作品一覧 2024/03/02更新 アウシュヴィッツを描いた少年 僕は銃と鉄条網に囲まれて育った 試し読み フォロー 鏡の男 試し読み フォロー 蜘蛛の巣の罠 試し読み フォロー スティーグ・ラーソン最後の事件 試し読み フォロー 墓から蘇った男 試し読み フォロー フィギュール彩 試し読み フォロー ポール・ニューマン語る ありふれたの男の驚くべき人生 試し読み フォロー 1~7件目 / 7件<<<1・・・・・・・・・>>> 品川亮の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 鏡の男 (下) ラーシュ・ケプレル / 品川亮 ヨーナ・リンナシリーズはどれを取っても最高なのですが、私には「鏡の男」は群を抜いての傑作でした。 横道に逸れる事なく一直線に、スピーディーに緊張感ある筋が展開され、これがどこまで続くのだろうという、怖いような、ゾクゾクするようなとてつもない大きなパワーがありました。後半からラストの臨場感はすごかっ...続きを読むたです。 犯人は誰か。わかってしまうと筆者らしい展開ですが、そこにたどり着くまでの経緯がすさまじい。 精神医学の深みも考えさせられます。 終わりかたにもゾクリとさせられました。いつもいつも読み手をうならせる上手な終わりかたで、さらにヨーナシリーズにやみつきになります。 サーガ、生きててよかった。 また、筆者のあとがきを読み、このヨーナシリーズを描くにあたっての本気度、使命感のようなものも感じました。 ヨーナシリーズは小説ではありますが、風習や貧困、男女差別、政治などの差別により、残虐な虐待行為は世界中で現実に起こっている事だと、力説しています。 本当にそうだと思います。 みなと 鏡の男 (上) ラーシュ・ケプレル / 品川亮 とても面白いです。残虐な連続殺人事件の話ですから、面白いという言い方は不適切かもしれませんが、とにかく一気読みしました。 北欧を舞台とし、凍てつく雪と情熱を感じさせるミステリアスなヨーナシリーズは大好きで、一作目から夢中になっています。 様々な展開あり、事件あり、ヨーナの生活ありで、一作ごとに奥行...続きを読むきが深まります。 今回の話は、一番スリリングでスピーディーです。上巻、あっという間に読みました。 サーガにも会えてよかったです。 みなと 鏡の男 (下) ラーシュ・ケプレル / 品川亮 スプラッタ・ホラー? サイコ・スリラー? 警察小説? 否、それらのジャンルをブレンドさせ、娯楽作品に徹したツイストを仕掛けに仕掛けた、びっくり箱のような作品である。前作までで、連続殺人犯ユレック・ヴァルテルとの対決構造は終焉を迎えたはずなのだが、はてさて。 いつも仕掛けと残酷さと怖さとでこのシ...続きを読むリーズに着いてゆけなくなる一歩前まで行くのだが、本作は久々のアイディアにやられてしまったかもしれない。夫婦作家共作のシリーズ向けペンネームで書かれたスウェーデン・ミステリーでありながら、甘いところは一切見られない、どぎついまでの暴力とサイコな駆け引きに満ちたシリーズを、図太い線で駆け抜けるのはお馴染みのシリーズ主人公ヨーナ・リンナであり、もう一つの主役を務める精神科医エリック・マリア・バルクである。 エリックの方は後半の少しだけの登場ながら、やはりいつもの主役クラスの展開に絡む。本書ではクライマックス・シーンと言っても良いような一点で。 いずれにせよ彼らシリーズ主人公は、物語の前半ではあまり活躍の場が得られない。むしろ悪の捕食者に捉えられ、辛く永く過酷な運命を辿ってゆく少女たちと、彼女らの運命が中心に語られてゆく。少女たちに絡む悲劇の夫婦が、本ストーリーにどう絡んでゆくのかが見えないまま、辛く凄惨な日々が過ぎてゆく。 運に恵まれない少女たちの物語には眼を背けたくなる読者が多いのではないだろうか。そしていつまでも見えないフリークなまでの残忍な犯罪者の正体は? 