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優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。が、娘の病気見舞いを終えてバクダードからイギリスへ帰る途中で出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に疑問を抱きはじめる……女の愛の迷いを冷たく見すえ、繊細かつ流麗に描いたロマンチック・サスペンス。
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Posted by ブクログ
クリスティーの作品はまだ10冊くらいしか読めていませんが、一番没頭して読めました。 主人公ジョーンの気持ちが徐々に変化していく様が繊細に描かれており、終盤に向けて物語はどんどん盛り上がり… そしてラストは… 読みながら私も自分の人生を振り返り、ジョーンと似たことろはなかったか考えてしまいまし...続きを読むた。 夫ロドニーのことを思うと切なくなる。 この歳で読めたからよかったのかなと思います。
読み終わって…"仮面夫婦"という言葉がピッタリなんじゃないかと思った。 主人公(ジョーン)の自己都合的な考え方、夫(ロドニー)の受け入れているようで内心は突き放している考え方。 『かわいそうなリトル・ジョーン』 ⇒たびたび夫が(おそらく嫌みで)言っているが、当人のジョーンには全...続きを読むく響いていない。 周りのせいにして、自身の本当の気持ちと向き合わない(閉ざし諦めた)人生は互いに哀しい。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ■1944『春にして君を離れ』恋愛小説 メアリ・ウェストマコット名義で執筆。 ●あらすじ↓ ずっと考えるのを背けてきた家族との"真相"。 沙漠近くの宿泊所で列車の遅延により身動きが取れなくなり、予定外な時間が数日間出来たことで自身のこれまでを振り返る。 都合よく解釈することで自身を守ってきたが、真相を見つめ直すことで"新しい認識"と向き合うことになる。 ------------------ ●感想↓ 結構序盤から主人公の自己中さに驚いた。 他人の幸せなんて誰にも基準はないのに、自分世界だけの狭い物差しでしか判断できない。 さらに勝手に他人を哀れむ…。(何様だw) 唯一、直接助言してくれたギルビー校長(聖アン女学院)の『自己満足に陥らないように』と忠告を理解できていなかったのが惜しい。 自己中だけど、しっかり見つめ直したら真相がやっと見えてきたのに、ホーム(地元)に帰ったら戻ってしまう…人間そう変わらない。 自分の短所をみつめ直し、まわりに伝えて共有し合えるのが本当の夫婦や家族だよなと思った。 『時間がない…』と考えるの放棄して、自分に都合のいいように家族を駒として扱う。現代でもよくあるし、よい戒め本だなと思った。
率直な感想を言うと、あまりに読みやすく驚いた。そしてこの読みやすさがなんなのか考えてみると、恐らくジョーンに共感する部分が多かった。少なからず、過去の私自身はジョーンに近い人間で、けれどロドニーや子供たちのようにそれを見て見ぬふりすることなく叱ってくれた人がいた。ジョーンの気持ちに共鳴しながら、今少...続きを読むし離れた位置からこの物語を読めた気がした。 これは本当に自分自身を隈なく鮮明に映す鏡のような本だと思う。というか、鏡と鏡を端を合わせた状態で近づけた時現れる、自分と目が合わない自分を眺めているような気分。そしてそれは他人から見える自分で、現実。 辛く、痛く、悲しい現実から逃げ、見ないふりすると痛い目を見ることは、大抵大人は経験している。だからこそ、この歳まで気づけなかった「プア・ジョーン」なのだが、周りの人間が何故彼女を助けないのか、疑問だった。気づいていながら、それをひた隠しにすることは正解なのか? また読みながら、ジョーンにはこの本を最後まで読めるのか考えたけど、恐らくだいぶ序章のあたりで投げ出す。(笑)また同時に、私はこの本を読ませたい人物が浮かんだ。けど、私はしない。そんな勇気も、義理も、資格もないし、自信もなければ、その後に及ぶ影響を考えると末恐ろしいから。つまりは私もロドニーや家族たちと同じ人間で、彼らがジョーンを助けなかった理由はきっと同じだった。 「……誰でもいい。ここにいてくれれば。…わたしの傍にいてくれれば。」というセリフから、学生時代を思い出した。友人と喧嘩をして、昼休み共に過ごす人がいなくなった時、私の後ろの席でひたすら絵を描くクラスメイトの存在に、妙に暖かさを感じたことがあった。仲良くなり、彼女は絵を描いてくれたけど、その彼女と話をしなくなったのはいつだったのかも、今は名前すら思い出せない。 この物語をまた読みたい。どこまでも痛々しい現実を突きつけてくるけど、私にとって合わせ鏡の中の自分を、いつでも確認するための大切なツールになった。そして大嫌いな上司に今すぐ、読ませたい。本心は
