【感想・ネタバレ】春にして君を離れのレビュー

あらすじ

優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。が、娘の病気見舞いを終えてバクダードからイギリスへ帰る途中で出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に疑問を抱きはじめる……女の愛の迷いを冷たく見すえ、繊細かつ流麗に描いたロマンチック・サスペンス。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

1930年代48歳のイギリス人女性、
娘の病気見舞いの帰りの沙漠で足止めになり、滞在した宿で自分自身とこれまでの人生を見つめ直す
自身の過去を回想し、人生に疑問をもち始める

良い夫、良い子どもたち、よい生活に満足していると思い込んでた主婦が、旅先で知り合った学生時代の友人との会話が切っ掛けとなり、足止めされた沙漠で自身の過去を回想していく

自身の内面や家族との本当の関係、愛の形に直面していく心理サスペンス

主人公ジョーンは自分の内面を都合よく解釈して正しい行いをしていると信じ込んでる
自分本位に、相手にとって何がよいことであるかを勝手に決め続けてた

これまで誰についても真相を知らずに過ごしてきたのは、こうあってほしいと思うようなことを信じて、真実に直面する苦しみを避ける方が、ずっと楽だったから

沙漠での回想が切っ掛けとなり
"私という人間の真相"
を悟るにいたる


とても辛辣だった。

夫や子どもたちは、ジョーンという人の性格、性質を見定めていて、
本人ジョーンだけが自分は家族のためにやっていると思い込んでる。

そして段々、"自分がしたこと"に気づいていく様に胸が苦しくもあった。なぜなら私自身にも自分本位な部分があり身に覚えがあるから。

ジョーンのラストの選択は⋯私が思ってた方向とは違うことになってしまった。夫ロドニーに赦しを得て⋯終わりかと思ってた。

ロドニーに会うまでに、帰りの汽車で公爵夫人と喋ったり、娘のエイヴラルに会ったりして、時間がかかりすぎて⋯しかも普段の生活が久しぶりに心地良くて、あの時に感じた強烈な体験も時間がたつと威力を失くしてしまい、家族との仲を修復する最後のチャンスを逃してしまった。

プア・リトル・ジョーン

「君はひとりぼっちだ。これからもおそらく。しかし、ああ、どうか、きみがそれに気づかずにすむように」

夫の示唆するようにジョーンは歳を重ねると孤独になるかもしれない。

だけど私は思う、この夫は優しくはないでしょう。
自分の人生の選択をジョーンの助言通りにしたから疲れたといわんばかり、ジョーンとは違う雰囲気のレスリーという女性に気持ちを移したり、
ジョーンのことを「朗らかで、有能で、せわしげなジョーン。自分に満足し、割り当てられた役割を巧みに果している。せいぜい28歳くらいにしか見えない、あいかわらずの若さだった。」と、彼女のいいところは受入れて甘えるけど、良くない所にはプア・リトル・ジョーンといって突き離してる。そして、ひとりぼっちに気づかずにすむようにって、気遣うふりしてるようにみえる。誠実に向き合ってはいないと感じた。


この本はメアリ・ウェストマコット名義で発表されたという。アガサ・クリスティの名で本をだした場合、ミステリと勘違いして買った読者が失望するのではと配慮したものだったとのこと。

そして1944年に出版されてる、今から80年ほど前!?
今でも読める新鮮さ!
訳も素晴らしいと思う!
アガサ・クリスティってすごい!
ミステリーじゃないのに夢中になって読んだ。
他の本ももっと読みたくなった。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この本を読んで、学びがありました。

✅人や物事の本質を捉えること
✅自分にとって都合の良い想像(解釈)をしないこと
✅大切な人に本心を伝えること

ジョーンは、あまりにも主観的な思い込みに囚われ、大切な家族の人生に歪みを与えました。
「相手が何を思い、どう考えているか」は二の次で、常に自分の都合を優先して物事を考える。
その結果、大切な人達から距離を置かれてしまいます。

しかし1番の悲劇は、ジョーンが長い年月その事実に全く気付けなかったこと。そして旅先でようやく真実に気付き、ロドニーに打ち明けようとしたにもかかわらず、結局は何も言えず、元の「何も知らない幸福な妻」に戻ってしまったことだと私は考えます。
優しいロドニーの人柄であれば、きっと受け入れて、そこからより良い関係を築き直せたと思います。ここで打ち明けなかったジョーンは、いつかまた、より深い孤独と苦しみを味わうことになるのではないかと考えます。

