春にして君を離れ

春にして君を離れ

小説・文芸
1,320円 (税込)

6pt

優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。が、娘の病気見舞いを終えてバクダードからイギリスへ帰る途中で出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に疑問を抱きはじめる……女の愛の迷いを冷たく見すえ、繊細かつ流麗に描いたロマンチック・サスペンス。

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春にして君を離れ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    いやホラーすぎる。
    こんなにずっと不快な本は初めてかもしれない。

    勘の悪い女...人格も終わってて最悪。
    .....でも果たして自分はそうじゃないと言い切れるだろうか?
    みたいな反省をしてしまうのも含めて、不快な本だった...
    特に最後の展開はショックだったし、深く心に刺さった。
    現実って、ドラマチックではなくて、実際はこんなもんだよなと、がっかりした。
    何かを変えるには勇気が必要で、そんなに簡単ではない。プライドなんかそんなに持ってなかったとしても、なかなか勇気が出ないものだと思う。

    まぁでも、流石にここまでとち狂った女はなかなかいないと思うけど。

    0
    2026年10月12日

    Posted by ブクログ

    これはまさにこのような渦中にいる人には刺さりまくって、幸せで幸せで、、っていう人には一切、刺さらない物語だろうな。そして結婚して子供がいるかどうかでも刺さり具合いが変わるだろうな。
    非常に読みやすい文体、展開で、全く長くはないのにしっかり骨がある。
    いわゆるアガサ・クリスティのミステリーではない。アガサ・クリスティにこんなにも人間の心情に深ぼった作品があるとは知らなかった。もしこのような作品がアガサ・クリスティに多かったとしたら、大変な読み損となる。大変なことだ。

    0
    2026年10月08日

    Posted by ブクログ

    娘夫婦宅に泊まりがけで行った帰り。
    鉄道が止まり砂漠で足止めをくらう。
    何もすることがないので、思考だけが活発になるせいかこれまでのことを思い返してしまう。

    主人を1人残して旅立つ時、なぜか主人がイキイキと若返ったような気がする。
    言い寄ってくる若い女が過去にいたとか、、

    思考が深まり、過去の後悔をし始める。
    農園をやりたがっていた主人の希望を聞かなかったこと。子どもの若い時の恋愛を頭ごなしに否定したこと。

    自分の言動を顧みて、変わることができるのか

    0
    2026年09月18日

    Posted by ブクログ

    この小説が80年以上前に、イギリス人の物語として描かれた物語であることに驚きを隠せない。ジョーンの葛藤は現代の日本で生きる人々の葛藤そのものではないか、読み進めるうちにそう強く感じた。承認欲求を満たす為のSNS社会、効率と生産性を追求する余白のない社会、価値観の相違を受け入れられない排他的思考、私たちが行き着く先はいったいどこなのだろうか。そして後半に触れられる戦争の足音。私たちは砂漠の真ん中で立ち止まり自分自身と向き合い、他者に思いを巡らせる時間が必要なのだと、クリスティが語りかけているような気がした。

    0
    2026年09月13日

    Posted by ブクログ

    本書を、あの時代に、女が書いたのか…と。そして、広義でも「どんでん返し」とは違うのかもしれないが、私は本書に「どんでん返し」の銘を打ちたいと思う。
    やはり彼女も経験した「結婚は墓場」とはまさに言い得て妙であるのかもしれない(私は結婚したことはないが)。
    とりわけ未婚化が進む現代の男女関係を見るに、本書は、現代人は読むべきでないのかもしれない。こうして私も、ロドニーと同じ道を歩んでしまうのだろうか…

    0
    2026年09月08日

    Posted by ブクログ

    さすが女王、アガサ・クリスティー!
    誰も死ななくてもこの緊張感

    人間心理の根元をひとつの家庭、一人の心の中の葛藤だけで物語を構成させるとは
    虚栄心を砂漠の蜃気楼へのたとえ
    そしてラストの気持ちの迷い

    さすがに歴史に名を残す作家です。

    0
    2026年09月06日

    Posted by ブクログ

    読んでて途中でフェンスや砂漠が出て来て映画のシックスセンスか?とか思ってしまったりした(笑)
    しかし どこに持ってかれるがわからないまま彼女の考えていることを自分も想像しなから結末まで
    面白く聞いた。読後は色々考えさせられる余韻が押し寄せた。

    0
    2026年10月11日

    Posted by ブクログ

    ずーん、と心に刺さる本でした。知らぬ間に自分の思い描く哀しい世界に自分もいるかもしれないと気づかされる思いがして、ただの読書を楽しむということ以上に影響がありました。今日のSNSで幸せな姿を見せ合うような世の中で、誰しも自分の中に感じるものがあると思うし、逆に他人は幸せそうに見えても実はいろいろあって鵜呑みにしてはいけないのだろうなぁと考えさせられました。

    0
    2026年10月11日

    Posted by ブクログ

    あっけないというか、そうだよなというか、結局それか、というエンディング。旅をしながらの長い回顧録で物語るという構成は、カズオ・イシグロの「日の名残り」を想起させる。話が進めば進むほど、主人公のジョアンのことが嫌いになっていく。そして、ジョアン自身も向き合っていなかった自分自身を発見し、目醒める。しかし、その気づきで得たことを現実に還元することはなかった。目醒める前の自分にあっけなく回帰してしまったのだ。

    最後、エピローグの賞だけ、ジョアンの夫のロドニーの視点で描かれる。僕はずっと彼にシンパシーを持って読み進めていたし、歯痒かった。そして、歯痒さマックスで物語は終わった。結局それでいいのか?その答えは読者に委ねられているのだろう。

    人生初のアガサ・クリスティ。ずっと名前を知っているのに、触手が伸びなかった作家。三宅香帆さんのレコメンを見て読んでみた。ストーリーの展開を楽しみつつ、読み手にも深く問いかける良い小説だと思う。

    0
    2026年10月10日

    Posted by ブクログ

    怖い。ジョーンが一人相撲をとってるかのように見せておきつつも、ジョーンと自分が重なるところで、自分も一緒に突き放されてる気分になった。子育てをする人なら、このもどかしさや、苦しさがわかるような気がする。そして、エピローグのロドニーの言葉にヒヤッ…とする。書き方が日本の小説とは違うので、後味も違うし、ぼんやりと変な気持ちになったが、文庫版の解説を読んだら言語化されてて気持ちよかった。

    0
    2026年09月29日

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