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半分の半分の半分
韓国日報文学賞受賞! 何歳になっても、泣いて笑って怒って愛して。人生はきっとなんとか大丈夫! あたたかくて生々しい傑作短編集。 ●収録作品 「私たちは私たちの味方となって」――旧友の娘に惹かれインタビューする小説家。 「父親になっておやり」――50年連れ添った父と「偽装離婚」した母の意外な言葉。 「半分の半分の半分」――チョゴリを脱いで水遊びする祖母。人生が輝く瞬間の記憶を描く。 「雲丹」――「おばあさん、すいませんが、この子をちょっと見てくれますか?」花見旅行は思わぬ展開に。 「ミョンジャさんに似て」――アメリカで父に守られてきた母。父を喪った後の人生の旅。 「私のやさしい乳首」――世を去ろうとしているキ・ギルヒョンさんの病室を訪れる女たち。 「春の夜」――老女二人の家に、ある日、赤ん坊を抱いた少女がついてきた。 「他の顔」――異国で暮らして30年、初めて盗難事件に遭って……。 「禁煙キャンプ」――年代も性格も生き方もさまざまな8人は、果たしてタバコをやめられるのか? ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
ジョヴァンニの部屋
ボールドウィン生誕100年 代表作を記念復刊! LGBTQ文学の傑作 アメリカで再注目されている黒人文学作家であり、マルコムX、キング牧師らとともに60年代公民権運動の中心的役割を担った思想家でもあるボールドウィンの生誕100年を記念し、代表作を復刊する。 小説の舞台は50年代のパリ。パリに遊学中のアメリカ人青年デイヴィッドは、婚約者ヘラが長期旅行で不在の間に、バーで知り合ったイタリア人男性ジョヴァンニと恋愛関係になり、ジョヴァンニの部屋で二人は同棲生活を送るうちに、デイヴィッドは封印してきた過去がよみがえり、苦しみを募らせる。婚約者ヘラが戻ってくると、デイヴィッドは自分の気持ちを押し殺そうとするが……。 「内なる自分と出会ったときの恐怖、罪悪感、喪失感をこんなにも激しく魅力的に描くことのできる作家がほかにいるだろうか。――いま、われわれの作品として大きく呼吸を始める」(金原瑞人「解説」より) -
私たちが刈り取った男たち
全米批評家協会賞最終候補作! 最愛の弟をはじめとする、五人の親しい男たちの相次ぐ早世。自身と家族たち、仲間たちの苦悩と苦闘。そして、アメリカ南部で黒人として生きていくことの困難。全米図書賞を二度受賞した、現代アメリカ文学最重要の作家による、痛切なメモワール。 私はターシャとブランドンの言葉を思い出し、ログを殺したのは何者なのか、私たちを間引いていくのは何者なのか、考えた。ログの死は自らの行為、彼自身の心臓がもたらした結果だ。ならば私たちを殺す〈何者か〉とは、私たち自身なのだろうか? それともこうして死が累々と重なっていくそばで、愛する者たちが死んでいくそばで、私はなにか、もっと大きな物語を見落としているのだろうか? そもそも相手は人間なのか? ヘッドライトの明かりが闇のなかに銀色の筋となって浮かびあがり、ふいに、その〈何者か〉が闇のようにとほうもなく広大で、底なしで、すぐそこに迫っているような気がしてきた。私は音楽を止め、歌の語りを消して、甲高い虫の鳴き声と窓のそばをひゅうと過ぎていく熱風だけに耳を傾け、家路をたどった。それらのなかに物語を聞き取り、私たちの筋書きを書いている〈何者か〉の正体を突き止めてやろうと試みた。(本書より) 【内容目次】 プロローグ ここは狼の町 遠い過去~一九七七年 ロジャー・エリック・ダニエルズ三世 一九八一年三月五日生まれ 二〇〇四年六月三日没 私たちが生まれる 一九七七年~一九八四年 デモンド・クック 一九七二年五月十五日生まれ 二〇〇四年二月二十六日没 私たちは傷つく 一九八四年~一九八七年 チャールズ・ジョセフ・マーティン 一九八三年五月五日生まれ 二〇〇四年一月五日没 私たちは見ている 一九八七年~一九九一年 ロナルド・ウェイン・リザナ 一九八三年九月二十日生まれ 二〇〇二年十二月十六日没 私たちは学んでいる 一九九一年~一九九五年 ジョシュア・アダム・デドー 一九八〇年十月二十七日生まれ 二〇〇〇年十月二日没 私たちはここにいる 謝辞 訳者あとがき 【著・訳者プロフィール】 ジェスミン・ウォード (Jesmyn Ward)(著) ミシガン大学ファインアーツ修士課程修了。マッカーサー天才賞、ステグナー・フェローシップ、ジョン・アンド・レネイ・グリシャム・ライターズ・レジデンシー、ストラウス・リヴィング・プライズ、の各奨学金を獲得、および2022年米国議会図書館アメリカ・フィクション賞を受賞。『骨を引き上げろ(Salvage the Bones)』(2011年)と『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え(Sing, Unburied, Sing)』(2017年)の全米図書賞受賞により、同賞を2度にわたり受賞した初の女性作家となる。そのほかの著書に小説『線が血を流すところ(Where the Line Bleeds)』、『降りていこう(Let Us Descend)』およびメモワール『わたしたちが刈り取った男たち(Men We Reaped)』(本書)などが、編書にアンソロジー『今度は火だ(The Fire This Time)』がある。『わたしたちが刈り取った男たち』は全米批評家協会賞の最終候補に選ばれたほか、シカゴ・トリビューン・ハートランド賞および公正な社会のためのメディア賞を受賞。現在はルイジアナ州テュレーン大学創作科にて教鞭を執る。ミシシッピ州在住。 石川 由美子(いしかわ・ゆみこ)(訳) 琉球大学文学科英文学専攻課程修了。通信会社に入社後、フェロー・アカデミーにて翻訳を学び、フリーランス翻訳者として独立。ロマンス小説をはじめ、「ヴォーグニッポン」、「ナショナルジオグラフィック」、学術論文、実務文書など、多方面の翻訳を手掛ける。訳書に、『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え』、『骨を引き上げろ』、『線が血を流すところ』、『降りていこう』(以上作品社)など。 -
トーマス・マンはなぜ日本で愛されるのか
生誕150年、没後70年記念出版 トーマス・マンの作品は日本で繰り返し翻訳されている。大長編『魔の山』はこれまでに七人の翻訳家によって訳出され、代表作のひとつ、『トーニオ・クレーガー』にいたっては、この100年間で日本で17人の訳者によって翻訳され、刊行されているという事実が本国ドイツで驚きをもって伝えられた。なぜこれほどまでに日本で人気があるのか。 23歳で初の短編集を出版したノーベル文学賞作家の魅力はなんなのか。同じく23歳で芥川賞を受賞した日本のふたりの小説家が、ドイツの記念式典にも招待される世界的に著名な研究者とともに、文豪マンの作品について語り尽くす。 マンは1875年に北ドイツのリューベックに生まれ、1955年にスイスのチューリヒで死去。2025年は生誕150年を祝う式典が世界各地で行なわれ、ドイツでは四日間開催され、大統領も出席したという。なぜそれほどまで愛されるのか。 本書には、九州大学で行なわれた生誕150年記念講演およびその後の鼎談を収録するほか、マンが日本の知人に宛てた五つの書簡の翻訳も掲載。略年表やブックガイドも完備。トーマス・マンを味わい尽くす一冊。 [目次] トーマス・マンについて 小黒康正 トーマス・マン略年譜 小黒康正 日本の一愛読者 トーマス・マンと三島由紀夫 平野啓一郎 トーマス・マン生誕一五〇年記念講演会 新訳『トーニオ・クレーガー』への挑戦 小黒康正 ゲーテに倣いて トーマス・マンと『ゲーテはすべてを言った』 鈴木結生 芸術とその〝重み〞『 ファウストゥス博士』より 平野啓一郎 鼎談 講演を終えて 小黒康正×鈴木結生×平野啓一郎 私のゲーテ(西日本日独協会講演) 鈴木結生 トーマス・マンの日本人宛て五書簡 小黒康正訳 新訳『魔の山』への挑戦? 小黒康正 おわりに 小黒康正 コラム 小黒康正 日本におけるトーマス・マン受容 トーマス・マン研究と九州大学 『トーニオ・クレーガー』か『魔の山』か? トーマス・マン文学のための登山ガイド -
カフカふかふか:とっておきの名場面集