一方で、ロドニーにも不誠実な部分があると感じました。
ジョーンに対して本音を貫き通すことをせず、従順で「良い人」を演じ続けることで、結果的にジョーンを子供たちに嫌われる原因を作っているからです。

人は誰しも完璧ではないと思います。
せめて大切な人とは本心でぶつかり合い、お互い支え合っていきたいと感じさせられました。
この本は時が経ったら、また読み返したいと思います。

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2026年07月02日

Posted by ブクログ

流石過ぎる……。はっきりとした黒と白じゃなくて辛いけれども続いていく感じ、本人もうっすら自覚しているその空気感がリアルで引き込まれた。ミステリーではないけどとんでもない

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

どこに着地するんだろうと思いながら読み進めました。結末がわからないハラハラドキドキ感を味わわせ、ページを捲る手が止められなくなるよう仕向ける構成は、まさにミステリーの女王の為せる技という感じでした。
そこに着地するのか...!という結末も含めて満足度が高いです。
現実と折り合いがつかず、心の持って行き場がないときに読んだので、ストレス発散にもなりました。
他山の石とするところもありますし、「自分を省みればより良い人間になれる!」みたいなシンプルなメッセージじゃないところが心地よく、読んでよかったなと思いました。
他の方の感想で、子育て終わった後に読んだら一段と面白かったというお言葉があったので、私もまたいずれ再読してみたいです。

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2026年06月25日

Posted by ブクログ

苦しかった。
私とは違う、とは思いつつ、母親として日々3人の子どもを育てている身としては身につまされる思い。
子どもを育てていかないと、生活していかないと、将来を考えないと、という思いが痛いほどわかる。
ジョーンに対して、旦那があまりにも不誠実だ。ジョーンだって独りよがりなところがあるけれど、それに対し子どもたちとコソコソ共通の敵みたいにして陰口を叩くところ、浮気不倫はもってのほか。
「病めるときも健やかなるときも」と結婚式で誓ったのに。
とある夫婦愛の物語を読んだばかりで大号泣したばかりで、寒暖差に風邪引きそうです。
自分を見つめ直すことって本当に難しいし、そのうえ自分を変えることって本当に難しい。
さすがにジョーンは反省するのかと思ったけども。

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

原題は「absent in the spring」。
邦訳の「春にして君を離れ」の文字通り、主人公は砂漠の中で一人物思いにふけて過去の自分を見つめ直すわけだが、「一度枯れ落ちて生まれ変わる(季節である春)チャンスを失う」主人公が赤裸々と描かれて残酷に感じる。
主人公は、単なる幻想に過ぎない幸せ(春)の中で、ただ独りよがりで孤独であったのだ。
同じくシェークスピアから引用された「汝がとこしえの夏はうつろわず」にあるように、人の美しさは永遠に続くと唄うシェークスピアへの、人の本性はこれほど内省しても変わらないというアガサ・クリスティの皮肉を感じる。

夫のロドニーがクソだという人も多いが、僕は同情こそすれそのように思うことはなかった。
あとがきにもあるように、その人の育った環境や年齢、性別などで感じ方は多種多様であると思うのでぜひ読んでみてほしい。

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2026年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み始めから主人公ジェーンが嫌いすぎた。傲慢さとか粗っぽさとかイキりを感じて。
夫のロドニーには全く嫌悪感がなかった。優秀で、真面目に仕事をし、子どもたちのことを想い、自分の人生を捧げていて。
夫は妻に向き合っていない、逃げている、という指摘に対して、家族を養うという社会的な責任を果たしているのに何を責められることがあるんだと思ってしまった。
私自身が、自分だけのために働いている人間なので、「ロドニーは妻に対して不誠実だ」という論調に嫌な気持ちになったのかも。

最後、ジェーンが変われず今まで通りの自分でいるための言葉を吐いた時、自分の慣れた土地に帰ったからだなと思った。あのまま砂漠でロドニーに対面していたら、ジェーンは変わっていたと思う。慣れた土地は、自分を怠慢にするよね。

