言の葉の森――日本の恋の歌

言の葉の森――日本の恋の歌

1,760円 (税込)

8pt

3.8

何かを偶然共有するというよりも、手を繫ぐようにして、私たちは同じものを持つ。
言葉が違っても、国が違っても。――最果タヒ


太宰治や宮沢賢治、茨木のり子、最果タヒ、崔実などの作品を手がける韓国の人気翻訳家が「日本の恋の歌」をめぐって綴る情感ゆたかなエッセイ。

小野小町、紫式部、清少納言、伊勢、和泉式部……が詠んだ熱烈で芳潤な65首をモチーフに、二つの言語の間を行き来しながら日々の生活や仕事について描く。



君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつ
그대 위하여 봄 들판으로 나가 어린 순 뜯네 나의 옷소매에는 눈송이 흩날리고

〈百人一首や古今和歌集の三十一文字の世界を日本語と韓国語の両言語で併記〉


千年の時と国境を超え、〈恋の歌〉が今もなお瑞々しく響く。
韓国の人気翻訳家による65首の和歌をめぐる情感ゆたかなエッセイ。




【目次】
■序文 二つの言語を行き来する旅
■一章 言の葉の森で
■二章 翻訳家の仕事場
■三章 孤独を応援します
■四章 悲しみではなく、愛

■日本の読者の皆さんへ
■訳者あとがき

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言の葉の森――日本の恋の歌 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年11月16日

    日本の小説や詩を韓国で翻訳する著者が、和歌を訳してそれにまつわるエッセイを添えた本を日本で翻訳したもの。そこに翻訳の面白さがあります。
    歌から想起されるものは時代や国を超えるのか。それとも個々の人の心によるものなのか。

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    Posted by ブクログ 2023年04月04日

    1000年前のどこかの誰かも、今日の私と同じ気持ちだったのだと知るあの瞬間がとても感慨深い。和歌の醍醐味だと思う。
    31音の言葉の裏側に溢れんばかりの思いがあって、それを時代や国を越えて作者に届いているということがなぜか嬉しく感じてしまった。
    一見和歌の中身とは関係がないような作者のエッセイは、独自...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月18日

    読んでいて印象に残ったところのメモ。

    「日本人は愛してると言うことは少ないけど、どうやって愛を伝えているの?」の答えが「一緒にカレーを食べると美味しいとか、今度天気のいい日にツーリングに行こうとかって言うよ」と。
    私の「愛してる」は「気をつけて来てね・帰ってね」だなぁと思った。

    平安時代、女性は...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月09日

    韓国人翻訳者が日本の萬葉集や古今和歌集などから取り上げた和歌と自身のエッセイを交えた読み物。
    まず、外国人が日本の古い和歌に興味を持っていること。とて嬉しい。

    「ながらへば またこのごろや しのばれん うしとみしよぞ 今は恋しき」P74
    辛いことがあっても、生きていればいずれ過去になる。そんな時、...続きを読む

    0

言の葉の森――日本の恋の歌 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外文学
  • 出版社
    亜紀書房
  • ページ数
    240ページ
  • 電子版発売日
    2021年12月03日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    15MB

閲覧環境

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