作品一覧

  • 言の葉の森――日本の恋の歌
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    何かを偶然共有するというよりも、手を繫ぐようにして、私たちは同じものを持つ。 言葉が違っても、国が違っても。――最果タヒ 太宰治や宮沢賢治、茨木のり子、最果タヒ、崔実などの作品を手がける韓国の人気翻訳家が「日本の恋の歌」をめぐって綴る情感ゆたかなエッセイ。 小野小町、紫式部、清少納言、伊勢、和泉式部……が詠んだ熱烈で芳潤な65首をモチーフに、二つの言語の間を行き来しながら日々の生活や仕事について描く。 君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつ 그대 위하여 봄 들판으로 나가 어린 순 뜯네 나의 옷소매에는 눈송이 흩날리고 〈百人一首や古今和歌集の三十一文字の世界を日本語と韓国語の両言語で併記〉 千年の時と国境を超え、〈恋の歌〉が今もなお瑞々しく響く。 韓国の人気翻訳家による65首の和歌をめぐる情感ゆたかなエッセイ。 【目次】 ■序文 二つの言語を行き来する旅 ■一章 言の葉の森で ■二章 翻訳家の仕事場 ■三章 孤独を応援します ■四章 悲しみではなく、愛 ■日本の読者の皆さんへ ■訳者あとがき

ユーザーレビュー

  • 言の葉の森――日本の恋の歌

    Posted by ブクログ

    韓国の翻訳家・作家のチョン・スユンさんによる、『万葉集』や『古今和歌集』などの和歌65首をめぐるエッセイ。

    百人一首や学校の授業で習った有名な和歌ばかりですが、今まで持っていた和歌のイメージと違い、とても透明感があって時空を超えて現代にやってきたように感じるのがとっても不思議!
    まず最初にハングル訳と共に和歌が横書きに書かれているのもとても新鮮で、言葉がより今に近く感じられます。

    チョン・スユンさんの韓国での生活の中でこの和歌から感じられる想いはとても興味深く、チョン・スユンさんの感想は何となく授業で教えこまれたような日本人の私たちの感想とは違ってキラキラして新鮮に感じました。

    ハングル

    0
    2024年09月06日
  • 言の葉の森――日本の恋の歌

    Posted by ブクログ

    一気に読みきれなくて、積読を繰り返していた。今日訪れた敏馬(みるめ)神社に柿本人麻呂の句碑があり万葉集ゆかりの地と記されていた。道中のバスの中で、この本のページをめくりながら、家で腰を落ち着けて読めなかった理由がなんとなくわかったような気がする。
    ここに登場するのは古の恋の歌が大半を占める。居ても立っても居られないような心情やら、人に見られては恥ずかしいやら、こっそり涙を流す寂しさについてやら、、、どれもこれも落ち着いた雰囲気ではないのである。勿論中にはゆったりとした気分にさせられる句もあるにはあるが、人の心の移ろいを見事に切り取って歌にしたものばかり。それに短文エッセイを組み合わせ、訳された

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    2023年11月17日
  • 言の葉の森――日本の恋の歌

    Posted by ブクログ

    日本の小説や詩を韓国で翻訳する著者が、和歌を訳してそれにまつわるエッセイを添えた本を日本で翻訳したもの。そこに翻訳の面白さがあります。
    歌から想起されるものは時代や国を超えるのか。それとも個々の人の心によるものなのか。

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    2023年11月16日
  • 言の葉の森――日本の恋の歌

    Posted by ブクログ

    1000年前のどこかの誰かも、今日の私と同じ気持ちだったのだと知るあの瞬間がとても感慨深い。和歌の醍醐味だと思う。
    31音の言葉の裏側に溢れんばかりの思いがあって、それを時代や国を越えて作者に届いているということがなぜか嬉しく感じてしまった。
    一見和歌の中身とは関係がないような作者のエッセイは、独自の視点で和歌を日常に重ねていてその世界に引き込まれた。
    読むのが楽しい1冊だった。

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    2023年04月04日
  • 言の葉の森――日本の恋の歌

    Posted by ブクログ

    読んでいて印象に残ったところのメモ。

    「日本人は愛してると言うことは少ないけど、どうやって愛を伝えているの?」の答えが「一緒にカレーを食べると美味しいとか、今度天気のいい日にツーリングに行こうとかって言うよ」と。
    私の「愛してる」は「気をつけて来てね・帰ってね」だなぁと思った。

    平安時代、女性は名前を公表しなかった。神聖なものだから。とあって、今はそんなことないやろ〜と思っていたら、そんなこと大有りであった。
    大人になってから、下の名前を呼ばれることってそんなにないもんね。自分の名前をとても気に入っているので、積極的に呼んでもらおう。

    装丁もすごくかわいい。
    1000年前の言葉なのに、国

    0
    2022年12月18日

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