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

翻訳文で読みづらかったけど、内容が恐ろしく、刺さったので星5。
せっかく自分の過ちに気づいたのに、結局変わることができなかったジョーン。人が心から変わることの難しさがよく分かった。自分の過ちに気づきかけても、最後には自分に甘えて気のせいだったかもってなってしまう。それが理解できてしまうのは自分も同じ経験があるから。
解説で気付かされたけど、ジョーンをそのままにしておいた、夫ロドリーにも責任がある。
周りに対して鈍感、自分の過ちに気づかないことの幸せさ。

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2026年06月03日

Posted by ブクログ

アガサ・クリスティ、こんな小説も書くのですね。
どうか、どうか、ジョージに救いを、と読みながら切に願うのは、自分が「ジョージ」だからなのだろうか…。
ずっとドキドキしながら読み進んだ。

こんな小説の書き方あるのか…という驚きと展開の面白さ、謎解きのスリルに、読み始めたら止まらなかった。

こんな自分への気づきも確かにある。自分が自分の謎を解いていくミステリー。

そして、謎解きだけで終わらないラスト。
恐るべしアガサ・クリスティ。
人間観察の鋭さに脱帽。まともに読んでないクリスティのミステリー群を読み直したいとも思う。

あー、すごい小説ってまだまだたくさんあるのですね!

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2026年06月02日

Posted by ブクログ

面白かった。

序盤からの違和感がどんどん積み重なっていって、主人公のヤバさがじわじわ伝わってくるところが静かだけどスリリングでした。

読みながら何度も主人公夫妻につっこんでて、翻弄されっぱなしでした。

ラストも含めて、主人公に対してものすごく冷たい書き方をしているのが、ミステリー作家だから容赦ないなと思いました。

1944年の作品で戦時中にこういう作品が発表されていたということに驚く。

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2026年05月24日

Posted by ブクログ

主人公から見える世界の移り変わり、どんどん明らかになっていく新事実がすごく面白かった。続きが気になってどんどん読み進めた。
帰路イギリスが近づくにつれだんだん元の主人公に戻っていく様子もひしひしと伝わってきた。
結末の主人公の選択は少し残念だったけど、自分探しの旅⭐︎反省して家族にも謝って許してもらえてハッピーエンド⭐︎というのも拍子抜けなのでこの結末が物語としては一番余韻があって好きだと思った。

以下雑メモ
・ロドリーもロドリーでまるで聖人のように描かれているけど(ジョーンから見てそうならまぁいいんですが…)ジョーンに悪者役押し付けて子供に良い顔して、自分で物事決められなかった責任も転嫁して尻に敷かれたままウジウジ日和ってる浮気男じゃんともやっとした
・レスリーとアヴァリルがかっこよかった。
・前職のお局ババアがやたら家族と仲良し幸せアピールしてたけど実態こんな感じだったのかなと思いながら読んでいた。
と、ともに自分も家庭を持つにあたり気をつけないとなと思った。

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2026年05月24日

Posted by ブクログ

アガサクリスティはミステリーしか読んだことがなかったため新鮮だった今作。

前半はジョーンのプライドの高さ、子供達からどう思われているか気がつかない鈍感さにばかり目がいったけれど、後半の、急激に自分の過去の過ちを振り返り始めるのは見ていてもとても心苦しい。

それとともに後半印象が変わるのは、ロドニーだ。
前半は、旦那さんあるあるだなあ、子供にとって良い父親なんだろうなあ、とか呑気に考えていたけれど、後半を見ているとそうも言えなくなる。
完全なモラハラとも違うような気がするけれど、なんだかモラハラ臭を感じる。
決定的なことを言うわけではないけれど、だからこそ胸に秘めてずっと相手に核心的なことを言わない、相手が可哀想だから。
ロドニーの言動は、ずっとジョーンのことをどこか下に見ている気持ちが表れていたと思う。
良い父親像からは一転、本当に結婚してはいけないのはこういう人なんだと思う(知らんけど)

ジョーンも最後の勇気を振り絞るところまではきたのに、結局今までと同じ生き方を選んだ。
ジョーンもロドニーも、お互い核心的なところまでは切り出さずに、上辺ともとれる関係のまま一緒に暮らしていく。
そういう関係性も本人たちが幸せなら良いと思うけれど、きっとこの先またモヤモヤを抱えるときが絶対にくる。
そのときジョーンとロドニーはどうするんだろう。
また知らないふりをするんだろうか。