わからない魅力に引き込まれる 今年はドイツ語作家フランツ・カフカ100年にあたります。生前はほとんど知られていない作家ですが、一世紀後の現在では著名な小説家のひとりとして、その作品は多くの言語に翻訳され、読まれています。 そんなカフカ作品に魅了された著者たちが、その面白さを本書で縦横無尽に語りかけます。 朝目覚めると虫に変わっていた主人公は有名ですが、糸巻状の「何か」という不思議な存在が出てきたり、そうかと思えばまったく姿を現さなかったり、よくわからない登場人物たちにわたしたちは翻弄されます。 繰り返される断食のシーンからはヴェジタリアンで風変わりな健康体操を人に勧める作家の別の素顔が垣間見られます。 そのほか、出だしや結びの一文に驚愕したり、絶句したりすることしきり。カフカの作品はうかうかできません。いつまで経っても辿り着かないぐるぐるまわる物語にめまいすら覚えます。 カフカフカフカ この終わりのない魅力をあれでもか、これでもか、この一冊に収めました。全54の選りすぐりの場面を通して、カフカの世界を全身で体感できます。巻末には40年間の作家の年譜と、読書案内を完備。 [目次] はじめに i こんなはじまり、あんなはじまり 冒頭の一文に引き込まれる ii こんなキャラ、あんなキャラ 作品の登場人物たちに翻弄される iii こんな世界、あんな世界 物語の設定に目がまわる iv こんなカフカ、あんなカフカ 作家の素顔に驚愕する v こんな終わり、あんな終わり 結びの一文に絶句する 年譜/読書案内/あとがき -
沈黙をあなたに
ノーベル賞作家でありラテンアメリカ文学を牽引した巨匠による、 喜劇と悲劇、そして音楽と本と祖国への愛に満ちた人間賛歌。 クリオーリョ音楽の研究者トーニョが出会った、世界で最も美しいギターの音色。そしてその奏者であるラロ青年の夭折。それはリマ近郊でつつましく暮らすトーニョの人生をすっかり変えてしまった。彼について、そしてこの国の音楽について本を書かなくては! 使命感に燃えるトーニョだが、その熱意は様々な人を巻き込んでいき・・・・・・。 2025年4月に逝去したペルーの巨匠、その最後の小説。 【著者プロフィール】 マリオ・バルガス=リョサ Mario Vargas Llosa 1936年、ペルーのアレキパに生まれる。20世紀後半の文学を代表する作家のひとり。 1959年に短篇集『ボスたち』でデビュー。初の長篇『都会と犬ども』で注目を浴び、生涯にわたってセルバンテス賞など数々の受賞歴を誇る。2010年にはノーベル文学賞を受賞した。 著書に『緑の家』『ラ・カテドラルでの対話』『フリアとシナリオライター』『世界終末戦争』『密林の語り部』『チボの狂宴』『楽園への道』『ケルト人の夢』『激動の時代』など多数。 2025年4月13日に逝去。本書は著者が生前に刊行した最後の小説となった。 【訳者プロフィール】 柳原孝敦(やなぎはら・たかあつ) 1963年鹿児島県名瀬市(現・奄美市)生まれ。東京外国語大学大学院博士後期課程満期退学。東京大学大学院人文社会系研究科教授。著書に『ラテンアメリカ主義のレトリック』、(エディマン/新宿書房)、『テクストとしての都市 メキシコDF』(東京外国語大学出版会)。訳書にアレホ・カルペンティエール『春の祭典』(国書刊行会)、ロベルト・ボラーニョ『野生の探偵たち』(共訳、白水社)、セサル・アイラ『文学会議』(新潮社)、フアン・ガブリエル・バスケス『物が落ちる音』(松籟社)など。 【原題】 Le dedico mi silencio -
氷上旅日記[新装版]:ミュンヘン―パリを歩いて
「あのひとを死なせるわけにはいかない。ぼくが自分の足で歩いていけば助かるんだ」――重病の親友の快復を願かけて、ミュンヘンからパリへ向かい、雪と氷のなかを彷徨し、魂に呼応するような風景と忘れられたような人びとに出会う……。ニュー・ジャーマン・シネマの鬼才が綴る孤高の幻視行。 最新作『歩いて見た世界』の監督による孤高の幻視行 鬼才ヴェルナー・ヘルツォーク監督は、人間と自然の壮大なドラマをテーマにした映画で広く知られる。『アギーレ・神の怒り』『フィツカラルド』など初期の代表作から最新作『歩いて見た世界』まで、野心的な作品は高い評価を受け、数々の映画賞を受賞している。 一九七四年十一月、ヘルツォークはパリにいる友人の映画評論家ロッテ・アイスナーが重篤と知らされる。自分の足でパリまで歩いていけば、アイスナーの病は治る……と願をかけ、真冬のミュンヘンを発つところからこの日記は始まる。 痛む足をひきずりながら、死んだような小さな村をいくつも通り過ぎ、空き家に泊まり、田舎道を彷徨する。あるときは、自分がまだ人間の姿をしているのを確かめようとガソリンスタンドのトイレに駆け込む。やがて寒さに凍えるカラスを兄弟のような感情を抱くようになり、リンゴの実がすべて落ちるまで木を揺さぶった直後の静寂に、孤独と疲労が頂点に達する…… 研ぎ澄まされた感覚で、魂を震わすような自然に身を投じるヘルツォークならではの眼差し。極寒のなかをひたすら歩く真摯な姿と、狂おしいまでの思いが読者の心を打つだろう。 -
ブリタニア列王史 ――アーサー王ロマンス原拠の書
中世ヨーロッパを代表する騎士道物語として愛され、今日でも様々な文化芸術に大きな影響を与えつづけるアーサー王物語。その起点をなすのが本書『ブリタニア列王史』であり、『アエネーイス』の主人公であるアエネアースの子孫ブルートゥスが紀元前12世紀にブリタニア王国を建設してから、ブリトン人が追放されサクソン人による支配がはじまるまでの二千年近くに及ぶ歴史がダイナミックに物語られる。本書を通じてその生涯や事績がはじめて体系化されることとなったアーサー(アルトゥールス)王や魔術師マーリン(メルリヌス)らの活躍が鮮烈な印象を残す、ロマンス文学の先駆的古典。 -
どこかで叫びが
恐怖が、再定義される── 『ゲット・アウト』の監督・ジョーダン・ピールが送る 黒人作家たちによる恐怖の最前線 【ローカス賞】、【ブラム・ストーカー賞】、【英国幻想文学大賞】受賞! 【世界幻想文学大賞】最終候補作! 『ゲット・アウト』『アス』『NOPE/ノープ』で世界に衝撃を与えた映画監督・脚本家ジョーダン・ピールが編集を手がける、全編書き下ろしによるブラック・ホラー短篇集。 本アンソロジーに収録された19の作品では、奴隷制度の記憶、公民権運動のトラウマ、移民としての分断されたアイデンティティ、そして現代社会の見えざる暴力など、超自然の恐怖だけでなく、アメリカ社会に深く根を下ろした不正義や歴史的暴力といった“現実”の〈悪夢〉が描かれる。 作家陣には、N・K・ジェミシン、ンネディ・オコラフォー、レベッカ・ローンホース、タナナリーヴ・ドゥーら国際的に高く評価される作家たちが名を連ね、新進気鋭の書き手も多数参加。また、ジョーダン・ピール自身による序文も収録されている。 ローカス賞、ブラム・ストーカー賞、英国幻想文学大賞を受賞したほか、Esquire、CrimeReads、シカゴ公共図書館の「年間ベストブック」にも選出された。また、英・ガーディアン紙は「今年最高のアンソロジーであるだけでなく、時代を超えて語り継がれる一冊」と絶賛している。 ブラック・ホラーの最前線を記録する、必読のアンソロジー。 あなたがまだ見ぬ恐怖が、ここにある── -
四維街一号に暮らす五人
全米図書賞受賞作家の最新作! 台湾グルメ×レトロ建築×女子共同生活 「あんたと一緒にいない日々は、とても寂しかった」 ワケあり住人たちが味わう未知の痛みと、百年前の台湾料理。 昭和十三年築の日式建築・四維街一号には、 四人の大学院生と酒呑み大家が暮らす。 一階は、BL作家の知衣と聡明でモテる小鳳、 二階は、苦学生の家家とシャイな乃云。 互いに秘めた想いを抱え食卓につく住人たちは、 あるとき『臺灣料理之栞』という古書を発掘する。 五人の孤独が手繰りよせた〈ある家族の苦い歴史〉とは――― ◆池澤春菜さん満腹◆ 「なんでこんなに懐かしいの? 四維街一号に、きっとわたしも住んでいた」 -
みえないもの
「最初に『何かすごい』と思い、それがずーーーーーっと止まらず、一冊全部がそうだった。」 ――斎藤真理子(翻訳家) デビュー作『優しい地獄』で読書界に衝撃を与えた、ルーマニア出身の文化人類学者イリナ・グリゴレ、最新作。 娘たちと過ごす青森の日々。ふとよみがえる故郷ルーマニアの記憶。そして、語られてこなかった女たちの物語――。 「彼女の人生をスクリーンのようなものでイメージとして見せられたら、彼女の語らなかったことが見えて、あの夜ニュースを見た人たちも彼女を理解できたかもしれない」(本書より) 虚実を超えて、新たな地平を切り開く渾身のエッセイ。 今までに書かれたどんな日本語よりも、鮮烈なことばをあなたに。 -
