あなたに似た人

あなたに似た人

小説・文芸
1,034円 (税込)

5pt

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短篇の一つ一つにちりばめられた恐怖、幻想、怪奇、ユーモア、機智……数多くの奇妙な味の短篇を発表している鬼才ダールが、賭博に打ちこむ人間たちの心の恐ろしさと、人間の想像力の奇怪さをテーマに描いた珠玉の掌篇十五篇を収めた代表的短篇集。一九五三年度アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作!

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あなたに似た人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     15編の作品を収録した短編集。

     絶妙な語り口と独特のオチの数々。それだけに内容がちょっと分かりにくいものもあるものの、それすらもこの短編集の魅力として映るような気がします。

     最初の3編はいずれも傑作揃いなので、そこでハマれば他の独特のオチの短編も、「こういう作家性なんだなあ」と自然に受け入れられるのではないか、と思います。

     その最初の3編はワインの銘柄当ての賭けの様子を描いた「味」
    思いがけず夫を殺してしまった妻が証拠隠滅を図る「おとなしい兇器」
    ライターで連続10回火をつけることができれば高級車を手に入れられる、しかし失敗すれば指を一本失う、という賭けの顛末を描く「南から来た男」の3編。

    「味」はオチの書き方が絶妙! 単純に書けばそれまでの話なのですが、結末を微妙にぼやけさせて書くことで独特の”味”のある短編になっています。

    「おとなしい兇器」も今となってはトリックは見覚えのあるものかもしれませんが、そこに至った時のブラックな書きっぷりが見事の一言に尽きます。思わずにやりとしてしまいました。

    「南から来た男」もラストの一行が印象的。どんでん返しの衝撃というものではなく、例えるなら気づかぬうちにスッと自分の背後に何かが忍び寄っていた、という感覚のような感じです。淡々としながらも、想像すればするほど恐怖や狂気が感じられるオチです。

     比較的分かりやすかった短編としては、「南から来た男」と同じくスッと忍び寄る怖さが印象的な「皮膚」。自動で文学を描く機械の発明を描いたブラックユーモア系の「偉大なる自動文章製造機」も好きです。

     そしてオチの不可解さが印象的な短編も多いです。「海の中へ」「毒」「音響捕獲器」など、面白いのかどうか正直よく分からないのですが、なんだか忘れられない短編が多かったです。これもまた”奇妙な味”の短編集の最高峰とされるこの作品の魅力なのかな、と思います。

    0
    2015年11月04日

    Posted by ブクログ

    ブラックユーモアの真骨頂。
    15篇ある短編の登場人物たちは中々の残酷さを持っているのだけれど、多分、誰もかれもがあなた(読者)に似ている。
    誰もが持っている残酷さを、ふくらまし粉でふくらませたのが、各主人公なんだろう。

    0
    2015年01月30日

    Posted by ブクログ

    どの作品もちょっと皮肉な味わいがあって、おもしろい。
    そこから人間という存在のおかしみだったり、滑稽な姿だったり、ある種の恐ろしさが立ち上がっている様が心に響く。
    個人的には『海の中へ』がお気に入り。

    0
    2009年11月26日

    Posted by ブクログ

    さすが、ダールは本棚に入れている人も多いですね。「海の中へ」の結末その後が気になる!「わが愛しき妻よ、鳩よ」に出てくるのがスネープさん。ハリー・ポッターを想像してしまいました。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    海外の作家があまり得意でない私もこれは読めます。人の本質やあまりきれいでない一面を短編でさらっと見せてくれます。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    その夜、ある家の晩餐の席で一つの賭けがなされた。美食家を自認する客の一人が、食卓に出た珍しい葡萄酒の銘柄を判定できると言いだしたのだ。賭け金はなんと邸宅と当主の令嬢――絶大な自信を持つ当主はその賭けに同意したが……幻想とユーモアと恐怖をちりばめた奇妙な味の短篇を得意とする鬼才ダールが、賭博に打ちこむ人間の心の恐ろしさと人間の想像力の恐ろしさをテーマに描いた珠玉の15篇を収める代表的短篇集。
    (05/02/21)

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    もう廃盤となってる旧訳版。
    絶妙な語り口でぐいぐいと読ませてしまう。
    オチもどうなるのか意外と読めなかったりして、引き込み方が非常に巧い。
    シニカルが効いている奇妙な味。
    人間の弱さ醜さ恐ろしさをユーモラスに描いた逸品。
    傑作と言われる冒頭の3編から始まり、「韋駄天のフォックスリイ」の心痛みながらも笑えるオチ、「告別」の苦笑いしてしまう復讐劇、子供の頃の妄想は世界共通でドキドキした「お願い」など、ゾクゾクする短編で出来上がっている。
    誤訳、悪訳が所々にあり読みづらい部分もあるものの、充分に良いと思う。
    なにせ40年以上前の古い出版なので、新訳版も読んでみたい。
    チャーリーとチョコレート工場の作者とは知らなかった!

    味 ★4
    おとなしい兇器 ★4.5
    南から来た男 ★3
    兵隊 ★2
    わがいとしき妻よ、わが鳩よ ★3
    海の中へ ★4.5
    韋駄天のフォックスリイ ★5
    皮膚 ★4
    毒 ★3.5
    お願い ★3.5
    首 ★4.5
    音響捕獲器 ★3
    告別 ★5
    偉大なる自働文章製造業 ★4
    クロウドの犬 ★4

    0
    2021年06月14日

    Posted by ブクログ

    短篇集。収録作品は、味、おとなしい兇器、南から来た男、兵隊、「わがいとしき妻よ、わが鳩よ」、海の中へ、韋駄天のフォックスリイ、皮膚、毒、お願い、首、音響捕獲機、告別、偉大なる自動文章製造機、クロウドの犬。

    短編の醍醐味はキレの良い展開。 この短篇集は、ミステリー要素はあまりないけど、話がどう展開してゆくかワクワクする。 予想外の結末にうならされたり、予想通りの顛末に納得したり。 特に好きな作品は、ワインをあてる賭けをする「味」、なんでもないような賭けが緊張感を募らせる「南から来た男」、時代を先取りし過ぎている「偉大なる自動文章製造機」。 賭けにまつわる題材が多い。 最後の「クロウドの犬」だけは長めの約100ページで、プロットの割に冗長に感じた。

    0
    2020年07月30日

    Posted by ブクログ

    ヒヤリとする

    人生を棒に振るほどアホなことをやってしまう人、そそのかす人達

    斧を選ばそうとする執事が怖すぎる


    あなたに似た人、っていうタイトルがまたユーモラスですな

    0
    2012年05月06日

    Posted by ブクログ

    ―SOMEONE LIKE YOU―

    ぐいぐい読ませる表現が好きです。
    「まるで、とけたバターでうがいしているみたいに」潤いのある声とか。

    内容は、血なんて飛び散らないのに恐ろしい。
    人間の怖さですね。
    それに、書ききらないで、読み手にゆだねてしまうところが良い。
    これがより一層恐怖をリアルにするように思います。

    面白い短編というのは、長編にできるものを短く押し込めるのだと誰かが言っていましたが、まさにダールはこの手法で面白いものを書いていると感じました。

    お勧めは、「おとなしい兇器」「韋駄天のフォックスリイ」「皮膚」「首」「告別」です。
    特に、「首」は今までにない種類の緊張感を味わいました。
    この作品、英題がNeckなのですが、日本語の首=neck+headな点は、日本語訳ならではの良さだと思います。

    0
    2011年08月31日

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