人生の選択って本当に大事なのだと思う、きちんと選択をできる人間でいたい。
その選択が正解かどうかはその時点ではわからないかもしれないけれど、その後の人生、振り返った時にいい選択だったな、と思えるように責任を持って生きていきたい。

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2026年07月11日

Posted by ブクログ

可哀想というか想像力のない不幸な人だなと思った。夫が度々「プア(かわいそう)」て言ってるのもこわてかんじ。けどこんなに長い間そのことに気付かないならある意味幸せなのかも?
周りは言っても通じないなて諦めたんだなと思ったら背筋が伸びるというか自分も気をつけないとていう。

旅の途中で急に回想に入るので、話がするする抜け落ちてしまう感覚があったから何回か読み返したりしたけど後半はおもしろかった。

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2026年07月08日

Posted by ブクログ

アガサクリスティーのミステリーではない作品。

平凡なイギリス人主婦がバグダッドに住む娘を見舞った帰りに列車が止まり、数日かかって帰るまでの話。道中で昔の友人に会ったり、昔のあの出来事はどういうことだったのかしら?など思い出したりしながら、途上の宿泊場所で次の列車を待ちます。

やることがなくて、孤独な時についつい昔のことを思い出して、恥ずかしくなったり後悔することは皆心当たりがあるではないでしょうか。(特に風邪で寝込んでいる時とか…)

真実を知ってしまうことと知らされないこと、どっちが幸せなのか。

主人公の性格が自分勝手で好きじゃなく、前半は退屈に思いましたが、最後の最後で、はあっ…となりました。夫!!

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2026年07月03日

Posted by ブクログ

砂漠を彷徨う傲慢で独善的なジョーン・スカダモア夫人を眺め続ける体験。

自己正当化が続く。クルクル回る万華鏡……クルクルクルクル…

これスカダモア夫人が決して無能ではないところが怖い。単純に家族を尊重できない独りよがりな母親というわけでもない。(結果としてそうなのだが)

正当化を繰り返すが、彼女は彼女の正義に基づいて判断をしている。

良き妻、良き母像を忠実に守っている。そして自分自身をも忠実に守っている。

彼女は目の前の生活における「正解」を選び続けてきたのだろう。けれど、その正解を選ぶ自分自身を疑うことはできなかった。1944年の小説でありながら、「目の前の最適解に集中すること」と「自分を俯瞰して疑うこと」のバランスは、現代にも続く重要なテーマに思えた。

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2026年06月30日

Posted by ブクログ

誰の中にでもある程度存在しそうな、主人公の独りよがりな性格があぶり出されていて痛烈な小説。そして、旅の途中で主人公はそれに気づくのに、家に帰るとまた見て見ぬ振りをして自分の頭の中の幸せな世界に居続けようとする。この辛辣さはなかなか心苦しいが、人間の心情や人間関係が非常に良く描写されていて見事だった。

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2026年06月29日

Posted by ブクログ

序盤でわかるけど主人公の心情が少し嫌だよね。
でも周りの環境とかもあるし一概に主人公が悪といわけではない。気付けないということも怖い。
主人公目線でも家族目線でも自分ならどういう選択をするか考えさせられる。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

奇跡的にも、自分と向き合うことができて、気づきを得られたとする。
それを生活に生かせるかどうかは、別問題だ。
すべてがひっくり返るような神秘体験をしたとしても、パターン化された日常の重力は強力すぎる。
人間とは、螺旋を上昇するように、ちょっとずつしか、変われないのかも。
ジョーンもロドニーも、子供達も、全員が心のうちをさらけ出して、原始の第一感情のみを表していたら、どうなっていただろう。
それができない、真面目で不器用な善良な人間たち。

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2026年06月24日

Posted by ブクログ

表紙がカッコよくて、クリスティの本の中でも1番と言っていいほど好き。最近、光文社から新訳が出たけど、表紙に惹かれてこちらを選択して読んだ。実は再読。前読んだ時は子育て真っ最中だったけど、子育てを終えて読んだ今回の方が、かなり面白く読んだ。ブランチとの会話が、かなり示唆に富んでいて、何度か読み返した。私はブランチよりジョーンに近いので、自分を振り返り背筋が凍った。ただ、矛盾するようだけど、ロドニー的な要素もあるので、栗本さんが書かれているように、それはそれで罪だよなとも思う

