作品一覧 2023/05/31更新 予告殺人 試し読み フォロー あなたに似た人 試し読み フォロー あるスパイの墓碑銘 試し読み フォロー Xの悲劇 試し読み フォロー オズワルド叔父さん 試し読み フォロー 最後の悲劇 試し読み フォロー サンタクロースの冒険 試し読み フォロー 死者のあやまち 試し読み フォロー 詩人の旅 増補新版 試し読み フォロー シタフォードの秘密 試し読み フォロー Zの悲劇 試し読み フォロー 樽 試し読み フォロー なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか? 試し読み フォロー ねじれた家 試し読み フォロー ぼくのミステリ・マップ 推理評論・エッセイ集成 試し読み フォロー マギンティ夫人は死んだ 試し読み フォロー 魔術の殺人 試し読み フォロー リスタデール卿の謎 試し読み フォロー Yの悲劇 試し読み フォロー 1~19件目 / 19件<<<1・・・・・・・・・>>> 田村隆一の作品をすべて見る
ユーザーレビュー なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか? アガサ・クリスティー / 田村隆一 海外ドラマを観て、ちょっと分からなかった部分があったので原作を読んでみました。 完全にネタバレ状態で読んだのですが、それはそれで面白かったです。こんなこと、この人にに話しちゃ駄目じゃない!とか、ツッコミを入れながら読んでました。 今までクリスティー作品は10冊ほど読みましたが、ポアロやミス・マープル...続きを読むといったちょっと年配の主人公作品を読んできたせいか、クリスティー作品は落ち着いた雰囲気のものだと思ってました。でも本作はボビィとフランキーの若い二人が主人公で活気のある作品で楽しかったです。 Posted by ブクログ シタフォードの秘密 アガサ・クリスティー / 田村隆一 クリスティーの作品、やっぱり好きだなぁ。 実に好ましいミステリだと思いました。 クリスティーの「らしさ」が多く出ている作品だとも思いますし。 良かったです。 Posted by ブクログ ねじれた家 アガサ・クリスティー / 田村隆一 クリスティ作品は再読が多いのだが、今作は初めて読む作品だったのだ。クリスティにもその種類のミステリーがあったのかと驚愕、新しい発見だ。余り今作をクリスティのベストにランクしているものを見た事が無いが、少なからず現時点では僕のクリスティ10選に入れたい程、強く衝撃を受けた作品だ。 「ねじれた家」と...続きを読むいう土台がありながら、そのイメージに合った世界観、環境観下でありながら、実は家族愛に満ちたレオニダス一族の物語で、クリスティ作品では金持ちは嫌な印象を与える事が多いが今作のアリスタイドは読み進めるととても好印象な人物である。しかし、その「家族愛」こそねじれの原因であり、家族一人一人が個性と歪みを持っており作品自体を「ねじれた」イメージにする一環を担っている。 物語のスタートは戦時下のイギリス。若い二人の男女、チャールズとソフィアは気が合い、結婚を考えるが、チャールズは二年感東洋での任務がある。彼はソフィアに二年後ロンドンでまだ自分達の気持ちが変わらなければプロポーズしたいと伝え、彼女も了承。その時初めて彼女が大金持ちの孫娘である事を知る。 二年後、任務を終えイギリスに戻り、ソフィアと再会するが、その際に彼女の祖父アリスタイドが亡くなった事を知る。ソフィアは結婚自体反対ではないが、祖父の死に疑念があり、それが解決しなければ家族が原因で暗いモノを引きずるかも知れないため、真相の解明を望む。チャールズの父親は警視総監であり、警察の捜査とともにソフィア達の暮らす通称「ねじれた家」を訪問する。 あからさまな探偵役が乏しい為、一体真相はどうなのかが終盤まで明かされない。ソフィアの妹が探偵役の片鱗を見せるが、中々チャールズに伝わらない。ソフィアの家族達は何かを感じている様でありながらそれも読者には明らかにされないもどかしさもあり、不穏な空気感漂う世界観が続いていく。 今作の真相について、有名作家の作品には必ずある種類の真相であり、ある意味でフーダニットの王道になるが、当時はまだ少なかった手法だろう(ネタバレになるので作品名は挙げないが、クイーンのシリーズが挙げられる)。