張りつめたバイオレンスの緊張感を通低音として聴きながら、誤った方向に進もうとする捜査と、警察組織への苛立ちをものともせず真実への最短距離を走り抜けようとするわれらがシリーズ主人公ヨーナ・リンナが本書でも頼もし過ぎる存在となってゆく。 謎の骨格が優れており、前半の暗い情景を丸ごとひっくり返すような驚く仕掛けで明かされるエンディングの妙は、シリーズ中屈指の面白さである。シリーズのスタート地点に立ち戻った観のあるエリック・マリア・バルクの活躍も苦闘も目立つ。 絶対に明かせない真相に向けて疾走するストーリーとその語り口の妙。状況のあまりの凄惨さに辟易を覚えた点を覗けば、久々に見る優れたサイコ・サスペンスとしておススメの力作である。辛く、痛く、そして真っ暗なトンネルを抜けたところにある快感を目指して、この長く冷徹なレール上を走り抜けて頂きたいと思う。 Posted by ブクログ 鏡の男 (上) ラーシュ・ケプレル / 品川亮 スプラッタ・ホラー? サイコ・スリラー? 警察小説? 否、それらのジャンルをブレンドさせ、娯楽作品に徹したツイストを仕掛けに仕掛けた、びっくり箱のような作品である。前作までで、連続殺人犯ユレック・ヴァルテルとの対決構造は終焉を迎えたはずなのだが、はてさて。 いつも仕掛けと残酷さと怖さとでこのシ...続きを読むリーズに着いてゆけなくなる一歩前まで行くのだが、本作は久々のアイディアにやられてしまったかもしれない。夫婦作家共作のシリーズ向けペンネームで書かれたスウェーデン・ミステリーでありながら、甘いところは一切見られない、どぎついまでの暴力とサイコな駆け引きに満ちたシリーズを、図太い線で駆け抜けるのはお馴染みのシリーズ主人公ヨーナ・リンナであり、もう一つの主役を務める精神科医エリック・マリア・バルクである。 エリックの方は後半の少しだけの登場ながら、やはりいつもの主役クラスの展開に絡む。本書ではクライマックス・シーンと言っても良いような一点で。 いずれにせよ彼らシリーズ主人公は、物語の前半ではあまり活躍の場が得られない。むしろ悪の捕食者に捉えられ、辛く永く過酷な運命を辿ってゆく少女たちと、彼女らの運命が中心に語られてゆく。少女たちに絡む悲劇の夫婦が、本ストーリーにどう絡んでゆくのかが見えないまま、辛く凄惨な日々が過ぎてゆく。 運に恵まれない少女たちの物語には眼を背けたくなる読者が多いのではないだろうか。そしていつまでも見えないフリークなまでの残忍な犯罪者の正体は? 張りつめたバイオレンスの緊張感を通低音として聴きながら、誤った方向に進もうとする捜査と、警察組織への苛立ちをものともせず真実への最短距離を走り抜けようとするわれらがシリーズ主人公ヨーナ・リンナが本書でも頼もし過ぎる存在となってゆく。 謎の骨格が優れており、前半の暗い情景を丸ごとひっくり返すような驚く仕掛けで明かされるエンディングの妙は、シリーズ中屈指の面白さである。シリーズのスタート地点に立ち戻った観のあるエリック・マリア・バルクの活躍も苦闘も目立つ。 絶対に明かせない真相に向けて疾走するストーリーとその語り口の妙。状況のあまりの凄惨さに辟易を覚えた点を覗けば、久々に見る優れたサイコ・サスペンスとしておススメの力作である。辛く、痛く、そして真っ暗なトンネルを抜けたところにある快感を目指して、この長く冷徹なレール上を走り抜けて頂きたいと思う。 Posted by ブクログ アウシュヴィッツを描いた少年 僕は銃と鉄条網に囲まれて育った トーマス・ジーヴ / 品川亮 ホロコースを生き延びた少年の話。 読むのが途中辛かった。 読むのをやめようと何度も思ってしまった。 辛い出来事は、物語でもなく現実に起きたこと。 普通の暮らしが普通で無くなってしまう。 なんとなく知っていた収容所の話が詳しく書かれている。 運が良かったことが重なったり、いろんな人たちが助けてく...続きを読むれたり。 (悪い人ばかりでは無かったのが救い) 生き延びてくれて、貴重なお話を書いてくれてありがとうございます。 この本がなければ、知ることもなかった。 本は読み終わったけど、登場人物が多く今復習中。 Posted by ブクログ 品川亮のレビューをもっと見る