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2026年06月22日

Posted by ブクログ

ミステリーかと思いきやアガサクリスティーなのに誰も死なないあくまでサスペンスだった。この作品の面白さを語るのは難しいけれど、砂漠のような明るい場所でじっと自分と向き合う時間を作るのって思えば大事なことであり怖いことなのかもしれない。
主人公の人間らしい短所が見ていて切なく恐ろしい。

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2026年06月18日

Posted by ブクログ

あまり外国人作家の本は読まないのだが、続けて何回かお勧めされているのを目にし手に取る。これが思いの外良かった。

第二次大戦前、遠方に嫁いだ娘の見舞いに行ったイギリス出身の女性主人公、天候不順で砂漠の駅にーで足止めをくってしまう。1人きりで考える時間ができたことで、幸せのはずの自分の状況を見直すと言う形で話が進み、ほぼこの主人公の回想で話が進む。

心配性、良かれと思ってやっている事が他の人がどう受け止めているのか、夫との距離。現代でも共感できる悩み不安を自分の中で検証していく。ほぼ主人公の回想で進む様が興味深い。

ラス前の盛り上がりと、ようやく夫が待つ家に帰ったラストも大きな感動という訳では無いが、共感でき面白みを感じた。

本著者作品のなかでは一番好きだと思う。

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2026年06月17日

Posted by ブクログ

『春にして君を離れ』を読み終えてまず感じたのは、これはミステリーではなく、人間の自己認識を描いた物語だということだった。アガサ・クリスティーと聞くと、どうしても殺人事件や巧妙なトリックを期待してしまう。しかし本作には探偵もいなければ本格的な謎解きもない。それにもかかわらず、読み終えたあとに残る衝撃は非常に大きく、人間という存在の怖さをここまで静かに描いた作品があるのかと驚かされた。

主人公のジョーン・スカダモアは、世間から見れば理想的な人生を歩んできた女性だ。弁護士の夫を持ち、子どもにも恵まれ、自分自身も善良で常識的な人間だと信じている。物語の序盤では読者も自然とその認識を共有する。しかし旅先で足止めされ、一人きりの時間の中で過去を振り返り始めると、少しずつ違和感が積み重なっていく。夫との関係、子どもたちとの関係、友人たちとの関係。そのすべてが、ジョーンが思っていたものとは違う形で見え始める。

本作の面白さは、過去の出来事そのものが変わるわけではないことだ。同じ出来事を振り返っているだけなのに、見方が変わることで意味がまったく変わってしまう。ジョーンはずっと「相手のため」を思って行動してきたつもりだった。しかし読み進めるうちに、その善意の中には自分の価値観を押し付ける傲慢さがあったことが見えてくる。本人は愛情だと思っていた。親切だと思っていた。正しいことだと思っていた。ところが周囲から見れば、それは息苦しさや支配として受け取られていたかもしれない。そのズレが少しずつ明らかになっていく過程には、サスペンス作品にも負けない緊張感があった。

読んでいて特に印象的だったのは、ジョーンが決して悪人ではないことだ。むしろ世間にはジョーンのような人はたくさんいると思う。真面目で、善良で、家族のことを考えている。しかし人は、自分が善人だと信じているときほど、自分自身を客観視できなくなるのかもしれない。本作はそんな人間の弱さを容赦なく描いている。

そして何より衝撃だったのはラストだ。物語の途中でジョーンは、自分の人生の真実にかなり近いところまでたどり着く。読者としては、ここから彼女が変わっていくのだと思う。しかし本作はそんな単純な成長物語ではない。ジョーンは真実を理解しかけながら、最後には再び自分にとって都合の良い認識へと戻っていく。自分の過ちを認めるには、その真実はあまりにも重すぎたのだろう。

だから読後に残るのは爽快感ではない。むしろ不気味さだ。ジョーンは変われなかった。しかし読者は、ジョーンが見ようとしなかったものを見てしまった。その瞬間、この物語は他人事ではなくなる。自分もまた、気づかないうちに誰かを傷つけていないか。自分は本当に自分を理解できているのか。そんな問いが静かに残り続ける。

『春にして君を離れ』は、事件の真相を暴くミステリーではない。人間が自分自身について抱いている幻想を暴く物語だ。人は他人を誤解する以上に、自分自身を誤解して生きているのかもしれない。その事実をこれほど静かに、そして鋭く突きつけてくる作品はそう多くない。読み終えたあとも長く心に残り続ける一冊だった。