村上春樹 翻訳ライブラリー ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集
作家としての窮状さえも、フィッツジェラルドは 見事に小説に結実させていった―― 華やかな喧噪の日々から一転、三十代にして迎えた不遇の時代にも、 フィッツジェラルドは多彩なスタイルの短篇小説と、 「壊れる」三部作ほか秀逸なエッセイを残した。 人生の暮れ方に描かれた、美しくゆるぎない物語。 早すぎる晩年となった一九三〇年代のベスト集。 〈短篇小説〉 異国の旅人 ひとの犯す過ち クレイジー・サンデー 風の中の家族 ある作家の午後 アルコールに溺れて フィネガンの借金 失われた十年 〈エッセイ〉 私の失われた都市(『マイ・ロスト・シティー』改訳) 壊れる 貼り合わせる 取り扱い注意 若き日の成功 -
不便なコンビニ
韓国発ベストセラー、傑作Kヒーリング小説! 【2024年本屋大賞翻訳小説部門第3位】 【韓国で大ベストセラー】 【ソウルで舞台版ロングラン上演。ENAにてドラマ化進行中】 ソウルの下町。亡き夫の遺産で建てたコンビニ「Always」を細々と営む元教師のヨムさんは、駅で無くした財布を拾ってくれたホームレスの男「独孤(トッコ)」と知り合う。記憶を失い言葉はたどたどしいが、誠実そうな独孤を見込んだヨムさんは、彼を深夜シフトの店員として雇う。近隣のコンビニに押され気味で品揃えが悪く、近所住人からは「不便なコンビニ」と呼ばれている「Always」の店員や客たちは、謎だらけで怪しげな独孤を警戒しつつ、一方でそれぞれに問題を抱えていた。 韓国で大ヒットを記録し、世界各国で出版され、舞台化、ドラマ化も進行中の大ベストセラー。誰もが生きづらさを抱えて生きるコロナ前夜のソウルを舞台に、人と人との関わり、罪と赦しを優しくユーモラスに描いた、8篇からなるKヒーリング小説の傑作。 -
君のためなら千回でも
THE KITE RUNNER by Khaled Hosseini, 2003 ●推薦・鴻巣友季子 「いちど地に墜ちた凧(カイト)はもう二度と空を飛べないのだろうか? そんなはずはない。つぐないは待ってくれる。あなたに駆けだす勇気さえあれば」 世界800万部突破 52ヵ国語に翻訳 120週連続でNYタイムズ紙ベストセラーIN! 1975年、アフガニスタン。僕は、僕を最も愛してくれた君を裏切った。 最高に感動するエンタメ名著、堂々復刊! 平和な時代のアフガニスタン。裕福な家に生まれた僕は、召使いのハッサンと兄弟のように育つ。父の愛に飢えていた僕にひたむきに尽くすハッサン。1975年の凧合戦の日、「君のためなら千回でも!」と凧を追いかける彼を、僕は裏切り、人生を破壊してしまう。最も愛してくれた人なのに…。そして2001年911テロ直前の米国で、僕は一本の電話を受ける。それは償いの旅の始まりだった。世界800万部、52ヵ国語に翻訳! 感動の名著復刊! ●解説・町山智浩 「本作で最も大きなフィクションは使用人の息子ハッサンである。アミールと兄弟のように育つ彼は実在しない。彼はホッセイニが祖国アフガニスタンに残してきた人々、特に少数民族ハザラ人を象徴させて創造したキャラクターだ」町山智浩(解説より抜粋) ●絶賛の声! 「獰猛な残酷さと、救いのある愛の物語」NYタイムズ紙 「『風と共に去りぬ』のような、驚くべきデビュー作」ピープル誌 「ロシア侵攻前の栄光の時代からタリバンの恐るべき支配に至るまで、アフガニスタンが感動的に描かれている」エンターテインメント・ウィークリー誌 ※本書は、二〇〇七年十二月にハヤカワepi文庫より刊行された同名作品を加筆修正し、復刊したものです。 -
台湾文学の中心にあるもの
政治、そして多様性、 台湾では文学が現実に人と社会を動かし続けている。 激動する歴史の中で、文学が社会を動かし、文学が人のパワーの根源となっている台湾。日本語で読める約50作品を紹介しながら、政治に翻弄されつつも、必死に格闘し、社会に介入してきた台湾文学を読み解き、その全貌を示す! ・著者メッセージ 台湾文学の中心にあるものは政治である。斎藤真理子『韓国文学の中心にあるもの』(イースト・プレス、2022年)は、私たち外国文学研究者に、自身の研究対象の文学の中心にあるものが何かという問いを突き付けた。「政治」、これが台湾文学研究者の現時点での私の答えだ。もちろん、文学は一様ではない。「〇〇文学の中心にあるのは××だ」と決めつけてしまうのは、傲慢である。恐らく、世界中の文学をすべて読んだ読者にしか言う資格はないだろう。何より、文学は、個人的なものであり、国家に紐づけされ存在しているものではない。だが、一方では、文学が国家に紐づけされることに、あるいはされないことに苦悩してきた文学もある。それが台湾文学だ。(「はじめに」より) 【目次】 はじめに─日本文学には政治が足りない? 第1章 同性婚法制化への道は文学から始まった 第2章 女性国会議員が40%以上を占める国の文学の女性たち 第3章 文学は社会を動かし、その瞬間をアーカイブし続けてきた 第4章 日本統治期が台湾文学にもらしたもの 第5章 ダイバーシティな台湾文学の表記と翻訳の困難 おわりに─台湾文学の中心にある政治との対話を経て あとがき 本文脚注 主要参考文献 本書で取り上げた台湾文学作品 台湾年表 台湾の基礎知識 台湾文学マップ -
ミセスハリス
映画『ミセス・ハリス、パリへ行く』 2022.11.18(金)より映画公開 もうすぐ60歳の家政婦さんがディオールのドレスに恋をした! 1950年代のロンドン。ハリスおばさんはもうすぐ60歳の通いの家政婦。夫を亡くし、質素な生活を送っている。ある日、勤め先の衣装戸棚でふるえるほど美しいクリスチャン・ディオールのドレスに出会う。今まで身なりを気にしてこなかったが、自分もパリでドレスを仕立てようと決意し、必死でお金をためることに。やがて訪れたパリで、新しい出会い、冒険、そして恋? 何歳になっても夢をあきらめない勇気と奇跡の物語。解説・町山智浩 ※本書は、1979年12月に刊行された『ハリスおばさんパリへ行く』(講談社文庫)を、現代向けに加筆修正し、角川文庫化したものです。原題:Mrs Harris Goes to Paris この物語は、還暦近い家政婦ハリスさんが、努力と幸運と善意で、パリの高級ドレスを仕立てることになる、シンデレラ・ストーリーです。しかし、その背景には、当時、イギリスやフランスで起こりつつあった社会変動が隠されています。 オート・クチュール(高級仕立て服)はどれも一点ものです。だから、ファッションショーもごくごく限られた大金持ちのお得意様だけに見せるものでした。 ハリスさんはそれでも堂々とショーを見せろと要求します。自分が汗水垂らして稼いだ金を持ってきたのに何を恥じることがあるのか。 ディオールのマダムは、ハリスさんを見て「不思議な風格」を感じます。風格とか気品はその人の生まれ育ちや着ている服ではなく、内面から立ち上がるものだからです。 一生縁がないと思われたドレスを作ることが、ハリスさんなりの反逆であったことはいうまでもありません。――町山智浩 -
新訳 ハムレット 増補改訂版
「声に出して心地よい、聴いていて心地よい、注釈が心地よい」 野村萬斎さんプロデュース 日本初! 原文のリズムとライムを全訳した驚異の新訳。最新研究を反映した決定版! 「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」 父王を亡くした王子ハムレットは、母を娶って王座を奪った叔父を憎む。ある夜、父の亡霊から、自分は叔父に毒殺されたと聞かされるが、はたしてそれは真実か? 迷いつつも気がふれたふりをして復讐の時を待つが…。 日本初、原文のリズムとライムを全訳した驚異の新訳! 声に出して読めばわかる! 最新研究を反映し増補改訂! Fに基づき、Qとの違いも全て注記した決定版。 後口上:野村萬斎 【野村萬斎さんが選ぶシェイクスピア名作4選】 新訳 ハムレット 新訳 マクベス 新訳 夏の夜の夢 新訳 まちがいの喜劇(←「ややこしや~♪」の原点) 目次 新訳 ハムレット 増補改訂版 増補改訂版 訳者あとがき 後口上 日本演劇(ジャパニーズシアター)への翻訳(トランスレーシヨン) 野村萬斎 増補改訂版 後口上 初訳・初演から二〇年の時を経て 野村萬斎 -