夫と大きなケンカする事もなく子育てを終えた婦人(ジョーン)が、1人で旅に出る。 時は第二次世界大戦の足音が聞こえてくる11月(全く春じゃない)。 駅で惜しみつつ別れた夫を振り返ると、夫は早くも帰路に向かっており、その足取りは何故か軽いものであった…。 旅路での旧友との偶然の再会やボロ宿での足止めを...続きを読む機に、自分の半生を顧みるシーンがメインですが、各回想からジワジワと暗雲が立ち込め、終盤から最後のシーンに至っては、ホラーさながらの、誰の家庭にもあり得る恐ろしさを内包したインパクトある小説でした。真の愛とは、良い親とは何だろう。
優しい夫にかわいい子供達に恵まれ理想の家庭を築き上げたと自負する女性が、旅先で出会った友人との会話から「自分が築いてきた親子関係、夫婦関係は本当に良いものだったのか」と思い悩む場面から過去の家族とのやり取りを経て次第に疑心暗鬼になっていく姿からホラーとはまた違う不気味さが感じられ、ラストもゾクッと...続きを読むするものだった。
とても恐ろしい、そして哀しい。 自信満々の本人は周りにどう思われているか真実を知らずに一生を終えて幸せなのか、それとも不幸なのか。 人はそれぞれ自分の正義、信条などがあって、自分の都合のいいようにしか周りを見ていない。 私もそうだ。客観的真実が見えていない。そう思うとものすごく恐ろしくなった。
自分に迷った時や、思考に雑念が混じった時に読むようにしてる。 自分が一番正しい。一番誠実で、一番頑張ってる。でもそれは、自分勝手で自己中心的な思考で周りを困惑させてるのかも。アガサの洞察力はほんと凄いなって思う。
とっても面白かった。哀しくて恐ろしい話だ。 順風満帆に生きる中流階級の弁護士の妻が、旅行途中で足止めをくらい、手持ち無沙汰になって自分自身を見つめ直す話。 特に舞台展開はなく、基本的に主人公の回顧を追ってるってだけの珍しい構成。 でも全然読み飽きなくて、めっちゃ惹きつけられた! 思考の過程を描く...続きを読むの上手すぎる。 心情をここまでリアルに表せるところに感銘を受けました。 どんどん良くない方向に考えちゃうところとか、すごく分かる。 どんどん過去が明らかになっていくのが面白かったです。 あと何より、自分自身を客観的に見るのって難しいよなと感じました。 自分も知らず知らずのうちに現実逃避してそうで怖いなあ。 終わり方とても好きでした。 アガサ・クリスティーこんなのも書けちゃうのね、さすがでした。
クリスティーのノンシリーズです。ミステリーではないので別の名前で出版されていた作品だそうです。なるほど、クリスティーの名を使わず出版されていたのはなんとなくわかりました。 主人公ジョーンはかなり病んでますね。 離れた土地から帰宅途中で足留めされ、辺鄙な土地で色々なことを回想していくのですが、とにかく...続きを読むその思考がかなり問題ありで。クリスティの性格描写は凄いです。最後までイライラさせられました。 最後、エピローグでの旦那さんのセリフが、グサリと突き刺さりました。恐ろしさと悲しさと。
面白いわけではないけど、最後まで読むと読む意味のある本だなぁとずーんとなった。 やたらに人のことを可哀想がる人って嫌いだなと改めて思う。 きちんと話し合うということをせずにと年月が経つとこうなるんだなという怖さがあった。
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春にして君を離れ
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アガサ・クリスティー
中村妙子
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