ミステリー好きなら読みながら犯人を推測するが、一番衝撃的なのはという事で二名程怪しんでいたがそれでも充分に驚いた。 また、結末についても慈愛に満ちたものであり、登場人物のイメージがガラリとかわる。結末も先程挙げたクイーンの作品と同じプロットなのだが、こちらの方が印象が強い。完成度が非常に高く、作中でクリスティ特有の伏線や匂わせがあるにも関わらず気持ち良く騙される。 チャールズ、ソフィアもそうだが、エディス、ジョセフィンと活躍する人物が多い。特にジョセフィンは12歳で有りながら一部探偵役を担いチャールズは振り回される様がワトソンの様だ。 非常に面白く、是非おすすめしたい作品。実は読み易く余りクリスティを読んだ事がなくても勧めたい。 Posted by ブクログ なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか? アガサ・クリスティー / 田村隆一 楽しかった〜!面白かった〜!! 解説で言いたいこと全部言ってくれてたけど、謎解き・冒険・ロマンスの3つがそろったとても楽しいミステリ小説だった! 読むきっかけを与えてくれた、夢水清志郎シリーズ(「なぜ夢水に頼まなかったのか?」というセリフがある)と、古典部シリーズ(「なぜ江波に頼まなかったのか?」...続きを読むという副題がついた作品がある)に感謝!! 好きな小説を書く人がオマージュする作品って、やっぱりわたしも好きなんだな〜と思えた。 通勤電車や昼休みに夢中になって読み進めた。解明されていく謎と深まる謎のバランスが良くて、最初はこの1人の殺人事件だけでこんなに長編?と思ったけど、読み終わる頃には寂しい気持ちになって、読み終わったときには満足感がすごかった。 やっぱりアガサ・クリスティーってすごい! Posted by ブクログ 予告殺人 アガサ・クリスティー / 田村隆一 クリスティの長編ミステリー。マープルシリーズ。巻末解説にて記載されているが、マープルシリーズは12篇しかないという事で驚いた。もっと幾つかの作品があった様に思うが、意外にもたったの1ダースなのだ。ポアロもクリスティ財団公認で続編が発表されているが、マープルの世界観を再現できる人材があれば是非書いてみ...続きを読むてほしいし、読み続けたいシリーズだ。 今作、「予告殺人」はクリスティの作品の中でも好きな作品の一つだ。犯人の意外性は勿論の事、殺人を偽装する為のトリックの秀逸さ、真犯人の人生の悲しみと救い、そして今作に蔓延っているなんとも言えないドライな雰囲気。田舎で生活している登場人物達とのコントラストがとてもはっきりとしており、最後、全員で団欒の様に結末を話共有している恐ろしさは田舎特有のものだ(想像して欲しいが、三人も殺害された事件の当事者達が集まり、警察もふまえ、この時はこうだったと楽しそうに語らう様は異様な筈だが時代背景やミステリー特有のものとして誰も不思議に思わない) 残念な事に作中でマープルが死ぬ訳がない為、彼女が失踪した部分についてはスリリングな展開ではなかったが、殺害された人物たちが第二、第三と不用意に何かを漏らしそして殺害されるのはある意味クリスティのお約束なので、受け入れてしまった。ただし、犯人からすれば証拠が増えたり自身に不利になる事は多いはずで、さらに第三の殺人についてはなんとか言い逃れできる道もあるかも知れない為、犯人も不用意だったと想像している。 新聞の広告欄に殺人をお知らせしますとアナウンスがあり、という形で冒頭はスタートしていくが、本当にクリスティのミステリーは序盤に奇想天外に見える様な状況や環境を当ててくる事が多い(それでいて結局は単純な状況だ。) 今作の犯人については余り犯人であって欲しくない人物だったが、巧妙に疑惑の人物を配置し、後々に登場させ、読者を混乱させた。人物の入れ替わりはクリスティ作品では当然の作用であり、驚きも無く、今作も一部人物の真相が隠されているが、一部の偽装については中盤である程度予測はできてしまった。 僕自身の評価が高い点は序盤に述べたが、何より読みやすい事が一番だろう。古典ミステリー、しかも海外ものでは人物名、地名、設定や環境について読み慣れない部分や共感できない、そもそもわからない部分も多いが、今作はとてもすらすら読めた作品だ。 Posted by ブクログ 田村隆一のレビューをもっと見る