親密な異邦人
7年間小説を書けずにいる小説家――「私」は、目にとめた新聞広告に衝撃を受ける。そこには、「この本を書いた人を探しています」というフレーズと小説の一部が掲載されていた。その小説は、「私」がデビューする前に、誰にも知らせずに投稿していた作品だったのだ。事情を調べ始めた「私」は、謎の多い女性「イ・ユミ」に辿り着き、彼女の人生を追うことになる。 ある時は、キラキラした女子大生。ある時は、評判のいいピアノ教師。ある時は、センスのある大学講師。ある時は、優しい医師。またある時は、ーー。 虚像で塗り固めた幾重もの仮面の裏から徐々に表れる真実の素顔。 -
わたしたちの担うもの
全米100万部の若き桂冠詩人、初の詩集が待望の邦訳 2021年、アメリカ大統領就任式で世界を驚かせた若き桂冠詩人。パンデミックと分断の日々を尖りまくった表現で描き出す、驚愕の作品集が登場。 大統領就任式での『わたしたちの登る丘』の朗読で一躍、現代アメリカ最重要詩人となったアマンダ・ゴーマンの第一作品集。 彼女の詩は苦難の瞬間をとらえ、希望と癒しのリリックに変える。 歴史、言語、アイデンティティをかけめぐり、想像力豊かい、そして親密に、ことばをコラージュし、ときに消去する。 パンデミックの悲嘆をうけとめ、悲痛のときに光をあてる。 彼女はわたしたちの過去からのメッセンジャー、未来への声だ。 -
ゴーイング・ゼロ
ハリウッドの寵児が放つ今年最驚のスリラー。 CIAと巨大IT企業〈ワールド・シェア〉社は、共同事業として最先端技術を駆使した犯罪者追跡システム〈フュージョン・イニシアティブ〉の実用化に向けて準備を進めていた。1か月間見つからずに逃げ切れば300万ドルが手に入るという条件で10名の参加者を集め、実証実験〈ゴーイング・ゼロ〉βテストを開始する。だが、ある女性の存在が大きな誤算となり、事態は思いもよらない方向へ……。 国家の威信を賭けたゲーム、からの反転。 超監視社会、超デジタル化社会に生きる我々に突きつけられた問い。 『博士と彼女のセオリー』『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』『ボヘミアン・ラプソディ』『2人のローマ教皇』4作でアカデミー賞ノミネートを果たしたハリウッド随一の脚本家による、2024年最驚のスリラー上陸! 2024年バリー賞ベスト・スリラー候補作。 解説は作家・ジャーナリストの手嶋龍一氏。 (底本 2024年5月発売作品) -
蜘蛛の巣の罠
サーガに届く謎の小包。 醒めぬ悪夢が始まる。 ユレック・ヴァルテルという凶悪な殺人鬼との闘いは、ヨーナ・リンナとサーガ・バウエルの捜査によって終止符が打たれた──はずだった。心に深い傷を負って療養するサーガのもとに、連続殺人をほのめかす絵葉書が届くまでは。「ヨーナを救えるのはきみしかいない」。署名は「ユレック・ヴァルテル」のアナグラム。その葉書をサーガが受け取ってから三年が過ぎたある日、国家警察長官マルゴット・シルヴェルマンが突如失踪、後日遺体で発見される。現場には葉書の記述どおり残された純白の薬莢。それは新たな殺人鬼が練りあげた計画の始まりを告げる声だった…… -
たった1日もキミを愛さなかった日はない
★★韓国で10万部突破! チェ・シウォン(SUPER JUNIOR)など韓国著名人が絶賛!! キム・ジェシク翻訳作品第2弾★★ 泣かせるのは愛だけど、 笑顔にするのも愛だから、 私たちはまた愛を始めなくちゃならない。 キム・ジェシク 翻訳は『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』『いい人にだけいい人でいればいい』の藤田麗子が担当。イラストは、高田真弓による描き下ろし。 忘れられない愛を忘れるための117のメッセージ。 《目次》 第1章 迷子のように 第2章 恋が近づいてきたとき 第3章 キミじゃなきゃダメな気がして 第4章 もうすぐ懐かしくなる季節 第5章 こらえていた涙があふれ出した 第6章 愛が遠ざかっていく小さなサイン 第7章 キミは沈まない月 第8章 生きるために知っておきたいこと -
ダンテ その生涯
詩人、騎士、政治家、外交使節、流浪の食客……。 ──ダンテとは、いったい何者だったのか? イタリアを代表する歴史家が、中世という激動の時代を生きたダンテの人生を徹底的に分析した一級評伝。 --------- イタリア最大の詩人ダンテ。 地獄篇、煉獄篇、天国篇の三部構成から成る叙事詩『神曲』は世界の文学史に燦然と輝く不滅の傑作だ。 本書はイタリアを代表する歴史家が、フィレンツェに保存された文献を丹念に読み解き、これまで言及されてこなかったダンテの人生をつまびらかにしていく。 --------- ──もし、あの日の朝、ダンテが騎士として出兵していたなら、彼の運命は変わっていただろうし、私たちもおそらく『神曲』という作品を持つことはなかっただろう。 * * * 中世という激動の時代の社会や文化を背景に、権力、金、戦争、復讐、家族、友情、そして愛の観点から初めて分析し、〈人間・ダンテ〉を浮かび上がらせた本格評伝。 --------- 【目次】 1……聖バルナバの日 2……ダンテと高貴さ 3……カッチャグイーダとその他の人々 4……ダンテ一族 5……子供時代と隣人たち 6……愛と友人 7……教育 8……結婚をめぐる謎 9……ダンテと事業 10……政治──豪族と平民 11……政治──白派と黒派 12……追放 13……亡命者の家族 14……資産の行方 15……悪い仲間 16……ヴェローナの謎 17……改悛 18……「他人の家の階段」 19……ハインリッヒ七世 20……他人のパン 21……ラヴェンナ 訳者あとがき 索引 -
新訳 テンペスト
シェイクスピア、「最初」で「最後」の傑作 徹底注釈&詳細な解説 シェイクスピア、「最初」で「最後」の名作。復讐と再生、植民地支配を描く 邪悪な弟にミラノ公爵位を奪われ、娘ミランダとともに島流しにされたプロスペロー。そんな目に遭わせたナポリ王と弟への復讐を誓い、12年後、魔法で大嵐を起こし、彼らを載せた船を難破させ、島に上陸させる。一行からはぐれ、一人、島に辿り着いた王子はミランダと恋に落ちる。プロスペローはそれを利用し、復讐を果たして公国を取り戻そうとするが…。赦しと再生、そして植民地支配を描いたシェイクスピア単独執筆最後の傑作。 目次 新訳 テンペスト 楽譜 一六〇九年バミューダ海域遭難の二つの手記 ウィリアム・ストレイチー『騎士サー・トマス・ゲイツの遭難と救済の真の報告』抄訳 シルヴェスター・ジュアデイン『バミューダ諸島、別名悪魔の島の発見』全訳 ジョン・フローリオ訳のモンテーニュ「人食い人種について」抄訳 訳者あとがき -
ぼろ着のディック
200年前の大ベストセラーが文庫になってよみがえる。 1800年代のニューヨーク。路上で暮らす靴磨きの少年ディックが、無一文から成功の階段をのぼり始める・・・! ディックの人生は、裕福で優しい少年フランクとの出会いから変わりはじめます。 主人公ディックの勤勉、誠実、節約思考、向上意欲などの性質は、立身出世のバイブルとして読むことができます。 アメリカンドリーム、自己啓発の原点がここにある。 第一章 ぼろ着のディックを紹介する 第二章 ジョニー・ノーラン 第三章 ディックの提案 第四章 ディックの新しいスーツ 第五章 チャタム通りとブロードウェイ 第六章 ブロードウェイからマディソン・スクエアへ 第七章 財布 第八章 ディックの幼い頃 第九章 三番街の鉄道馬車の一件 第十章 詐欺師を信じた被害者登場 第十一章 ディックの探偵ぶり 第十二章 ディック、モット通りで間借りする 第十三章 ミッキー・マグワイア 第十四章 戦いと勝利 第十五章 ディック、家庭教師を得る 第十六章 最初の授業 第十七章 ディック、上流社会にお目見えする 第十八章 ミッキー・マグワイア、また負ける 第十九章 フォズディックの転職 第二十章 九か月後 第二十一章 ディック、預金通帳をなくす 第二十二章 泥棒追跡 第二十三章 トラヴィス逮捕 第二十四章 ディック、手紙をもらう 第二十五章 ディック、初めて手紙を書く 第二十六章 ハラハラする冒険 第二十七章 結び 原題:Ragged Dick 著者名:Horatio Alger -
