
外交面でも韓国、中国と渡り合ったのも事実だろう。
この本を読んでいると、それらの政策に至る思考がきわめて論理的。
そもそもその目的も、ひたすら国のためと明確。
官僚の考えでなく、選挙で選ばれた我々(議員)の考えが第一
安倍さんはこれが徹底していたようで。
だからなりふり構わず選挙に勝つために統一教会を利用し、裏金を作り、
公金でモリカケサクラのように仲間を増やした。。
「悪夢の民主党政権時代」と何度も何度も繰り返した。
目指すところは正しかったのに、そこに至る振る舞いができてなかった、
品性がなかった、のか。
この本だけ読んでると、教養も滅茶苦茶あるんだけど。
スピーチのために必死に練習するなど努力家だし。
昭恵さんに「学生時代にその努力をしてたらもっといい学校に行けたのに」と
言われたのはご愛敬だが。
首相の孫は何か欠落していたのか?
とにかく上巻を読んでいるだけではそんなことはこれっぽっちも感じない、
完璧な人物に描かれている。
(上)
プロローグ
1 再登場
2 アベノミクス
3 靖国神社
4 尖閣諸島
5 TPP
6 慰安婦問題
7 戦後70年首相談話
8 平和安全法制
9 ヒロシマ/パールハーバー
10 消費税増税
(下)
11 プーチン
12 習近平
13 トランプ・タワー
14 金正恩
15 アメリカ・ファースト
16 インド太平洋
17 G7対ユーラシア
18 天皇退位/改元
19 パンデミックと官邸危機
20 退陣
21 戦後終章
エピローグ
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