#2026年19冊目

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

面白いし、後からじわじわ色々考えさせられる。
読んだ後にどんな話だったかすぐに忘れてしまう作品も多いが、この本のテーマはずっと覚えているだろうと思った。

3人の子供を立派に育て、弁護士の夫に愛され、中年を過ぎてもまだ若々しく美しい容姿を保ち、自信満々の主人公「ジェーン」の一人称視点で、ほとんどの物語が語られる。

娘の見舞いのための一人旅の帰り道、砂漠で数日間立ち往生することになり、そこで自分の人生を顧みる時間を得たジェーンのお話。
自分は本当に夫に愛されてきたのか?、自分は夫の事も子供の事も本当は何も理解していなかったのではないか?という思考に引き釣り込まれていく。

誰もが自分を守るために、見て見ぬふりをしていることだったり、これ以上考えないようにしてしまうことがあるはず。
私も辛かった過去の時期や出来事ほど、自己防衛本能が働き、記憶から抹消されて、今はほとんど思い出せないことがある。

読んでいて、ジェーンのことを思慮に欠けて愚かだと思ってしまうが、それは自分自身の姿でもあると思った。ラストの展開まで完璧。
ミステリー小説ではないが、流石のアガサ・クリスティである。

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2026年05月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「私は完璧な妻であり母」自認の主人公が、ある事情で自分の過去をつぶさに振り返り「自分は最低な妻、母、友人だった」となっていく作品。
ほぼ主人公の一人芝居であるにも関わらず内容は非常に面白いし、先が気になってどんどん読んでしまうにも関わらず、とにかく疲れる作品でした…

主人公は(おそらく意図的に)かなりの性悪女として描かれていて、自分もそんなに性格が良くないと自認している私でもさすがに彼女のことを擁護はできない。…けれど、この世界に他人への加害性が全くない人間はいないので、大なり小なりどんな人にも刺さる部分があるのではないかなと思う。私も所々「ゔ……ごめんなさい……」となりながら読んだ。
それなりの年数を生きていると「あのときあの人に酷いことをしてしまったなぁ」という人生の汚点のような出来事も、やっぱりある。当時はその加害性に気付いておらず、数年後に思い返して後悔することも。もう謝ることができないことも。私にもたくさん、ある。
自分の加害性を自覚すること。そのことに蓋をせずきちんと見つめ、適切に反省すること。忘れないこと。
こうやってすべての業を抱えながら生きていくしかないのかなと思う。

一般論として、人間は身近な家族、特に我が子に対しては自他境界が曖昧になりがちと思われるので、どんなときも相手の感情や意見に敬意を払うことを忘れてはいけないなと思った…

子供がまだ幼いうちに読むことができて本当に良かったと思える一冊でした。しかし、本当に疲れました…

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2026年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 アガサ・クリスティーがメアリ・ウェストマコット名義で発表した『春にして君を離れ(Absent in the Spring)』は、彼女の作家人生のなかでも特に内省的で、個人的色彩の濃い作品である。1944年の刊行当時、クリスティーは第二次世界大戦下という不安定な時代の只中にあり、50歳を超えて人生の折り返し地点を迎えていた。当時クリスティーはすでに「ミステリの女王」としての地位を確立していたが、その一方で、プライベートでは二度目の結婚生活を送りながら、自身の女性としての在り方や人間関係について内省的な時間を過ごしていた。
 物語は、旅の途中で孤立を強いられた中年女性ジョーンが、ふとした空白の時間のなかで自分のこれまでの人生を見つめ直すというシンプルな構造をもつ。しかし、回想するにつれて、ジョーンがこれまで信じてきた「良き妻」「良き母」としての自己像は、実のところ自己満足や独善に過ぎなかったという残酷な真実が明らかになっていく。
 クリスティーは本作について、自伝のなかでこう記している。「これは誠実に、真心を込めて書かれました。私が書こうと意図したとおりに書けた作品であり、それこそが作家にとって最も誇らしい喜びなのです(和訳)」(An Autobiography, Agatha Christie)。さらに同書で、「彼女(ジョーン)は絶えず自分自身に出会うことになる。ただし、それが自分だとはわからず、次第に居心地の悪さだけが募っていくのです(和訳)」とも語っている。
 興味深いのは、ジョーンが自己の欺瞞に気づきながらも、根本的な変化は起きず、再び日常へと戻っていくという結末である。ここでは、変わることの困難さ、人間の保守的な心理が淡々と描写されている。この静かな終幕が、読後に深い余韻を残す。
 『春にして君を離れ』には、謎も事件もない。それでも、心の奥底に潜む暗がりを見つめるという意味ではクリスティーの他のどの作品よりも深く刺さる読書体験を提供してくれる。映像化されていないこの作品は、クリスティーの知られざるもう一つの顔を見ることのできる貴重な一冊であり、ミステリの名声とは異なるかたちで彼女の文学的真価を物語っている。