老神介護
●突如現れた宇宙船から、次々地球に降り立った神は、みすぼらしい姿でこう言った。「わしらは神じゃ。この世界を創造した労に報いると思って、食べものを少し分けてくれんかの」。神文明は老年期に入り、宇宙船の生態環境は著しく悪化。神は地球で暮らすことを望んでいた。国連事務総長はこの老神たちを扶養するのは人類の責任だと認め、二十億柱の神は、十五億の家庭に受け入れられることに。しかし、ほどなく両者の蜜月は終わりを告げた――。「老神介護」 ●神文明が去って3年。地球で、もっとも裕福な13人がプロの殺し屋を雇ってまで殺したいのは、もっとも貧しい3人だった。社会的資産液化委員会から人類文明救済を依頼された殺し屋は、兄文明からやってきた男から、別の地球で起こった驚愕の事態を訊かされる。「扶養人類」 ●蟻と恐竜、二つの世界の共存関係は2000年以上続いてきた。恐竜世界の複雑なシステムは、蟻連邦によって支えられていたが、蟻世界は恐竜世界に核兵器廃棄を要求、拒絶されるとすべての蟻はストライキに突入した。「白亜紀往事」 ●僕が休暇を取る条件は、眼を連れていくことだと主任は言った。デイスプレイに映る眼の主は、若い女の子。ステーションにいる彼女の眼を連れて、僕は草原に旅行に出かけた。宇宙で働く人は、もうひと組の眼を地球に残し、地球で本物の休暇を過ごす人を通して仮想体験ができるのだ。「彼女の眼を連れて」 ●74年の人工冬眠から目覚めた時、地球環境は一変していた。資源の枯渇がもたらす経済的衰退を逃れようと、「南極裏庭化構想」が立案され実行された結果、深刻な事態が起こっていたのだ。「地球大砲」 -
流浪地球
●ぼくが生まれた時、地球の自転はストップしていた。人類は太陽系で生き続けることはできない。唯一の道は、べつの星系に移住すること。連合政府は地球エンジンを構築し、地球を太陽系から脱出させる計画を立案、実行に移す。こうして、悠久の旅が始まった。それがどんな結末を迎えるのか、ぼくには知る由もなかった。「流浪地球」 ●惑星探査に旅立った宇宙飛行士は先駆者と呼ばれた。帰還した先駆者が目にしたのは、死に絶えた地球と文明の消滅だった。「ミクロ紀元」 ●世代宇宙船「呑食者」が、太陽系に迫っている。国連に現れた宇宙船の使者は、人類にこう告げた。「偉大なる呑食帝国は、地球を捕食する。この未来は不可避だ」。「呑食者」 ●歴史上もっとも成功したコンピュータ・ウイルス「呪い」はバージョンを変え、進化を遂げた。酔っ払った作家がパラメータを書き換えた「呪い」は、またたく間に市民の運命を変えてしまう――。「呪い5・0」 ●高層ビルの窓ガラス清掃員と、固体物理学の博士号を持ち、ナノミラーフィルムを独自開発した男。二人はともに「中国太陽プロジェクト」に従事するが。「中国太陽」 ●異星船の接近で突如隆起した海面、その高さ9100メートル。かつての登山家は、単身水の山に挑むことを決意。頂上で、異星船とコミュニケーションを始めるが。「山」 -
大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ◎女優でモデルの中条あやみさんが翻訳! ◎イラストはサン=テグジュペリが描いたオリジナル! ◎世界中で人々に愛され続ける『星の王子さま』の名言集! ◎どんな時も、心に響くメッセージ! 『星の王子さまのことば』(名言集)のベースとなるのは、1943年にアントワーヌ・ド・サンテグジュぺリの『星の王子さま』フランス語の原書と同時に発売されたキャサリン・ウッズの英訳版です。原書の世界観を詩情豊かに再現した翻訳には根強いファンがいます。今回、この名言集を翻訳したのは、女優でモデルの中条あやみさん。幼いころから『星の王子さま』を愛読。本書が初翻訳となります。 ▽中条あやみさんからのコメント▽ 『星の王子さま』を初めて読んだのは、多様な文化を持つ私自身が、他の人とはちょっと違うことに悩んでいた子ども時代の図書室でした。時が経ち、理想の大人像に葛藤していた私に、友人が贈ってくれたのもこの本でした。何が本当に大切なのかをいつも教えてくれます。生きているうえで起きる物事の捉え方や視点を少し変えてみると、今まで気づかなかった素晴らしい発見や景色があるのだと実感させられる本だと思います。――中条あやみ 『星の王子さま』は、今年で80周年を迎えます。世界中で読者を選ばず、子どもから大人まで全ての世代に愛される本書は、いつでもどこでも、どんな時でも、私たちが進むべき道を指し示すような、心に響くメッセージがこめられています。 中条あやみさんの想いとことばで、紡がれた「大切なことを教えてくれる 星の王子さまのことば」は、きっとあなたの支えになるはずです。ポケットサイズで持ち歩きにも最適。ご自身や大切な方へのプレゼントにぜひ。 -
変身物語
古代ローマの詩人オウィディウス(前43-後17/18年)が残した唯一の叙事詩、待望されて久しい文庫版での新訳! 内乱が続いた紀元前1世紀の古代ローマは、その一方で「黄金時代」と呼ばれる詩や文学の最盛期でもあった。その初期を代表する詩人がウェルギリウス(前70-前19年)なら、後期を代表するのがオウィディウスであり、そのオウィディウスの代表作が本書『変身物語』にほかならない。 愛する男女の往復書簡という体裁をとる『名高き女たちの手紙』、恋愛詩人としての本領を発揮した『恋の歌』といった初期作品で知られるオウィディウスは、愛を成就させるための技法を性的なものまで含めて赤裸々に指南する『愛の技術』を書いたことが一因となって、のちに流刑の憂き目に遭った。このあと後期の円熟を遂げるオウィディウスが、ローマの祝日や祭礼の縁起を説く『祭暦』(未完)とともに着手したのが、本書『変身物語』である。 ウェルギリウスの『アエネイス』と並んでローマ文学における最高峰をなす本書は、オウィディウスが手がけた唯一の叙事詩であり、全15巻から成る大作となっている。その背景にあるのは「万物は流転する。すべての形あるものは生成しつつ、移ろう」(本書第15巻178行)と表現される世界観、宇宙観であり、事実、本書は原初の混沌から秩序としての世界の創造を歌う「序詞」から始まり、「金・銀・銅・鉄」の四時代、イアソンやテセウス、ヘラクレス、オルペウスといった英雄たちの時代、そしてトロイア戦争を経て初期の王の時代に至る壮大な世界史を描き出す。 その質においても量においても他を圧倒する本書が後世に与えた影響ははかりしれない。その代表が、シェイクスピアやミルトン、モンテーニュであり、ルーベンスやブリューゲル、ダリである。にもかかわらず、文庫版で手にできる現代にふさわしい日本語訳は長らく存在していなかった。数々の名訳で知られる訳者が自身のライフワークとして手がけたこの新訳は、今後のスタンダードとして長く読み継がれていくことを確信するものである。 「上」には第1巻から第8巻を収録。上下巻それぞれに「人名・神名索引」と「地名・民族名索引」を掲載した。 -
日蝕
ジョージ・オーウェルが「傑出した小説」と絶賛。75年ぶりに発見されたドイツ語原本からの初翻訳。 かつて革命の英雄であった主人公ルバショウは、絶対的な権力者「ナンバー・ワン」による粛清の標的にされ、でっち上げられた容疑で逮捕・投獄される。隣の独房の囚人と壁を叩いた音によって会話を交わし、これまでの半生を追想するうちに、革命家としての自分の行動の正当性に対する確信が揺らぎ始める。取り調べを受ける中でルバショウは、でっち上げられたグロテスクな罪を自らの意志で自白していく。 アンチ・ユートピア小説であり、ザミャーチンの『われら』、ハクスレーの『うるわしき新世界』、オーウェルの『一九八四年』、そしてブラッドベリの『華氏四五一度』と比較し得る。残念なことに、これらはいずれも、今日に至るまでその現実性を少しも失っていない二十世紀からの警告の声である。(ドイツ語版序文、マイケル・スキャメル) スターリン専制下のソビエト連邦で一九三〇年代後半に行われたモスクワ裁判の犠牲者をモデルとした政治小説である。それと同時に、ドストエフスキーの『罪と罰』や『悪霊』や『カラマーゾフの兄弟』の系譜を受け継ぎ、政治と倫理の問題をめぐる議論の交わされる観念小説でもある。さらには、全体主義的な体制下の監獄で、一人で戦わねばならなかった孤独な人間の心の動きを丹念に追ったサスペンスタッチの心理小説でもある。(「訳者あとがき」より) -
