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ねじれた家に住む心のねじれた老人が毒殺された。根性の曲がった家族と巨額の財産を遺して。内部の者の犯行と思われ、若い後妻、金に窮していた長男などが疑心暗鬼の目を向け合う。そんななか、恐るべき第二の事件が……マザー・グースを巧みに組み入れ、独特の不気味さを醸し出す童謡殺人。
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Posted by ブクログ
【ノンシリーズ】
またもやすごい作品と出会ってしまった…。
この作品を忘れることはないと思う。
重い余韻が残り、読み終わった後にもずっと考えてしまう。
クリスティー自身のベスト10に入っているのも納得。
ねじれた家に住むねじれた一族。
全員がねじれていて、それぞれが絡まって強い1本になっている。
どんな一族なのかを書くとこの本の面白さが半減するので書かないけど、今までの作品に出てきた一族とは違うタイプの一族だった。
最後の方は犯人が誰か早く知りたくて、目が勝手にどんどん先に進んでしまった。
読み終わってから気になる所を2度読みすると、堂々と伏線が張られていることに驚く。
ここまで書いてるのに犯人に気付けない。
これだからクリスティーはやめられない。
ノンシリーズはこれで6作品目だけど、全てほぼ★5を付けてる。
やっぱり名探偵が出てこないノンシリーズの方が人間ドラマが濃くて好きだ。
Posted by ブクログ
クリスティ作品は再読が多いのだが、今作は初めて読む作品だったのだ。クリスティにもその種類のミステリーがあったのかと驚愕、新しい発見だ。余り今作をクリスティのベストにランクしているものを見た事が無いが、少なからず現時点では僕のクリスティ10選に入れたい程、強く衝撃を受けた作品だ。
「ねじれた家」という土台がありながら、そのイメージに合った世界観、環境観下でありながら、実は家族愛に満ちたレオニダス一族の物語で、クリスティ作品では金持ちは嫌な印象を与える事が多いが今作のアリスタイドは読み進めるととても好印象な人物である。しかし、その「家族愛」こそねじれの原因であり、家族一人一人が個性と歪みを持っており作品自体を「ねじれた」イメージにする一環を担っている。
物語のスタートは戦時下のイギリス。若い二人の男女、チャールズとソフィアは気が合い、結婚を考えるが、チャールズは二年感東洋での任務がある。彼はソフィアに二年後ロンドンでまだ自分達の気持ちが変わらなければプロポーズしたいと伝え、彼女も了承。その時初めて彼女が大金持ちの孫娘である事を知る。
二年後、任務を終えイギリスに戻り、ソフィアと再会するが、その際に彼女の祖父アリスタイドが亡くなった事を知る。ソフィアは結婚自体反対ではないが、祖父の死に疑念があり、それが解決しなければ家族が原因で暗いモノを引きずるかも知れないため、真相の解明を望む。チャールズの父親は警視総監であり、警察の捜査とともにソフィア達の暮らす通称「ねじれた家」を訪問する。
あからさまな探偵役が乏しい為、一体真相はどうなのかが終盤まで明かされない。ソフィアの妹が探偵役の片鱗を見せるが、中々チャールズに伝わらない。ソフィアの家族達は何かを感じている様でありながらそれも読者には明らかにされないもどかしさもあり、不穏な空気感漂う世界観が続いていく。
今作の真相について、有名作家の作品には必ずある種類の真相であり、ある意味でフーダニットの王道になるが、当時はまだ少なかった手法だろう(ネタバレになるので作品名は挙げないが、クイーンのシリーズが挙げられる)。ミステリー好きなら読みながら犯人を推測するが、一番衝撃的なのはという事で二名程怪しんでいたがそれでも充分に驚いた。
また、結末についても慈愛に満ちたものであり、登場人物のイメージがガラリとかわる。結末も先程挙げたクイーンの作品と同じプロットなのだが、こちらの方が印象が強い。完成度が非常に高く、作中でクリスティ特有の伏線や匂わせがあるにも関わらず気持ち良く騙される。
チャールズ、ソフィアもそうだが、エディス、ジョセフィンと活躍する人物が多い。特にジョセフィンは12歳で有りながら一部探偵役を担いチャールズは振り回される様がワトソンの様だ。
非常に面白く、是非おすすめしたい作品。実は読み易く余りクリスティを読んだ事がなくても勧めたい。
Posted by ブクログ
「アガサ・クリスティー読み直しキャンペーン」の第4弾です
お久しぶりになってしまいました
この後も「ディック・フランシス感謝祭」とか「江戸川乱歩ワールドツアー」とか「ヤマザキ春のパンまつり」とかいろいろ控えてるんですが
読みたい本が次から次へと出てくるんでどうしても再読は後回しになりがちです
でもやっぱり読み直して良かったなぁと思わせるクリスティーの名作中の名作『ねじれた家』です
この作品はクリスティーの晩年の名作なんですが、クリスティーらしいどことなくユーモアのある軽快な会話の妙で物語が進みつつ、全く新しいミステリーの形になっていて、まだ新しいアイディアが出てくるのか!という驚き
誰もがわかる安心安定なクリスティー節と初めての世界観の提示という完全に矛盾することをサラッとやってのけてるところはもう驚天動地です
さすがミステリーの女王!
次あたりはさすがにクリスティー王道のオリエント急行あたりを読みたいけどいつになるやらw
Posted by ブクログ
ひ、ひえぇ〜〜〜。久々にゾクッとする結末でした……。”手記”が怖すぎる。
クリスティーはだいぶ読み慣れたと思い込んでいたので、こんなに鋭い刃を隠し持っていたこと、すっかり忘れていましたね。。
ノンシリーズの中で映像化されていることもあり、前から注目していた作品。先日あやごぜさんが読まれていたのを機に、手に取ってみました。
「インパクトがある」ことは知っていたのであれこれ予想はしていたものの、こればかりは……。いや私、”悲劇”を読んだのになんで思いつかないのよ!
ねじれた家(どんな家か最後まで想像つかず……)に住む富豪の老人が殺され、若い後妻を含め、様々な思惑を持つ家族が疑心暗鬼になる……という、クリスティー作品にもよくある設定。よく出てくるキャラクターたち。
孫娘ソフィアの婚約者のチャールズを通して展開が進みますが、どの家族も疑わしいようで決定打に欠けるような……。これはという証拠が出てきてもしっくり来ず、なんとなく不穏な雰囲気に居心地の悪い思いをしながら読み進めました。
いちおう犯人が逮捕されても落ち着かないまま……からのあの結末。いやほんと、久しぶりに戦慄が走りましたね。。
あらゆる人物に疑いの目を向けさせつつ、大事なことは堂々と書いてある。クリスティー、あなたは本当に唯一無二のミステリの女王です。
正直ソフィアも疑っていたので、その点ではハッピーエンドと呼べるのですけど、でもね。このワトスンかヘイスティングズ顔負けのチャールズじゃなくて、お父さんが現場に出ていたらもっと早く解決したのでは??と思ってしまいますね( ˊᵕˋ ;)
なんとも凄みのある作品。イヤミスを求める方にオススメしたいですが、ぜひ前評判を何も入れず、まっさらな気持ちで手に取って衝撃を受けてほしいですね〜。
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