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2026年06月26日

A

購入済み

結末は、これで良かったのかもしれないね。
過去は変えられないし。
登場人物全員がまるで実在の人物かのように思えてくる。
それだけでも読む価値があると思いました。
若い人に読んでほしい本ですね。ピントこないかもしれないけどね。
それにしても、クリスティは人物描写が巧みだね。

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2024年11月20日

Posted by ブクログ

三宅香帆さんのYouTubeでオススメされていたので読んでみました。アガサクリスティーだけど、マーダーミステリーではない、純文学っぽい作品。「本当は自分でも気づいているけど、見ようとしてない事実ってあるよね」ということ、そして「人間はそう簡単には自分の非を認められない」という感じの作品。専業主婦の主人公、ジョーン・スカダモアがとにかく腹立たしい…苦笑。今で言う、毒妻・毒親ということなんだろうな。この小説が書かれた時代にも、そういった言葉こそないにせよ、概念としてはやっぱりあったんだなあと思った…。夫のロドニーがとにかく良くできた人物であり、同時に可哀想だった…

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2026年07月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

たった一人の人間の心の葛藤だけで一冊の物語が作れてしまう、アガサ・クリスティーの文章力の高さにはすごい!という気持ちになるが、それ以上に恐ろしさを覚える本だった。

人間の醜い本心を冒頭から見せられているようで、ジェーンの自分を高く見積もるところが好きになれない、全部が全部間違っているとは言わないが、自分の価値観を人に押し付けるところもちょっとな…などと考えながら読んでいたが、途中でそのことを自覚し、変わるのかと思ったら…人間はそうは変われないということすら、生々しい。

彼女と通ずる部分があるからこそ、読むのが辛くなる。心に刺さってしまう。

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ジョーンには大きな欠点がある。自分の価値観を正しいものと信じ込み、夫や子供たちの気持ちを十分に理解しようとしなかったことだ。一方で、ジョーンは決して怠惰な人間でも悪意のある人間でもない。真面目に生き、家族のために努力し、良い妻・良い母であろうとし続けた人でもある。世間で言われるような毒親ほど悪い人間ではない。私はジョーンが専業主婦だったことが、彼女の視野を狭めた一因だったと思う。社会との幅広い関わりを持っていれば、自分の考え方や行動を省みる機会も増えたのではないだろうか。ジョーンの欠点を率直に指摘する人間が少なかったことも、彼女の不幸だったように思う。自分はこういう人間だから正しいという先入観は、なかなか捨てられるものではない。しかしジョーンは一度自分の人生を振り返り、自らの過ちを見つめた。その気づきは帰宅後完全に消えてしまったようにも見えるが、人は何度でも悔いることができる。ジョーンはまだ六十歳である。夫も子供も生きている。過去は変えられないが、何も変わらないまま終わったわけではない。閉じた結末ではないなら、まだ希望はある。

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2026年06月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃ面白かった!ちょっと人怖ホラーっぽいというか、主人公が「私は家族のために尽くしてきてよき家庭に恵まれた幸せな人」って言ってるのに、回想では夫や子供を自分の思う通りにコントロールしようとして疎んじられてるのが分かるし、本人もだんだんそれに気付いていく話。

でもこれは普遍的なテーマというか、舞台となってる場所や時代を変えたとしても完全に成立する話だなと思った。
ジョンの言う、貧しくて無謀な幸福か、理性的で現実的な生活か?という二者択一は、多かれ少なかれ人生の中で迫られ得るテーマなので、あらゆる人間の中にジョンとロドニーはいる、とも思う。