ハムレット
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 七五調シリーズも〈5〉になった。試行錯誤の結果、良くなってきている。散文形式の筋をただ追うだけの訳ではないので、最初は抵抗感があるかしれない。シェイクスピアの作品自体、英文の「劇的詩」である。訳は近松門左衛門的な「日本の劇的詩」なのである。シェイクスピアの全作品の中で傑出しているのは『ハムレット』である。その理由は作品の中にある作者の「人生論」だ。そこに我々は共感し、感動し、学び、生きる指針を見出せるからだ。文学や演劇には大切な役目がある。それは「鏡」の役目だ。時代を映し、読者や観客の内面を映し出すもの。『ハムレット』の中には高品質の「(受け手の内面を映す)鏡」がある。ハムレットの「狂気」という屈折する鏡まである。受け手はそれに自分を映し出してみて、自分の知らなかった自分を発見できるのかもしれない。シェイクスピアの登場人物の提示する「宝」を発見できれば、人生が有意義なものになるに違いない。 -
シャーリー・クラブ
「どこにいたって、あなたは決して一人じゃない。」 韓国で注目を集める若手作家による瑞々しい青春ストーリー! --------- ワーキングホリデーで訪れたオーストラリア。 「シャーリー」だけが入れるクラブがあるって知って、興味津々訪ねてみたら、そこには白髪のおばあさんたちが。 そうしたら……背の高い、東洋人とも西洋人とも、女とも男ともつかない彼が……「誰を探してるの?」って〈完璧な紫色の声〉で呼びかけてきて……。 この出会いって、運命? それとも偶然なの? 差別に傷つき、アイデンティティに迷い、そして恋に奮闘して……。 人種や世代を超えて痛みや喜びを分かちあうピュアな“愛”の物語。 --------- 【もくじ】 SIDE A ■Track 01 ■Track 02 ■Track 03 ■Track 04 ■Track 05 ■Track 06 SIDE B ■Track 07 ■Track 08 ■Track 09 ■Track 10 Hidden Track ■あとがき -
サミュエル・ジョンソンが怒っている
「小さな黒いノート」に記録された実生活の断片 『分解する』『ほとんど記憶のない女』につづく、「アメリカ文学の静かな巨人」の3作目の短編集。内容もジャンルも形式も長さも何もかもが多様なまま自在に紡がれることばたちは、軽やかに、鋭敏に「小説」の結構を越えていく。作家が触れた本から生まれたミニマルな表題作「サミュエル・ジョンソンが怒っている」をはじめ、肌身離さず作家が持ち歩くという「小さな黒いノート」から立ち現れたとおぼしき作品など、鋭くも愛おしい56篇を収録。 「それらはいわば、彼女という人の「自分観察日誌」だ。[…]結晶となった言葉は硬く乾いてひんやりとして、元の感情からは慎重に隔てられているように見えて、目を凝らしてみると、行間から血のしたたるような感情が、生の痕跡が、透けて見える」(「訳者あとがき」より)。強靭な知性に支えられた作家の本領を味わえる1冊。 -
エタンプの預言者
65歳、元大学教師。リベラルで、しがらみのないインテリのつもりだった。まちがえた選択をし続けて65年。どうやら私は、社会から取り残されたらしい。 フロール賞受賞のほか、ゴンクール賞、フェミナ賞、ルノードー賞、アカデミー・フランセーズ小説賞、ジャン・ジオノ賞の6賞候補! 現代社会への痛烈な批判を込めた超弩級の注目作! かつてタレント歴史学者を夢見たロスコフは、落ち目だった。95年に「冷戦下米国のソ連スパイ事件」を巡る書籍を刊行したが、翌日CIAが機密解除、本は一夜にして紙くずに。妻とは離婚し大学を退職、酒浸りだったロスコフは、同性愛者の娘のフェミニストの恋人に刺激され、研究を再開、サルトルやボリス・ヴィアンと親交があったアメリカの詩人・ウィローについての書籍を刊行する。客わずか5人の出版記念トークショーの席上、ロスコフはウィローが黒人であることを記述しなかった理由を問われる。翌朝掲載された匿名のブログ記事が炎上し、ロスコフはレイシストだという非難にさらされる。さらに自分を擁護するツイートに返信したロスコフは、炎上を煽ってしまう。ツイートした知人は、極右政党に入党していたのだ――。 -
友
北朝鮮の市井の人々が描かれた文学を読む。 北朝鮮の市井の人々を描いた作品。 1988年に北朝鮮で刊行され、後に韓国で出版。さらにフランス、アメリカでも翻訳出版された。 アメリカの「ライブラリー・ジャーナル」で、2020年のBest Books翻訳文学部門の10冊に選出。 離婚を望む歌手である妻と、寡黙な技術者の夫。そして、その離婚の審議に当たる判事と、野菜の研究者として生きる妻。二組の夫婦の姿を軸に、地方都市の情景や、そこに生きる人々の心情を描く。 「北朝鮮の人が読む北朝鮮の文学とは何か? 1988年に出版されたペク・ナムリョンの小説『友』は、“北朝鮮”という言葉から思い浮かべるロケット弾や軍事パレードではなく、日常を呈している。〈中略〉 小説は、投機的なニュースよりも恒久的な事実を提供するかもしれない」 ――― New York Times Book Reviewより -
アメリカへようこそ
「幽霊語」を生み出す辞書編纂者の正義、儀式で絶命することが名誉な一家の恥さらしな叔父、社会に辟易しデジタルデータになる決意をした息子と母親の葛藤、幸せな日々を送る男の封印された終身刑の記憶、生物園の男と逢瀬を重ねる女、女王陛下と揶揄された少女の絶望と幸福の告白、空っぽの肉体をもつ新生児が生まれはじめた世界の恐るべき魂の争奪戦、合衆国から独立したテキサスの町「アメリカ」の群像悲喜劇、逆回転する世界に生まれた僕の四次元的物語―― 現代アメリカの暗部と矛盾、恐れと欲望、親密さと優しさ。 奇想天外な世界の住人たちのリアルな情動に息を呑む、驚異的作品集。 【目次】 売り言葉 儀 式 変 転 終身刑 楽園の凶日 女王陛下の告白 スポンサー 幸せな大家族 出 現 魂の争奪戦 ツアー アメリカへようこそ 逆回転 訳者あとがき -
ヴァルナー&クロイトナー
ドイツ推理作家協会賞新人賞シリーズ最新作! 違法を覚悟でおじの遺灰を撒くべく、クロイトナー上級巡査はスキーシーズンのヴァルベルク山へ登った。山頂近くのレストランでベジタリアンを自称するダニエラという女と出会い、その後二人はスキーを履いてともに下山することになった。夜が迫っていた。 上級コースを滑り降りてしばらく経つと、月を雲が覆い隠し、辺りが闇に包まれた。ゲレンデを外れた二人はやがて夏のハイキングコースに迷い込み、雪の積もったベンチを見つける。そこに雪だるまが座っていた。 クロイトナーが雪だるまの膝の辺りをはらうと中からスキーパンツが現れ、続けて上部の雪を除けると全身が現れた。天を仰ぐような姿で女性が雪まみれになってベンチに座っていた。 クロイトナーの制止を聞かず死体に近づいたダニエラは、死んだ女のスキージャケットを探って鍵の束を取り出すと、冬の夜をも凍らせるような悲鳴を上げた――。 ミースバッハ刑事警察の首席警部ヴァルナー(ただし寒がり)と、はみ出し巡査クロイトナーの迷コンビで人気のシリーズだが、今作は特にクロイトナーの面目躍如たる逸脱行為が事件に大きくからむ。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞シリーズ、待望の第4弾! (底本 2023年2月発売作品) -
マーティン・イーデン
絶望の青春──ジャック・ロンドン自伝的物語 20世紀初めのアメリカ西海岸オークランド。若い船乗りマーティン・イーデンは、裕福な中産階級の女性ルースに出会い、その美しさと知性に惹かれるとともに文学への関心に目覚める。生活をあらため、図書館の本を読み漁り、独学で文法と教養を身につけたマーティンは作家を志し、海上での体験談、小説や詩、評論を次々に書いて新聞や雑誌に送るが一向に売れず、人生の真実をとらえたと思った作品はルースにも理解されない。生活は困窮し、絶望にかられ文学を諦めかけたとき、彼の運命は一転する。 理想と現実の狭間で闘い続ける若者の孤独な栄光と悲劇を、自らの体験をもとに圧倒的な熱量で描くこの小説は、多くの作家や芸術家に影響を与え、読者の心を揺さぶり続けてきた。一世紀前の主人公の苦闘は、苛酷な格差社会の入口に立つ現代の若い読者にも切実に受け止められるだろう。 -
あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集
――わたしはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。 カリブ海生まれのジーン・リースは、ヨーロッパでは居場所を見出せない、疎外された人であった。しかも女性である。 自身の波乱に富んだ人生を下敷きにした、モデル、老女、放浪者などの主人公たちは、困窮、飲酒、刑務所暮らし、戦争と数々の困難を生きる。 だが彼女らはけっして下を向かない。 慣習と怠惰と固定観念をあざ笑うように、したたかに生きる。 《いま新たな光を浴びる、反逆者リースの本邦初、珠玉の作品集》 -------------------------------------- 【目次】 ■あの人たちが本を焼いた日……The Day They Burned the Books ■あいつらにはジャズって呼ばせておけ……Let Them Call It Jazz ■心霊信奉者……A Spiritualist ■マヌカン……Mannequin ■フランスの刑務所にて……From a French Prison ■母であることを学ぶ……Learning to Be a Mother ■シディ……The Sidi ■飢え……Hunger ■金色荘にて……At the Villa d'Or ■ロータス……The Lotus ■ではまた九月に、ペトロネラ……Till September Petronella ■よそ者を探る……I Spy a Stranger ■堅固な家……A Soild House ■機械の外側で……Outside the Machine ■「ジーン・リース」へのピクニック……西崎憲 -------------------------------------- -
僕の狂ったフェミ彼女
韓国でドラマ化・映画化決定! 初恋の人がフェミニストになった!? 「愛」も「権利」もゆずれない、2人の戦争のような恋愛が始まる。 主人公「僕」の視点で描かれる、フェミニストの彼女の姿。 そこには、今を生きる私たちの「現実」が詰まっている――。 本国では「『猟奇的な彼女』のフェミニストバージョン」といわれ、台湾版刊行時には「キム・ジヨンが結婚前にこの小説を読んでいたら人生が変わっていたかも」とキャッチコピーがつけられた、今をいきる、あなたのための物語。 <あらすじ> 就活を前に不安な僕を癒してくれた、愛らしい僕の彼女。毎日のようにベッタリで、付き合って1周年を迎えた。そんなとき僕は、1年間の海外インターンシップに行くことに。遠距離は不安だけど、彼女なら安心だ、待っていてくれるはず――。しかし、出国当日。空港にいたのは、涙ぐむ彼女を抱きしめる僕ではなく、別れのメールをもらってメンタルが崩壊した僕だった。 そんな初恋を引きずりながら 大企業に就職し3年目を迎えた「僕」ことスンジュン。周囲はほとんど結婚して、「まだ独身なの?」とからかわれることも多い。結婚する女性を選ぶだけなのに、なかなか結婚への意欲がわかない。そんなある日、初恋の彼女と出くわした! 心がまた動き出す……ところが、彼女はこともあろうにフェミニストになっていた! 【目次】 プロローグ 1 偶然出会った君 2 いっそ現れないでほしかった 3 どうせ現れたなら 4 メガルの道理と百万ウォン 5 スタートはしたけれど 6 彼女は本当におかしい 7 週末のデート 8 家族のイベント 9 意外な事件 10 彼女の決断 11 僕のチャンス 12 計画通りに進んでる 13 結婚式場で 14 再び、光化門で エピローグ 著者あとがき 日本の読者の皆さんへ 訳者あとがき -
父ガルシア=マルケスの思い出 さようなら、ガボとメルセデス
愛する人たちの死について書くというのは、書くということそのものと同じくらい古い行為のはずだが、いざそれをするほうに自分が傾くと、即座にことばに詰まってしまう。メモを取っておこうと自分が考えていることにぞっとなり、恥じ入りながらメモを取り、メモを修正している自分を見損なう。情動的にかき乱される原因は、父が有名な人だったことにある。書きとめておく必要をおぼえる背後には、この野卑な時代の中で自分自身の名声を高めたいという誘惑が潜んでいるかもしれない。もしかすると書きたいという呼び声に抗して、謙虚に黙っていたほうがいいのかもしれない。謙虚なふるまいというのは、実のところ、僕の一番好きな虚栄の形態なのだ。しかし、書くということに関してよくあるように、主題のほうが書き手を選んでくるという面もあり、抵抗しても無駄なのかもしれない。 ――本書より -
メッセージ
ムーミンに魅せられた大人たちへ贈る―― 人を、自然を、芸術を愛し、あるがままを生きたトーベが生涯最後に編んだ傑作選、待望の邦訳! 児童文学作家、画家、イラストレーター、漫画家などさまざまな分野で活躍してきたトーベ・ヤンソンは、大人向けの小説を書く「小説家」としての顔ももっています。1968年に発表した自伝的小説『彫刻家の娘』以降、ヤンソンはいくつもの優れた作品を発表してきました。 本書は、1971年から1991年の間に発表された作品の中からヤンソン自身が選定したベストセレクションに未邦訳書き下ろし7篇を加えた傑作選となっており、生前最後に刊行された遺作でもあります。自伝的作品集としての側面ももっており、学識豊かだった叔父たち、彫刻家だった父、母娘の関係、幼い日の冒険、美術学校の仲間たちなど、身近なひとびとが作品に登場します。ヤンソンの芸術観やクリエイティビティに関する洞察が窺えるような要素を含んだ作品も収録されており、日本のヤンソンファン待望の一冊を、ユーモアのある語りを生かした親しみやすい新訳で楽しむことができます。 2021年秋公開された映画『TOVE/トーベ』では多くの観客が彼女の半生に共感し、『ムーミン』の作者としてだけではない魅力を世界中に知らしめました。トーベ・ヤンソンは、読者と信頼関係をつくる天才、100人読者がいたら100通りの読書体験を与えてくれる作家と言われています。トーベ・ヤンソンをムーミンの作者としてしか知らないなんてもったいない! ぜひ読んでみてください。 -
青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集
〈 じつに、ウルフ的、もっとも、実験的。〉 イマジズムの詩のような「青と緑」、姪のために書かれたファンタジー「乳母ラグトンのカーテン」、園を行き交う人たちの意識の流れを描いた「キュー植物園」、レズビアニズムを感じさせる「外から見たある女子学寮」など。 短篇は一つ一つが小さな絵のよう。 言葉によって、時間や意識や目の前に現れる事象を点描していく。 21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。 ――ウルフは自在に表現世界を遊んでいる。 ウルフの短篇小説が読者に伝えるものは緊密さや美や難解さだけではない。おそらくこれまでウルフになかったとされているものもここにはある。 たぶんユーモアが、そして浄福感が、そして生への力強い意志でさえもここにはあるかもしれない。(「解説 ヴァージニア・ウルフについて 」より) 【目次】 ■ラピンとラピノヴァ……Lappin and Lapinova ■青と緑……Blue & Green ■堅固な対象……Solid Objects ■乳母ラグトンのカーテン……Nurse Lugton's Curtain ■サーチライト……The Searchlight ■外から見たある女子学寮……A Woman's College from Outside ■同情……Sympathy ■ボンド通りのダロウェイ夫人……Mrs Dalloway in Bond Street ■幸福……Happiness ■憑かれた家……A Haunted House ■弦楽四重奏団……The String Quartet ■月曜日あるいは火曜日……Monday or Tuesday ■キュー植物園……Kew Gardens ■池の魅力……The Fascination of the Pool ■徴……The Symbol ■壁の染み……The Mark on the Wall ■水辺……The Watering Place ■ミス・Vの不思議な一件……The Mysterious Case of Miss V. ■書かれなかった長篇小説……An Unwritten Novel ■スケッチ ・電話……The Telephone ・ホルボーン陸橋……Holborn Viaduct ・イングランドの発育期……English Youth ■解説 ヴァージニア・ウルフについて——西崎憲 ■年表 ___________________ 《ブックスならんですわる》 20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。 やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。 ___________________ -
「星の王子さま」に学ぶ幸福論――本当の幸せをつかむための25のレッスン
おとなは誰でもはじめは子どもだった――。 《あなたの心の中に王子さまを取り戻そう。》 職場や学校、恋愛、人間関係の悩みの中で消えてしまった「子どもの頃の自分」をもう一度見つけて、本当の幸せを手に入れるためのヒントが「星の王子さま」にはあふれている! 星の王子さまのように…… ■子どもの頃のものの見方で世界を見るためには? ■自分のことを大切にするためには? ■「急ぎのしごと」と「重要なしごと」を区別するためには? ■他人から理解されないことを受け入れるには? ■人生の新しいページをめくるためには? ■愛することを学ぶためには? おとなになった今こそ読み直したい、サン゠テグジュペリの不朽の名作。 自分らしく生きるために大切な、目には見えない宝物が、そこにはきっと詰まっている。 -
言の葉の森――日本の恋の歌
何かを偶然共有するというよりも、手を繫ぐようにして、私たちは同じものを持つ。 言葉が違っても、国が違っても。――最果タヒ 太宰治や宮沢賢治、茨木のり子、最果タヒ、崔実などの作品を手がける韓国の人気翻訳家が「日本の恋の歌」をめぐって綴る情感ゆたかなエッセイ。 小野小町、紫式部、清少納言、伊勢、和泉式部……が詠んだ熱烈で芳潤な65首をモチーフに、二つの言語の間を行き来しながら日々の生活や仕事について描く。 君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつ 그대 위하여 봄 들판으로 나가 어린 순 뜯네 나의 옷소매에는 눈송이 흩날리고 〈百人一首や古今和歌集の三十一文字の世界を日本語と韓国語の両言語で併記〉 千年の時と国境を超え、〈恋の歌〉が今もなお瑞々しく響く。 韓国の人気翻訳家による65首の和歌をめぐる情感ゆたかなエッセイ。 【目次】 ■序文 二つの言語を行き来する旅 ■一章 言の葉の森で ■二章 翻訳家の仕事場 ■三章 孤独を応援します ■四章 悲しみではなく、愛 ■日本の読者の皆さんへ ■訳者あとがき -
弓を引く人
【『アルケミスト』の著者、パウロ・コエーリョが贈る「人生を実り豊かにする」教え】 この国で最高の弓の達人である哲也は、現在、小さな村の普通の大工として生きていたが、 ある日、遠い国から来た別の弓の達人から挑戦を受けた。 哲也はこの挑戦を受けることによって、その弓の達人だけでなく、村の少年にも弓の真髄を 教えるのであった――。 「矢は一本一本、異なる飛び方で飛翔する。 あなたは何千本という矢を射ることができるが、 その一本一本が異なる軌跡を描いて飛んでゆく。 それが弓の道なのだ。」 プロローグ 仲間たち 弓 矢 的 姿勢 矢の持ち方 弓の握り方 弓の引き方 的を見る 矢を放つ瞬間 繰り返し 的に向かって飛翔する矢を見る 弓も矢も的も持たない射手 エピローグ -
プルーストへの扉
ここからはじめる『失われた時を求めて』 2021年で生誕150年を迎えるマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』は、多くの人にとって「いつかは読んでみたい」「途中で挫折したけれど、もう一度挑戦したい」小説のひとつでしょう。3000ページからなり、500人の登場人物がいるこの作品を、プルースト自身は大聖堂に喩えています。圧倒的な大きさ、この上なく精緻な細部に、躊躇したり、読む気をなくしたりするのは無理もないことかもしれません。 この本の目的はただひとつ、そうした先入観を払拭することにあります。著者は斬新でわかりやすい3段階のアプローチで『失われた時を求めて』への扉を開いてくれます。まず、プルーストとはどういう人物だったのかを確認します。そして、厳選した引用をちりばめて基本的な登場人物たちを紹介しながら、なぜプルーストを読むのかということについて、12の理由から考えていきます。最後に「花咲く乙女たちのかげに」の断章の分析を試みることで、プルーストの書き方の特徴にふれます。巻末には訳者による固有名詞索引や関連年表をつけました。 そっと背中を押すように、この本はきっとあなたを『失われた時を求めて』の世界へと連れていってくれることでしょう。 -
モノから学びます 今日がもっと好きになる魔法
一人で暮らしはじめて、私はやっと私になれた 【「一日一章ずつ読んでる」「大好き」「読みおわるのが惜しい!」とSNSで感動の声!】 〈しゃもじ〉〈コーヒー〉〈アボカド〉…。身の回りにあるモノをみつめれば、自分をもっと好きになる。韓国で爆発的人気のイラスト〈モノ〉エッセイ! 【一日一章ずつ読んで下さい。何気ない毎日がきっとあなたも愛おしくなる。】 ・傷ついた人間関係は、古い〈玉ねぎ〉の皮を剥くように癒やす ・〈しゃもじ〉を水に濡らすたびに思い出す、亡き祖父の教え ・食べ終わった〈アボカド〉の種を育てるということ ・二度目の〈コーヒー〉は、その日の体調に合わせて ・友人へのおみやげは〈すいか〉の種の気配り ・誕生日プレゼントだった〈オリーブオイル〉と〈生理用品〉 ――貧しくても一人でも、日々の生活と向き合って、私はここ(ソウル)で生きていく。 自分を好きになるというのは決して簡単なことじゃないけれど 昨日の自分よりも今日の自分を もっと好きになりたいという強い気持ちがあるはず。 日々の変化をモノを通じて感じることができたら。 そんなふうに、明日に向かって生きていきたいのです。(「はじめに」より) 一人で暮らしはじめて、私はやっと私になれた。――しゃもじ、コーヒー、アボカド。身の回りのモノに耳を傾ければ、今日の自分がもっと好きになる。読めば優しい気持ちになれる、ソウル発の大人気イラストエッセイ。 -
声をあげます
地球の滅亡、感染症、種の絶滅、大量消費…… 《 解決の鍵はいつだって未来にある! 》 身に覚えのないことで突然、収容所に監禁された英語教師のスンギュン。16名もの教え子が殺人者になっているという。 そして、その原因が自分の“ 声” にあるというのだが……(「声をあげます」) 『フィフティ・ピープル』『保健室のアン・ウニョン先生』の人気作家が放つ初めてのSF短編集。 文明社会の行きづまりを軽やかに描き出し、今を生きる女性たちにエールを贈る、シリアスでポップな8つの物語。 二十三世紀の人たちを怒らせるのではないかと思うと私は恐ろしい。 この正常ではない、腹立たしい豊かさは最悪の結果に終わってしまうだろうと思う。 未来の人々に軽蔑されずにすむ方向へ軌道修正できたらいいのに。(「あとがき」より) -
囁き男
父と息子の葛藤を描く、英国発傑作スリラー。 愛する妻を突然喪い、幼い息子ジェイクと二人、取り残されたトム。内向的で周囲に馴染めないジェイクの父親として、親子の関係をうまく築くことが出来ずに悩むトムは、心機一転、新たな町に引っ越し、生活をやり直そうと決意する。しかしそこには、20年前に起きた連続児童殺人事件の犯人で、現在は服役中の「囁き男」の影が色濃く残されていた。やがて、当時の事件を彷彿させる事件が起きる…。 2020年イアン・フレミング・スチール・ダガー賞最終候補作、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の監督・ルッソ兄弟による映画化も進行中。父と息子の葛藤と宿命を繊細かつ濃厚に描く人間ドラマであり傑作スリラー、日本上陸。 (底本 2021年6月発行作品)
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