ジョンが、長女が20歳も上の既婚者と駆け落ちしようとするのを止めたり、夫が心からやりたいけど実入が少ない農場経営に乗り出そうとするのを止めたり、次女が鼻持ちならない嫌味な酒飲みに夢中になったりするのを止めるのも、まあ、分からなくはないというか…。

でもその過程で、ジョンが家族を愛してると言いつつ、相手のことを何もわかっておらず、「こうあったらいいな」の像を相手に押し付け続けてコントロールしようとし、反発されると被害者ぶるところとかは怖かった。令和の毒親ものに通じるというか。


ジョンは、砂漠で一時の悟りを得て真実に気づくも、帰りにロシア人の同室の人に言われた通り、聖人ではない彼女は家に帰るなり悟ったことを気のせいということにして無かったことにする。
そして元通り、他人への見下しと自己中心の激しい人間に戻ってしまい現状を変えることはないのだった…。

あと、本筋には関係ないけど、戦間期にはロンドンからバグダードまでを繋ぐ列車が走ってたんだな…。その後の戦争でめちゃくちゃになってしまった地域が当時は平和だったのを感じてしみじみする。もし今もこの路線が現役だったら絶対に乗りたかった。イスタンブール行きに乗り換えるアレッポの駅とか、シリアの内戦で見る影もなさそう

エピローグの夫視点。「ひとりぼっちのプアーリトルジョン。どうかそのことにずっと気づきませんように」

夫の心境ってどうなんだ。真実に気づかず、有能で必要な人間だと思い込んでる妻を見て「休暇は終わりか…」とがっかりする反面、ずっとこのままでいてくれと憐れんでる。ロドニー的には、ジョンにうんざりしてるし、心から愛してるのは故人のレスリーなわけだけど、ロドニーとしても不幸な現状維持を変える気はない…。ロドニーがもっと自己主張する人てジョンに正面から反発して言い争える人ならジョンもこんな哀しい怪物にならなかったんじゃないかなと思うけど、一緒に過ごす間に何言っても無駄だからせめて自分の妄想を信じて当たり障りなくやるのが一番コストが少なくていい、って対応になってったのかな。戦間期のイギリス中流階級、離婚とかにも厳しそうだし。ロドニーに、そもそもなんでジョンと結婚したのか聞いてみたい。

全体的に、人生ってこんなもんだよなと思いつつも結構ホラーな話だった。さすがミステリーの女王アガサ・クリスティ。事件なんて起こらなくとも、どこにでもある1人の人生こそがミステリーでサスペンスとなり得るって感じだった

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2026年06月01日

Posted by ブクログ

今までに読んだことのない本だった。子育てが終わった主婦の内省。ジョーンもロドニーも嫌。読後感は決して良くない、でもリアルでおもしろかった。
家庭における関係性と、自覚する己の人物像と他者から見た人物像の乖離、人間が変わることの難しさが怖かった。自分はどうだろう、と考えて怖くなる。

「自分のことを考える他、何もすることがなかったら、自分自身についてどんな新しい発見をするかしら」

ジョーンは主婦としての役割を果たしていることに自信を持ち、夫にとっても子どもたちにとっても最良の妻・母であったこと、素晴らしい家庭を築いたと自負している。
伯父の事務所に入らず、農業をしたいと話すロドニーの意見を真っ向から捻じ伏せたことを、素晴らしいことだったと自負する。娘の友達を指定しようとする、トニーが弁護士になることは義務という。
ブランチやレスリーを見下している。

ロドニーは自分の想いを全く聞き入れてくれない妻に、心が離れていったんだろう。ロドニーは妻を受け入れて優しく接してあげてると考えているようだが、自分の思いを主張しないことは自己責任だし、妻に指摘をしないことは無責任だと思う。そして倒れたのは過労ではなく、レスリーの死で傷心したことが理由。
周りの人は過労が原因と考えており、それでジョーンは子どもたちから責められていたのはジョーンに同情した。

父親・子どもvs母親の構図。子どもにとって不愉快な言葉を言わなければならないのはたいてい母、とジョーンは考えてるが、エイヴラルが駆け落ちしようとしたときはロドニーが冷静に論理的に諭した。つまりは言うときは言っていた。夫婦で価値観や教育方針を共有できていない、それ故に生じた分断。

ジョーンは自分の真の姿を自覚し、生まれ変わろうと決意したのも束の間。結局これまで通りのジョーンで有り続けた。

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2026年05月31日

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